兼愛 3

「およそヒトの身は、弱く脆(もろ)くして、あだなる事、風前の燈火(とぼしび)の消えやすきが如し。危うきかな。常に慎みて身を保つべし」『養生訓』巻第一、総論・上20

風前の灯火が2つ消えて、いまや世界中がさらなる灯火を大規模に消そうと躍起になり始めております。テロをエサに獰猛なカニバリズム体制が築かれ、いよいよホンモノのテロ世界が実現します。

慎んで身を保つことが至難な現代。いったいいつになったらヒトは人肉嗜食のクセを止めるようになるのでしょうか?

ヒトの家の畑になっている作物を奪ったらそれは泥棒であり、見つかれば相応の罪に問われる。まして追いはぎをしてひとりの命を奪えば、これは重犯罪だ。しかし国家が正義や聖戦という名を盾に戦争をして、あるテロ国家と指定された国を攻めて何万人ものヒトを空爆で殺したら戦争を指揮した者は英雄と称えられる。

いったい作物を盗んだ者と、おいはぎ殺人と、戦争の英雄と何の違いがあろうか?この者らは全員が犯罪者だ。戦争がなぜ許されるのか?決してそれはヒトが歩む道ではない。

モノを盗むのと、ひとりを殺すのと、原爆で一瞬にして30万人を殺すのは、みな同じくまったくヒトとしての愛を忘れた者の所業だ。

戦争を仕掛ける国にも、空爆で爆弾を落とされる国にも愛すべきヒトが青空の下で精一杯生きている。どちらのヒトも愛する事こそがヒトの生きる道だ。

今から2300年も前に中国に出現した忘れられた哲学者、墨子の「兼愛」思想の私流の解釈をここに記した。

ヒトとヒトが憎み合い殺し合う時に誰が一番に得し、儲かるのか?この事をよくよく洞察すれば、戦争屋の言いなりには絶対になりはしない。

日本版9.11事件が勃発し、事態は急展開している。ビン・ラディンがブッシュ・ファミリーと昵懇(じっこん)だった事は今や誰もが知る常識だ。

ルーズベルト大統領は「歴史的な事件に偶然はない」と言っている。歴史的な事件が起こっている渦中にあって、私たちが立ち返る原点とは、やはりヒトの身を思い、我が身を慎むという一点に尽きるだろう。

ホモ・カニバリズムの亡霊たちが牛耳る世界にあって、ホモ・カルチュアである私たちはさらなる洗練を遂げて、ホモ・サピエンスらしく行動したい。

このホモ属という種族が誕生したのは今から700〜800万年前に過ぎず、地球生命史38億年の中では本当に一瞬と呼んでいいくらいここ最近の出来事である。

今から約38億年前にこの地球に生命が誕生したその最初の原始バクテリアをコモノートとか、LUCA( Last Universal Common Ancestor )などと呼ぶが、

この最初の生命体が誕生する前には分子ビッグバンのおびただしい分子世界が繰り広げられ、それは遺伝情報を伝える媒体の基礎となる核酸成分のRNA分子によって成り立つ「RNAワールド」だったとする仮説が提示されている。

つまり生命らしいと私たちが思える細胞のようなナリをしたワンパックの生命体が誕生する前にも、生命とは呼べないが生命みたいな分子や酵素の世界が存在したのだ。

ようは、まず生命の素材にふさわしい分子が地球の原始の海に発生して、やがてどういうわけかひとつの生命体が誕生したというこの仮説もむろん、まだ仮説の域を出ない仮説であるが、

今現在わかっていることから推測するとだいたい地球生命の黎明期の概要はこんなところらしい。クロイツフェルト・ヤコブ病の発生で話題になったDNAもRNAも持たないのに自己複製が可能なタンパク分子の「プリオン」を生命とみなすかどうか?は

その筋ではいまだに決着が付いていない問題だが、ワタシ的にはプリオンをスカウトして生命界に殿堂入りさせたいし、ウイルスもよく「生命と非生命の中間的な存在」と規定されるのだが、

ウイルスもやはり生命界の実は大スターなのだと、声を大にしたい。

ウイルスは宿主に寄生してホストの細胞やDNAを使用しなければ自己複製が出来ないと思われており、それゆえにウイルスのDNAやRNAはすべてホストのDNAやRNAの借り物であり、ウイルスの核酸分子はみなホスト由来であるとこれまでは常識的に考えられていたのだが、

実はウイルスはウイルス同士でDNAやRNAをやりとりするし、海洋ウイルスのDNAやRNAは他の生き物とはまったく異なるオリジナルの配列を保持していることがわかっている。

生命が誕生したのが原始の海であることを鑑みれば、このウイルスDNAのオリジナル性の証拠は生命誕生の真相に迫る事実である。

海水を1ミリリットル採取してその中に含まれるウイルス数を調べると何と2億5000万匹ものウイルスがいるというのだ。

バクテリアよりもサイズが大きく、ゲノムビットも桁違いに多い複雑な構造をもった「ミミウイルス」なども海中から発見されている。

どうも生命誕生の場である母なる海は、ウイルスの天国でもあるようなのだ。

私は例えばRNAとプリオンがハイブリッドにくっついてウイルスが誕生して、このウイルスの自己複製能力や水平遺伝能力を糧にして最初の生命体であるLUCAが誕生した、とする仮説を今思いついているのだが、ウイルスやプリオンだけでなく、

「非DNA・RNA系の生命体」の存在までが噂される時代になり、ある生物学者の情報によればヒトゲノムの遺伝情報の中の20%は既知の生命体の遺伝情報ではなく、

ヒト内臓におけるこの未知の生命体の遺伝データの割合は何と40〜50%に跳ね上がるという衝撃的な報告が成されている。

彼はこの未知の生命体に由来するゲノム情報を「バイオロジカル・ダークマター(生物学的暗黒物質)」と命名している。

ヒトゲノムにおいてはセントラルドグマを起動するタンパク分子を合成する配列のエクソン領域がわずか1.5%であり、残り98.5%のイントロン領域のうち46%がウイルス由来データであることまではすでに判明している。

あとの残りのイントロン領域の52.5%が不明のままなのだが、ここにこのバイオロジカル・ダークマターに由来する配列がはまるのかどうかは、今のところ確証はないが、もしかしたら将来的にはそうなるのかもしれない。

ではヒトゲノムの半分ものこの膨大な領域にその痕跡を留めている可能性がある未知の生命体とはいったい何者なのだろうか?

ヒトとヒトが殺し合うような残虐で幼稚な性癖は実はこの未知の生命体ゲノムデータに由来するのか?

いや実はそうではなく、この未知の生命体ゲノムデータにこそ、ヒトとヒトが愛し合う「兼愛」の道への鍵が眠っているのだろうか?

「谷神は死せず、これを玄牝という。玄牝の門、これを天地の根という。緜緜として存するがごとく、これを用いて勤きず」『老子』第6章

ゲノムの谷間に住む神々は、どれだけ汲んでも汲みつくせないほどに豊穣なデータを私に提供してくれます。

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2015.02.03 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

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