折り合い

「雪夜(せつや)の月天(げつてん)に当(あた)りては、心境も便(すなわち)尓(しか)く澄徹(ちょうてつ)し、春風の和気に遭わば、意界(いかい)も亦(また)自(おの)ずから冲融(ちゅうゆう)す。造化人心(ぞうかじんしん)は、混合して間(へだて)無し」

訳文「雪の積もった夜の月が明るい時には、心境もその景色のように、清らかに澄みとおっており、また、春の風が吹くのどかな気候の時には、気持ちも自然に和らぎなごんでくる。このように天の心と人間の心とは、少しの隙間もなく、まったく一つに溶け合っているものである」『菜根譚』中村璋八・石川力山 講談社学術文庫




昨日は私が住んでいる地区に豪雨があった。

いちじ避難勧告が出されるほどだった。

仕事場の鍼灸院はテナントの二階なので

浸水の心配はないが、我が家にいたるまでの道のりに、

何箇所か低い場所があり、小川がすでに溢れ、

田んぼと脇の道路の境界が消えていた。

クルマの運転にビビリながら

お昼の休憩に帰宅し昼食を頂いたが、

気がそぞろで、どういうわけか妙な時間に

雪隠に行ったが、空砲一発。

なんとも小心者で情けない体質とひとり嘆き、

雨もおさまった頃に冒頭の書物を紐解いたら、

天地自然と人心生理は一体だと、

説かれていて、なるほどと、すこし安心した。

大雨洪水警報が発令されれば、こちらの心身が乱れるのは

当たり前なのだ。

そしてピーカンのお天気で太陽がまぶしく

青空が澄んでいれば、こちらの心身も晴れやかになる。

ラージスケールで捉えればヒトの心は天の心と一体なのだ。

しかるに、天地自然の動向は自分の力ではいかんともしがたい。

しかし、人心生理はある程度は自分の力でなんとかなる。

人心生理を自分の力でなんとかしようとする営為を

養生法という。

大雨にビビッた私は、我が人心生理を整えるために

昨日もストレッチをし、温灸をした。

お蔭で昨夜はグッスリと熟睡できた。

だから今朝はそとの気候は曇り空だが

体内の気候はそれなりに晴れている。

びびっても、とりかえす(笑)

天地自然と冲融(ちゅうゆう)するとは、

天地自然に翻弄されることではなく、

いかに天地自然とうまく折り合いをつけるか、

だと、私は思う。

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2017.06.22 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

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