身体論の解体と再構築 13

前稿では、食についての私独自のポリシーを語ったので、

本稿では身体操作について私のポリシーを披露しようと思う。

ではあるが追記として、もう少し食に触れる。

糖質制限という言葉が急速に一般化したことは

皆様もご存知の通りだ。

糖質制限とは、その言葉の示すとおり、

ご飯やコムギ食品や餅やお芋などの糖質を多く含む食材を

極力摂らないか、もしくはまったく摂らない食事法のことを言う。

G1値なる食後の血糖値の指標があり、

食後の血糖値を上げやすい食品がG1値を基準に明記されており、

それらが忌避対象の食品として糖質制限では

食べる対象から除外される。

お餅やお芋なんかはG1レース(笑)のなかでは

最速クラスのサラブレッドでG1グランプリのトップ食材。

よって糖質制限をすると、お餅もお芋も食べられなくなる。

パスタなんかもかなりのハイスピードで血糖値を上げる

サラブレッド食材だから、もちろん糖質制限では御法度。

白いご飯もダメ。

まあ、G1レースの番付食材早見表を自分でネットで検索して

みれば話は早いのだが、もしも糖質を気にしていたり、

食後の血糖値を気にしている皆様は見ないほうが無難だね。

だって、アレを見たら、ホントウに何にも食べるモノが

なくなっちゃうよ。いや、G1値が低いかわいいポニーか、

ノロマな駄馬のような優良食材を選別して、

それだけを食べればイイという方法もないではない。

でもさ、いくら野菜や果物や肉類や製粉されていない全粒粉が

イイと言っても、主食となるガッツリ食材はないわけだ。

たしかに繊維質はマイクロバイオーム的には、

腸内細菌を活性化する優れた食材だし、

そこにある意味ガッツリな肉類のトリプトファンを

はじめとしたタンパク質があれば、腸内細菌的にも

G1レース的にもオッケーにはオッケーだよね。

で、血糖値が食後に急上昇しなければ

血糖値をコントロールしているホルモンの

インシュリンを合成分泌している膵臓のランゲルハンス細胞の

ストレスも緩和されて万々歳のはず。

だけど、そもそも、血糖値ってのは、ワルモノでも何でもなく、

人体の生理活動には必須なわけでしょ?

アタシが断食中に脳貧血で意識を失って、

フラフラになったのも、ようは食べ物を食べなくなって、

糖分がまったく外部から供給されなくなったからなんだよね。

血糖値は断食で下がるかもしれないが、

下がればイイばっかりではないわけだ。

つまり、糖尿病のような膵臓のランゲルハンス細胞の

インシュリン分泌能に不調を来している患者は、

たしかに糖質制限というか糖質のコントロールを

しなければいけないわけだけど、

べつに糖尿病でもなく、膵臓のインシュリン分泌が正常な者は、

そこまで神経質になる必要はないはずなのだ。

それなのに、糖質制限という言葉がブレイクすると、

それこそ猫も杓子も老若男女みながこぞって、

糖質制限をするトレンドって、いったいどんだけ

洗脳体質なの、ってつくづく斜め目線で思うわけね。

逆に言うと、G1レースのサラブレッド食材ってのは、

血糖値を上げてがむしゃらに駆け足をしなければならないような

そんな競走馬が疾走するような側面では、

必須の食材だってことなんだよね。

だから、フランスの自転車レースのツール・ド・フランスなんかでは、

サラブレッドと同様の作業をこなす選手達は

みなパスタなどの糖質を積極的にを食べて血糖値を高めに保ち、

速筋に貯めてあるグリコーゲン(糖質のチェーン)が、

チャリンコの車輪の回転運動時に筋肉中でぜんぶ使われてしまって

枯渇してしまわないように常に補給しているなんてのは、

ごくごく当たり前にみんなが知っている常識だよ。

筋肉が疲労しているというのは、つまり筋肉中に貯めてあった

グリコーゲンが枯渇している状態をいうわけだ。

乳酸はぜんぜん筋肉疲労とは関係ない。

乳酸は筋肉疲労時にミトコンドリアがATP産生をするための秘伝の

ストック燃料ってのが世界ビックリ仰天の真相!

だから速筋をよく使うようなガテン系の職業の代表の大工さんたちは、

昔から午前の10時と午後の3時には、わざわざ休憩時間をとって、

煎餅やお茶菓子などのG1レースのサラブレッド食材を食べて、

お茶を飲んで、さっきまで汗水垂らしてノコギリで板を切ったり、

トンカチで釘を打ったり、柱を運んでくれていた筋肉に

グリコーゲンを補給して、筋肉を「おもてなし」する知恵を

伝統的に保持してきたのだ。

最近は施主がめんどくさがって、この風習もなくなりつつあるようだ。

べつに大工さんたちはお茶菓子や煎餅を食べたくて、

休憩時間を取ってきたわけじゃあないんだよ。

筋肉生理にその習慣がかなっていたから、

そうした知恵が受け継がれていたのだ。

そんな習慣も糖質制限の言葉で勢いづいて

さらに風前の灯火だ。

ガテン系の仕事についている者が、もしも糖質制限をやって、

仕事中に血糖値が下がりすぎてフラフラになったら、

仕事なんかできないし、下手をすれば解雇でクビだ。

ガテン系の「畳の上の土方」である指圧師のオレだって、

絶対に糖質制限なんかできない!

だから、とにかく私が言いたいのは、

糖質制限なる言葉がたとえトレンドになっても、

簡単にそんなトレンドにみんながみんなこぞって、

飛びつかないでほしい、ということだ。

ヒトはひとりひとりみな体質が異なる。

膵臓のランゲルハンス細胞のインシュリン分泌の能力も、

うまれつきみなすべて異なる。

人種によっても膵臓のインシュリン分泌能には

ばらつきがある。

西欧白人はだいたいがインシュリン分泌能は高いようだが、

アジア人はもともと弱いという。

しかしこれも個人差があるだろう。

ことほどさように、食のトレンドは極めて危険であり、

一歩間違えば命取りになる。

食と命は直結しているのだから、

軽々しく素人に健康アドバイスなど

本来はできないのだ。

ネットのみならず、あらゆるコンテンツに、

ウソやデタラメがはびこって久しい。

ぜんぶ、ぶった斬るか(笑)

オレ流の「イイ加減」の意味が

少しご理解できましたかね?

あっ、食についての前口上が長引いたので、

身体操作についてのオレ流披瀝は次稿にて。

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2017.02.20 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

コメント

どうもっす。
ご無沙汰してしまいました。

私も、自転車で3本ローラーを日課にするようになってから、
ほとんど異常なほど、米やパンばかりを食べたがるようになりましたので、激しい運動をする場合は、やはり体が糖質を必要とするんでしょうね。

身体操作は私にとってもすごく興味のある
テーマで、高い身体操作、身体意識が可能ならば、
知的にも、感情的にも高い領域に行けると、
なぜか信じている人間なので、
私は、いつも、より高い身体意識を目指しているのです。

新たな更新を楽しみにしています。

2017/02/21 (火) 09:08:52 | URL | akechi #- [ 編集 ]

糖質万歳!


糖質礼賛!糖質ラブラブ!

このくらい言ってあげないと、糖質制限の汚名を吹き飛ばせない(笑)

akechiさんの体はまさに速筋のグリコーゲンの枯渇をグレリンを使って食欲増進、糖質欲しい欲しいの

メッセージと意識に変換して脳と全身のミトコンドリアに伝えているんですな、たぶん。

この糖質制限という意味不明の言葉はほんと急速に浸透しました。

まるで糖質が悪党の権化のように、ここのところ扱われてきました。

なんでこんなにアッサリとみんながみんなこの言葉に洗脳されるのか?

ほんと、わけがわかりません。

子供がもしも糖質を制限などしたら。恐らくはとんでもない事になります。

子供の細胞はまだ解糖系に頼っています。その解糖系のエネルギー源が糖質です。

砂糖や人工甘味料を礼賛するわけではない。あくまで天然の複合糖質は絶対に摂取すべきもの。

それは腸内細菌の善玉菌の活性化につながるからです。

オリゴ糖などもその最たるモノ。

糖質という名で多糖体と単糖類の区別もつかず、つけずにすべての糖質を敵のようにすり込む。

まったくもってブームなど、こんなものです。

さて身体操作というカテゴリーは、ほんと汲めども尽きぬ面白い領域です。

テキトーにファンキーにいきます!

2017/02/21 (火) 13:20:54 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

そうですね。
確かに、うちの4歳と2歳の娘も、
糖質ファンです!
マジで、米と、パンばっかり欲してますね。

安保徹先生でしたか、
以前、子供は解糖系のエネルギーが100パーセントで、
年をとるにつれて、ミトコンドリアのエネルギーを使うようになり、40歳で半分半分、80歳にもなると全てミトコンドリアなんて話をされていたのを覚えておりますが、

40歳でも、激しい運動をしていると、
糖質が燃やしたくなるってことなんでしょうか。


でも、うちの娘たちのように、小さい子供や、
私のように、身体意識を懸命に高めてきた人間には、
「自分の体が何を求めているのか」なんてことも
感じて、その必要に応じて何かを食べるということも
あるのかもしれませんが、

一般的な大人、多分すでに思春期ぐらいからは、
普通にしていたら、そういう感覚はすでに完全に麻痺してしまっている可能性もあるのではないかと想像したりします。

私が、自分の生徒たちを教えている中で、
一般的に、人の身体感覚がよっぽど鈍くなってしまっているのだ、ということを実感していて、
それを考えに入れてみると、
多くの人が、健康食などに関して、考えなしに、
多くのことを丸呑みしてしまうのは、わかるような気がいたします。

2017/02/21 (火) 18:16:52 | URL | akechi #- [ 編集 ]

うちの小学生の娘二人も糖質大好きです!

オレも中学の頃なんか、どんぶり飯3杯とか、そんなの当たり前だった。

でも、それはそれで生理学的に理に叶ったことだったわけです。

権威筋の正論めいたものを鵜呑み丸のみで洗脳されてしまうのは、

ようは批判的思考が育っていないからかも。

答えはひとつ、が学校テストの世界。

でも、答えがひとつはペーパーの世界だけです。

世間に出れば、答えなどない世界が待っているわけで。

答えなどない世界で問いを発し自分で答えを見つける作業をする求道者たちは、

決して権威筋を鵜呑みにしないはず。

akechiさん、身体論の解体と再構築、これ奥が深くてファンキーですわ。

2017/02/21 (火) 19:30:30 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

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