凝り=命

「筋肉というものは、使えば疲労するし、休めば回復すると、漠然と考えられている。でも、いつどのように休めば回復するのか、誰もそのメカニズムを説明できていません。さきほど、自然法則という言葉を使いましたが、筋肉は自然法則に従った使い方をしていれば、疲れは自然に回復し、病気などしなくなるんです。自然法則こそ気ですね。つまり、気が滞っていないかどうかは筋肉を見れば分かるんです。自然法則に沿った生活をしていないと、気が滞ります。これは、筋肉の疲労、凝りとしてからだに現れます。筋肉疲労は、自律神経やリンパ液、血液の流れに悪い影響を与えます。そして、それがいろいろな病気の原因になるんです。筋肉疲労をとってしまうと、自律神経やリンパ液、血液の流れがスムーズになっていく。そうすれば、病気も治ってしまう。そんな仕組みなんです。・・人間には七情というものが存在するとされています。東洋医学の古典『黄帝内経(こうていだいけい)』では、喜・怒・憂・思・悲・恐・驚。仏教では喜・怒・哀・楽・愛・悪・欲の七つですね。これに快や恨みを加えて考えてみると、人間の感情や心理が、筋肉の状態をみごとに左右していることが分かります。喜とか快は、筋肉が緩むように働きます。その他のものは、すべて筋肉を縮ませます。よく身が縮むとか手に汗を握るとか、息を殺す、奥歯を噛みしめるといった表現がありますが、あれは筋肉が縮む様子を言ったものです。仏教ではもっと厳密で、喜だけが良気とされ、他のものは邪気とされています。快という感情は、やりすぎることが付随するので、仏教では邪気とされています。つまり、筋肉を緩めるものが良気であり、筋肉を縮ませるものが邪気というわけです。たとえば怒りですが、そのときの筋肉の状態を見ると、ちょうど猫が喧嘩をするように全身が坂立って骨格筋の全体が縮んでいます。不安をもっているときは、顔から首、そして恥骨にかけて凝り、それが手足の先まで及びます。恨みだと、後頭部から首筋、肩甲骨の内側にかけての肩が凝ります。こういった縮み、凝りの状態が続けば慢性筋肉疲労の状態になるわけですから、自律神経やリンパ液、血液の流れが異常になり、病気につながっていくのです」福増廣幸


ご参考までに福増氏の経歴は

「1941年生まれ。京都大学医学部卒業。医学博士。
県立尼崎病院心臓外科、国立姫路病院心臓血管外科に勤務の後、
アメリカのユタ州へ医学留学する。4年にわたり人工心臓の研究・開発に
取り組み、人工心臓を埋め込んだ牛の世界最長記録を達成。
その後、旧東ドイツ国立ロストック大学医学部附属病院客員教授をへて、
帰国後は心臓外科の第一線で活躍をする。ロンドンのヘアフィールド病院の
心臓移植チームにも所属した経験をもつ。
ユタ州立大学では、人工心臓研究所の所長代理として、
人工心臓研究の中心となって働いた。そして、1982年には、
人類最初の人工心臓の臨床への応用に成功している」

とある。

世の中の100%の一般大衆が文句なく一斉に、ははぁ〜と

ひれふす福増氏の圧倒的な学歴とキャリア。

そんな水戸黄門の印籠であるブランドとバッジを福増氏は

アッサリと捨て去り、晩年は「触手療法」と銘打ち、

いわゆる気功指圧のような手技の世界に到達したのだ。

西洋医学の世界ではメスを持ち世界の一線で活躍した医師が、

なにゆえに晩年は原始的な手技の世界に落ち着いたのか?

そのへんの細かい心情の変化を余人は知るよしもない。

しかし冒頭の言葉はたいへんにわかりやすく、

筋肉の凝りが病気の原因になることを説明している。

わたしのような学歴も地位も名声も、な〜んにもない、

ナイナイ尽くしの馬の骨が、同じような事を言っても、

世間の100%はガン無視スルーだが、

福増氏のような学歴も地位も名声もすべてが揃った

アルアル尽くしの大御所が、同義を物申せば、

世間の100%は、ははぁ〜、まさにそのとおり、

おっしゃるとおり、わかりましたでございますぅ〜、と

頭を下げるはずだ。

ではあるのだが、惜しいことに、福増氏はすでにご他界召されている。

もしも福増氏があと30年、元気でいてくれたら、

もしかしたら、わたしの論説とシンクロする機会ができたかもしれない。

ひとの体壁筋肉系を手で触り、凝りを見つけだし、

その凝りという慢性筋肉疲労をほぐすことで、

そのからだに新たな活力を生み出す、という

福増氏が行った触手療法は、

ほぼ、わたしが到達した今の治療スタイルとソックリ同じなのだ。

わたしはひとの体壁筋肉系に発生する凝りの再生力を

引き出すことで治療の成果を挙げている。

その凝りが命の再生力を取り戻すとき、

まるで凝りの淵の底から竜が動き出したような、

じつにダイナミックでエネルギッシュでエキサイティングな

気の脈動の情景が展開する。

しかし、こんな漫画チックな凝り竜の様態を私が力説したところで、

ナイナイ尽くしの馬の骨の戯れ言と一笑に付されるに決まっている。

だからこそ、アルアル尽くしの福増氏のような方に、

冒頭の言葉を語ってもらう必要があるのだ。

凝りがうまくほぐれる時、ひとの体壁筋肉系に

命の竜が躍動する。

凝り=命。

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2017.06.15 | | コメント(1) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

コメント

感情が身体を支配することを意味する諺には、

例えば、ひとを呪わば穴二つ。

怒気は肝を傷(やぶ)る。

笑う門には福来たる。

などがある。

映画スターウォーズのワルモノであるシスなる連中は、

ダークサイドという邪悪な力を手にするごとに、

顔色が悪くなり劇的に老化していく。

気分や感情が筋肉を縮ませることで、身体は徐々に凝りを強くし、

やがてそれがリンパ液や血液の流れを阻害し自律神経を狂わせて、

体調を悪化させ、ますます気分が悪くなる悪循環にいたる。

東洋医学では怒りは肝臓をおかしくする、と説く。

東洋医学でいう肝の支配を受けるのが筋の領域とされる。

笑っていられれば、心も身体も健やか。

笑い療法では、NK細胞が活性化することがわかっている。

ということで、みなみなさま、ゲラゲラ笑って健やかな人生を送りましょう。

ハリィーの脳内Xファイル棚卸し祭り第二弾。

好調に進んでまいりましたが、凝りをほぐすことが最重要メソッドだ、

という素晴らしい結論に達しましたので、

ひとまず、本稿にて終了です。

ここに開陳した文献はハッキリ言って何千億円にも値する貴重なお宝ばかりです。

どうぞそのつもりで熟読吟味、楽しんでください。

ナイナイ尽くしの馬の骨から本ブログ常連読者の

ハリィーファンへのプレゼントです。

2017/06/15 (木) 19:24:52 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

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