癒しの原点 20

「養生の術は、まず我が身を損(そこ)なうモノを去るべし。身を損なうモノは、内慾(ないよく)と外邪(がいじゃ)なり」『養生訓』

東洋医学、より専門的に言えば中医学(ちゅういがく)における病因論においては「およそヒトの苦しむところ、これを病(やまい)という。この病を致す所のモノ、これを因(いん)という」とされ、

病因はまたの名を「到病因素」や「病原」とも称すが、この病気の原因を3つに別(わ)けて、心理的な変動である内因(ないいん)と、

気候的な環境ストレスである外因(がいいん)と、このどちらでもない不内外因(ふないがいいん)に分類することについては、すでに以前に何度も本ブログでは記事にしたためている。

そこでここに挙げた3つの中医学における病因をもう少し細かく列挙すると、外因としては六淫(ろくいん)として「風・寒・暑・湿・燥・熱」の6つの環境ストレスがあるとされ、

内因としての七情(しちじょう)の乱れには「怒・喜・憂・思・悲・恐・驚」の変動があり、

また病原性ウイルスや病原性バクテリアや真菌類であるカビなどにより発症する微生物性の感染症を認識して疫癘(えきれい)と呼ばれる病因カテゴリーがすでに設けられ、

そして不内外因に相当するのが、不適切な飲食や、労働と休息のアンバランスである労逸失当(ろういつしっとう)や外傷、房事過多と過小の性生活の不適に当てている。

「内因なければ外邪はいらず」という有名な言葉があるが、これはザックリと言えば精神的なストレスがない場合は、例え環境ストレスが負荷されても病気には罹らないと訳せるが、

この概念が敷衍されて「バカは風邪をひかない」という慣用句が生まれたとも思われる。

チマタにはプラシーボ全開の「これさえやれば癌も治せて、万病を封じ込める」と吹聴するエセ医学論を振りかざすネット雀が多数散見されるが、

こうした魔法のようなお題目を念じて自分自身すら洗脳するお気楽なマインドコントロール医学観を保持できれば、もしかしたらこの「バカは何とか」と同じく、本当に万病を征圧できそうで、私などの疑い深い性格の者からすると逆に少し羨ましく思える。

とはいえ、そんなフリンジ・サイエンスにかかずりあっているヒマはこちらには、毛頭ありませんので、今後とも人生第一の大事である養生法の探求にいっそう邁進する所存です。

さて、中医学の病因論にはまだ免疫(めんえき)という言葉もなく、もちろん2300年前に体系化された医学ゆえに遺伝子やDNAに関する情報など皆無だったからゲノムに関する概念もなかったのですが、

免疫という言葉はまだ無くとも先に見たようにすでに感染症を他の病因と区別して分類して、疫癘(えきれい)や温疫(おんえき)と言う病因解読カテゴリーを設けていたことは実に特筆に値する事項かと存じます。

中医学の文献には疫病(えきびょう)という感染性疾患に関しては他に、疫気(えっき)、癘気(れいき)、戻気(れいき)、異気(いき)、毒気(どくき)、乖戻之気(かいれいのき)、雑気(ざっき)などの表記が発見されます。

「それ温疫の邪の病を為すは、風にあらず、寒にあらず、暑にあらず、湿にあらず、すなわち天地の間、別に一種の異気有りて感ずるところ」で「邪は口鼻より入る」と、今から373年前の1642年に発行された明時代の中医書『温疫論』には語られている。

イギリス人医師エドワード・ジェンナーが天然痘ウイルスに対するワクチンを開発したのがこの中医書が発行されてから154年後の1796年であることを鑑みても、

中医学における感染性病原因子に対する注目は、まさに世界の医学観を先取りしていたと言えるだろう。

季節性インフルエンザウイルスに罹患する患者が増大し、うちの娘が通う小学校では学級閉鎖が相次いでおります。

インフルエンザウイルスが好む湿度は20%前後であり、インフルエンザウイルスが快適と感じる温度は15〜20度前後です。

つまり外因という環境ストレスのうちの燥(そう)と寒(かん)が加わるとインフルエンザウイルスが疫癘(えきれい)化して毒気(どくき)に変貌するのです。

インフルエンザウイルスには何の罪もありませんし、インフルエンザウイルスはそもそもヒトを苦しめようなどとはツユも思っておりません。

ただインフルエンザウイルスにとっての快適な環境が整うと、それをもってインフルエンザウイルスが増えるというだけの話しなのです。

乾燥し低温化する秋冬から春にかけて季節性インフルエンザが流行する真因とは、インフルエンザウイルスにとっての好環境が地球環境の変動によってセッティングされる、というだけのことだったのです。

市販の不織布マスクはよく知られているように5マイクロメートル以上の粒子しか捕捉できませんが、ウイルスのサイズは0.025マイクロメートルから0.35マイクロメートルなので、このようなマスクでは簡単にインフルエンザウイルスは通過してしまいます。

しかし、すでにウイルスの保菌者となった者みずからが発する5マイクロメートル以上の唾液や飛沫に含まれるウイルスを、外部へと咳やクシャミと共に拡散しないためにマスクは必須であり、

また鼻腔を乾燥や温度低下から防ぐための予防としてもマスクは必携となります。例えマスクをウイルスがすり抜けるからと言っても、

マスクにはウイルスを拡散しないためと、ウイルスを鼻腔内に増殖させないためには、充分に有効であることは知っておいて損はないでしょう。

ただウイルスの遺伝子変異スピードは細菌の変異スピードの1000倍です。細菌の変異スピードはヒトの正常細胞の変異スピードの1000倍ですから、

実にウイルスのゲノム変異速度はヒト細胞の1000×1000倍ということになります。驚異的な進化変貌を瞬間的に遂げる種族がウイルスです。

いったんヒトの体内に入りこんだウイルスは即座にヒト細胞のゲノムと融合を開始して特異的なウイルスに変貌してしまうのですから、この事実からみてもインフルエンザワクチンの有効性には大いに疑問が残ります。

ウイルスはラテン語で「毒」を意味しますが、中医学で言う「毒気」に変貌させ、疫癘(えきれい)化させないコツは、

流行する時期はしかるべくマスクを着用して、多糖体を多く摂取する食事を心がけて腹腔マクロファージや肺胞マクロファージを活性化して、ウイルス干渉因子であるインターフェロンをマクロファージや体細胞に分泌させて、

睡眠時にマクロファージは最も活躍しますから、よく眠ることでインフルエンザウイルスの感染は予防できます。

我が身を損なうモノである外邪の筆頭、インフルエンザウイルスを封じ込めるちょっとした知恵を伝授してみました。

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2015.01.21 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

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