ツールがルーツ 完

東洋医学は気の医学だそうだ。

しかし、気の有無や、その実体についての

たしかな概念が確立されていなかったせいで

これまで様々な論争が起こった。

それはさておき、

気功師が被術者に気を送ると

気功師と被術者の脳波が同調する生理現象、

いわゆる脳波同調現象が、今から25年前に

大脳生理学者の故・品川嘉也博士らによる

実験で確認された。

この発見は当時、時の気功ブームとあいまって、

世界初の気の科学的エビデンスと

センセーショナルに報道されたものだ。

この脳波同調現象に限局して気を考えるのなら、

気は脳波に関係するある種の大脳生理に関わるモノ

と言える。

この大脳生理に関わるモノとはひとことで

いえば、ヒトの意識活動だ。

つまり気=意識、ということで、

とりあえずは気論争に決着がつくかもしれない。

この脳波同調現象とは別にこれまで

気の科学的特質としては以下のエビデンスが獲得されている。

①脈動する赤外線輻射。

②変動する生体磁場。

③16ヘルツ以下の超低周波。

④イオン流。

⑤フォトンなどの微粒子。

⑥静電気や動電気。

これらをまとめていえば、

気とはヒトの意識活動であり、

ヒトの意識活動には①から⑥までの

物理的な現象が伴う、となろうか。

気とは、たぶん、この程度のものだ。

そして、これ以上のものではない。

世間では気というとなにかとても神秘的で、

いわば超能力のようなものと捉える節がある。

かつてテレビで見た触れずしてひとを飛ばす

派手なパフォーマンスや、

伝説の武道家たちの空気投げなども、

気に関わるモノと、おなじように扱われてきた。

しかし、申し訳ないが、こうしたメディアが

煽った手品的なパフォーマンスは、

わたしたち鍼灸指圧家にとっては、

まったく関係のないベツモノであり、

もっといえば、あんなパフォーマンスが

気と同類と見なされることは、

むしろわたしたち鍼灸指圧業界にとっては

百害あって一利なし、のまったくもって

迷惑極まる出来事だったのだ。

こうした武道や手品的なパフォーマンスは

いっさい私たち業界とは関係ない。

そのことを再度ここに強調しておく。

さて、以上のようにザックリと気について概観してみた。

東洋医学は2000年前の医学だ。

2000年前にはまだ生理学などなかった。

だから生命力をATPで表現することもできず、

ホルモンで表現することもできず、だから

一酸化窒素もナトリウム利尿ペプチドも

グレリンも乳酸も当時の鍼灸指圧師たちは知らなかった。

もしも、当時、2000年前に東洋医学の基礎概念を

つくろうと四苦八苦していた古代の鍼灸指圧師たちが、

いまの現代に転生輪廻して、

現代の医学や生理学を学んだら、

果たしてどんな東洋医学観を生み出すだろうか?

恐らくは、わたしがこのブログでやっていることと

そっくり同じことをやるだろう。

それは気という意味不明の言葉を使用せずに、

徹底的に現代の生理学で説明する東洋医学だ。

2000年前の東洋医学観だけをマンネリに踏襲し、

それに固執し、それ以外を排除する。

そんな偏狭な世界からは新しいものは絶対に生まれない。

転生輪廻した古代の中医たちは、

現代の東洋医学界の惨状を見て、なんと思うだろうか?

気一元論の東洋医学をぶっ壊し、

現代の生理学と完璧に整合させた新しい東洋医学を生み出す。

これこそが私のやりたい事であり、

これこそが転生輪廻した古代の中医たちがのぞむ

東洋医学のはずだ。

130年の遅れを、いや2000年の遅れを取り戻す。

そのために私は25年余、鍼灸指圧師を生きてきた。

経穴(けいけつ・ツボ)、経絡(けいらく)という概念は

すべて体壁筋肉系と「体表内臓反射・内臓体壁反射」という言葉で

置き換えられる。

気(き)という概念は、すべて一酸化窒素やATPや

HSPなどのホルモンや生理活性物質という言葉で

置き換えられる。

そうして、ザックリと気一元論の東洋医学を

こうして現代生理学の基本概念と置き換えてしまえば、

東洋医学は現代医学と同じ共通の言葉を手に入れることができる。

そうなって、はじめて東洋医学は

現代社会に受け入れられるスタート地点に立てるのだ。

ウサンクサイ気一元論のみの東洋医学は

いまここで終わったのだ!

これからは体壁筋肉系とホルモンで説明する

新しい東洋医学が始まる。

いや、すでに私はその新しい東洋医学を

スタートさせている。

鍼灸指圧を現代人がわかるようにカスタマイズする。

そのことにこだわって25年。

東洋医学というツール(花)に

ついに新しいルーツ(毛根)が

いま派生した。

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2017.03.17 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

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