迎え人

お赤飯を患者さんから頂いた。出産祝いである。彼女は二人目不妊で悩んでいて、たまたま私の鍼灸院に肩こりを治そうと寄ったのがキッカケで不妊治療を始めたケースである。6回ほどの温灸治療を施したら、その後、来院しなくなってしまった。すると5カ月後に電話があり、懐妊しているという。それほどの回数をこなしたわけではないのにと、いささか驚いた。人間の身体など意外に簡単に好転させることができるのかもしれない。出産前に1度来院され、肩こりをほぐした。先日、元気な男の子を無事安産で授かったのである。そのお礼を兼ねて、赤ちゃんを胸に抱いて来てくれたのだ。

生まれたての赤ん坊はまるで作り物みたいにカワイイ。お灸で授かった赤ちゃんだから、お灸チャイルド、と命名しようか(笑)我が家の娘たちも、もちろんのこと、お灸チャイルドである。一人目は温灸治療を10回ほど2カ月くらい継続して授かった子であるし、下の子は陣痛促進の灸が見事に効いたケースであった。むろんどちらの子にも安産の灸をした。周産期に灸治療が果たす役割はスコブル大きい。かの灸治療の名人である深谷伊三郎の治験録にも、子宝の灸、に関する多くの所見が記載されている。深谷灸は直接灸という昔ながらの灸法を使用しているのだが、灸熱が気持ちよく身体深部にしみ込む場合は、まず間違いなく効果が出ると言っている。温灸はだいたい気持ちいいものである。というか大概の患者さんは寝てしまう程の心地よさである。快楽の中で妊娠体質になる。これほど素晴らしい不妊治療はないだろうと思う。

子供を授かるウンヌンの領域はいささかデリケートな面もあり、欲しいのに出来ない夫婦にとってはノイローゼの種にもなりかねないし、うまく授かってもその後がうまくいかないケースだってある。だから安易な発言は厳に慎まねばならぬ、ことは充分に承知している。であっても、東洋医学が不妊治療において絶大な威力を発揮することは強調してもいいだろう。私はよく患者さんから聞くのである。昔、盲人の鍼医がね、子供が欲しくて出来ない患者を診て、な〜に、すぐにできる、3人は産める身体になるよ、と豪語して治療したら本当に3人できたんだよ、とか、私の妹は不妊体質で産婦人科で手術までして不妊症を治そうとしていたのに、急遽、鍼治療に切り替えたの、そうしたらね、その鍼医さんが、妹のお腹を触って言うのには、アンタの子宮は冷え切っちゃってるよ、これじゃあ子供なんかとても授からない、って開口一番言ったの、それで妹も真剣になって最初は週に3回とか通ってね、三ヶ月も通ったらね、その鍼医の先生がね、だいぶ良くなってきたよ、って言い出して、そのうちにある日、ウンッ、もういるよ、検査してごらん、って言ったら、本当に妊娠してたの。それで酷い不妊体質だった妹は鍼のお陰で結局2人子供を授かることができたの。

こんな話しは枚挙にいとまがない。でも意外に鍼灸指圧の妊娠効果は知られていない。鍼灸の古典医書には妊娠出産に関する事項も多く記載されている。逆子返しの灸や鍼。子宝の灸。陣痛促進の灸。安産の灸。禁じ手の子を堕ろす鍼など。それはそうであろう。あらゆる疾患症状に否応なく鍼灸で立ち向かった歴史こそが鍼灸史なのだから。子宝の灸、という言葉がもう一度復活する時代を引き寄せるのも現代に生きる鍼灸師の使命である。

子供のパワーは偉大である。赤ん坊は最強である。生まれてくれてありがとう。おやじ鍼灸師は君を迎えることができて最高に嬉しいです。元気に育つことをお祈り致します。

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2013.04.20 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

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