ツールがルーツ 2

東洋医学ではない鍼灸指圧。

こんな文言を書こうものなら、

当業界で猛烈な反発を招くことは必至だ。

しかし、アイスマンの例に見るまでもなく、

鍼灸指圧術は東洋医学が成立するよりも

はるかに前から人類共通の医学として

行われていたことは確かだ。

ホモサピエンスが衣服をつくるために

縫い針を手にしたのは約7万年前だ。

縫い針と鍼灸用の鍼はもちろん目的は異なるが、

ハリという道具はすでに7万年前からあったことは

これで確実となる。

縫い針が先か、治療用のハリが先か。

そのへんはまだ未解明だが、道具の発明が

それを扱う技術を発達させたことは明らかだ。

SF映画「2001年 宇宙の旅」の

冒頭の「人類の夜明け」は、

動物の骨を道具として手に取った原始人類のひとりが、

水飲み場の取り合いで敵のボスを叩き殺して雄叫びをあげて、

振り上げた道具の骨が空中へと飛び上がるシーンから、

第二幕の現代の月面探査のシーンへとつながっていく。

空中へ飛んだ動物の骨がゆっくりとスローモーションで

地上に落下するその瞬間に骨のシルエットが現代の宇宙船に変わる。

骨という人類が最初に手にした道具は20万年を経てついに

宇宙船にまで進化した、とスタンリー・キューブリック監督が

言っているようなとても美しく印象的な映像シーンだ。

さて、冒頭の問題に立ち返ろう。

私はこのシリーズでいったい何を企んでいるのか。

それは恐らくは、鍼灸指圧と言えば東洋医学である、

という常識をまずはいったん御破算にして、

まっさらな気持ちで、もう一度、鍼灸指圧とは何なのか、

を考察してみたいということになるだろうか。

私たち鍼灸指圧師も、一般ピープルも、

鍼灸指圧と言えば東洋医学、

というこの固定概念にあまりに

長く馴染みすぎた。

だから、鍼灸指圧は東洋医学である、という常識を

自明のものと思いこんでいる。

しかし、それはあくまで現代における洗脳の賜物なのだ。

まずはこうした鍼灸指圧にまつわる常識を

きれいさっぱりとデトックスする。

そうして0から鍼灸指圧についての

モロモロを考察してみようと思う。

早い話しが東洋医学的なキーワードは

一切使用しないで、私なりの生理学用語を

駆使した鍼灸指圧論を展開するという試みだ。

エッ、それならもうとっくに

ずっとここでお前がやってるだろって?

はい、そのとうり。

わたしはこれまで、ほとんど東洋医学独特の

専門用語を使わずに、鍼灸指圧論を展開してきました。

それは、つまりは現代人にわかる現代人のための

鍼灸指圧論を提示することこそが、

現代に生きる鍼灸指圧師の責務だ、との強い思いから

でありました。

これはすなわち私なりのおもてなし精神の体現なのだ。

チマタの鍼灸指圧について何も知りもしない一般ピープルに

いつも鍼灸指圧は胡散臭いなどと言われる現実。

この鍼灸指圧は胡散臭いというイメージの壁を

いかに突き崩すか。

これが私の最もやりたい事、悲願のひとつなのだ。

東洋医学独特の専門用語を駆使した鍼灸指圧論は

どこかの誰かがやればイイ。

しかし、わたしは日々、細胞が生まれ変わるように、

つねに新鮮な言葉で自分の鍼灸指圧論を提示したいのだ。

さしずめまずは前シリーズから引き継ぐ形で

皮膚の持つ潜在的な能力にスポットを当てる。

皮膚も血管もホルモンを産生する一大ホットスポットだ。

皮膚や血管のこのホルモン産生力を促進するから、

鍼灸指圧は医学として成り立つと言える。

わたしにとっての気づきのモノリス、

それはいつも体壁筋肉系なのだ。

スポンサーサイト

2017.03.12 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

kouhakudou

Author:kouhakudou
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR