The dawn of Harii 14

レンサ球菌に罹患してなる疾患を丹毒と称するが、身体の一部に入りこんだ有害菌であるレンサ球菌を殲滅せんとして身体は自衛作用としての発熱を開始する。

まずマクロファージという免疫細胞がレンサ球菌を貪食するとマクロファージはインターロイキンという信号分子、サイトカインを分泌して脳細胞に有害なバクテリアが体内に侵入したことを知らせる。

すると脳細胞からは鍼治療や灸治療によっても旺盛に分泌されてくる発熱サイトカインであるプロスタグランジンE2が合成されて、プロスタグランジンE2が脳の視床下部に受容されると、

視床下部は体温をコントロールする中枢なので、体温を上げる指令を全身に発布する。体温が39℃以上まで発熱されると身体中の60兆個の細胞内において、細胞核DNAがヒートショックプロテインを合成するセントラルドグマを起動し

小胞体リボソームにおいて盛んにヒートショックプロテインが作られると、それまで「小胞体ストレス」として小胞体に溜まっていた変性タンパク質もこの機会にヒートショックプロテインのHSPユビキチンによって

標識化されて小胞体から細胞質に引っ張り出されて、プロテアソームというガチャピンのようなナリをした分解酵素にスポッと挿入されて、タンパク質を生み出す素材としてアミノ酸に再利用されるまで分解されていく。

この小胞体に溜まった変性タンパク質の凝りである「小胞体ストレス」がヒートショックプロテインのちからで一掃される機序は「小胞体ストレス応答」と呼ばれている。

江戸期の漢方医であった後藤艮山が提唱した「百病は一気の留滞により生じる」の「一気の留滞」こそが「小胞体ストレス」であり、

ヒートショックプロテインにより変性タンパク質を小胞体から一掃する「小胞体ストレス応答」を引き起こせる鍼灸指圧こそが世界一の医療であるとは、ここ最近のわたしのブームであることはすでに本ブログフリークには既知な案件である。

ヒートショックプロテインが発熱機序でたくさん小胞体リボソームで合成されて分泌されてくると、先程言ったユビキチンというヒートショックプロテインが細胞膜に細胞内の変性タンパク質の状況を告知する機序を発動する。

これによりウイルスやバクテリアやレンサ球菌に罹患している細胞は細胞膜に掲げられたHLA標識を目印に、免疫細胞がこれらの細胞を旺盛に貪食し始める。

またガン細胞においてもヒートショックプロテインのユビキチンがガン細胞に特有の標識を細胞膜に掲げるので、標識を掲げたガン細胞を特異的に殺傷するキラーT細胞に発見されパーフォリンとグランザイムとフラグメンチンという分解酵素を噴射されて、ガン細胞はアポトーシスされる。

ヒートショックプロテインが発動するとガン細胞内のつぶれたミトコンドリアが機能を回復することはつとに有名であるが、ミトコンドリア内で活動するヒートショックプロテインとしてはHSP60がよく知られており、

HSP60はタンパク質のフォールディング(折りたたみ)をシャペロン(介添え)するので、ガン細胞内で増えたHSP60がミトコンドリア内の変性タンパク質を修正することでミトコンドリアが復活してくるのだ。

ヒートショックプロテイン濃度が上がればヒトの命を動かすナノマシンである4万から10万種と数えられるすべての機能タンパク質や構造タンパク質が正常化するので、

あらゆる意味で発熱によってヒートショックプロテインが合成分泌されてくることは生体にとって望ましい事態だ。

レンサ球菌による丹毒で39℃以上の熱が1週間も続くと、2〜3センチ以内の固形ガンが丹毒が治った後に消えてしまうガンの自然治癒例が洋の東西を問わずに1970年代から多数報告されていた、ことは無論のこと、本ブログ読者にはすでに常識である。

ようは発熱によるヒートショックプロテイン濃度の上昇によって、上述のようなこれだけの生理的な利得が「棚からぼた餅」ならぬ「セントラルドグマからヒートショックプロテイン」でもたらされるのだから、

ヒートショックプロテインの真価を参照しないガン対策がいかに貧弱で浅いのか、がこうした解説でイヤでもわかるはずなのだ。

これだけくどくヒートショックプロテインの効能を力説しても「いったいそのヒートショックプロテインとやらはどこから、どんな方法で出るのか、まったくわからないから、わかりやすくその旨を教えろ」と

すごむコメントを以前にも頂いたのだが、まったくヒトサマのブログを全部しっかりと読んでから質問なり、コメントなり、感想なりをしてもらいたい。

さて、つまりはミトコンドリアを賦活する最善の方法はと言えば、ガン細胞内のミトコンドリアすら復活する例に見るまでもなく、ヒートショックプロテイン分泌が「ベスト オブ ベスト」、ということが本稿の前半部の要諦と言えよう。

ガン細胞が自然消滅するプログラムは、ガン細胞がみずからの意志でアポトーシス機序を発動してDNAを刻んで細胞を細かく分裂して小胞になり、マクロファージに貪食される方法が通常生理における睡眠時のリモデリングであるが、

その他にはより攻撃的にガン細胞を消滅する方法としてはヒートショックプロテイン濃度を上げることで、すべての免疫細胞の細胞内ミトコンドリアを活性化しつつ、

ガン細胞がみずからヒートショックプロテイン・ユビキチンのちからでHLA標識を掲げるのを助けて、キラーT細胞に発見されやすく誘導する方法や

さらにガン細胞内のミトコンドリアがヒートショックプロテインによって復活して、もうこのガン細胞はこれ以上このまま使い回せないほどに傷んでいると細胞核DNAに判断されると、

ミトコンドリアDNAと協働してミトコンドリアが主導でアポトーシスを起動するチトクロームCという赤いタンパク質を

ミトコンドリアがミトコンドリア外へと漏出することで起こすカスパーゼ・カスケード・アポトーシスを誘導することも可能だ。

このような様々なヒートショックプロテイン発動による優れたガン免疫バックアップシステムによって、標識化されたガン細胞は速やかキラーT細胞に見つけられ分解されていき、

アポトーシス機序で小胞になったガン細胞の断片もマクロファージによって分解されて跡形もなく消えていく。

さらにガン細胞の中でも見つけにくい標識化されていないタイプのガン細胞は、これを専門に扱うNK細胞という免疫細胞が見つけ出してちゃんと消滅させるシステムがヒト免疫には備わっているのだが、

もちろんNK細胞もヒートショックプロテインによって活性化することは言うまでもない。ヒートショックプロテインは何と言ってもミトコンドリアを活性化するのだし、

NK細胞の細胞内ミトコンドリアが賦活されれば、そのNK細胞が元気になるのは当たり前なのだ。

今回はこれでもか、とヒートショックプロテインやミトコンドリアの分子レベルでの関係をそれなりにわかりやすく解説しているつもりだが、専門用語が多用され読むに耐えられない方はこのへんでスルーして、お引き取りしてもらっても結構です。

細胞核DNAは親からそれぞれたった1本づつDNAのコピーをもらい、これをよって二重鎖として大事に核膜というシェルターに仕舞っているが、

ミトコンドリアは母系遺伝で受け継いだ20万年前の原初ホモサピエンスの「アフリカのイブ」のママからずっと大事に使い続けてきた m t DNA のコピーをひとつの細胞内に何と驚きの1000本以上!も常に保持している。

お正月飾りの輪飾りの結び目がほどけて二重鎖の小さなしめ縄が1本ちょろんとある脇に、ちゃんと結び目がくっついた環状の輪飾りが1000個余も高々と積まれている絵図をイメージして頂きたい。

細胞核DNAが生体反応を司る真の意味でのホストであることには異論はないが、この細胞核DNAとパラサイトに過ぎないミトコンドリアDNAの圧倒的な物理量の差をいったいどのように考えたらいいのか?

と途方に暮れる程に、ヒト体内におけるミトコンドリアDNAの量は膨大なのだ。

これだけの大量のミトコンドリアDNAがあるからこそ、寒暖の激変に遭遇しようとも、酸素濃度の上昇に伴う活性酸素の増大が進もうとも、産業毒にまみれた有毒物質だらけの現代文明にあっても、ヒトはたくましく生きられるのだろう。

ミトコンドリアが細胞内で単体の粒子でいることはほとんどなく、常に糸状にネットワークを構成し、お互いの物質を交換し、傷ついたDNAを希釈して修正し、

使えなくなったミトコンドリア粒子はミトコンドリアを専門に分解するオートファジー(自食作用)の一種であるミトファジーを発動することで消滅させていることは注目に値する。

ミトコンドリアはもとは原核生物である好気性光合成細菌というバクテリアであったが、その名残であるのか細胞内オルガネラとして生きる道を選択した真核生物の体内においても、

集合した粘菌のようなネットワーク状のコロニー(群体)を細胞核の周囲に張り巡らせ、細胞核DNAを守り、細胞質の他のオルガネラや細胞膜レセプターからの情報伝達を得て連繋して、ヒートショックプロテインを味方にして、動的生理を営んでいるのだ。

わたしがこれまでに末期のガン患者たちを含め幾ばくかのガンの身体を治療して触った経験から言えば、癌はちょっとやそっとのことで消えるようなそんな生やさしいタマでは断じてないと言いきれる!

もしもガンを本当に完治させようと思うのなら、樹状細胞やNKT細胞をはじめすべての活性化した免疫細胞に貪食されて、はじめて体内から本当にリアルにガンは消えていくものなのだ。

魔法のようにこれがイイだの、あれがイイだのと呪文を唱えていれば、癌が消えるなんてのは免疫細胞の名前のひとつも、免疫細胞の機能のひとつもそらんじていない「免疫の初歩の初歩」すら知らない馬鹿げた脳内妄想に過ぎないのだ。

それなのに、なにを食べれば癌にならないだの、この療法こそが癌を治すだの、と本当にチマタにはくだらないまったく役に立たないバーチャルな幻想に取り憑かれたガンにまつわる雑情報ばかりが流布されている。

癌を予防し、治療する方法を知りたければ、癌が自然治癒した実例を見れば一目瞭然ではないか!

丹毒を発症した者の癌が自然治癒した。それは発熱によって増えたヒートショックプロテインがミトコンドリアを賦活し、白血球の貪食作用を高めたからだ。

この厳然たる事実に頭を下げないガン解読者たちには、ヒートショックプロテインの一撃をガツンと一発喰わせたい!

わたしたちの細胞核DNAは、すでにガンを克服する機能が装備されるまでに進化していたのだ。

セントラルドグマによってヒートショックプロテインを生み出すこと。

これこそがガン予防とガン撲滅の王道だ。

鍼灸指圧はヒートショックプロテインを生み出す医療だ。

末期ホモサピエンス存続の鍵は鍼灸指圧が握っている。

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2014.12.14 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

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