乳酸善玉論

通説でこれまで語られてきた乳酸という分子に関する定説は、

細胞質の解糖系の産物が乳酸であり、乳酸がピルビン酸に変換されずに、

細胞質内に蓄積すると、このことが原因となり、

細胞内環境が悪化して凝りの原因や病気の原因になる、であった。

このような定説がなぜ出来てしまったのか、というと、

どうも短距離走のような強度負荷の運動をした後に、

筋肉内に乳酸が溜まることをみて、この乳酸が疲労の原因分子だと、

最初から決めつけて思いこんでしまった、からだそうだ。

思いこみが発端となり通説が定説となって、やがて固定概念として

一般化してしまった。まったくもって余りにお粗末な事件だったと、

言わざるを得ない。

この乳酸を疲労の原因分子と見る乳酸害悪論が生理学や一般に与えた悪影響は、

ある意味、非常に深刻で重大であった。




自分は鍼灸指圧師であるから、鍼灸や指圧に関連する書物や、

健康に関する書籍は、これまで広く渉猟し、めぼしい本は

読み込んできた。

しかし、こうしたこれまで刊行された書物のどこを見ても、

乳酸に対する肯定的な見解をみることはなかった。

どこをみても「乳酸は凝りの原因物質」という記述ばかりだった。

だから、自分もいちおうは、この乳酸害悪論を前提に、

これまでは論説を展開してきた。

もっとも、ただマンネリにこの定説を踏襲せずに、

乳酸と変性タンパク質が融合した乳酸タンパク質が凝りの原因物質である、

とちゃんと独自のアイデアを、ひと手間加えて、

乳酸に汚名返上のチャンスが訪れた時のために、

担保は確保しておいた。

だって、そもそも凝りが乳酸に原因すると言ったって、

その証拠となるエビデンスは一度も見たことがないわけだから、

おいそれとこんな通説なんか信じることができるわけがない。

そういう意味で、最新の私の凝りの見解としては、

「凝り=変性タンパク質」

をすでに発表していた。



短距離走を全力で走った後に、太ももやフクロハギの筋肉が硬くなり

筋肉痛を発するのが、そこに大量に発生した乳酸が原因である、

と早とちり、してしまったのは無理もないことだろう。

ある症状が発生している時に、そこにこれまではなかったある分子が

大量に発生していたら、この二つの現象を結びつけて考えるのは

自然だ。

しかし、この自然な発想が大いなる間違いのもとだったのだ。




短距離走を全力で走った後にその際に使った筋肉中に大量に発生した乳酸は、

その筋肉を含めて、その他の筋肉のミトコンドリアの栄養源になることで、

筋肉疲労を速く回復する疲労除去分子 ←として産生されていた!

これが乳酸の真の役割、真の存在意味だったのだ!




乳酸は筋肉の疲労分子にあらず。

乳酸は筋肉を補修し活性化するために生み出された

筋肉増強剤だった!


筋肉を使ったあとに筋肉が生み出す乳酸が、

筋ミトコンドリアをよく活性化し、

筋肉を太らせる。


この筋肉を成長させるための「正のフィードバック」を

起動するためになくてはならない必須の分子が、

乳酸だったのだ!



かくも美しき乳酸メカニズム!




またマウス実験において、筋肉疲労を改善するために、

温熱を加えることで、筋ミトコンドリアが活性化されることも、

エビデンスが取れてきている。

温熱と言えばヒートショックプロテインだ。

ヒートショックプロテインがミトコンドリアを活性化するのは、

当たり前だ。

ミトコンドリアもまたタンパク質で構造化され、

タンパク分子の酵素で生化学反応をするのだから、

タンパク質を活性化するヒートショックプロテインにより、

ミトコンドリアが活性化するのは当然なのだ。





『活きた凝り』のなかにも、

『死んだ凝り』のなかにも、

乳酸という素晴らしきミトコンドリア増強剤が

蓄積されている。

そう、凝りとは宝の山だ。

いや、凝りは最強のパワースポットだ!




凝りのなかに眠る乳酸を目覚めさせ、

その乳酸を全身のミトコンドリアへ

送り届けるように、

鍼灸指圧をしたとき、

全身のミトコンドリアは活性化し、

大量のATP分子を産生して、

全身の60兆個の細胞が生きかえるのだ。




凝りと対話して27年。

『凝り様』が、ついにその全貌の一端を語り出した。

凝りに悩み、凝りに救われた日々。

ようやく凝りの汚名、

乳酸の汚名を返上する機会を得ました。




凝りはワルモノにあらず。

乳酸はワルモノにあらず。

凝りがあるからこそ、

乳酸があるからこそ、

ミトコンドリアを活性化できる。





『乳酸善玉論』

この輝かしき新説の誕生が、

鍼灸学を、生理学を、一般の通説を、

ドラスティックに変革していきます!




あなたは今、革命の瞬間に立ち会っている。

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2016.05.15 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

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2016/05/15 (日) 06:37:58 | | # [ 編集 ]

お久しぶりのコメントをありがとうございます


随分とご苦労されたようですね。

また穏やかな日々が戻りますように、

心からお祈りしております。



わたしの言説など、どこぞの馬の骨の戯れ言です。

でも、そんな戯れ言でも、勇気や希望をもらったといってもらえると、

それはそれは嬉しいものです。



生理現象には無駄な現象などひとつもない。

すべてが命のありのままのありよう、なのでしょう。

しかし、やはり病理に伴う辛苦だけは、なんとしても取り除かねばなりません。

それが医療の本道です。



乳酸の本当の役割がわかってみると、これは極めて合理的なシステムだ、

と改めて生理現象の奥深さに頭が下がります。



これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

2016/05/15 (日) 19:02:21 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

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