アウトサイダー

「衛生学は、文字どおり生命、生存、生活、生産を衛る学問である。生命、生存、生活、生産が危険にさらされ、ゆがめられている事実があれば、その事実を指摘し、原因を究明し、正常に復することを具体的な目的とする学問でなければならない。このように考えるとき、衛生学がその本来の目的を完全にはたそうとするならば、物理学、化学、生物学、医学や経済学や、法律学、あるいは哲学、いってみれば、すべての自然科学・社会科学・人文科学を駆使しなければ目的をはたすことはできないことに気づくのが当然である。しかし、衛生学者の現状は必ずしもすべてがそのような状況にあるとはいえない。衛生学が文字どおり完全な社会的任務をはたそうとすれば、最近しきりにいわれている学際的研究なしには成立しない学問である」
                       
               丸山博著作集「3 食生活の基本を問う」農文協より



この丸山博士もまた自分に影響を少なからず与えた碩学のひとりだ。

実は自分は今から20年以上前に一時、玄米運動に傾倒した時期があったのだが、

その折りに幸運にも最晩年の丸山先生にじきじきにお逢いしている。

その時の印象はどちらかというと丸山先生よりもお付きの奥様の印象が強い。

丸山先生の奥様の柔らかなお人柄が今でもはっきりとわたしの脳裏に記憶されている。

丸山先生はご存知のように森永砒素ミルク事件を摘発し、

被害者の調査、弁護、救済に関わり社会問題化した希有なる衛生学者だ。

3.11という事件に対して草場の蔭で丸山先生は

いま何をお思いになられているだろうか?

上記引用文の冒頭の「衛生学は」を「東洋医学は」や「鍼灸指圧は」に換えてみれば、

よりいっそう鍼灸指圧師であるわたしの役目、責任、立ち位置が明白になりそうだ。

まさに3.11後のわたしは3.11という事件に対して

「すべての自然科学・社会科学・人文科学を駆使し」ながら、

この日本国の人々の「生命、生存、生活、生産」を守ろうと情報発信に努めてきた。

その5年間の闘いの成果は先に発刊された山崎農業研究所の

季刊誌「耕」の最新号 No.138における

「3.11から5年 いま必要な養生法とは」

の11ページに及ぶ論文に結実した。

生命現象を宇宙の森羅万象とリンクする視座を故・三木成夫博士に伝授され、

衛生学の基本姿勢を故・丸山博先生に学んだ。

放射能の脅威を告発し続ける英国のクリス・バズビー博士は

科学者は常にアウトサイダーでなければならない、と仰っている。

何ものにも属さず、何ものにも従わず、常に孤高を辞さず、

ありのままの自分でありつづけるのがアウトサイダー。

先哲のスピリットを引き継いで、天地を友とし師と仰ぎ、

アウトサイダーを自認する私もさらなる精進に努める所存です。

どうぞこれからも皆々様のご指導ご鞭撻の程、お願い申し上げます。

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2016.06.20 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

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