大判振る舞い

「【顎裏を押す運動】

まず『正しく仰臥』し、ついで左または右の親指をもって、アゴの内側、すなわちノドボトケの上部を圧するのであります。これも一張一弛(いっちょういっし)の法則にしたがうので、圧力はかなり強くしてもさしつかえありません。この運動は客と対座してる時でも、電車のなかでも容易に実行することができるのでありまして、毎日欠かさず少なくとも50回くらいの圧力を加えるべきであります。速力は柱時計の一刻みに一圧を加えるくらいが適当であります。この運動は咽喉部のもっとも主要なる筋肉を丈夫にする方法で、運動方法は至極簡単でありますが、これを実行する時は、その効果はすこぶる顕著でありまして、容易にその部分の筋肉の発達を自覚することができます。この部分の筋肉の修練は、もっとも大切なものであるにもかかわらず、この点に注目したひとはもちろん、実行したひとは古来皆無といってよろしいと思います。それを我がベンネットが発見したので、これが咽喉部の発達に少なからぬ効果のあることを、実地に証明し得たのであります。太平洋の彼岸に横たわっていた米大陸、それは盲人でも容易に発見し得られるような、大きな、大きな大陸でありますが、コロンブスを待ってはじめて発見し得たようなもので、やはりこうした容易な運動方法でも、創始者の苦心は充分にかってやらねばならぬのであります」星利彦著『ベンネット式若返り運動法』谷口書店




ひとの体壁筋肉系はどこを押しても

押せば一酸化窒素の泉が湧く。

この一酸化窒素とは化学式をNOと表記するように、

酸素原子のOが1個と窒素原子のNが1個くっついた分子だ。

このNOという一酸化窒素は指圧で皮膚を押すと、

皮膚と血管壁からそれぞれ半分ずつ分泌されることが、

皮膚科学の厳密な研究から明らかにされている。

この皮膚と血管壁が指圧で分泌する一酸化窒素は、

血管壁に作用して血管を拡げるホルモンだ。

血管というパイプは収縮と拡張を繰り返すことで、

その内容物である血液を全身へ送る。

つまり一酸化窒素は全身へ血液をくまなく送るために

絶対に必要なもっとも基本的で大事な分子ガスホルモンというわけだ。

鍼灸指圧、つまりハリ治療、灸治療、指圧はすべて

ひとの体壁筋肉系に圧力や刺激を送り皮膚と血管壁から

一酸化窒素の分泌を活性化する。

一酸化窒素は血管を拡張して血流をスムースにし、

血圧を下げる作用のみならず、

免疫細胞のマクロファージを活性化し、

大脳の認知機能を高めることもわかっている。

NOの分泌量を増すことは、すなわち脳活効果を発揮する。

NO活=脳活。

これシャレでもなんでもなくまさに一酸化窒素を

活性化することは脳を活性化するのだ。

さて、ではこの一酸化窒素の絶大なる効能に浴するためには、

いったいどのようにひとの体壁筋肉系に働きかければいいのか?

それは他でもない私のような熟練の鍼灸指圧師のもとに

定期的に通って鍼灸指圧をルーティンな習慣として、

あなたのライフスタイルに取りこむことがベストに決まっている。

しかし、わたしの治療院が地理的にあまりに遠いとか、

鍼灸院に通うゼニがもったいないなど、様々な理由で

鍼灸院に通うのはチョットと思う貴殿貴女のために、

冒頭に挙げた自分で出来る自己指圧術を公開した。

【顎裏を押す運動(あごうらをおすうんどう)』

こんな運動法は恐らくはこれまで見たことも

聞いたこともないはずだ。

ある意味、非常にレアで貴重な情報だ。

静岡県立美術館の名物に巷間の俗名で「ロダンの考える人」

という彫刻作品がある。あれは実際は地獄門という作品の

門のなかで地獄に堕ちる者たちの様相を見つめる

「思索する人、見る人」というのが正しい認識だそうだ。

そんなネタはともかく、そうつまりは、

ちょうどあのアゴに手を当ててうつむく「考える人」ポーズで、

【顎裏を押す運動】をやれば、見ているひとからは、

あっ、あのひとはきっと何か考えているんだな、と

思われて、そんなに不自然ではないかもしれない。

いやべつにヒトサマが見ている場所で、わざわざこの

運動法をやる必要はないんだけど(笑)

アゴの下裏に片手の拇指を押し当てて、

頭の重さを利用して拇指に圧力をかけて、

それに対抗して拇指に反発する圧力をかける。

するとふだんはまず圧力などかからないこのアゴ裏の周囲に

一酸化窒素が分泌されて、この咽喉部の血流がスムースになる。

咽喉部はご存知のように頸部リンパ管が多数張り巡らされた

免疫ネットワークのメッカだ。

ということはアゴ裏一押し運動で、うまくすれば

咽喉部の筋肉の発達と頸部リンパ系の免疫活性化が

達成できるかもしれないのだ。

老化は首を見ればわかる、などとよく言われる。

首のシワだけは美容整形でも、なかなかごまかすのが難しいとも聞く。

若返り、アンチエイジングは万民の願いだ。

しかし、実際にそれを達成するのは至難のワザでもある。

ベンネットという方は50歳にして老人だったが、

一念発起して自己流の養生メソッドを実践することで、

70歳にして青年に若返ったという。

そんなベンネット式運動法のひとつが、

冒頭の【顎裏を押す運動】というわけだ。

たぶん、いてもたってもいられずに、

いまあなたはすでにアゴ裏に親指を当てているだろう。

これで今日からあなたは「ロダンの考える人」ならぬ、

「ベンネットの顎裏を押す人」の仲間入りだ(笑)

養生メソッドはとにかく、

ゼニ要らずで簡単で即効性があるのがベストだ。

鍼灸指圧の治療院に通うのがめんどくさいというご諸兄に、

今回は大判振る舞いで、とびっきりの情報を公開した。

ただし、あまりに喜んでアゴ裏ばっかり押し過ぎないように。

なにごともほどほどに。

そして長く継続すること。

アゴ裏だけでなく、どこを押しても

一酸化窒素でNO活できる。

全身をくまなく押すことをお奨めする。

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2017.06.07 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

コメント

≫ たぶん、いてもたってもいられずに、
≫ いまあなたはすでにアゴ裏に親指を
≫ 当てているだろう。

なんでわかったんですかっ!?


≫ 星利彦著
≫ 『ベンネット式若返り運動法』谷口書店

それにしても、
どうやったらこんな面白い、
無名ホンモノ文献ばかり
探し当てられるのでしょうか??

無名ホンモノ・コレクターの僕としては、
ハリィー先生がお持ちの
「無名ホンモノ・サーチエンジン」を
ぜひ譲っていただきたく。。


2017/06/07 (水) 12:50:04 | URL | 瓜食めば #- [ 編集 ]

瓜さん

ハリィーの脳内Xファイル棚卸し祭り第二弾。

楽しんで読んでくれているようで、嬉しい限りです。

例えば頭部のテッペンを北極点とフラクタルに仮定すると、

果たしてアゴ裏は南極点か?

あるいは、顔面部を球状の皿と見立てると、

ソメノスケ、ソメタロウの皿回しの芸ではないけど、

アゴ裏はいったい、どこに相当するのか?

人体を地球とフラクタルに相似させたとき、

頭のテッペンが北極点で、足の裏か仙骨あたりが南極点と

誰かが仮定していたような気がします。

それをホログラムに頭部に持ち込めば、

ある程度はアゴ裏の位置関係が見えるかも。

頭部の重さはスイカの大玉1個に相当すると言います。

相当に重たい頭部を支えているのが頸部の筋群。

アゴ裏につらなる筋群も、この頭スイカを支える重要な役目を担っているはずです。

アゴ裏を正中線から徐々に左右にずらしつつ押していくと、

痛いところあり、痛くないところあり、様々です。

アゴにつづくフェイスラインの言わば裏ライン。

こんな隙間、ニッチも実は見逃せないポイントというわけですな。

まだまだレア文献からひっぱてきます。

乞うご期待!

2017/06/07 (水) 19:49:10 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

黄金稿

凄いすね!

先生、瓜さん、

先人は本稿をこう訳しますです。

・・・武蔵・・独行道!

・・・タゴール・・エクラ チョローレ!

と。爆笑

何の事やら。
後日追記しますです。



2017/06/08 (木) 23:37:05 | URL | 陣中見舞い #- [ 編集 ]

陣さん、

アタシもたまにはこんな記事も書ける、と

いうところを見せたかったんです(笑)

この運動法、アゴを押してるのに、

どうも後頭部の方も鍛えられるみたい。

もちろんアゴ付近の筋群も強化される。

このアゴ裏一押し運動法、

仰臥姿勢でなく、どんな時も、やろうと思えばできるメソッド。

こういうの欲しかったんです、って、通販かよ(笑)

2017/06/09 (金) 04:27:45 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

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