エッジ

「・・私自身は若いころは余り東洋医学的な研究はいたしておりませんで、東京に参りまして、間中先生が大分年下の後輩ということで、いろいろと教えていただきまして、そのころから気功あるいは気の研究をするようになりました。ちょうど日中シンポジウムがございまして、中国から来られた気功師の脳波を測定するという仕事をするようになった訳です。そして間中先生は鍼を通して気をつぼに注入するのだというお考えを持たれまして、それを実証しようではないか、一緒に研究しようということで、間中先生と共同研究の計画をした訳であります。ところがちょうど間中先生が病気で倒れられまして、「元気になったらやるよ」とおっしゃっていたのですけれども、ついにそのまま不帰の客となられて、間中先生との鍼の共同研究は出来なくなってしまいました。・・さて、この気を西洋医学の言葉で説明するとなりますと、本当に分からないことばかりです。我々も研究を続けておりますけれども、ほんの一端をとらえたというだけではなかろうかと思います。中国では気は物質であるという考え方に基づきまして、気を物理的に測定するという仕事はたくさんございます。しかし、遠赤外線が気功師の手から出ている、もっと短い波長の電磁波が出ている、あるいは磁気が出ているというようないろんな測定がございます。しかし、すべて大変弱い訳で、それで気の本質を説明するには至らないというのが今までの結果ではなかろうかと思います。赤外線が出ていると言いましても、赤外線こたつの方がよほど赤外線は強い訳です。赤外線で治るのだったら、こたつの方がよっぽどいい訳です。磁気が出ておりますけれども、地磁気の方が強い訳です。我々地球上におりますから、地磁気で病気が治るのだったら、なにもお金は要らない訳で、磁気だけで治るとも考えにくい。磁気とか、いろいろなものが出ておりますけれども、もちろん光りにしましても、真っ暗にしておいて、ようやく測定できる。普通の人よりは気功師の方が強いです。強いですけれども、懐中電灯の方がよっぽど強い訳です。それで説明できるかということになると、もう分からないことばかりです。気の証拠が見つかったとされておりますのは、私どもの研究室で気功師が気を出して受け手が受けているときに、気功師の脳波と受け手の脳波が同調する、同調現象であります。これが唯一の気の実在性を証明する証拠であろうということになっております」1991年10月15日 第13回 (社)東洋療法学校協会学術大会 特別講演「気と東洋医学」日本医科大学教授・生理学 医学博士 品川嘉也




今から26年前、私が鍼灸学校の3年在籍時の

学術大会における品川嘉也博士の講演録の一部を

ここにピックアップした。

あれから30年ならぬ26年。

気という問題はすでにトレンドから後退したように見える。

私も業界紙など読まなくなって久しいので、

いま気をどんな風に当業界で扱っているのかは、

本当のところはまったく知らない。

しかし、メディアがこぞって気を扱うムードは

感じなくなって久しい。

間中善雄博士も品川嘉也博士もすでに鬼籍に入られた。

気というナニモノかに、エッジに食らいついて26年。

わたしにとって気は今もってホットでありつづける問題だ。

気一元論で成り立つ医学が東洋医学だ。

であるのなら、気を論じない鍼灸指圧師など存在価値はない。

26年間、気と対決しつづけたからこそ言える

わたし独自の気観。

それを公開することは価値あることだと認識している。

在野の無名の馬の骨に過ぎない私だが、

間中博士も品川博士も私にとって、

かけがえのない恩師だ。

恩師に報いるためにも

これからも気とエッジに向き合いたい。

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2017.03.31 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

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