命を耕す 4

「ほら俺は昔さぁ、スノボーやって左の足首を複雑骨折してるもんで、それをかばっていつも自然に右足に体重をのせて歩いてるさぁ〜、だもんでか知らんが、時々、ここの右のシリの辺りが痛くなってただぁ。だけんな、例え痛くなっても、そのたんびに、どうにかサーフィンやったり、ストレッチやったりしてると、そのうち痛みが引いてこれまでは良かっただけん、今回は、痛みがずっと続いて、ちっともとれんくて、どうしようもないだ。こ〜んな変な歩き方になっちゃってさ、まるでジジイみたいじゃん、ジジイだけど(笑)」

「いやジジイはジジイでも、Hさんみたいに、いかしたジジイはそういないっすよ!だってスポーツカーを乗り回して、世界を股にかけて悠々自適なんて、メチャクチャ、素敵じゃないですか。う〜ん、ここかなり硬くはなってますね。この凝りが原因じゃない?」

「おおっ、そこはかなりイテエな!なんか前の真ん中の横にピンポイントで響くぞ。それ、もしかしたら、アレに効きそうだな(笑)」

「もちろんアレにも効きますが、やっぱり股関節あたりに何か問題があるというか、ようはこっちの股関節の使いすぎ?」

「おう、そりゃあ、俺もそう考えてただ!絶対にそれはあるな。いや痛いわ、でも、それをやらんと治りそうもないな」

「ちょっとずつ、ほぐしていけば、良さそうですね」

「おう、もうちょい、優しくやってや(笑)」

「はいはい、だんだんにやっていきます」

「・・・、(人間の身体ってほんと不思議だよな。こうやって患者さんは寝てしまった後に来る、この猛烈な気の動き!このダイナミックなウェーブ感を何と表現したらいいのか?まったく、スゲエぜ!ただお尻の辺りを指圧してるだけなのに、なんで肩が波打ち、首がクルッと動き、手先、足先が勝手にタクトを打つんだろうか?やっぱり、ヒトはこの気の力、フォースによって生かされているんだよな。そうとしか言いようがない!でも気は勝手に動いているね。別に俺の気の力のせいで、患者の気が動いているのかどうかは、まだほんとのところ、よくわからない。でも、やっぱり、こうして触れることで、患者の気が動くんだから、やっぱり俺の気も一枚噛んでることは間違いないが)・・・」



次ぎの受診時、開口一番に
「おい、あの日はさぁ、ウチに帰ってもまだそれほど変化がなかったんだけど、次ぎの日の朝な、ウソみたいに軽くなってて、ほんと、ビックリしただぁ!そんで、今日もな、まだ海外へ行くまでにもうちょっと時間があるで、それまでに完全にこの腰の痛みを取っちゃおうかと思ってさぁ。いやぁ、『先生』、よろしく頼むよ」

「ダハハ、良かったっすね!もともと Hさんはサーフィンなんかをずっとやってきてて、身体を動かしてるから、ちょっと気を動かしてやれば、自然治癒力が高まって治っちゃうんだよね。今日もこのあいだと同じように、このお尻の辺りを重点的に全身を揉みますね。お時間は2時間コースでいいんですよね?」

「いいよ、何時間でも(笑)、『先生』のいいように、好きなようにやってよ!」




長い付き合いのある常連の患者さんでも、最初っから信用されているわけではない。

この Hさんから、『先生』と呼ばれたのは、15年ほどの付き合いがある中で、この腰の痛みが即効で治ったつい最近のこの時がはじめて。

患者さんってのは、ほんと正直で、やっぱり腕が良くないと、『先生』とは認めてくれないものです。

15年かかって、ようやく『先生』と言う言葉が自然に Hさんの口をついて出た時に、私は苦笑してしまいました。

「先生と言われるほどのバカで無し」

『先生』と言われても、決して増長せずに、フォースの導きに従って、これまで通り、真摯に治療に励みます。

フフ、なんだか真面目なシメでつまらんね(笑)

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2015.04.04 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

コメント

ウマシカコメ

何か、ハリーのブログらしくないよ・・・。
怖いよ~~~(笑)
先生でも、15年も掛かる患者さん居るんだ?
患者さんが効果を感じる違いって、術者側の先生から見ると
何が原因に成ると感じてますか?
個人差以外の視点で、お願いします。

2015/04/04 (土) 20:26:31 | URL | クチブラ #2JEUmp5Q [ 編集 ]

軽くキモ記事?(笑)

ギャハハ、いいっしょ、こういう殊勝な記事も、ブラちゃん!

あれだね、ようはハリー式・指圧気功が、そこそこの完成度にまで到達するのに、

早い話しが今の今まで、約20年間の修行期間を要した、ということなのでしょう。

安定して、気場、フォースフィールドをコントロールできるようになってきた、と感じ始めたのは、やっぱりここ数年のこと。

無料奉仕とか、ボランティアとか、しょっぱい仕事もこれまで、けっこうしてきたしね(笑)

差別的な待遇なんか日常茶飯事だったし。どこ行っても出てくる言葉は「胡散臭い」だもん。

汚いモノでも見るような眼で、見られた事は数知れず。よく結婚できたと思うよ。連れ合いには、ほんと感謝してる。

そういうのも全部、肥やしになって、ようやく見えてきた気の世界がある。

この Hさんも、Hさんなりに、そうした私の成長を感じ取ったから、思わずセンセイと口走ったのだと思うよ。

子供の頃、テレビの雛人形のCMで人形師がよく言ってたもん

「10年から15年かけにゃあ、カタはできねぇ」って(笑)

俺の場合は20年、かかった。

と言っても、まだまだ完成形とは到底言えないから、ここからさらに20年は進化し続けなけりゃあね。

この道に入った時に、覚悟してたよ。20年は辛抱だって。

だってさ、頼るモノなんか、何にもありゃあしないんだから。

だから、ひたすらね、手の内を極めるしかない。いったい古代の中医たちは、何をもって気と呼んだのか?

その実体を実践を通して掴むしかない。

そうして、とにかく場数を踏めば、何か見えてくるはず。

という一途な信念だけを頼りに、フォースに導かれてようやく20年が経過したってわけ。

たぶん、俺が今、到達してる境地はオリジナルの世界だと思うよ。

これまで、こういう指圧による気功という世界は、どこの文献にも見かけないからね。

そんで、シャックリを止めるツボ指圧法もね、これどっかの文献に載ってたツボかと思い出そうとしても、

どうもそういう文献が見あたらないんだよね。それでフト思いたって、橋本敬三先生の本を再読したら、

興奮したら耳垢を取れ、という一文があって、ようは興奮してると交感神経の支配になるんだけど、

これを抑制するには、副交感神経の支配に切り替えれば良くて、それには耳垢を取るように耳の中をこそぐると、

耳の中の刺激によって迷走神経という副交感神経が刺激されて、交感神経の支配が抑制されて、副交感神経の支配に切りかわると、

興奮が静まって、イライラも鎮まると。

この一文から、解剖図を見て、ハハ〜ン、迷走神経の支配領域を刺激できれば、もしかしたら迷走神経によってコントロールされている横隔膜を

自在にコントロールできるかもしれない、とね、気づいたってわけ。

それで、色々と試行錯誤して、首の後ろの付近を左右同時圧することで、シャックリを即効で止めることができる方法を編み出した。

だから、これもいちおうハリー式・指圧気功の一手技であるオリジナル・シャックリ退治術ってことになる。

フフフ、ついに、指圧界に新しい一派が誕生するかもよ、シャックリ止め派!(笑)

東洋医学の未来が明るいか、暗いか、はすべて俺ら今を生きる鍼灸指圧師の努力にかかっているのだ。

「ハーハッハッハー!」

また来たよ、マスター指圧界の帝王が(笑)

2015/04/04 (土) 23:38:42 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

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