ジャンピング ボール 7

「五行は常に勝つなし」墨子



中医学(ちゅういがく)を学び始めると必ずや最初にぶつかる概念が陰陽(いんよう)と五行(ごぎょう)の2つで、

陰陽は陰と陽の2つの相反するフォース(ちから)によって宇宙が成り立つと説く理論であり、

五行はその陰陽のフォースフィールド(力場)の中の細かい5つのフォースの動態のメカニズムを解説する学問であり、

この2と5のフラクタル(相似)でこの世のすべてを解読する学説を合わせて陰陽五行学説(いんようごぎょうがくせつ)と呼び、

この「2&5フラクタル」なセオリー(定説)をベース(基礎)に東洋医学は体系化され、運用されている。

再三、これまでも様々に比喩として引用している太極マークは、サーフブランドの略称タウカンなるブランドのアイコン(目印記号)にも採用されているので、みなさんもよくご存知かと思うが、

イタリアのファッションブランドであるエトロ社のアイコンであるペイズリー柄もまた太極マークの陰陽魚によく似ていると常々かんじており、

この先っぽが膨らんでいてシッポが細くなった勾玉(まがたま)のシルエットは、形態学者エルンスト・ヘッケルが動物たちの胚が成長していく過程の最初期に見せる姿として注目し、

かの有名な「個体発生は系統発生の反復的な繰り返しである」の言葉を生んだキッカケになった生命のプライマリースタイル(原初的かたち)が白と黒の陰陽魚(いんようぎょ)のナリなのであり、

ヒトの胎生期においては妊娠の最初期に顕れる胎児の形でそれは今から5億4100万年前の古生代カンブリア紀にはじめて地球上に出現した最初の魚類であるミロクンミンギアのすがたを継承しているのであり、

ここからヒトの胎児は母親の体内でいっきに5億年を駆け抜けて生命進化の歴史を反芻し反復しながら次々にその姿を魚類から両生類、爬虫類、哺乳類へと変化を遂げて、

ついにヒトらしいひと揃いのナリが出来上がると、月の潮汐力(ちょうせきりょく)によって成立する海のさざ波の「寄せては返す」リズムにのって産道が閉じては膨らんでを繰り返し、

やがて浜辺を経て地表へと近づき呱々の声と共に水の世界から大気の世界へと胎児は産み落とされる。

わたしたちの原初的な姿とはもとは精子と卵子だったのであり、粘菌アメーバのような形しか持ち得なかったそんな微細な生き物しかまだ存在しなかった太古の地球の記憶もわたしたち60兆個の細胞核DNAにはインプットされている。

このDNAにインプットされた地球生命史38億年のデータをもってセントラルドグマを起動して日々、わたしたちは毎秒100京個ものタンパク質を生み出しながら細胞内生理を営み暮らしている。

ヒトの細胞がセントラルドグマと呼ばれる優れた機能を有し、細胞1個では毎秒数万個ものタンパク質が合成され、早いものはわずか8秒から15秒でせっかく合成されたタンパク分子が解体されアミノ酸に変換され、

細胞内には常に80億個ものタンパク質がギッシリとドロドロにひしめき合っていることなど露も意識することなく、

細胞核を除いた細胞質と呼ばれるタンパク質の海の中では、細胞膜から1つのグルコースが取りこまれると10のタンパク分子でできた酵素が、

グルコースを分解しピルビン酸になる過程で2分子のATPを産生しますが、この解糖系の過程における酵素反応もタンパク分子でできた酵素分子によって営まれており、

このタンパク分子でできた酵素は細胞核DNAのセントラルドグマによってDNA→RNA→タンパク質合成の流れに従って細胞内オルガネラのリボソームを経て小胞体やゴルジ体の助けで出来上がっていくのであり、

このリボソームで合成されたタンパク質のヒモが立体構造に3次元化する過程で常にこの未完成のタンパク質のヒモに寄り添い付き添って

正確に3次元化(フォールディング)を手助けするシャペロン分子がいわゆるヒートショックプロテインHSP70なのであり、

もしもこのフォールディングに失敗すると、この出来損ないのタンパク分子はまたヒートショックプロテインの分解系によってアミノ酸に変換され、一からやり直しになるのだが、

その際にもユビキチンというヒートショックプロテインが変性タンパク質を標識化してプロテアソームというタンパク質でできたガチャピンやムックのようなボックス型のシュレッダーに

変性タンパク質はぶち込まれ、ガシャガシャと解体されてリサイクル可能なアミノ酸が吐き出される仕組みが備わっており、

こうした一連のタンパク分子の営みはセントラルドグマの恩恵とまたヒートショックプロテインの介添えがあったればこそ可能なのであり、

ひいては「ヒトの命の健やかな流れとはこの妙なるタンパク質の営み」と言えるのであり、

ここにおいてヒートショックプロテインのヒートショックプロテインたる重要性がいやがおうにもクローズアップされるのだ。

ガン細胞と呼ばれ忌み嫌われる細胞はその細胞内のミトコンドリアの機能がストップして、そのかわりに解糖系ばかりを使ってATPを合成していることはすでに

「耳タコ!大ダコ!ダイオウイカ!」な生理学的な常識になりつつあるが、

この解糖系の亢進だってつまりは解糖系を進行する10のタンパク分子でできた酵素がうまく作られなければできない作業なのであり、

つまりは細胞核DNAのセントラルドグマが起動してヒートショックプロテインの介添えがうまくいき、グルコースをピルビン酸にまで変換する10の酵素が合成できて

はじめて解糖系の亢進という掟破りのオプショナルな機能を発揮することが可能ということなのであり、ガン細胞がガン細胞として起動する際にも

ヒートショックプロテインはしっかりと機能しているし、ヒートショックプロテインHSP90という炎症抑制に欠かせないヒートショックプロテインはガン細胞をしっかりと守っているなんてこともわかっており、

また他には腫瘍関連マクロファージや抑制性T細胞という免疫細胞たちもガン細胞の味方についてガン細胞を保護していることも判明しており、

例えガン細胞を最先端の正統な現代医学が悪とみなそうがテロリストと見なそうが遺伝子の狂った暴走細胞と見なそうが、

セントラルドグマでヒートショックプロテインな人体生理の中ではやはり癌は「敵ではなく味方であり仲間である」としか考えられないのだ。

ひとの命のいとなみ、などは「実はいまだにまったくほとんどなにもわかっていない未知なる世界」なのだろう、

というのが20余年間、ヒトの身体を触りそのモノリスたる皮膚筋肉から命の真相を聞き取ってきた鍼灸師の感慨である。

善悪二項の対立構図で物事を思考するニューロン回路しか使えない現代人にとって、ガン細胞の真実を読み取るのは至難のワザだが、

「兼愛と非攻」という革命的な思想を打ち立てた中国の思想家・墨子(ぼくし)の柔軟で実践的な脳神経ニューロンを見習えばより深い洞察が得られるかもしれない。

人体という陰陽五行フィールドには勝ち組も負け組もなく、ただありのままの助け合いの営みがあるだけなのだ。

敵を味方とし、防御を攻撃とした時に、はじめてガン細胞の真実がはっきりとする。

バーチャル(仮想)な敵を作りつづけ、バーチャル(妄想)な攻撃をしかけ、バーチャル(捏造)な定説を追い続ける

現代医学の、現代科学の、現代文明の未来は暗いと言わざるを得ない。

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2014.06.07 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

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