足三里と腰八点

鍼灸師なら知らぬ者はいないのがお灸博士・原志免太郎氏であり、彼は医師でありながらお灸の研究をし、その研究で博士号をもらったので灸博士と呼ばれた。1882年に生まれて1991年に鬼籍に入られたので享年は108歳ということになる。104歳まで聴診器をもって診療にあたったと言われているが104歳から108歳まではどんな風に過ごされたのかは不明である。もしもその間も認知症にならず普通に暮らしていたのなら、それこそ仙人の域に達していたと言えようか。灸博士ならぬ灸仙人。原先生は独自の灸法を編み出してみずからに毎日60年間も灸を据え続けたそうである。40代から灸を据える習慣を開始したわけで、40代と言えば脳神経細胞内にアミロイドβタンパク質がたまり始める時期と符合する。つまり原先生の脳神経細胞には毎日据える灸の効果で分泌されるヒートショックプロテインによってアミロイドβタンパク質が溜まることなく即時分解されてアミノ酸に変換され生化学反応に再利用され、常に脳神経細胞内の細胞質はフレッシュでクリーンでアンチエイジングな環境を維持していたと言える。それゆえに認知機能を司る脳神経細胞内の細胞内小器官われらがミトコンドリアちゃんが元気いっぱい!脳内ホルモンや脳神経伝達物質を旺盛に合成分泌し、さらに膜間腔に付着したATP合成酵素が毎秒30回転の高速でビュンビュンぶっ飛び全開で周り続け、たった1個のATP合成酵素からわずか1秒で120個ものATPがポンポンと弾け続け、ひとつのミトコンドリアには3万個ものATP合成酵素があって、だいたい体細胞60兆個には一つの細胞に数百から千個くらいのミトコンドリアが棲息しているから、1個の細胞が生み出すATPの量はたった1秒で120×3万×数百〜千となるわけで、まあ全身では物凄い膨大な量のATPが常時瞬間的に産生されており、このATP合成酵素の回転力がすなわち生きる力と言える。この回転力を落とさない事こそが養生法のカナメであり、灸治療とは恐らくはATP合成酵素の回転力を保つ医療なのだろうと思われる。

ガン細胞内のミトコンドリアは形がいびつになり機能が廃絶していることは有名である。つまり不良品のミトコンドリアが充満しているのがガン細胞なのであるが、この不良品化したミトコンドリアはヒートショックプロテインの分泌によって正常化して機能も復活することが確認されている。ガン細胞内の不良化したミトコンドリアが再生されると、今まではガン細胞内の細胞質の解糖系だけでATPを産生していたガン細胞特有のATP産生システムが通常のミトコンドリア依存型のATP産生方式に変更されてくる。つぶれたミトコンドリア内膜のATP合成酵素が正常化し高速で回転し始め、ATPが大量に産生されてくる。あるいはミトコンドリアが正常化して正気に戻るとある場合はもうこの細胞は使い物にならないとミトコンドリアが判断しチトクロームcという鉄元素を含む赤い酵素を流出させてアポトーシスの機序を誘導し細胞をまるごと消滅させて解体して細かく分解してマクロファージに貪食させてしまいガン細胞がなくなってしまう。これらがつまりヒートショックプロテイン発動による癌治癒のメカニズムなのだ。ガン細胞内のミトコンドリアが正常化すると、①解糖系のATP産生が鎮まりガン化細胞ではなくなる、②ミトコンドリアがアポトーシスを誘導しガン細胞が消滅する、この①②の機序によりヒートショックプロテインが発動されるとガン細胞はなくなるのである。レンサ球菌に感染して丹毒に罹患し40度以上の熱が2週間も続くと3センチ以内のガン細胞が自然消滅する例が世界中から700例以上も報告されているそうだが、まさに熱が出てヒートショックプロテインが発動されたことで全身のミトコンドリアが正常化したがゆえに癌が跡形もなく消えたのである。ミトコンドリアちゃんさえ元気であるなら何も問題あらへん!原先生のミトコンドリアは40代から毎日据える灸により元気ピンピン!ミトちゃんイケイケ人生を歩んだのである。

酵素という触媒が体内には5000種もあり、栄養の吸収から物質の運搬、合成、代謝、解毒、排泄などあらゆる生化学反応はこの酵素という触媒なくしては成立しない。つまり酵素こそが命の触媒なのであるが、酵素反応には温度依存性があり体内温度37度以上で活性を維持することが知られている。酵素とはタンパク質でできた分子構造なのであり、タンパク質は常にヒートショックプロテインによってその一生を介添えされている。ヒートショックプロテインはそれゆえに介添え分子、シャペロン分子とも呼ばれる。ヒートショックプロテインを分泌できるお灸治療によって体内の酵素もまた正常化し酵素反応が促進される。自然治癒力とはつまりは酵素反応の正常化なのであり、酵素反応の健やかな流れこそが健康ということになる。ヒートショックプロテインの発動によりガン細胞内のミトコンドリアが正常化する。その際にはATP合成酵素もまた復活するのだろう。いやヒートショックプロテインはまずATP合成酵素を立て直すのかもしれない。それによりATP供給が可能となりすべての酵素反応に必要なATPが供給されて全身の酵素反応が正常化する。つまり、やはり、ATP合成酵素の回転力こそが命の回転力なのだ。

ATPアーゼがうまく回ってりゃあ言うことなし!

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2013.06.01 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

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2013/06/01 (土) 13:14:28 | | # [ 編集 ]

お手数かけますなぁ

いろいろスンマセンね。なんでコメが表示されにくいのかね?そんで皮膚というか人体はかなり微細な情報も感知できるのはわかっているから、色んな方法があるのだろうけど、まあ、私は濃い感覚に訴えるものが基本的に好きなんで、フリーエネルギー系はまだ苦手(笑)鍼灸指圧ってのはけっこう濃い刺激でね。お茶もコーヒーもブログもみんな濃い味ばっか。カミさんには味盲って言われてる(笑)ミトコンドリアは濃い目がお好き?(笑)

2013/06/01 (土) 20:38:10 | URL | 養生法の探求 #- [ 編集 ]

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