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鹿児島県で内科小児科医院ますみクリニックを運営されている医師である青山浩一様でございますか?

このたびは当ブログへのご訪問、まことにありがとうございます。

少し検索も入れてみたところ、青山先生はすでに福島や関東圏から疎開避難された方々を診察し、内部被曝を減殺するための健康法に関する講演などもされており、

なかなか本音で被曝の現実を直言し、対策を提言する医師が少ない、もしくはほとんどいない中での、このようなご活動に、まだ医学界に良心は存在したんだ!との感動を得ると共に、私としても先生のご活動に心より賛同し、頭が下がる思いです。

さて、ご質問に関する回答ですが、RICE処置は言わば炎症を害悪とみなす今までの医学的な常識が生みだした緊急処置と言えますし、

アイシングに関わる物的な機材であるスプレー冷却剤、ゲル化剤、冷湿布薬などの物販を通しての金銭流動にはRICE処置はなくてはならない方法かもしれませんが、こと身体側の自然治癒過程にとっては果たしてアイシング他が必要かどうか?は大いに疑問があると感じます。

そもそも捻挫なり打撲なり外傷なりで物理的に皮膚や筋肉や腱などが損傷された場合には、損傷部位をみずからの自然治癒力を発動して修復するメカニズムが発現し、

まず出血があれば血小板が凝集して血栓が作られてまず止血が施されて、血小板からはPDGFと呼ばれる増殖因子が分泌されて、このPDGFの刺激によって繊維芽細胞が増殖して、損傷部位の構造の再生が始まり、

細胞再生のために血液を供給するための血管も新生され、表皮の角質化も平行して進行しながら、免疫細胞のマクロファージなどが病原菌の侵入を阻止するためや損傷細胞を貪食分解するために損傷部位に集結すると

起炎物質であるインターロイキンなどのサイトカインがマクロファージらの免疫細胞から分泌されて損傷部位が熱を持ち炎症が発生し、炎症の発生と熱産生によって患部が熱を持つとヒートショックプロテインがここにおいて合成分泌され、

タンパク質のかたまりである細胞構造の本格的な修復がヒートショックプロテインによって始まり、炎症患部にはサイトカインに呼び寄せられたリンパ球や好中球も集まり、好中球は細菌を貪食し過酸化水素や一酸化窒素の活性酸素で細菌を殺すとそのまま討ち死にし膿となって吐き出されてきて、

サイトカインによって血管透過性が高まり血流が緩やかになり血液が溜まったような患部は、いわばサイトカインとヒートショックプロテインと免疫細胞と再生細胞の祭り状態になるのですが、

祭りが幾ばくか経過するとやがて損傷細胞が新生細胞に変換されて修復がスムースに進行すれば、最終的にバリのように余分に再生された繊維芽細胞がアポトーシスの機序で消去されて、

血小板から分泌されたTGFβによってコラーゲン繊維などの細胞外の構成成分の充実をもって損傷患部の再生が終了する、というのがザックリとした傷の修復メカニズムですが、

もしもこの炎症発熱過程を通しての身体が自然に行う治癒過程をRICE処置が基本だからの何とかのひとつ覚えで冷やしてしまえば、それは聖なる自然治癒過程への余計で要らぬ干渉冒瀆となり、

恐らくは治癒プロセスを遮断して、治癒に関わる期間を長引かせ遅らせるか、あるいは治癒過程をねじ曲げてイレギュラーな修復という結果になってしまうのではと危惧する次第です。

基本的に身体は自分で損傷細胞の治し方をしっているのですから、ホストである脳端末アイデンティティーでどうこうしようなどとはおこがましい事なのだろうし、

もしも医療が介入するのなら、むしろヒポクラテスではないですが、この自然治癒過程を促進するワザであるのなら許される医療行為と言えるかもしれません。

ヒートショックプロテインの第一人者である医師、伊藤要子氏の著書によれば炎症が治まった後に温熱を加えることはヒートショックプロテイン分泌を通してよく損傷部位を治す秘訣だと論じています。

野生のシカやサルは傷があると温泉に入るそうですが、案外それが正しい方法なのかもしれませんね。

アフリカに棲むカバは大きな傷ができると、糞尿だらけの自分の住み家である池に浸かることでその傷を修復してしまうそうです。

普通に考えれば化膿菌によって患部が化膿してやがて全身に化膿菌が繁殖しその菌が産生する毒素が血液中を満たしてエンドトキシンショックにより敗血症となり絶命すると思われますが、

さにあらず、カバがハイエナかライオンにかじられたか、はたまたサイのツノで突かれた深い傷はバクテリアに満ち満ちた湖中でキレイに再生修復されてしまうというのです。

バクテリアや乳酸菌の代謝産物による損傷細胞のSTAP細胞化、幹細胞増殖機序により傷修復が促進される、なんて仮説が成り立つかもしれません。

実は江戸以前の戦国時代に戦地にて刀傷や矢傷を専門に治療した日本医道における産科医、外科医の始祖にあたる金創医(きんそうい)たちには出血を止めて、

創傷部位の治癒を促進する医療技術が発達していたようですが、馬糞(ばふん)を乾燥したものを血止めに使うなど、潔癖症な現代人が聞けば卒倒しそうな術が山ほどあったようです。

民間伝承に伝わる「肥だめに浸けて傷を治す」、なる風習などカバの治し方に似ていて面白いです。

とこんな話しを以前に山﨑農研の季刊誌「耕」の編集長とメールでやりとりいたしました。

話しが長くなりましたが、RICE処置は果たして是か非かと申せば、わたし的には非ではなかろうか、という結論に達しました。

かといって、では患部が炎症をもち発熱している時に身体を温める処置が適切かどうかは現時点ではいまだ不可解ではありまして、

ただ例えば捻挫や打撲で腫れている部位や、腫れる前、まだ内出血が広範に広がる前などにこの患部に鍼を打ちますと、

痛みが緩和され、治りも早く、鍼を打った部位だけが内出血が見られずに白く浮いたようになる、などの鍼治療により打撲捻挫へのヒートショックプロテイン累積は有効であるとの感触はこれまでの経験で確かです。

ですからRICE処置における圧迫という視点は圧迫刺激によりヒートショックプロテインが分泌し、また圧迫刺激により血管拡張作用のある一酸化窒素も分泌され、

一酸化窒素はマクロファージの活性化の効能もありますので、圧迫処置は意外に自然治癒を干渉しないかもしれません。

インフルエンザにタミフルとはこれ如何に?で実際にタミフルに抗ウイルス性はないわけで、まだ麻黄湯の方がいいのではと思いますし、

そもそも発熱すればそれ解熱という思考パターンを、どうにか変えていかないことにはどうにもなりそうもありませんね。

「ひとはみずからの内に100人の名医をもつ」のヒポクラテスの言葉通り、身体は自分で自分を治せるのですから、それを邪魔しないか、もしくはそれを促進する医療が正しい医療と言えましょうか。

現代医学の潮流だけでなく、現代の東洋医学界に対しても言いたいことは山積しており、そんなこんなも含めてここブログ記事にその思いを反映させております。

今後とも青山先生とご交流頂きますれば、私にとっては望外の喜びです。

どうぞよろしくお願い申しあげます。



※ RICE処置とはスポーツ外傷における打撲、捻挫時などに緊急措置として必須な Rest(安静)、Icing(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の4つの処置の頭文字をとった略称。

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2014.07.20 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 未分類

コメント

ありがとうございます そして 宜しくお願い申し上げます

今村光臣先生
この度は 私の質問に対しまして 本当に詳しくお返事賜りまして 誠にありがとうございます。

今村先生の 養生法の探求における 人間の心身のみならず 地球の誕生がら 現在 そして 未来に向けた洞察力と 様々なご提言に 常に感銘を受け 自らんの診療の道標としております。

ここ鹿児島には 丸山征郎先生という偉大な教授がいらっしゃいます。

丸山先生の論点も 自然の流れ 進化の流れに沿って発展してきた 人間の免疫や血栓形成の機能を見事に解き明かし 私たち 市井の医師に たいへん分かりやすく解説していらっしゃいます。

今村光臣先生の論点も 丸山征朗先生と同じような奥深さと 自然に逆らわない流麗な論理で 私のハートに突き刺さって来るのです。

そして ここに 本当の養生法があると 確信している次第です。

今回のRICE処置に関しましても 私の疑問が晴れ 爽快な気分です。 本当に有難うございました。

私は 医師となり 医療を行っておりますが 
製薬業界や医療機器業界の思惑だけでなく 医療経営という経済的側面や 様々な正常値 必要以上の医療行為が医療過誤を来たし 人間の本来あるべき自然治癒を妨げる 大きな負の要因になっていると思っております。

今村先生が日々行っていらっしゃる 鍼灸・指圧と
日々提唱されていらっしゃる 養生法こそが 私たち人類が 未来に正しく伝え 継続し 実践していくべき道筋だと思います。

前後してしてしまい 誠に恐縮ですが 脱被ばくの 正しい生き方として これからも先生の論点を 私の周りの多くの方々にお伝えさせて頂くことを ご了承賜れば幸いに存じます。

今村光臣先生
今後とも どうぞよろしくお願申し上げます。

2014/07/20 (日) 15:52:53 | URL | 青山 浩一 #qRmdpLMM [ 編集 ]

癒しの原点にバクテリアの身体自治がある

青山先生、自分に対する過分なるお言葉と評価に感激すると同時に、よりいっそう身を引き締めて、さらなる精進を決意いたしております。

現代医学にはすでにビッグファーマ(世界市場を視野にビジネス展開する巨大製薬企業)という寄生虫が食いついてしまい、このバイアス(横やり)を排除することがいかにたいへんなことかは、様々な現代医による内部告発によって今や周知の事実となりつつあります。

こうしたビッグファーマのバイアスによるカネモウケ医療が結果として国民の健康保険という税金を湯水の如く吐き出させ年間医療費38兆円超という無駄ガネがドブに捨てられているのですが、

先の高血圧の基準値操作や、製薬企業による降圧剤の臨床試験への圧力など、もちろん現代医学のこうした側面は糾弾されてしかるべきなのですが、

医療の供給側でなく、受給側となる患者側には果たして何の問題もないのか?と問えば、わたしはここにも幾ばくかの問題があると思いまして、

ようは「知らしむべからず寄らしむべし」の医療体制を良しとし、まったく自分たちは何の勉強もしないで、ただ症状が出たら、医者に駆け込めばいいという姿勢、

これではビッグファーマの思うツボに決まっているのですが、ではこのような言わばあまりに無神経でズボラな者たちをどうして覚醒させていったらいいのか?

と言えば、これはもう言ってみれば教育のようなものしかなく、つまりはどうして健康を維持するのか?の養生法を指南し、正しい生命観を身につけさせて病気にならないライフスタイルを実践させる、に尽きるのではと私は考えました。

東洋医学の究極の目標が「未病治」または「治未病」であり「いまだやまいならざるをちす」と読み下し、簡単に意訳すれば「病気を発症する前に小さな不調の段階でこれを見つけて、しかるべき処置を施すことで大事に至る前に健康を取り戻していく」ということであり、

また医者の格付けは東洋医学では上から上医、中医、下医となり中医は「よく病を治す」医者で、下医は「病を治せない」ヤブ医者ということですが、では最高ランクの上医とはいったいどんな医者かと申せば

患者側に「みずからが主体となり未病治の養生法を実践することで、病気に一生かからないライフスタイルを身につけさせる」ことができる医者が上医ということになり、

これはすなわち養生哲学を教育するということであり、正しい生命観というコンテンツをインストールする作業と言えます。

私が目指すところは結句この上医でありまして、その一環として自分の持てるすべての医療知識の全公開がここ本ブログの目的となっております。

青山先生とはこれから、ここを通じて多くの交流を頂き、切磋琢磨させて頂きたく思っております。

世界の伝統医学はギリシャ医学、インド医学、中国医学の三大医学であり、これら三大伝統医学はシルクロードを通じて交流しあって発展し、

やがてギリシャ医学がアラブ医学の開花を促して、高度に発展したアラブ医学が母胎となり欧州に伝播してかの地で西洋医学が芽生えていった経緯があり、

アラブ医学はインド医学と交流し、インド医学は中国医学と行き来しで、実は西洋医学も東洋医学も出自はそれほど変わりませんし、消毒学の発展や顕微鏡の進歩による病原微生物が発見される以前の医学はどこも似たりよったりの自然医学が基本でありました。

そしてこの三大伝統医学の前にはいわゆる私が言うところの原始人類医学が長らく続いていたのであり、それはまさに鍼灸の原点となるような医療や生薬を主体にした医療であったわけで、

もしもこの先にまた鍼灸指圧が復活をみることができるのなら、それは母なる人類医学への回帰ということになるのかもしれません。

そして進化をさかのぼり人類の前の猿人医学をも超え、鳥類、爬虫類、両生類、魚類の免疫を考察し、節足動物の昆虫のトールライクレセプターに仰天し、

さらにもっともっとさかのぼり、ついにエディアカラ生物群の前の原始単細胞生命30億年史へと到達すれば、そこにこそ生命が環境に対峙して生き延びようとした医療の原点が垣間見られてきて、

まさにそれはバクテリアたちの凄絶なる地球環境との闘いの歴史であったことに感嘆し、その激変する地球の気温や大量の宇宙放射線や紫外線からみずからのDNAを守るために獲得した機能こそがヒートショックプロテインという生体防御タンパク質であったことにようやく気づくことができるのです。

私たちの医療の原点とは?と問えばやはりいつも生命誕生の38億年前に引き戻され、バクテリア30億年史を反芻してしまう自分がおります。

小児科医の真弓定夫先生の著書からは多くの刺激を得ました。真弓先生は本当に早くから原発の危険性に警鐘を鳴らしてくださっておりましたが、その甲斐無く今回のような事故が起こってしまったことはまったく悔やまれます。

ドイツの脱原発運動を指揮し国民を先導したのは医師の集団だったと聞きます。

ドイツ国民に出来て、日本国民には出来ないなんてことはないでしょう。

再稼働が既定路線として前のめりになる政府に対してどんな抵抗ができるのか?

あまり時間がありませんが、内部被曝の防御策の提言を通して、また生命観のパラダイムシフトを通じて少しでも世論に働きかけることができたらと思っております。

わたしの持論を青山先生が周囲に伝えてくれることは、もちろん大歓迎です。

いやはや話しが長すぎますね(笑)

こんなヤツですが、どうぞ末永くお付き合いの程、よろしくお願い申しあげます。

2014/07/21 (月) 05:10:37 | URL | 養生法の探求 #- [ 編集 ]

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