第一章 創世(はじまり)

地球は46億年の歴史をもつ惑星。この星に命が授かったのは約40億から38億年前の間であろうと言われている。40億年前までの地球の海はマグマオーシャンと呼ばれるマグマの煮えたぎる海であった。真っ赤な惑星。それはまるで梅干しのようなナリだったのだろうか。やがて水蒸気が大量の雨となり地球表面に降り注ぎマグマは冷やされて地殻となり広大な真っ青な海が出現する。この頃がちょうど38億年前に相当する。梅干しから青梅へ可逆的に変換されたのが原始地球のいちプロセスであった。青い海のただ中にはまだポツポツと島が点在しているのみであった。大陸と呼べる大地が出現するのは27億年前頃である。大規模な火山活動の結果、大陸と呼べる大地が隆起したと予測されているが正確な事はわかっていない。化石や地層の分析が届かない程の昔の事は現代科学をもってしてもまだ未解明なのである。生命誕生は果たしてどこでどんな風に起こったのか?これもまた未解明の領域である。

灼熱の海が冷えていき青い海が出現する頃に生命は出現したのか?しかし細胞は閉じた環境で生命に必須の栄養素が拡散しない場所でしか生成できないはずだ。海の中ではDNAの原料である核酸やリン酸やタンパク質の原料であるアミノ酸が拡散してしまうだろう。果たして海洋において生命が発生したとは到底思えないのである。パンスメルマ説によれば隕石にのって生命の種がばらまかれるというが、マグマオーシャンに降り注いだ隕石群のひとつにもしもバイオシード、生命の種があったとしても何千度の溶岩に焼かれ一瞬にして揮発したはずだ。では、いったいどこでどうして生命は発生したのか?そもそも生命とは何だろうか?

DNAが先かタンパク質が先か?という議論がある。つまり複製能力のあるDNAがまず出来なければ生命はその後に続かないという至極もっともな理由でDNA先行説が支持される。しかしタンパク質がなければ複製ではなく代謝ができないのだから、いやいや、タンパク質が先であろうという派閥。複製か代謝か?卵が先か鶏が先か?永遠の命題である。いっそ同時にDNAとタンパク質が出現したと仮定したらどうだろうか。都合が良すぎるか。プリオンという言葉をご存知かと思う。これは感染という意味のインフルエンスとタンパク質の意であるプロテインを掛け合わせた言葉であるが、ようは感染性のある、つまり、自己増殖能力のあるタンパク質という極めて特殊でやっかいなタンパク質を言う。クロイツフェルト・ヤコブ病、通称は狂牛病として恐れられ近年において世界中を恐怖に陥れたあの騒動の主役こそがプリオンである。このプリオンがヒトの脳内に巣くうと10年ほど潜伏した後に突然に脳内で自己複製が始まる場合がある。プリオンだらけになったその脳内はスポンジ状に化し、認知機能が完全に破壊されてしまう。アメリカのアルツハイマー患者には狂牛病の疑いのある者も多数いると言われる。アメリカだけではなかろう。世界中の多くの認知症がもしかするとプリオンの増殖の結果なのかもしれない。

プリオンは単なるタンパク質のいち分子なのであるが自己複製能力を有する。この事実は世界中の生物学者や医学者に衝撃を与えた。DNAを持たないタンパク質が複製機能を有するのだ。狂牛病の原因物質の特定に時間がかかったのには生物学の常識を覆すプリオンの複製という高等技能を人類がまだ知らなかった事が大きい。タンパク質が複製能力を有する、という事実。私はここに生命発生のヒントを見るのである。あまり既存のアカデミーからはプリオンから生命発生を俯瞰する視点は提供されていない。もしかすると私個人の発見かもしれない。もしもそうなら一大発見である。ノーベル賞はいらないからね(笑)

自然界においては雪の結晶化をはじめ様々な自己組織化が見られる。自然界と呼べない界面活性剤の泡がブクブクと大量に出現するサマもまた自己組織化のひとつと言える。泡と泡は非常に幾何学的に美しい組み合わせでフラーレン構造を形成していく。38億年前の広大な海洋に点在した島のひとつ。その島の表面で蒸気が冷えて出来た湯だまりの一角でタンパク質のシャボン玉がいっせいに弾けたのがいっち最初の生命だったのだろうか。ポップでキュートな生命誕生。プリオンのプロトタイプこそが最初の生命、原初のタンパク質だったのかもしれない。ポンポンと弾けたタンパク質は生まれた喜びで次々に自己組織化していった。まるで受精卵が卵割を開始し、次々に分裂するが如く、次々に倍増していくタンパク質たち。ポップコーンのような生まれたての生命タンパク。これこそが熱によって発生したヒートショックプロテインだったのだ。

私たちの体タンパクの円滑な流れはすべてヒートショックプロテインというシャペロン分子によって運営されている。つまりタンパク質の総指揮を担うコンダクターこそがヒートショックプロテインである。すべてを総監し導くタンパク質。40億年の歴史をもつがゆえにこそ可能な能力である。鍼灸指圧とはヒートショックプロテインを操る医学である。生命史と共に歩んだタンパク質を飼い慣らした医療。だてに1万2千年の歴史は有しておりません。

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2013.04.26 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

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