NO活

「我々を取り巻く空気の78パーセントは2原子からなる窒素分子によって占められている。窒素分子の2個の窒素原子は非常に強い三重結合で結びついている。この結合を壊すことができるのは、ごくわずかな微生物に限られている。呼吸をするつど何百万もの窒素分子が肺を出入りしているが、同化されるものは一つもない。地球の窒素の99パーセントは大気中の窒素ガスとして貯蔵されている。残りの1パーセントが土壌や海洋や生物体内に含まれている。地球に住む我々人間や他の生物は、窒素ガスを利用可能な形に変換してくれる『窒素固定細菌』と呼ばれる特殊な原核生物(古細菌や細菌)に頼らなければならない。進化における窒素固定の「発明」は光合成(炭素固定)に匹敵する地球の生命史の要になる出来事だった。光合成によって生物圏が太陽エネルギーと二酸化炭素(炭酸ガス)の炭素を利用する仕組みが初めて作り出されたように、窒素固定によって大気中に含まれる大量の窒素源が利用できるようになった。・・窒素ガスを固定する微生物にとって、克服しなければならない最初で最大の難関は、2個の窒素原子を結びつけている非常に強い化学結合を壊すことだ。結合が壊れてしまえば、自由になった窒素原子は水素、炭素、その他の元素と結合してアミノ酸、タンパク質、その他生物に重要な分子を作ることができる。窒素固定細菌が死んで分解したり食われたりすると、窒素は他の生物が利用できる有機分子として食物連鎖に入る。我々の体のタンパク質や遺伝子に含まれる窒素のほとんどすべてのものは、どこかで窒素固定細菌を通ってきたのだ。世界各地の土壌や海水に住む何万種もの細菌のうち、窒素固定をしつつ自由に暮らせる細菌は約200種にすぎない。これよりいくらか一般的なものとして、宿主植物の根に住みつき、植物に窒素を与え、お返しに光合成産物(炭素やエネルギーが豊富に含まれる糖類)を受け取るものが知られている。世界中の窒素固定生物は、自由生活を行うものも共生を行うものも、同じ酵素であるニトロゲナーゼを用いて窒素ガスをアンモニウム(1個の窒素原子に4個の水素原子が結合した利用しやすい分子)に変える。ニトロゲナーゼは酵素のうちでも二つの意味で文字通り巨大な存在だ。まずサイズが巨大で複雑だということ、もう一つは地球規模の生化学における巨人ということである。自然界の壊れやすいバランスを心配する人は、この貴重な酵素が全地球に数キログラムしか存在しないことを知ったらかなり不安に駆られるかもしれない。全世界のニトロゲナーゼを集めても、たった1個の大型ビーカーやバケツに入ってしまう量にすぎないのだ。これを失うと今日の地球の生命は停止してしまう」デヴィッド・W・ウォルフ著 長野敬+赤松眞紀訳『地中生命の驚異 秘められた自然誌』青土社





わたしたちひとは呼吸で肺から窒素を取りこむことはできない。

肺に吸い込んだ空気の約80パーセントは窒素なのに、

肺では窒素は取り込めない。

窒素は人体に必須の原子であり、アミノ酸やタンパク質や核酸を作るために

必須の原子だ。

このひとの生命維持に絶対に必須の窒素原子をひとは肺で取り込めない

かわりに、口から食べ物として取り込む。

食べ物のタンパク質やアミノ酸に含まれる窒素を消化器の消化酵素で

分解して窒素原子を腸管内で血液中に吸収するのだ。

この食べ物に含まれる窒素は例えば枝豆の場合は

その枝豆の根に共生するリゾビウムという窒素固定細菌が

空気中の窒素をニトロゲナーゼという酵素で分解して

アンモニウムに変換して枝豆の植物体内に取り込み

タネである枝豆の豆のなかにアミノ酸のアルギニンとして蓄えたものだ。

この枝豆に含まれるアルギニンはひとに食べられると、

口から胃に落ちて胃液のタンパク質分解酵素で分解されて、

小腸の絨毛からひとの体内に取りこまれる。

小腸絨毛からひとの体内に取りこまれた枝豆のアルギニンは、

ひとの血液の流れに乗って全身に運ばれると、

9万6000キロの血管壁で血管を拡げる一酸化窒素という

ガスホルモンの材料に利用されるのだ。

指圧で皮膚と血管壁を押すと皮膚と血管壁からそれぞれ半分ずつの

一酸化窒素が作られることがわかっている。

大気中にある80パーセントもの窒素は肺では取り込めないが、

こうして枝豆のなかに含まれていた窒素はひとがそれを食べることで、

ようやくひとの生理活動に必須の分子として利用できるのだ。

血管を拡げる一酸化窒素というガスホルモンは、

血管を拡げて血液を全身に送るために絶対に必要なもっとも基本的で

大事なホルモンだ。

血液が全身に行き届かなければひとの60兆個の細胞は酸素や栄養素を

受け取ることができずに生化学反応がストップしてしまう。

だから血管壁が自前で生み出す血管拡張ホルモンの一酸化窒素と

血管収縮ホルモンのエンドセリンは、ホルモンのなかでは、

もっとも重要で大切なホルモンとされる。

この人体にとってもっとも大事なホルモンである一酸化窒素の

NOのNの窒素は、実は他でもない土壌微生物の窒素固定細菌が

空気中の窒素をニトロゲナーゼという酵素で分解して取りこんでくれたからこそ

わたしたちは窒素を手にすることができるのだ。

枝豆の根に共生する窒素固定細菌がいなければ、

ひとは血管を拡張することすらできない。

わたしたちひとは枝豆と一心同体、いや

枝豆の根に共生する窒素固定細菌と一心同体、いや

土壌と大気と、いや、地球と宇宙と一心同体の

天人合一な存在なのだ。

ひとの血管壁は指圧で押されると一酸化窒素・NOを生む。

指圧はNOを活性化する最良の治療法なのだ。

指圧こそが最強のNO活だ。

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2017.06.03 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

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