SATORI 11

現在の地球上の生命種の数は130万とも150万とも3000万とも1億越えとも諸説あるのだが、控えめに最低のカウント数を今回のシリーズでは繁用しておりまして、

この多くの地球生命種のうち脊椎動物の種数は4万5000種であるのに対して背骨を含む骨らしい骨構造を持たない無脊椎の節足動物の昆虫の種数は何と95万種という膨大な数にのぼります。昆虫はやはりもっとも上手に地球上にくまなく「棲み分け」てそれぞれが固有のユートピアなる「種社会」を築いているようです。

その昆虫界で誰もが知る身近な仲間にミツバチなるムシがおり、日本に棲息するニホンミツバチという種がスズメバチの襲撃に遭うと一斉に大勢で同時に羽根を動かして飛翔筋を発熱させて、一気にスズメバチにスクラムアタックを試みてスズメバチを自分たちの筋肉が発する高熱で熱中症にして倒してしまう事が最近のニュースで話題になりましたが、

セイヨウミツバチにはこのような有効なスズメバチ撃退戦略がないので、日本の地においては基本的にセイヨウミツバチには野生化して種の系統を維持できないとされます。ただこのセイヨウミツバチの中にも時に「覚悟を決めて」スズメバチに闘いを挑む勇敢な個体がおり、

この勇ましくも男気(おとこぎ)あふれる個体の遺伝子を調べたら他の仲間とは特異的な遺伝子が見つかり、これを最初は「覚悟遺伝子」と呼んだが、近年になりこれが遺伝子ではなく、ウイルス!であることが判明して、「カクゴウイルス」と命名し直されたという。

しかしこの「カクゴウイルス」が果たして本当にどのような役目を担っているのかの詳細はいまだ不明であるそうだ。

えっ! ウイルスがまさか生物たちの意識活動にまで関わっているとでも言うのだろうか?

ウイルスとはラテン語で「毒」を意味する言葉であり、ウイルスに関してはこれまでの一般のイメージはこの原意の如き悪しき感染症の病原体であるというまさに「毒」のイメージで語られることがほとんど絶対であり、

ウイルス=病原体というイメージ以外のウイルス観を持てる者はこれまで恐らくはほとんど皆無と言っていいだろうが、もしかすると本シリーズを通読していくことでこのウイルス=毒というウイルス観がコペルニクス的な転回を見せて180度いっぺんにウイルスのイメージが引っくり返るかもしれません。

ウイルスは通常は非常に小さくバクテリアよりもさらに1000分の1は小さい単位でミクロのさらに下のナノを使ってサイズ表記されて平均で体長20〜350ナノメートルなのですが、

最近になって分解能0.1ナノの電子顕微鏡ではなく、分解能100ナノの光学顕微鏡でも観察できる600〜680ナノメートルの巨大なウイルスであるメガウイルス「ミミウイルス」が2010年から新たに相次いで発見された。

さらに驚くべきことにはミミウイルスはサイズが大きいだけでなく通常はインフルエンザウイルスやHIVウイルスでもその所有する遺伝子数は10個前後と非常に少ないのだが、このミミウイルスは何と軽く1000個を越える遺伝子を保有していることも判明した。

最少サイズ(220ナノメートル以下)の細菌(バクテリア)のマイコプラズマでも遺伝子数は500個余であり、つまり一部の細菌のゲノムサイズをミミウイルスは軽く凌(しの)いでいるのだ。

またミミウイルスの形状はいわゆる核酸(DNA、RNA)を簡単な正多面体か螺旋構造のタンパク質の殻であるカプシドが包むというウイルスの基本構造であるビリオンだけではなく、このビリオンに追加してカプシドの外側周囲を細胞膜のようなエンベロープと呼ばれる皮膜が覆い、このエンベロープを使ってホストである宿主の免疫細胞の攻撃をかわす防御態勢を築いており、

このようなこれまで知られていなかったミミウイルスのサイズや形状や機能からは「生物と非生物の中間」というイメージが払拭されてより生物に近いイメージが想起されてくるのだ。

ウイルスとは、生物に非常に近いナリをした生物のように意識すらある非生物?なのだろうか。

さらにさらに驚くべきことには近年になり量子力学の物理学の研究分野からウイルスには粒子性と波動性の量子的な振る舞いが可能なのでは?という提案まで上がってきている。

もしもウイルスに量子的な能力があるのなら、ウイルスは空間を越えてどこまでも、そう宇宙の果てまでもその能力を開花することすら可能なのかもしれないとも思えてくる。

果たしてウイルスとはいったい何物なのか?

どうも私には生命の原初の姿を維持する始原生命体に思えてならない。

分子ビッグバンの中からウイルスが分子の自己組織化に伴い集合して誕生発生するとその後にミミウイルスのような疑似的な細胞構造をもつにいたり、それが次いで本当に始原バクテリアの全生命体の共通祖先コモノートに変化して、コモノートがウイルスベクターのDNA伝播力を駆使しながら多様化していき、単細胞から多細胞へと発展し、

古生代カンブリア爆発を迎えて次々にDNAをとっかえひっかえシャッフルし種を越えてDNAを水平移動し続けた結果、その後5億年余を経て地球生命種は130万種にまで多様に分化発展し進化ができた、と仮説を立てると意外や意外にかなり辻褄が合うと思うのは私だけだろうか?

ウイルスこそが生命誕生のカギを握っているのかもしれません。

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2014.10.02 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

コメント

トレック界では

遥か昔に、誰かが生命体をばらまいたってエピソードが
登場しますが、ウイルスだったとは。
今の時期、オオスズメバチとの格闘の季節です。
カクゴウイルスは初耳ですが、外勤(蜜や花粉集め)が
終わった年寄りの蜂たちは、スズメバチが現れるこの時期になると
巣門(巣の入り口)にズラーッと並んでガードマンの役に徹します。
が、相手はターミネーターだからねー。(笑)助けに行くのが
遅れると、悲惨な事になってます。あのあごで真っ二つにされた
ミツバチの山。ビニールハウスに入れておいたら越冬できるかな、
っとこれは独り言だった。(笑)

2014/10/02 (木) 07:06:05 | URL | 桑畑五十郎 #- [ 編集 ]

ウイルス界は生命界の母なるふる里

スズメバチと言えば、今夏は2回も治療院の中に侵入されて、このあいだは患者さんに鍼打ってる時にカランカランと蛍光灯に何かが当たる音がして、上見たら、うわっち、いやがった!で、

おもむろにホウキを手にして、フンッと真っ正面から斬りつけたら、うまい具合に大当たりで隣のベッド上に気絶して倒れたところをすかさず紙にのっけて、窓の外へ放り出したら、また元気にブーン!と羽音を立てて飛んでいって、

治療中の患者さんのベッドサイドに戻り、何食わぬ顔で治療再開と、

だいぶ要領を覚えて参りました。なにせ昨年の夏には左頸部にズブッと痛いめにあってますからね(笑)

昆虫たちはバクテリアと共生することで地球の覇者になっていると言われますが、いやいやバクテリアだけでなく、もちろんウイルスたちとも共生してますね。そう抗菌ペプチドを合成できるトール遺伝子を使ってね。

ウイルスにも恐らくは善玉ウイルスと悪玉ウイルスと日和見ウイルスがいて、それぞれが拮抗的にバランスを取ることでうまくいっていたはずなんだけど、抗生剤などの乱用によって、このウイルス生態系が破壊された結果、人間の免疫系も弱体化してきていると推定できます。

ウイルスは地球生命種の母であり、非生物である元素や分子と生物的な構造の橋渡しになる進化のミッシングリンクなのではないのでしょうか?

ウイルスを深く考察することで新たな生命観が見えてきそうです。

2014/10/03 (金) 22:40:45 | URL | 養生法の探求 #- [ 編集 ]

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