テッペン

「私は生来あまり体質的に恵まれず、春夏秋冬風邪は引きやすく、その都度ゼイゼイと喘息様の息苦しさがあった。中学時代に風邪から肺炎となり、このときもかなり呼吸が困難であったことを覚えている。そして悪いことが続くもので、その後肋膜炎となり、さらに急性腎炎、さらには強度の貧血症となった。そのため多くの薬を飲み、胃腸障害を起こした。そのうえ増血剤といって渡された薬で、私は全く食欲がなくなり、日々体力の衰えていくのを感じた。このように薬ばかりに頼っていては命もなくなるという予感がして、一切の薬を止めてしまった。父が心配してそれなら木刀の素振りをせよとて、父の手造りの木刀を渡された。私は薬に代わるものを求めていたので、この教えに従った。そのとき木刀の素振りという言葉も覚えた。木刀は樫の木か何かで重みがあった。しかし残念なことに、それをするとすぐ疲れてしまった。それほどに当時は体力が低下していた。でも思いなおして毎日少しずつ増やしていくうちにそれに慣れて、私なりに素振りをしていた。今にして思えばこれが三呼一吸法であった。そのやり方を言葉にするとハッハッハァ、ハッハッハァ、ハッハッハァと三回ずつ力強く息を出す。そのとき木刀の振りおろしを十二回しては休み、また続けるといった工合で、三十分も続けると汗びっしょりになった。木刀の素振りの後は疲れはするが体中が温かくなり、後でさわやかさを感ずるようになった。そして三ヶ月もすると血色はよくなり、おまけに従来の多病を根こそぎ撃退してしまった。その後私はこれに自信を得て、毎日素振りを欠かさなかった。健康となって上京し東京医科歯科大学に学び、卒業後しばらくしてから学生時代にお世話になった解剖学教授の藤田恒太郎先生が東大へと栄転されていった。そして私は藤田教授の研究室に入れて頂いた。当時私は木刀の素振りと、貧血の克服とがどんな関係にあるのか知りたく、教授に教えを乞うたが先生は首をかしげておられた。・・地球上の大気の組成はあらゆる生物を活かす条件を備えている。大気中の酸素は血液内の赤血球のヘモグロビンと結合し、鮮紅色のオキシヘモグロビンとなって全身に行きわたる。それは力強い呼気によって促進される(反対に吸うことにとらわれた呼吸は案外効率がよくないし、長続きしない)。さて、そこで細胞内のミトコンドリアでは血液内のブドウ糖と豊富なオキシヘモグロビンから放出される酸素とを用いて、爆発的なエネルギーが生ずる。そのうちの熱エネルギーによって全身が温かくなる。坐ったままでもよい三呼一吸法を5セットから10セットほどすると、足の爪先まで温かくなる。三呼一吸法はきわめて即効性のある丹田呼吸であり、その都度みぞおちの後ろにある太陽神経叢(腹腔神経叢のこと)の働きもよくするので、三呼一吸法はこの自律神経の積極的な調整を行っていることがわかる。この三呼一吸法を活用した座りマラソン、木刀の素振り、タオル搾りなどを工夫して実践されると、人生は一味も二味も変わってくる。この三呼一吸法のための道具は万人の体内に備わっているので、それをフルに活用すればよいのである。要は実行する意志と努力にかかっている。丹田呼吸はその理論を知っていても実行しなければその効果は現れない。至極もっともなことである。三呼一吸法などはすべて力強い呼気の積み重ねであって心身ともに温かさを感ずる。これは実行してみない人にはわからない」調和道協会会長 村木弘昌




世に溢れる養生メソッドからホンモノだけを抜き取る。

それもまた私の仕事だ。

今回、ここに貼り付けた文章はまさに金塊に値するホンモノ文献だ。

この文章のなかに私たちを健康に導く大いなるヒントがある。

呼吸は吸うことよりも吐くことを重視する。

力強く吐けば、おのずと自然な吸気がなされる。

そうして力強く吐く行為が肺胞を活性化して、

その活性化された肺胞でヘモグロビンが酸素と結合すると、

酸素を吸着して真っ赤になったヘモグロビンが全身に送られる。

真っ赤になったヘモグロビンが顔にまで到達すると顔色がピンク色に変ずる。

これが貧血症が治り血色が良くなった理由だ。

酸素は地球に27億年前に出現した新しい元素だった。

しかもそれは嫌気性バクテリアにとっては猛毒だった。

12億年前、酸素をエネルギー源にできる新種の生命体が地球に誕生した。

それがミトコンドリア内臓型のハイブリッド真核生物、つまり

わたしたちのご先祖さまだ。

酸素をエネルギー源にすることで真核生物は地球の覇者となった。

ヒトという真核生物が活き活きと生きるために必要なことは、

全身の細胞内に共生するミトコンドリアに酸素と栄養を送ることなのだ。

そのためには血液の流れを良くして、その血液に豊富な酸素と栄養を

入れてやれなければならない。

血液に豊富な酸素を入れるためには三回強く吐いて一回吸うという

三呼一吸法という丹田呼吸法がベストだ、とここで述べられている。

また血液にミトコンドリアが欲する豊富な栄養素を入れるためには、

なんでもまんべんなく食べることが絶対に必要だ。

少食や断食を続ければミトコンドリアへ供給する栄養が不足してしまう。

そうなれば体温も下がるし、ミトコンドリアが生み出すホルモン&エネルギーの

ATPも不足して細胞生理が滞り、活動がにぶってしまう。

だからもしもミトコンドリアに豊富な酸素と栄養素を送り届けたければ、

正しい呼吸法と、しっかり食べることは、絶対に必須なメソッドなのだ!

万病を予防し万病を克服する方法は至極簡単だ。

息を吐ききって吸う。

美味しくなんでも食べる。

たったこの二つのことを実践するだけでも相当の養生効果が期待できる。

木刀の素振りで虚弱体質を改善し、

ミトコンドリアの生態から生命力の本質を知る。

真理の山頂への道のりは険しく、それぞれ異なるといえども、

テッペンからの絶景は誰にも等しく与えられる。

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2017.06.11 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

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