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仁の手

いわゆる神の手と噂される治療師が

ちまたには、けっこう普通にいる。

治療師というと俺もそのひとりだが、

たぶん俺は神の手とは言われていない。

それでうちの常連さんたちが、

実体験を踏まえて色々とそうした

そのへんにいる神の手の力量を教えてくれるのだ。

うちの周辺の40キロ圏内だけでも、

いま2人の神の手がいる。

それでそれぞれの力量を聞いていると、

たしかに凄い。

末期で今夜が峠と言われた患者の耳元に

携帯電話を近づけて、神の手の声を

聞かせたら、ピクリと患者の口元が動き、

その後、奇跡的に峠を越えて、

それから20年の余、生きながらえているとか。

あるいは、杖をついて来た患者が、

帰りにはその杖をかついで帰るとか。

それで、どんな治療か聞いてみると、

どっちも、べつにそれほど筋力は使わず、

ひとりはリラックスして神様が降りてくるのを待て。

ひとりはなんだか、ガチョーンとか、

アジャパーみたいなコントのような仕草をするだけ。

それで神様が降りてくればそれっきり症状が消えて、

二度と再発せず。

コントのあとに、どういうわけか痛みが消えると。

俺、こういう話を聞くたびに、

ハッキリ言って、もの凄い絶望感というか、

俺のやってることはいったい何なんだよ、

なんて落ちこむわけ。

だってさぁ、労力で言ったら、

この2人の神の手は0じゃん!

俺なんか労力のみ。

この2人とくらべたら ,

もうとんでもなく非効率。

神の手のビジネスモデルのほうが、

超効率がイイよね。

それでここんとこ、落ちこんでた(笑)

まっ、そういうの俺も否定はしないよ。

生命力というか生命ってのは、

ほんとまだよくわかっていないものだから、

いくらでも科学で説明がつかない事があるのは

百も承知。

だけど、では、本当に神の手は100%すべての

患者や症状を治せるのか?

パーキンソン病、アルツハイマー病、

認知症、筋ジストロフィー、

重度の精神疾患、

ウイルス性や細菌性の各種炎症、

筋萎縮性側索硬化症、

脳変性に由来する進行性の麻痺、

遺伝性の難病の数々などなど。

西洋医学も東洋医学も匙を投げるほどの

これらの難症を片っ端からぜんぶ治せたら、

本当に神の手だ。

だけど、たぶん、これらの難症は、

その神の手をもってしても治すのは無理だろう。

なぜ神の手などと言われるのか?

それは治せるものを治した、

いや治ったから、そう言われるに過ぎない。

では、お前はその神の手が治せるものを

自信をもって治せると言えるのか?

と言われそうだが、

自信を持っては断言できないが、

治そうと努力することはできる。

その結果、治るか治らないかは

しかしハッキリは言えないが。

俺も出来れば神の手が欲しい。

ギリギリで来院する末期の症状が

一瞬で治せたら、どんなに俺も患者も嬉しいか。

そんなシビアな現場では神の手が

喉から手が出るほどに欲しくなる。

だが、俺ができることは指圧であり、

温灸であり、鍼だ。

そしてそれで幾ばくか気持ちよく出来れば、

もしかしたら快方に向かうかもしれないと

そんな治療しかできない。

もちろん打つ手を打っても、

いかんともしがたいケースは多々ある。

そう俺ができるのは神の手ではなく、

快の手だ。

快の手を追及した先に達成するのは

神の手ではなく仁の手だ。

神の手を欲することなく、

仁の手を目指そう。

そう思えたら少し自信を取り戻した。

神に背かず、

人間は人間のできることをするのみ。

仁の手は人の手。

神の手など要らない。

おれはあくまで人の手、

仁の手を目指す。



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2018.05.09 | | コメント(0) | トラックバック(0) | NOISE&VOICE

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