第二十八章 よっこらしょ!

昨夜は寝入りばなに蛙たちの鳴き声を聞いた。水田に水が張られたこの時期、夜になると一斉に蛙たちが鳴き出すのだ。蛙の鳴き声を子守歌に眠るのは実に心地いい。脳神経細胞がその振動で心地よくマッサージされ、大脳深部にある中生代の機能をとどめる爬虫類脳まで慰撫され、記憶ははるか古生代を遡り宇宙創生のはじまりの歌声を聞いている錯覚に陥る。大脳の深い部分まで届く蛙のバイブレーションはいつもなぜか銀河系を想起させる。実は蛙の受精卵の上で波打つらせん状のカルシウムイオン波の軌跡と渦巻き銀河の姿はまったく瓜二つ、フラクタル構造なのだ。脳もそう言えば渦巻き構造だ。皮膚である外胚葉が巻き込むと脳ができる。脳は皮膚の端末である。そんなこんなを思いながら昨晩はグッスリと眠った。もちろん諸事で疲労していたことも深い眠りに貢献したのであるが(笑)

40歳を過ぎた頃から、子供の頃のように一度寝たら朝まで起きないという眠り方が出来なくなり、ちょくちょく起きたりすると、目が冴えてしまって困るという事態が頻発し始めた。幸い自分は鍼灸師なので鍼治療をすると催眠を誘発するプロスタグランジンというホルモンが分泌され眠りが深くなることを知っていたから、眠りが浅い日が続くと、自分で自分の合谷や足三里や腰や腹に鍼を打つ。すると見事にその日はグッスリと眠れるのである。役得というけどこれほど有り難い役得もない。

睡眠中には1兆個の細胞がリモデリングすると言われる。肉塊にして1キロもの細胞が生まれ変わるのである。だからもしも睡眠が浅いとこのリモデリングに支障が生じる。古い細胞のままだと長生きは期待できない。アンチエイジングの逆、エイジングの加速で早死にしてしまう。そうそう、私は22歳までは焼津市に住んでいました。焼津市は往事は遠洋漁業の基地として栄えた町で、マグロ船が遠洋航海から帰ると羽振りのいい漁師達が町に繰り出すので、キャバレーなどが当時は港周辺のそこかしこにありました。そのキャバレーで働く女性たちが50代に至りバタバタと亡くなる事がありました。今思えば、その女性たちは主に夜働くわけですから、本来は寝てリモデリングすべき最中に古い細胞を酷使していたわけで、そのせいでエイジングが加速して早死にしてしまったのでしょうね。やっぱよく眠ることは凄く大事です。夜間労働に勤務する場合は昼間寝るか、水平位になる、つまり横になるだけでも身体は休まり、細胞はリモデリングしますから、努めて骨休めに励みましょう。

骨こそがリモデリングのカナメなのです。骨にはリン酸カルシウムが蓄積されており、骨髄ではこれらの成分を利用して盛んに幹細胞が造血されています。赤血球や白血球やそれらの元になる間葉細胞が作られる器官が骨であり、骨という器官はだからもっとも重要な臓器なのです。人体中の207の骨の中で長い骨、長管骨の内部で造血が行われており、特に関節骨頭という関節部分の膨らんだ部位で白血球が造血されています。大腿骨頭や膝のあたりが白血球造血においては重要な部位です。ここをスポーツなどを激しくして重力負荷をかけ過ぎると白血球造血機能が障害されてしまいます。

子供は大概が運動会の後とか、遠足の後など、ここの部位を使いすぎると熱を出します。つまり関節骨頭の白血球産生能力が低下して免疫不全が引き起こされて雑菌の消化能力が低下する、するとフィードバック機転が起動して、雑菌を捕食するNK細胞を賦活するために熱が産生され、さらに体熱上昇がヒートショックプロテインを旺盛に分泌させて体内の傷ついたタンパク質が修復されるというわけです。ですから子供の発熱は関節の使いすぎなどが原因なのですが、だからといって、ことさら熱を怖がる事もないし、解熱剤の多用は厳につつしまねばなりません。ウイルス疾患や細菌性の熱や器質的疾患が存在する場合は別ですよ、もちろん。それらには抗生物質の早期適用などの医療処置が効を発揮する場合が多々ありますから、そのへんを見極めるのが親の眼力ということです。

さて、教育関係者、スポーツ指導者は、これら子供の免疫機転を熟知し、体育やスポーツを過度に礼賛することを戒め、それらを子供に無理強いしないことを徹底し、子供たちの免疫力を確保する事に努めなければいけません。といってもそんな風に考える者はまだ教育界にはいませんね。教育界こそが本来は養生法を探求すべきであります。生理的な事を無視しては教育など本来はできません。健やかな身体生理に合致した場合に子供の能力は開花するのです。部活でのシゴキなどキチガイ沙汰という他ありませんし、固い椅子にしばりつけるような強制的な1対多のベル・ランカスター方式の教室スタイルもまた考え直さねばならないのでしょう。奴隷教育をしている限りその国の未来は暗いと言わざるをえません。

暗いと言えばこの先の日本の医療はお先真っ暗ですな。内部被曝に対していつまで口をつぐむつもりでしょう?このまま何の対策も立てねばそのうち被曝地帯の病院は病人で溢れかえるでしょう。その時は無防備で過ごした医療者もまた体調不良でにっちもさっちもいかないのです。医療システムが破綻する時期がいまに来るのかもしれません。どっちにしろ、未病治の主役はわたしたち独り独りなのですから、医療界うんぬんではなく、しっかりと今から今まで以上に、我が身は我が身で守る、を心がけるしかありません。養生法の主役は自分自身です。

蛙の卵はゼリー状の膜に包まれて螺旋を描き水田の水溜まりに浮いています。それはまるで生まれる前の銀河系です。やがて星々がうごめきそこから弾けます。オタマジャクシはその尾っぽをアポトーシスの機序で失い蛙の姿へと姿を変えます。それは古生代末期の上陸劇の再現のようです。尾をもった魚がしだいに陸上適応し、やがて尾を失う。オタマジャクシは3億5900万年前の生物の上陸革命を反復しているのです。誕生から40日目には後ろ足が現れ、やがて隠れていた前足が左足から発生します。

地球は左回りであり、人間の軸足も左足です。陸上のトラック競技も左周りが基本です。中学時代は私はバスケ部に所属し、度重なるジャンプの際の軸足が左足だったので、私の脛骨の膝関節の骨頭は使いすぎで出っ張りオズクットシュラッテル病なる仰々しい病名が付されました。が、別に何の支障もなく今まで中学生から普通に暮らしてきました(笑)少し身体全体がいびつになり性格も歪んだかもしれません(笑)中学時代は部活をまじめに頑張りすぎてはいけませんよ、なんといっても骨が伸びる時代ですから、骨養生時代が中学時代なのです。

デボン紀後期のエメラルドグリーンの湖水から一歩足を陸へかけた両生類の祖先アカントステガは、まずは左の前足で地上を踏みしめた?いやはやデボン紀の上陸劇にようやくもどってまいりました(笑)

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2013.06.03 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

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