風の脈

経絡人形というのをご存知だろうか。ツボがいっぱい・で刻印されてその・をつなぐ線が縦にひかれたあの人形である。その昔は銅で造られていたので経絡銅人形と呼ばれていたのがこの経絡フィギュアである。今はゴム製が多い。私の治療院にも経絡ゴム人形がある。鍼を刺されたナリでいつもデスク脇に鎮座している。中国の最高レベルに達した鍼師には場の治療というホログラフィックな治療が出来る達人が存在するという。これは経絡人形を使った治療なのだ。大勢の患者を車座に座らせて鍼医は自分が手にした経絡人形に鍼を打つのである。打たれるのは患者ではなくて経絡人形である。一即全。ひとつの場に起こった現象は全体へと波及する。ひとつの人形への刺鍼は車座に集まった患者全員へ鍼を打ったのと同じである。ということで場の治療とはまるで手品めいているが至高のレベルにおいては実現可能な治療術のようである。それにあやかろうってわけでもないのであるが自分もマイ経絡人形に鍼を打ってあるのです(笑)

さてこの経絡人形の最古のものは銅でもゴムでもなく木製でうやうやしく漆が塗られたものでした。足が一本取れてしまったようなサモトラケのニケ状態で発見されたこの漆人形にはやはり縦のラインが施されておりました。経絡とは経という縦のラインと絡という横のラインを組み合わせた用語です。この経絡という用語がイコール気の流れるネットを表現していることになっています。これ先入観であり固定概念。本当に経絡として認識していたのかね、古代人は?ということ。漆人形に施された縦の線を使い古代人は何を伝えようとしたのか?これに挑む鍼灸師ってあんまりいない。私は変人、奇人を自認する自称間中門下であるからしてやはりここは独りでいっとくしかないのである。

古代人は経絡として認識していたのではない。身体には何か情報系があるんだよ、という軽いノリのメッセージだったのだろう。縦のラインで表現しているがそれが皮膚表面にあると言っているのかはわからない。皮膚よりももっと上、つまり電磁場のように周囲にある何かを伝えたかったのかもしれない。ライフ・フィールドという生命場と呼べるエネルギー空間を我々は保持している。その繭のような電磁場のフィールドにくるまれて生きているのが生命体である。バー博士をはじめ旧ソ連の公式文書などからも人体のライフ・フィールドに関する知見は報告されている。ツボという点ではなく経絡という線でもなくライフ・フィールドという面でありかつ立体的な球状の場こそが気というエネルギー情報の暗在系の真相なのではなかろうか。人間の認知能力は文字に支配されるようになるととたんにその認知できる守備範囲が低下する。文字にとらわれて先入観が生まれ固定概念がこびりついてしまう。柔軟でそのままを認知する能力はすでに大幅に失われている。

ライフ・フィールドの存在を伝えようとした古代人の思いは文字が発達した時代になり大いに歪められ曲解されて固定化してしまった。ツボに名前を当てて覚え込む。必死になって。経絡とは気の流れる道であり何かわからないが気というものが流れている。その気の過不足を鍼で調整すれば症状は軽快するのである、という「思いこみ」。その「思い」だけでここ2000年の東洋医学はやってきてしまったのではなかろうか。変人である自称間中門下は少し慄然とするのである。もしももっと広いフィールドとして人体のエネルギー情報系としての気のネットを捉えていたのなら実はすでにニューサイエンスや量子力学の分野とも融合したカウンター・メディスンが花開いていたのではなかったのか、と独り変人は思うのです。そう東洋医学は自分自身で狭い枠にはまりこみ、自分自身で医学の潮流から逸脱して大衆から見放されてしまったのではなかろうか。猛省すべき段階に来ていると思うのである。

上記の発言は古典の流派からは嫌われるし、科学派からもソッポを向かれるかもしれないが私は今はどこの組織にも所属していない風来坊なので好き勝手に物が言えるのである。言わせて頂こう。いやもう言ってます(笑)スケール感がないんだよね、表面の経絡だけでは。場の理論というかフィールドなんだからさ、命ってのは。肉体のレベルだけではないんだよね。身心ってのはもっと重層的で立体的でホログラフィックなんだよね。それが生命なのさ。生命ってのは生命の場なんだよ。気持ちも痛みも空間を伝わっていく。心だって空気にのってくる。だから熟練の鍼医は鍼打たなくってもそこに来ただけでなんだか患者が気分が良くなって痛みがなくなっちゃう、なんてことが起こるんだよね。トンデモでもインチキ宗教でもなくて人はみんな人を癒す力を授かっているのだろう。

命の光体験を共有した鍼の師匠からはいつも春の陽光の如き風を感じた。峻厳で温かい気であった。

今の自分からはどんな風が吹いているのだろう?

あんまり考えたかないっすね(笑)


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2012.07.21 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

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