活ッ 12

本シリーズは今まで言えなかった事で是非に今言っておきたい事を言い切っておこうと始めたシリーズでして、そのへんでまだ出し切れていないものをこれから出していくつもりでして、

手始めにというか、その言い切っておきたい事というものの中核となる思惟は何かと言えば、つまりは単純に「本当のこと」となりましょうか。

例えば「東洋医学の本当のこと」なんてね。わたしに言わせればチマタに出回っている東洋医学コンテンツなんざ、ほんと嘘くさい薄っぺらなペラペラの

「この症状にこのツボ」的な「素人でもスグに出来る即効ツボ療法」なる実にくだらない馬鹿なツボ本のたぐいがほとんどで、

こういった東洋医学の大安売りによって、みずから自分たちの社会的地位を低くして世間の東洋医学に対する評価を目減りさせてきたのが、これまでのツボコンテンツに他ならなかったのだ、とここに断言しておきます。

あのね、本当のことを言うと、ツボなんて架空の概念だぜ!そうツボなんてフィクションなの!早い話しがツボなんてものは実際には存在しない!

えっ、そんな事言っちゃっていいの?だって。 いいんですよ。 そのための本シリーズであり、本ブログなんですから。

恐らくは東洋医学関係者であっても、お前は何をとち狂ってわけがわからん事を言い出すんだ?と今、感じている者が多数か少数かいるかもしれませんが、

な〜に、そんなのにはお構いなしで、ひとつここはワタシの本音をぶちまけさせて頂きます。

そもそも鍼治療という医術の始まりは何だったのか?と言えば1991年にアルプス峡谷の氷窟から発見された5300年前の男性ミイラであるアイスマン「エッツィ」の坐骨神経痛へのツボ治療への入れ墨痕から分かるように

ようは中医学の古典的な鍼術刺法である刺絡(しらく)という出血をもって治療とする瀉血法(しゃけつほう)こそが鍼治療の原点であったわけです。

アイスマンのドット状の入れ墨はこれはすなわち血止めのために煤(すす)を塗り込んだものが入れ墨となって皮膚に色素沈着した痕跡だったのですから

最初のツボは「血抜きポイント」だった?!

ということは経絡だの、気だのの「気の医学」である鍼術の前にはまぎれもない「血抜き医学」である「血の医学」としての鍼術の時代が厳然として長く存在したと仮定できるのです。

果たして「気の医学」になる前の「血の医学」であった鍼術の歴史とはいったいどのくらいの期間あったのだろうか?わたしが推察するにはおよそ4万年間ほどは瀉血をメインにした医術が行われていただろうと現地点では考えている。

現生ホモサピエンスが東アフリカを旅だったのは5万年前だが、その時にすでに「血の医学」としての鍼術はほぼ完成しており、

この「血抜き鍼術」という人類最初にして最高の医療があったからこそ、人類はそれから4万年の長き放浪の旅のあいだに様々な疾病や症状や怪我などに悩まされながらも、

なんとか「血抜き鍼治療」でしのいで生き抜いてきたのだ。そしてようやく最終氷期最盛期が過ぎて気候が温暖になり、狩猟採集生活から農耕型の定住分化が軌道に乗った頃になり、「血の医学」である鍼術は古代中国において「気の医学」へと進化したと推定できるのだ。

以前に業界の医学研修で北里大学東洋医学研究所の研究員がたいへんに興味深い講義をされて、余りに感動したので講義終了後にわざわざその研究員の帰路につくエレベーター前まで歩み寄り、

「自分も紀元前の医療を日々、実践しております」と声をかけてほんの束の間、歓談を楽しんだ思い出があるのだが、

この紀元前の医療こそが実は「血の医学」から「気の医学」への進化を促したのだろうと、今仮説を述べる次第です。

このいま問題にしている「紀元前の医学」とは何かと言えば、これこそが最初期の中医学の治療術なのだが、

まず鍼医が患者の身体を按摩マッサージ指圧をして慰撫しながら、どこに凝りが重積した硬結(こうけつ)部位があるかを探り、どこに冷えた部位があるかを探して、

そうして凝りが蓄積した部位が分かったらそこへと鍼を打ち深い部分の凝りをほぐし、冷えた部位には灸を据えて温めることでヒートショックプロテインを分泌して細胞修復を促進する。

この触れて按圧(あんあつ)してから鍼灸をする、という治療の流れがようは「紀元前の東洋医学」の全貌であったということなのです。

この紀元前治療にわたしは「血の医学」から「気の医学」へのコペルニクス的な転回、パラダイムシフトを見て取りました。

「血を抜く」しか能がなかった鍼術がその前段階として「身体を触(ふ)れ揉(も)みさする」という「触診術(しょくしんじゅつ)」の錬磨を経て、より高度に身体の状態を把握してピンポイントで鍼灸治療をして血ではなく気の滞りを緩解させる方法を編み出した。

ここにおいて東洋医学の一大革命が紀元前には達成されていたと想像します。

恐らくは鍼灸の前に身体を按摩マッサージ指圧する過程で鍼医たちは、血の流れとは違う別な命の流れ、気の流れるルート「経絡(けいらく)」をその指で触知発見(しょくちはっけん)したのでしょう。

その実際の指感覚がもたらした「指科学」な進化こそが「血の医学」から「気の医学」へのパラダイムシフトであったのです。

こうしてプレ紀元前における野蛮な機械論的な目に見える「血」という生理学的&解剖学的エビデンスのみを対象とする瀉血をメインとした原始鍼術は、

洗練された生気論的な目に見えない「気」という体験知的&経絡学的エビデンスを指標とする原始中医学へとエピジェネティクスにエヴォリューションを成し遂げたのであります。

とまあ、こういった世界初の非常にコアな東洋医学の神髄に関する論説など、いっさいどこ吹く風な馬鹿なツボ本なんざ、素人に使いこなせるわきゃあねぇだろうがよ!

おっと、いきなり高尚な解読から一転、がらっぱちに変身かよ。まっ、これがアッシのお家芸っすからね(笑)

ツボ、ツボ、と言ったってね、アンタ、ツボの何たるか?なんて素人には分かるわけがないの!そもそも何にも東洋医学の知識も経験も無いんだから。

そこへもってきてただ「この症状にはこのツボ」だもん。ツボなんか使いこなせるわけねえじゃん、ったく。ツボ馬鹿な庶民を量産してどうすんだってぇの!

「誰でも出来る即効ツボ療法」なんかこの世には存在しません。ツボの何たるか?はひたすらヒトサマの身体を指圧し、按摩し、マッサージして、紀元前の鍼医と同じ感覚を持ち得た者にだけわかるものなのです。

そしてツボなど存在しないのです。いやツボはオレみたいな者にしか使いこなせないのです。だから素人様にはツボなんか単なるフィクションに過ぎないってこと。

わたしに言わせればあのツボ人形の経絡図に書かれたツボの位置はあくまで参考程度に記録されたものに過ぎません。誰にもあのような361余のツボが整然と存在するわけじゃあないのです。

ツボはメッセージがある時にだけ出現するもの!

経絡だって定説では12本とか14本とか、それとは別に8本とか、有名な指圧師の説では手に12本、足に12本とか、諸説あるんだけど、これだってオレに言わせれば全部フィクションなのです。

いや、そう感じた者それぞれの実感なのです。「見ようと思えばそう見える」というのが定説みたいな経絡学。

ここまでトピックが多数でわけがわからんかもしれんが、わたしが何を言いたいかと言えば、こういった東洋医学のもつ広範で奥深いソフトをすべてわかったうえで、

実際の生身(なまみ)の身体に当たってはリアルな感触をもって自分なりの医療を構築していく。これが言わばもっとも実際に適応する医療となると言えるのです。

わたしは確かに長年の指圧を通して「気」と呼べるバイタルフォース(生命力)の流動を触知発見し操作するに到っております。

だからこそ言える「本当のこと」をこれから大いに語ろうじゃありませんか!

『「血の医学」から「気の医学」への進化』、なんて論説が読めるのは広い世間を見渡しても多分、ここだけだぜい。

眼福、眼福、みなさん、ラッキー(笑)

「人の一身、気血相離れる能わず、気中に血有り、血中に気有り、気血相依り、循環して息(や)まず」『不居集』(呉澄・撰 清時代 1366年)

目に見える「血・チ」と目に見えない「気・キ」の陰陽互根(いんようごこん)を二つながらに余すことなく見つめ触れて成立した医学こそが鍼灸指圧、東洋医学でありました。

エクスプリシットオーダー(明在系)とインプリシットオーダー(暗在系)を往来循環する冒険は実にエキサイティングです。

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2014.11.13 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

コメント

目から鱗落ちました

いやいや、すんごい興奮しました。

人類は伊達じゃないですね。
ご先祖に感謝せざるを得ません。

こんなにワクワクする説が読めてラッキーです。

続きが楽しみです!

2014/11/13 (木) 12:50:28 | URL | 三十路 #- [ 編集 ]

そろそろ本気出します

って、冷やし中華始めました、に似てるかも(笑)

三十路さんのリアクションはとっても励みになりますわ!

実は「鍼灸創世46億年記」のエンディングを飾る「人類編」のために先日から少し仕込んでいたネタを、前夜祭的に持ち出してみたんです。

絶対に何らかの医療技能はホモサピエンス初期150人集団もすでに手に入れていたはず。

で、アイスマンの入れ墨から閃いて、5万年前まで遡ったという次第です。

確証はありませんが、たぶん、そんなんだろうと。

つうことで、ボチボチと本気出して、活入れていきます。

2014/11/14 (金) 13:32:15 | URL | 養生法の探求 #- [ 編集 ]

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