兼愛 6

「生まれつきたる気、強けれど、術を知らざれば、身を守りがたし。例えば武将の勇あれども、知なくして兵の道を知らざれば、敵に勝ちがたきが如し。内敵に勝つには、心、強くして、忍の字を用ゆべし。忍はこらふるなり。飲食好色などの欲は、心つよくこらえて、ほしいままにすべからず。心、弱くしては内欲に勝ちがたし。内欲に勝つ事は、猛将の敵を取り拉(ひし)ぐが如くすべし。これ内敵に勝つ兵法なり」『養生訓』巻第一、総論・上20

ここ20番における「養生とは忍の一字である」発言はアヴァンギャルドな益軒先生ならではのオリジナルな独創であって、実は益軒先生の『養生訓』の真骨頂とはこのような独創三昧にあったと言われている。

決して中医学の単なる模倣で終わらずに、我が国の風土、我が国民の体質に適応した改変を加えて、そこに独自のアレンジを加え、唯一無二の味を醸成した。まことに世界に誇る第一級の養生指南書こそが『養生訓』である。

つまりひとことで言えば「コピペはダメよ」ってことでしょうね。チマタの健康指南コンテンツを見てご覧よ。まずコピペばっかりの盗人猛々しい野郎ばっかりだからさ。

だからアタシはほとんどネットにアップされている情報は参考にしたことはありませんね。基本は紙媒体の本から情報を得ており、その努力を怠っておりません。

お蔭で徐々に本棚が埋め尽くされて、あふれ出し、時折、治療院の本棚から出張してきた本が我が家にまで増殖し出すと、どこからともなくプリオン女子の末裔からカミナリが落ちてきますので、

先日もこのパソコン周囲の本をイケメンのRNAが撤収に及びましたら、なんとも広い部屋が出現してビックリ仰天、家人たちには喜ばれるやら、嬉しいやら。

あっ、イケメンというのは前稿の続きだからそう言ったまでで、別にアタシがイケメンであるとかないとか、そう言った委細には拘泥下さらないようにご配慮願いたく候。

さて、前稿においてはプリオンとRNAという二大分子をキャラクター化して、40億年前の原始の海中でいったいどんなイベントが発生したのか?の仮説を提唱してみました。

「ええっ、そういうことだったの!」なる驚きのレスポンスと共に、かなり面白かったという感想があちらこちらから有りました。

とはいえ、仮説に過ぎませんがね。ただ既存のアカデミズムの正統な学者さんたちは、それほど自由に発言できませんから、こちらはそのぶん大いに自由に発言できるというだけのハナシかもしれません。

つまりアカデミズムの学者さんも本当は言いたいことがいっぱい有ったりするはずなんだけど、それもままならない事情があるというのはSTAP騒動や「千島学説」の隠蔽事件の数々を見ればわかりますね。

千島喜久男博士が提唱した「千島学説」の中では、生命現象はAFD現象を基本に成立する、というセオリーが提示されています。

このAFD現象とはかいつまんで申せば、Aは集合、Fは融合、Dは分化発展を意味する英語の頭文字をつなげた現象であり、

生命が誕生するには元素が集合して分子になり、分子が集まり酵素やタンパク質が合成されて、その集塊(しゅうかい)からやがて生命らしきモノが生まれる。

これが生命現象のファーストステップのアグリゲーションの第一段階「 A 」で、こうして集合した物質から生命らしき小片が生まれると、

今度はこれが二つ重なると膜同士が融合して大きな塊になり、さらにこの大きなカタマリ同士がまた融合して、さらに大きなカタマリができていくと、

ファーストステップの第一段階であるAから次の第二段階の「 F 」の階梯へと進行する。これがフュージョンなる融合のイニシエーションであり、こうしてそれなりの生命が生まれると

この生命体が今度は地球環境の激変という「環境圧」にさらされて、それぞれがその持ち場で「棲み分け」て、必死にゲノムに備わった遺伝子ツールを使って生き延びようとゲノムの遺伝子をオン・オフし続けているうちに、

この遺伝子が環境の変化でオン・オフされるというエピゲノムな習慣が固定化してくると、その生命体に特異的なフェノミナ「表現型」が獲得形質に授かり、

こうして地球に棲む生命体のカタチや機能がそれぞれに特徴的な変異が達成されて独自性をもつことで、地球生命が多様化していったとする

この過程がAFD現象の最終フェーズのディフェレンシエーションなる第三段階の「 D 」とする。

ザックリと千島学説における生命現象のAFD現象を説明するとこんな感じになりますが、このAFDの流れを基本として生命が誕生し進化し分化発展していくという言わば「 正 」の流れとは逆に、

今度は生命体がその生を終えた後の流れとしては、何と千島博士によればこのAFDの流れをそのままさかのぼり、DFAと逆さまにまた元来た道をたどるとするのです。

つまり例えば多細胞生物が亡くなると、多細胞だった細胞同士のつながりがいったん断たれて単細胞化するが如くに統一されていた個体が崩壊していき、

腐敗して行く過程で単細胞化したバクテリアやウイルスがそこに繁殖していく。

こうして統一されていたものが分解されてまた粉々の生命らしきモノへと変換される。

この過程を「逆AFD現象」と呼び、実はこれも生命が誕生する重要な契機であると千島博士は説いているのです。

実はこの逆AFD現象による生命発生という機序の説明は少しわかりにくいかと思いますが、千島博士の言葉を借りれば「ウイルスは病気の原因ではなく、結果である」の発言からも分かるように、

細胞が悪化するとそこには老廃物が生じ、この老廃物が集まって融合するからその中からウイルスやバクテリアが生まれると、千島博士は見なしているのです。

ウイルスが大気中や海中や地中から外来性に入りこんでくるから感染症に罹るのではなく、ヒトの生理状態が悪化して細胞環境が劣悪化することで

細胞内にAFD現象が引き起こされて自然に細胞内にウイルスが内在性に生まれてしまう、とするこの千島博士独創のコペルニクス的な生理解読はいまだまったく市民権を得ることなく黙殺されております。

しかし今やヒトゲノムの解読も進み、ヒトゲノムの46%のイントロン領域がウイルス由来の配列であることが判明し、その46%のうちにはヒト内在性レトロウイルスが存在することがハッキリとしたのです。

「エッ!ヒトゲノムにはウイルスが常在しているの?」「うん、その通り」

「じゃあ、人間ってゲノム的には半分はウイルスってこと」「うん、人間ってヒューマノイド(ヒト型生命体)というよりもウイロイド(ウイルス型生命体)と呼ぶ方がシックリするね」

「でもでも、それじゃあ、千島博士が言ってたことが証明されちゃったようなものじゃない?」「うん、まあそうなるね。千島博士は細胞環境の悪化により自然にウイルスが細胞内に生じるみたいな事をずっと前に言ってたけど、実は生命体のゲノムに内在するレトロウイルスが起動することで細胞のガン化が進行したりするのはどうも事実らしんいんだ」

「だとすると厳密には細胞内に発生したウイルスとは言えないまでも、少なくとももとからいた内在性レトロウイルスによって、生命現象が左右されるとは言えるってこと?」「うん、正確に言うとそういうこと。でもやっぱり、千島博士の先見性は特筆に値するね」

「千島博士はAFD現象と逆AFD現象を二つ合わせて、生命は循環しており死生は二重ラセンの綾だと仰っていたけど、まったくもって優れたSATORI精神の生命科学者だったよね」「うん、世界に誇る日本医道史のスーパースターだろうね」

ウイルスが集合して、融合して、やがて地球生命のおおもとになるコモノートが誕生した。そして30億年余が経過してようやくコモノートがまた多数集まって融合して多細胞生命体が誕生した。

5億4100万年前のカンブリア爆発の前の地球初の多細胞生物の楽園であったエディアカラ生物群のゲノムが盛んにウイルスによって水平遺伝される過程で

ついに遺伝子重複が起こって、ゲノムが複雑化してゲノムビット数が拡大し「生命のビッグバン」カンブリア爆発がスタートし、やがてここからスタートした地球生命種38門の生き物たちは分化発展を繰り返して、

伊藤若忡が描く「草花鳥獣図屏風」に見られるような今日の生物多様性な曼荼羅生態系を築くにいたった。

ウイルスが地球に誕生しなければ、我々は今ここに存在しない。

「谷神(こくしん)は死せず」『老子』第6章

そう、今もウイルスは死すことなくヒト内在性レトロウイルスとしてゲノムの谷間に棲みつき、ヒトが生まれるための胎盤合成を行い、脳内においてもタンパク質を合成し続けている。

そして地球上にはおびただしい数のウイルスが今も死すことなく、一大ウイルス帝国を築いている。

この星の主はウイルスなのだ。

ウイルスと共生することで、ヒトも地球最大の勢力を誇る種族に進化した。

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2015.02.07 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

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