幻竜に誘われて

ライアル・ワトソン著 旦敬介訳「匂いの記憶」光文社より引用。
【マダガスカルは1億年以上前にアフリカ大陸から孤立してインド洋へと離れていった。それによって、マダガスカルには、他のどこにももはや存在しない多数の動植物が棲息しており、膨大な数の種が地元種へと進化していった。ヒトがマダガスカルにあらわれたのはごく最近のことで、この2千年の間にようやくやってきたにすぎない。彼らは花をつける植物だけで1万5千種もあるエキゾチックな植物世界と出会うことになり、しかもその90パーセントが、アフリカとアジアから移住してきたヒトにとってはまったく見知らぬものだった。にもかかわらず、まったくの新参者であったヒトはそこで驚くほど多岐にわたる薬草治療術を開発した。田舎の市場に行けば、どこでも何千種という薬草が売られているのである。この島に生えている、奇妙な植物をすべてテストしているだけの時間はけっしてなかった。どの種の、どの部分を、どの季節に採取して、どのように調整すれば、ヒトのどんな病状に適したものとなるのか、それをすべて判定しているだけの時間などなかったはずなのだ。アジアやアフリカでは、こうした判定は何千年、というか、おそらく何百万年にもおよぶ苦心と実験を通じて、それぞれの地元に育つ植物との長いかかわりの伝統に基づいて確立されてきた。しかし、可能な変数をすべて考慮すれば何十億という順列があるのだから、80世代すらまだ経ていないマダガスカルの人たちが、試行錯誤だけによってすべての判定をつけることはまったく不可能だったはずだ。何かの力添えがあったにちがいないのだ。マダガスカルを訪れるたびに、私はオンビアシーと呼ばれる現地の治療師たちと話をして、その技術の一端を学ぼうと努力してきた。しかし、たとえば、マダガスカル固有種の植物の葉を春先に摘んで、そこから抽出したものが、彼らの言い方で「ミルク状の血」と表現される病気に効くことをどうして知っているのか、と私が聞くと、返事はいつも同じなのである。「簡単だよ、わしらは植物に聞くんだ」と彼らは言う。まったく馬鹿げている、としか思えない。しかし、実際、彼らはそうするのである。問題に直面した治療師は患者のことを考えながら森へと出かけていき、心を開いて徘徊しながら、解決策を探り当てようとする。すると、何かが彼の足を止める。ある植物が彼の注意を引き、自らを治療薬として提供してくるのだ。そこでは選択をするという出来事が、まったく異なったやり方で行われているのである。私もこれには最初、懐疑的だったが、ふたつの発見を経て考えをあらためた。第一の発見は「ミルク状の血」というのが、私たちの呼び方では白血病と呼ばれている病気の症状のひとつを正確に描写したものだということだった。癌の一形態であるこの病気は骨髄から始まって、循環器系に未熟な白血球を大量に送り出すため、赤血球が目につきにくくなって、実際に血が若干クリーム状に見えてくるのである。第二の発見は、スイスのある製薬会社が小児白血病の治療に、通俗名でマダガスカル・ニチニチソウと呼ばれている植物の抽出物を使ってある程度の成功を収めている、ということだった。偶然?なのかもしれない。しかし、私はこう考えはじめているー植物はおそらく、単なる警戒信号以上のものを発しているのであり、また、どのエコシステムにおいても、私たちが考えてきたよりもはるかに民主的な情報交換が行われているのかもしれない、そして、その情報のかなりの部分が嗅覚的なものなのではないか、と。一部の植物は、お互いに対する警告としてではなく、その植物の伝播の助けとなるような動物に向けた招待としてホルモンを分泌しているのかもしれない。こうしたシグナルはたいがい、受粉媒介者を性的に引きつけるために発される。しかし、いつもそうであるとはかぎらない。また、そのご褒美がいつも蜜である必要もないー治療薬である場合があってもいい。通りがかりのヤコブソン器官が知覚する匂いによって、治療薬の宣伝が行われているのだ。そうでなければ、野生の経験がまったくない飼いイヌが、おなかの痛いときにどの植物を食べればいいのか、どうして知っているのか?私たちにもそれに似た才能が、薬草治療を行う資格があるのかもしれない。助けが必要になったときに、その土地の匂いの情報ネットに接続しようと思ったら、私たちは少しばかりの謙虚さを発揮して、ただ出ていって訊ねてみればいいのかもしれない。マダガスカルでの私の体験に少しでも有効性があるのだとしたら、植物の世界に接触しようと思ったときにはオンビアシーたちと同じ方法をとったらいいのかもしれないーただ心を開くだけでなく、ヤコブソン器官の通路が開くように、上唇をわずかにまくりあげるようにして。】



こちらも長っで、すんません。

自分の過去コメ拝借シリーズ(笑)

植物とヒトが何らかの信号系で

コミュニケーションをしている可能性がある?

クリーブ・バクスター氏はドラセナの反応をキッカケに、

そのコミュニケーションシステムをポリグラフ装置で計測し、

バクテリアから植物、動物、ヒトにいたるすべての

地球に生きとし生けるものたちが、

原初的知覚(プライマリーパーセプション)と呼べる心のような

意識で交流していることを実験により立証した。

ライアル・ワトソンはバクスター氏の実験を知っていたのか。

それはライアルが故人になった今は知るよしもない。

しかし、わたしたちは、ライアルやバクスター氏の知見から、

新たな叡智を授かることができる。

野生の山猿は病気の仲間のサルの口に人間の漢方薬用の

生薬として使われている植物の根っこを掘り採って、

その口中に押し込むという。

サルが進化、いや変化したのが人間だ。

人間にも昔ながらのセンサーがきっとまだ機能しているはずだ。

気を感知する能力も、そんな昔ながらのセンサーが

再起動したものかもしれない。

ファントムドラゴンよ。

幻竜よ。

お前はわたしをどこまで連れて行くのか?

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2017.04.09 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

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