Dragon Fly 6

人体には51億本の毛細血管を含む9万6000キロメートルの血管がある。

このなかを心臓を出た血液はわずかに22秒から1分間以内に周回し、

また心臓に戻るという。

これだけの高速の血流を生み出す血圧は心臓血圧にはない。

では、いったいどうしてこんなに速いスピードで

血液は血管内を巡ることができるのか?

実は近年になり血管それ自体が血流を促進するホルモンを

合成分泌していることがわかってきた。

血管が合成する血流を促進するホルモンには2種類あり、

血管を収縮するホルモンがエンドセリンと呼ばれ、

血管を拡張するホルモンが一酸化窒素と呼ばれる。

心臓血圧のタクトの調べに乗り、9万6000キロメートルの血管が

エンドセリンと一酸化窒素の「結んで開いて」のリズムを奏でて、

血液が勇壮なるロックミュージックを体内に鳴り響かせると、

血液は高速で血管内を快通していく。

古代の中医学においても、血管があることは承知していたはずだ。

人体解剖は恐らくは非常に古い時代から行われていたので、

血管の存在も臓器の存在も早くから把握していただろう。

しかし、分子生物学がまだ発達していない古代においては、

ホルモンなどの体内の恒常性をコントロールする分子についての

知識は皆無だった。

だから、古代の中医学では血液は気の力で動く、と解釈した。

今は分子生物学が発展した生理学の知識が当たり前の時代だ。

だから血液はわけのわからない気の力で動くなどとは言えない。

血液はやはり血管ホルモンのエンドセリンと一酸化窒素の力で動くのだ。

面白いことには、血管拡張ホルモンの一酸化窒素は、

皮膚や血管壁を押すことで、皮膚と血管壁で合成されることがわかっている。

人体を養う実体としての竜は、血管になぞらえることが可能だ。

人体は9万6000キロメートルの血管という竜に滋養される。

この人体内の血管竜は血管ホルモンのエンドセリンと

一酸化窒素によって動かされている。

だから指圧は一酸化窒素の合成分泌を通じて、血管竜を養い、

血流を促進することで60兆個の細胞と1京8000兆個のミトコンドリアと、

数百兆個の常在菌がいる人体宇宙を養うと言える。

気という概念を使わなくても、まずはこれだけの事は確実に言えるのだ。

さて、では、凝りに潜む竜とは、いったい何物なのだろうか?

いや、そもそも、凝りとは何物なのだろうか?

ザックリと大胆に私風に言えば、凝りとはエネルギーのカタマリと言える。

凝りについては、これまでは乳酸の蓄積というステレオタイプの説明が多かった。

しかし乳酸は通常は速筋で発生後30分間から1時間以内に

細胞膜にある乳酸トランスポーターで血管内を運ばれて、

おもに心筋や遅筋の筋細胞内のミトコンドリアで

ATP産生に利用されていることがわかってきた。

つまり筋肉内に乳酸が蓄積することはないのだ。

だから「凝り=乳酸の蓄積」は、大間違いなのだ!

乳酸という分子はあくまで細胞が糖を一時的に大量に利用した際に

発生してくる中間分子に過ぎない。

また糖の分解に伴ってミトコンドリアのクエン酸回路に流入するピルビン酸の

合成量は常に一定に厳密に管理されるゆえに、

乳酸はストックエネルギーとして細胞内に待機する糖の代用分子とされる。

このようなわけで決して乳酸は、これまでのイメージとしての

細胞の排泄物、ゴミ分子などでは決してなく、人体に絶対に必須な

なくてはならないありがたい分子である、ことが判明している。

100年前の分子生物学が未発達だった時代の誤った知識が

生みだした乳酸害悪論は徹底的に糾弾されてしかるべき時代遅れの妄論、妄説だ。

ちなみにガン細胞内に乳酸が多く合成されるのは、ガン細胞は解糖系だけを利用して

ATPを合成するからであり、ガン細胞が糖を大量に分解する結果、

乳酸も大量に合成されるというだけのはなしだ。

このガン細胞内に大量に合成されてくる乳酸を、ガン化の原因と錯覚するロジックが、

時折、ネット内などで見られるが、原因と結果を見誤った分析であることは自明だ。

細胞がガン化するには実に多様なファクターとパラメーターが原因する。

たったひとつの原因に特定し、それを除去すれば良い、とするロジックは、

疑似科学が得意とする詐術である。

さて、はなしを戻そう。

凝りがいったい何物であるのか?

わたしの見解では、分子レベルでは凝りとは変性タンパク質である、

との意見をすでに提示済みだ。

この身体を構造化しているタンパク質が変性すると凝りが出現するとみなせる。

変性タンパク質はヒートショックプロテインの力で修正可能だ。

だからヒートショックプロテイン医療の雄である鍼灸指圧は凝りを除去する医療だ。

こうして分子レベルの解読は進んできたのだが、

竜のようなエネルギーのカタマリとしての凝り、についての解読は、

まだまだ過渡期にある。

昨日も、夏らしいドラゴンが二匹、我が治療院に飛来しました。

暑い盛り、どうしてもクーラーに頼ります。

体壁系の冷えを守るために竜が凝りとして発生するようです。

そう、竜は凝りであり、エネルギーのカタマリであると同時に、

わたしたちの身体を守る守り神なのです。

だから凝りもまた守り神といえます。

龍神さまと共にある人体。

人体はどこまでいっても神秘のカタマリです。

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2016.08.03 | | コメント(3) | トラックバック(0) | 養生クリエイター

コメント

重大情報!


新シリーズ・Dragon Fly が快調に進行している最中ですが、

たいへんに有益な情報を入手したので、早急にお知らせしておきます。

最近、姉経由でわたしの手元に来た本がございます。

丸子睦美さんというダンサーの方が書かれた

「あなたにきれいって言われたくて 

自分の内部被曝数は自分で決められる」リトル・ガリヴァー社

という本です。

副題にある通り、内部被曝に焦点を当てた実践本です。

この本の著者、ダンサー名、マリカさんは東京生まれの東京育ちで、

311後に東京がどういう状況であるか、を十分にわかったうえで、

自分の故郷である東京を愛し、東京にいながら、

いかにして自分の内部被曝数を減らせるか、

をホールボディカウンターで実際に自分の内部被曝数を

定期的に調べる実証を通じて、本当に効く有効策を打ち出しています。

311前の日本人の内部被曝数は20台と言われていますが、

マリカさんの数値は驚くべき低さ、50台中盤を常にキープしています。

その秘訣はお風呂好き、身体を動かすのが好き、汗をかくこと。

体内に放射性同位元素を溜めないコツは、

汗と利尿による代謝の促進である、と

内部被曝による健康被害を未然に防ぐキモを喝破しています。

夏は汗をかく絶好の内部被曝減殺の時期です。

この時期にめいっぱい汗をかくことで、

相当量の放射性同位元素が身体から排出されるでしょう。

以上、緊急的に重大情報と思いご報告いたしました。

2016/08/03 (水) 19:36:57 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

『あなたにきれいって言われたくて』

『あなたにきれいって言われたくて』の著者です。
お読みいただき、ありがとうございます。
私が「ベクレル数」と呼んでいるものは、本当は、「放射性同位元素」数なのですね。
教えていただき、ありがとうございます。
文系なので理数系の方の使う難しいことばがわからないので、あのような本になってしまいました。
「地球指数」を高めるには、まず健康でないと、美しい行動ができません。
内部被曝検査センターで、測定なさったら結果をこのブログでご披露なさって下さいね。
この本をブログでご紹介くださいまして、ありがとうございます!



2016/08/04 (木) 04:57:11 | URL | マリカ #mQop/nM. [ 編集 ]

ワオッ!


マリカさん、ご本人にレスのコメントを頂きまして、たいへんに感激しております。

マリカさんの今回書かれた本には、たいへんに感銘を受けました。

自分も医療者のはしくれですので、311後は内部被曝をいかに防ぐか、を徹底的に追及してきました。

しかし、いかにせん、実験系において内部被曝や外部被曝を防ぐエビデンスはマウスなどの小動物に限られます。

原爆を開発する過程で内部被曝することを知っていたアメリカの科学者のエンリコ・フェルミやオッペンハイマーは、

ラボでの作業後には医師のもとに駆けつけて、ビタミンを使ったキレート療法により、

重金属である放射性同位元素の排出をしていた事実が、内部被曝に詳しい肥田舜太郎医師の本「内部被曝の脅威」に書かれていました。

マリカさんが毎朝、日課に食すあのレシピ、季節のフルーツや野菜がたっぷりのサラダこそ、

まさにキレート療法なのです。

放射性同位元素は悪性のミネラルと捉えることが可能です。

天然の良性のミネラルも日々、新陳代謝により新旧交代します。

古いミネラルを新しいミネラルに変換するミネラル代謝には、

発汗や利尿が最適であることをマリカさんは実証してくれました。

素晴らしい体験、叡智を著書にしたためてくれた事に改めて絶大なる感謝を申し上げます。

家人もこの本を読んで、勇気が湧いたと喜んでいます。

地球指数、素晴らしい言葉ですね!

地球指数が少しでも上がるような行動を自分もとっていこうと思います。

今後ともよろしくお付き合いの程、お願い申し上げます。

2016/08/04 (木) 06:59:41 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

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