やさしい東洋医学講座 ⑤未病

ヒトの血管の総長は9万6000キロであり、地球2周半ほどの距離がある。血管の末端は毛細血管と呼ばれ直径が7ミクロンほどで同じ径のドーナツ型の赤血球がこのほとんど遊びのない管の中を押し合いへし合いしながら通過しつつ、細胞膜レセプターに栄養素や酸素を供給し細胞は新たな素材を得、電子伝達系の最終産物である二酸化炭素や細胞内の老廃物を運び去って貰うように赤血球に渡す。心臓を出た赤血球はわずか22秒で全身を周回する。

恐ろしく高速な回転力が体内には存在する。イタリアのボレルという学者が計算したら血流をこれだけのスピードで回すためには心臓には30万ポンドの圧力がなければならないと判明したが、実際の心臓の圧力はたったの1ポンドである。つまり、いまだになぜこれほどの速さで血液が体内を流れるのか?そのメカニズムすらわかっていない。

宇宙を構成するものの95%はダークマターやダークエネルギーでその何たるかは不明であり、人間の細胞核DNA2メートルのうち1センチの遺伝子だけが調べられ残り99%ほどが正体不明である。宇宙構造もDNAもまた心臓圧力と同じくほとんど何もわかっちゃいないのだ。

この「わかっちゃいない」がわかるということはとてもありがたいことであって、科学や医学の進歩はわかっていない事がわかる事には貢献していると思う。知れば知るほどわからないことに驚愕して人類が謙虚になる。そんな科学の進歩なら大いに喜びたい。

わかりもしない原子力の魅力に取り憑かれ地球生態系をメチャクチャにしたり、わかりもしない癌治療をやって夥しい人間を殺戮したりの時代はもう御免である。

生命はATPを得るために生きている。古代中国の医人たちは気という概念で生命力を捉えたが今の生理学で読み替えれば気はATPと呼んでしかるべきであろう。ATPが供給されなくばヒトは考えることも動くことも出来ない。ATPプラントが人体の本性である。

ATPがうまく産生されるためには細胞内の解糖系にグルコースが提供される必要があるし、ミトコンドリアを動かすためには酸素や日光が必須である。

細胞内の解糖系とミトコンドリアという2つのATPエンジンをうまく回転させることが「未病を治療する」ポイントである。そのためには赤血球がちゃんと必須栄養素を送り届けなければならない。血流にすべてがかかっている。

「人身の気血も、亦た往来流通せんことを欲す」『導引體要』

心も身体も血液もすべてが快通していること。

それが健康である。

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2013.11.29 | | コメント(0) | トラックバック(0) | ハリキュウ戦隊ミトレンジャー

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