金字塔 ひとつの到達点

「ガン細胞内のミトコンドリアは生息数が激減し、生きていても形がいびつにへしゃげており機能が廃絶している。それゆえにガン細胞内ではミトコンドリアが生み出すはずのATPが産生供給できない。よってガン細胞内ではもうひとつのエネルギーエンジンである解糖系を亢進してフル稼働することでミトコンドリア分のATPを生み出す荒技をしてのけている。つまりガン細胞は命をつなぎ生き延びようとする健気な細胞のいち姿なのであり、このプロセスを遮断する行為はすべて命を冒瀆し命を切り刻む行為である。ヒトはある場合にはガン細胞の生み出すATPに依存して生きるのであり、ある場合にはガン細胞の怒りに触れて生を終えるのである。ガン細胞もまたミトコンドリア同様に生死を司っているのである。ガンは命の恩人であり、命の先導役である。ガンこそ命、命あるところにガンありき。汝のガンを慈しみ貴べ」

「ガン細胞は酸素が存在する場合でも、解糖系(発酵)によってエネルギーを得ている」ことを発見したのはドイツの生化学者であるオットー・ワールブルグ博士(1883〜1970)であり、ワールブルグ博士は1931年に「呼吸酵素」の性質などの発見の功績でノーベル医学生理学賞を授与されている。

今から約80年前にすでにガンの真相は解明されていたと私は観ています。しかし抗ガン剤が開発され、遺伝子のレベルで病態を説明する機運が彼の功績をかすませたとヌルク捉えることも可能ですが、私はこのガン細胞内における解糖系の亢進「ワールブルグ効果」が人口に膾炙しない理由こそガン利権の陰謀であろうと推測しています。

冒頭の「」内は私流にアレンジを施した私流のワールブルグ効果の説明です。オットー・ワールブルグ博士と多賀法印流の鍼医たちが草場の蔭で失笑しているかもしれません(笑)実は多賀流の「邪正一如」の原文に出会った時に脳裏に去来したことこそが「ワールブルグ効果」であったのです。極悪な細胞と、邪の塊と、思われていたガン細胞が必死にATPを産生しているという事実は私の命観に変革を迫りました。ガンすらも生き延びようとしている?

その事実がずっと頭にひっかかっていたからこそ、多賀流の言葉に出会った瞬間にカミナリに打たれたような衝撃を受けたのです。命の理の崇高さに打たれた瞬間でした。視界がかすみよく文字が見えなくなったのが溢れる涙のせいと気づいた時には嗚咽まで出たのです。昨日の出来事のように鮮明でありこんな瞬間に出会えたのも医道に参入したからと感慨もひとしおです。前置きが長くなりました。日本鍼灸の精髄をとくとご賞味下さい。


「邪気を散ずること大いなる錯(あやまり)なり。邪を正にすることを療治というなり。(邪を)発散して当分治すること安し。のち、大いに災い出で、悪病を生ず。この病を発散して治せんと思う人は、病人の道具を盗み取り、或いは首を切るに同じ大罪至極なり」「邪気は元来、動気にして神なり。これを散ぜんと思わば(病人の)首を切る。実邪漏らさず留めて正に成さば万病治するなり。邪正一如なる事を明らかに知るべきなり」「我かつて病を治す事を知らずとなり。またいわく、病を治せんと思わば(病人の)首を切るべし。命は病、病は命となり」松田博公「日本鍼灸を求めて」緑書房より抜粋引用



中国医学の邪正闘争レベルを一気に飛び越えて宇宙の真理へと到達した日本鍼灸が達成した医学観の金字塔こそがこの文言であろうと確信しています。この「邪正一如」という医学思想を知ることはまさに命の理を悟ることになるのです。

ガン細胞を叩き殺す殲滅思想に彩られた近代医学とは大罪なり。ガン病巣を外科手術で切除し抗ガン剤で死滅させ放射線でDNAを切断すること安し。しかしのちに大いに再発して、死病に変ず。このガン細胞を治せんと思う人は、病人の道具を盗み取り、首を切る大罪至極なり。ガン細胞は元来、人体が動くためのATPを生みだしてくれる神である。この神なるガン細胞を叩き殺そうとするは病人の命を刻むなり。解糖系もミトコンドリアも共に生かして協働できる姿に戻したならば万病が治するだろう。ガン細胞もミトコンドリアも共にATPを生みだしてくれることをしるべし。ガン細胞すら命の輝きなのである。命はすべて光輝いている。

近代医学とはいったい何だったのか?近代思想とは何をもたらしたのか?脳科学の発達は命理から遠ざかる手助けをしたに過ぎないのではなかろうか?

私たちはまだ何も命を知らないのである。

メゾン・イグノラムス、無知なる者の舘。

無知たろうと思う者に道は開かれる。

我が無知に祝福あれ!

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2013.01.19 | | コメント(3) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

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2013/05/23 (木) 12:05:17 | | # [ 編集 ]

永遠不朽の真理

多賀法印流の邪正一如観に出会った衝撃はいまだに私の内部で沸々と沸騰し続けています。これほどの感激は恐らくはそうそう万人が体験できるものではないのでしょうが、幸運にも私はその感激に巡り会うことができました。心が、身体が、まだ枯れていない時にこれらの珠玉の言葉に遭遇できた事に感謝すると共に、この言葉たちを紹介して下さった古典の発掘に尽力されている鍼灸家、そして本で取り上げて下さった著者にはどれほどの恩があるか計り知れません。重ねて重ねて御礼申しあげます。ある言葉に出会い、人は感銘し、声を上げて泣くものだとは自分でも驚きましたが、真理とはそういうものなのでしょう。泣けました、本当に。これだ!という医道の真理に出会った嬉しさとそして自分のそれまでの治療観の浅はかさ、治してやろうという傲慢さが情けなく恥ずかしく今までを後悔し懺悔する気持ちがないまぜになった涙でした。身心はそれ自体がみずからの力で自己を癒している。その原動力こそが邪正一如の力です。

ミトコンドリアはその電子伝達系においてATPアーゼを毎秒30回転の速さで回し、わずか1秒で120個ものATPを生みだしています。この高速の回転力から生まれる力、これを正気、フォースと捉え、このATP発生プロセスで生じる老化物質の活性酸素を邪気、ダークサイドと捉えるのなら、人体に棲まう1京8000兆個のミトコンドリアこそが邪正一如の存在ではなかろうか、との仮説が成り立ちます。これが私流のミトコンドリア邪正一如論であり、ミトコンドリア東洋医学論です。今現在取りかかっている鍼灸創世46億年記シリーズはこのオレ流ミトコンドリア東洋医学論を展開してみようとの目論見で進行しております。わずか20年余の臨床経験しかありませんが、自分なりの今までにない鍼灸像を描くことが目的です。50章を目安に進めていますが、後半でワールブルグ効果や免疫論を再検証したく思っております。ワールブルグ効果は私は歯科口腔科医でありミトコンドリア博士と称される西原克成先生の「究極の免疫力」という著書で始めて知りました。それ以来、細胞質の解糖系とミトコンドリアのクエン酸回路と電子伝達系の関係性を追い続けています。安保徹先生は肝臓と小腸で造られる胸腺外分化T細胞の発見者であり、世界的に優れた免疫学者として有名です。ただ私がもっている本では放射線ホルミシス説に肯定的と取れる言及をされているのが惜しまれます。

南方熊楠の宇宙はまさに邪正一如のいのち観と通じる世界でしょうね。私も詳しくは存じませんが、かの間中善雄博士もまた熊楠には注目しておりました節が「体の中の原子信号」中に見受けられます。ネットで拾ったものですが、こちらでバクテリアのコミュニケーションに関してたいへん面白い講義が聴けました。よろしかったらご覧下さい。

http://www.ted.com/talks/lang/ja/bonnie_bassler_on_how_bacteria_communicate.html

まだまだ勉強不足ですが、鍼灸指圧の新たな啓蒙策を考えるのが日常化しています。これほど優れた医療がこのまま封印され続けていいわけがありません。自分なりに今後も情報発信を続ける所存です。何かと未熟で、至らない点も多々あるかと思いますが、どうぞ宜しくお願い申しあげます。チョー尊敬する先生のご訪問に深く感謝すると共にますますのご活躍を祈念致します。伝えたい事が湧きましたら、またこちらのコメ欄に投稿します。またのご訪問をお待ちしております。

2013/05/24 (金) 02:00:39 | URL | 養生法の探求 #- [ 編集 ]

いまだやまいならざるをちす

現在は西洋医(内科医)であり、もと電力会社(東電)社員であられた方が311後に精力的な情報発信をして下さっています。私も下記の記事の際に内部被曝を防ぐ策を中心に大量に私の思いを投稿しましたので参考までに貼っておきます。

http://onodekita.sblo.jp/pages/user/iphone/article?article_id=60441724

鍼灸師で内部被曝を念頭に何か情報発信している者がどれだけいるのか定かではありませんが、恐らくは鍼灸界の相当の重鎮ですら内部被曝への未病治に関してはノーマークかつスルーではないかと想像します。ポスト311の世界とは被曝地獄の世界です。いまだにフクイチからは連日2億4千万ベクレルもの大量の放射能が大気に拡散していると言われています。見ざる言わざる聞かざるを貫くのか、それとも喫緊の自分の課題として真剣に向きあうのか、私は後者を選択し、必死に模索して参りました。西洋医のブログに書き込んだのは和方医の気概を知ってもらおうとの思いもありました。

よろしかったら是非お読み下さい。

2013/05/27 (月) 16:20:32 | URL | 養生法の探求 #- [ 編集 ]

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