味蕾が示す未来の栄養学

ここのところ小腸のセンサー細胞にスポットを当てて論説を展開しています。

べつになにかゆえあってというわけではなく、なんとなくなりゆき

というか、自然にこの領域を考察しています。

それで小腸のセンサー細胞は生命維持に不可欠な細胞であることは、

だいぶ認識が深まりました。

この小腸のセンサー細胞の出先機関ともいえるのが

ひとの舌にある味蕾(みらい)という味を弁別する細胞です。

この味蕾という細胞もほぼすべての動物の口中に存在する大事な細胞です。

しかし、その保有数にかなりの差があることがわかっています。

早飯、早糞、芸の内。

丸のみ系の爬虫類や鳥類の口には、味蕾センサー細胞は少数しか存在しません。

トカゲやチュンチュンは、つまり食べ物を口で味わうのではなく、

小腸のセンサー細胞で味わっている、といえそうです。

ちなみに爬虫類のトカゲの口中にある味蕾の数は200個で、

鳥類のオウムで350個、ムクドリやアヒルが200個、

ニワトリやハトにはたった20〜30個しかありません。

これらに準じて味蕾の数が少ないのが、やはり丸のみ系の肉食の哺乳類で、

ネコの味蕾は500個となっています。

肉食獣たちは、味わうというよりも、命の息吹を躍り食いしているようです。

一転して草食系の哺乳類は驚くべき味蕾の保有数を誇ります。

ブタやヤギの味蕾の数はなんと1万5000個、

イエウサギでは、さらに多く1万7000個、

ウシにいたっては、なななんと2万5000個もの味蕾を保有します。

これらの草食獣は、広大な草原の多様な草のなかから自分にとって必須の分子を

もつ草と、自分にとって毒となる草を弁別する必要があります。

だから、これほど多くの味蕾センサー細胞が草食獣の口内に獲得されたといえます。

では、なんでも食べるヒトの味蕾の数が気になるところです。

ヒトの味蕾の数はちょうど肉食獣と草食獣の中間の成人で5000個から7000個と

いったところに落ち着いています。

このヒトの舌や口腔内にある味蕾センサー細胞の数や、

草食獣や肉食獣との食性の相違や、味蕾の数の比較からも、

また、小腸センサー細胞の異なるタイプの分子を弁別する仕組みから言っても、

やはり人間は草食性でも肉食性でもない雑食性と言えるのでは、

と推察する次第です。

バラエティーに富んだ食べ物が、舌の味蕾センサー細胞をよく刺激し、

小腸のセンサー細胞をよく刺激し、消化液や消化管ホルモンが

バラエティー豊かに分泌されるから、すべての臓器や組織や

細胞が生き生きと栄養効果に浴するのです。

ヒトはパンのみにて生くるにあらず。

しかし、やはりパンのみにて生きる、ともいえます。

どうみてもおかしな成分が入っていそうなモノは避けるのは当然です。

でもなぜ糖質を制限しなければならないのか?

まったくもって合点がいきません。

ブドウ糖を小腸のセンサー細胞のEC細胞が受容することで、

セロトニンというヤル気ホルモンが分泌されて、

情動が安定するのです。

あるいは肉汁やアミノ酸や枝豆を小腸のセンサー細胞のG細胞やM細胞が

受容することで、胃や膵臓がより増強するのです。

糖質も肉もアミノ酸も枝豆も脂肪もミネラルもビタミンもフィトケミカルも、

すべて人体に必須の成分、分子です。

このことを味蕾センサー細胞と小腸のセンサー細胞はその機能で、

わたしたちに教えてくれているのです。

浅薄な健康常識に常に右往左往し路頭に迷い続ける哀れな養生難民を救うには、

まずもって人体という天地自然に教えを請うべきです。



「天地達観の位には、聖人と称し仏陀と号するも、もとより人なれば、
畢竟 我 講求討論の友にして、師とするものは天地なり」三浦梅園



生きるために食べる。

食べるために生きる。

食と命はひとつです。

スポンサーサイト

2016.07.25 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 食薬一如

コメント

カラスの味覚

私たちが遊んでいる、会下山公園には左羽が折れて

飛べないオスのカラスがいます、もう彼が怪我してか

ら8年くらいになりますが、人の情けでかなりリッチ

な生活をしています。私たちにもお腹がすいている時

にはねだりにきます。 

あるとき、私が食べて舌が痺れた賞味期間(所謂官製の賞味期間等は気にしませんけど食べれなくなれば賞味期間アウトだと思います。)切れのメザシを
あげたところ軽く突いただけで、食べませんでした。

私は最初食べた時は何か舌先が痛むなあ~と感じたくらいですけど、2度目のときはさすがにメザシだと
気が付きました。

彼の瞬時に分かる味覚のセンスは私以上に鋭いなあ~と私と観察者一同歓心関心でした。


このカラスに付いては面白いことがたくさんあるので
機会があればご紹介いたします。

2016/11/24 (木) 03:56:45 | URL | 嘘と欲 #- [ 編集 ]

続 カラスの味覚

友達3人で見ていたのですけどある時彼に100円ショップのチーズケーキをあげました、彼は口にくわえてましたが多分私たちがもっと美味しいものを持っていると分かっていた。
 
で値が3倍ほどのルコルテ(今神戸で売り出し中の
アバンギャルドなパン屋さん)のパンを放って遣ると
チーズケーキをぺっぺっぺっと吐き出して
美味しいパンを銜えて一目散に消えました。
見ていたみんなは大笑い!

一目散に消えた理由は他の元気なカラスに横取りされるからです。

カラスも口で味わえる楽しみはあると思います。v-10
この前も言いましたが絵文字で高笑いが消えています、不思議だなあ~
私はあれが大好きでしたのに、人生笑ってすごさなきゃ~ね!

2016/11/24 (木) 04:19:29 | URL | 嘘と欲 #- [ 編集 ]

メザシ はどうなったか

多分他のカラスとかも、あまり良い食べ物では

無いと分かるのでしょうね、一週間ほどそのままでした、消えているところを見ると
お掃除屋の虫たちのおなかに入っているんかな~
という感じです。

2016/11/24 (木) 04:36:38 | URL | 嘘と欲 #- [ 編集 ]

味蕾の総数と味覚はもしかして無関係?


嘘と欲さん、カラスの興味深いエビデンスをご紹介くださり、ありがとうございます。

例えばヒトのマクロファージのトールライクレセプターは10種類しかありませんが、

それだけで何千、何万もの、膨大な抗原異物を判別できます。

そういう意味では味蕾センサーの受容体も数が多ければイイというわけではないのかもしれませんね。

少ない味蕾数ながらも、それでしっかりと味を判別していることが、カラスの実態から伺えます。

あとはヒトの場合は体調や気分で味覚は大きく左右されますね。

カラスにも気分や体調の変化はありそうです。

カラスはわかっているだけで40個くらいの言葉を保有し、使いこなしているといいます。

あいつら相当に賢いですよ。

2016/11/24 (木) 05:44:55 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

kouhakudou

Author:kouhakudou
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR