第三十章 陸上へ

水中から陸上へと進出すると、その生命体が暴露する様々な物理刺激が変化する。さらされる酸素の量が30倍ほどになり、水中の浮力で減殺されていた重力が6倍の1Gになる。これだけの変化に対応するだけで、心臓がギュッと凝縮して冠状動脈が発生しドックンドックンと血圧が上昇して重力に抗して血液を送り出す心肺機能が獲得される。もしも魚の低血圧のままだと、血液は重力に従い身体下部に集まってしまい頭に血が上らないというか身体上部には血が巡らなくなる。これじゃあ、上半分の身体は死んだも同然で、そこが壊死してしまう。それじゃあ困るから血圧が発生したのである。この大事な大事な血圧があったればこそ全身のミトコンドリアに酸素と栄養素を送ることができ、そこで大容量のATP産生が可能となるのである。血液にはイオン化した元素が含まれておりこの電子を帯びた液体が体内を流れるとそこには流動電流が発生する。血圧が上がり流動電流の流れが変化すると、それが引き金になりDNAのトリガーが引かれて次々に新しい機能が発現してくる。これも流動電位による化生である。身体の使い方によっても流動電位がチャージされる部位とブランクされる部位の違いが起こりそれに準じた化生が発現する。例えばよく噛む部位には臼歯が発生し、そうでもない部位には門歯や犬歯が発生するように。これは場の力とも呼ばれる化生の起動因子である。水中から陸上へと進出した原始両生類イクチオステガには、ようやくにして陸上適応できるだけの内外パーツが揃いつつあった。

イクチオステガの化石から判明した事はその4本の足はまだ陸上で重力に抗し身体を支えるにはふさわしくない。つまり、とてもじゃあないが、四肢で踏ん張って歩く事などまだ出来そうもない脆弱な足しかなかったということである。もしも歩くとしたなら現生のアザラシのように腹をこすり脊椎を上下に動かしながら足は補助的に支えに使うような歩行の仕方であったろうと推定されている。脊椎はカンブリア爆発の5億4000万年前の原始魚類ミロクンミンギアが泳ぎ始めて以来ずっと2億年ものあいだ水中で自由に上下左右にしならせる訓練を積んだのだから、その延長としてアザラシ歩行において脊椎を上下に動かす事など朝飯前の技であったと言えようか。イクチオステガは浅瀬で上陸の訓練を積む。その骨格から分かるのはイクチオステガにはすでに首と肩ができ肩甲骨も獲得されていたことである。足先には指もちゃんとあったが、まだ8本の名残を残す7本指であった。四肢と7指でしっかりと大地を踏みしめ、できたばかりの肩甲骨で胴を吊り上げて、内臓を保護するために肋骨もしっかりとしたものが与えられた。こうして四つ足歩行に適応した身体パーツが組み込まれて、いよいよイクチオステガは歩き出したのである。

私たち人類が今の時代に使う身体各部の骨の原型がイクチオステガには見いだせる。1Gという猛烈な重力負荷に抗してここから生命は3億5000万年ほど地上で歩み続けるのである。その途方もない歩行史がわれわれの肉体には刻まれているのである。重力をいかに減殺するか?その秘訣は骨のミクロなスポンジ状の構造にも見て取れる。中空構造とし重力負荷を分散することで一点に力がかからないような仕組みに骨の構造はできている。バレリーナがトーンと飛び跳ねて片足のつま先で着地すると、そのつま先には何と200キロ超の体重が負荷されるのである。40キロにも満たない可憐なプリマドンナの体重の5倍超のGがそのか細い下肢の骨全体に響き大腿骨頭に突き上げてくる。しかし骨全体が実に柔らかく、かつ、自在にその力を分散するがゆえに、それほどの衝撃すら受け止める事が可能なのだ。この能力もデボン紀後期から始まった生命の歩行史により獲得された形質なのである。ちなみに温灸で仙骨付近を温めると下肢も軽くなるし腰も楽になる。重力史3億5000万年の疲れは温灸で癒せるのである。さて、重力の世界へとなぜわざわざ生命は進出したのか?水の中で戯れ、たゆとうていれば良かったのに。いや、恐らくは上陸しなくば死滅するような危機を感じたのだろう。水が干上がるか、食が絶えるか、生存を脅かす捕食者に追われたか。いずれにしろ陸上へと進出しなければならない合目的的な理由があったと思われる。

陸上にはすでに植物が繁茂し大森林が形成されていたし、そこには節足動物がすでに進出し、そこから進化した昆虫類などがウヨウヨと多数棲息していたのである。植物の実や葉や花、昆虫たちはかっこうのエサ、栄養源になり得ただろう。遠くに見えるうまそうな植物の実に目がくらみヨダレを垂らしたイクチオステガは慣れない歩きでヨロヨロと一歩を踏み出した。それこそが食を求めて陸上で生命が歩き出した最初の1歩、生命が地上に刻印した最初の足跡だった。

ようやく地球生命史は地上へとステージを移します。それに伴い「鍼灸創世46億年記」もひとまず30章、ここで一時休筆と致します。

なんとなれば英インディペンデント紙の発表によれば今回の福島第一原発事故で放出されたセシウムの量は広島原爆の168倍から衝撃の7万2千倍量へ修正されました。桁違いに恐ろしい放射能禍の渦に私たちは今巻き込まれています。北半球全土が汚染されたマップも公開されており、最早、人類の存続すら脅かす健康被害が現出するのは時間の問題となりました。かくも過酷な時代に生きようとはまったく想像しませんでしたが、人類の宿命でしょう。原子力の悪魔利用、人口削減目的で世界各所に配置されたDNA破壊装置が牙を向いたのです。どうしようもない事ですが、喫緊の対策を講じねばなりません。それらも含めて今真っ先に必要な内部被曝を防御する養生法を記事にしたく、とりあえず一時的に創世記はお休みです。でも、気が変わるのが早いから、またすぐに再開するかもしれません(笑)

すでに福島児童の甲状腺ガン確定人数は10人から27人へと増加しました。今後も漸次増え続ける事は想像に難くありません。どうにかして体細胞60兆個のDNAを守り、1京8000兆個のミトコンドリアDNAを死守し、常在菌101兆個を元気にし続けねばなりません。養生法の探求はイクチオステガ同様、上を向いて歩み続けます。

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2013.06.06 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

コメント

どうしましょう?

先生、こんばんは。さて、どうしたら良いのでしょうね?太平洋の海産物は基本アウトですよね。きのこ類も、露地栽培の野菜果物も、水も、エリア限定。内部被曝に対抗する、一番大きな武器・食糧が弱者には、遠い存在に成りつつ有りますよね。逆に凶器に成りつつ有る側面も有るかな。適度な運動と言っても、空気も心配しなければ駄目でしょう。流れる情報はバイアス掛けまくった、ほとんどゴミ情報しか流れていない、カオスの世界(笑)TV見ない人間だけど、周りから情報ギャップで、浮いてるのは分かりますから(笑)どんな状況に追い込まれても、思考停止だけはしたくないです。馬鹿には、馬鹿なりの矜持が有りますから(笑)では。

2013/06/06 (木) 20:53:37 | URL | 邪ブラック #2JEUmp5Q [ 編集 ]

窮鼠1%を噛む

邪ブラックさん、雪乃さん的な表現をすれば、ようはわれわれ現生日本人はグローバル資本の標的に完璧にロックオンされたレッドデータ種です。でもさ、世界に400基余ある原子炉が次々にはじける事態がもしも発生すれば、そいつらだって否応なく致死量の放射能に内部被曝する事になる。もっとも米国のグローバル野郎どもは地球製UFOでどうにか月の裏側にある基地にでも逃げるのだろうけど、実はそういう事を許してはくれない宇宙連合みたいな機構があるらしいね。池田整治さんが講演でそんな話しをしていた。まあ、とにかくはまずフクイチを石棺化しないと経済もクソもない。ケッシュ財団の技術を応用して封じ込めるのも結構だし、とにかく国家が総力をあげてフクイチ完全収束を達成しない限りはワールドカップサッカーも何もあったもんじゃあない。あいつら選手だっていつ被曝症状を発症するかわかったもんじゃあない。屋外でゼイハアゼイハア呼吸しまくりゃあ、放射性物質がイヤでも6億個ある肺胞のどこかには沈着するからね。つうことで、俺も自分が馬鹿ということには自信があるから、馬鹿の矜持はハンパない、馬鹿仲間だぜ(笑)馬鹿の壁を書いた脳系の学者は原発問題では自身の馬鹿の壁は突破できなかった。あいつは馬鹿としてはたいした事ないね(笑)つうか文科省マスコミ原発村アカデミー所属で反原発な発言をすると職を失うからしょうがないけど。アカデミーは関係ない俺らはガンガン言うべき。で、今後も言います(笑)ちょいと内部被曝の防ぎ方から諸々、思うところを書いていきます。

2013/06/07 (金) 06:11:12 | URL | 養生法の探求 #- [ 編集 ]

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