通説に挑む



昨日に磐田市からクルマで150号線を1時間余

走ってご来院頂いた I さんに、

「先生、トリニティに今回アップされたミトコンドリアの記事、

とっても面白かった!」

と仰って頂いて、とても嬉しかったです。

それで自分は「サラッと読めましたか?」と聞いてみましたら、

「ええ、すんなり読めました」とのお言葉を頂きました。

今回の「サルでもわかる」シリーズのコンセプトは、なんといってもこの

「すんなり読める」が最大の眼目です。

ですから「すんなり読めた」のならその記事は成功といえます。




いよいよミトコンドリア・シリーズに入りました。

これまでも私はミトコンドリアについては随分と文章を書いてきました。

それでもまだ全然書き足りないのですから、

ミトコンドリアはまったく魅力的です(笑)



いわゆる故リン・マーギュリスという女性科学者が

ミトコンドリアの細胞内共生説を最初に唱えたのですが、

この説が唱えられた当初は、まったくアカデミズムはガン無視、

完全にスルーだったそうです。

リン・マーギュリスは当時、かのカール・セーガン博士とご結婚されていたよしみで、

ある学術誌がリン女史のミトコンドリア細胞共生説を掲載し、

それがなければ、もしかしたらミトコンドリア細胞内共生説は

そのまま埋もれてしまったなどとも言われています。

もっとも、今ではこのような共生システムが生物界に存在することは、

ほぼ常識化しております。



今から20億年前にミトコンドリアの祖先といわれるαプロテオバクテリアが、

べつなバクテリアと共生した。

この二種のバクテリアの共生があって、今のわたしたちがいる、

というのがミトコンドリア細胞内共生説の超ザックリとした概要です。



この酸素を嫌うタイプの嫌気性バクテリアと、

酸素を好むタイプの好気性バクテリアが共生したとするこの通説は、

実はスンナリとは理解しがたいハードルが高い説であることを、

まずご確認頂きたいです。



えっ、どういうことかって?




はい、ようは嫌気性バクテリアは酸素のある場所では生きられないから、

酸素濃度の高い場所へは近づかない。

ところが好気性バクテリアは酸素を使ってエネルギー産生を行うから、

酸素濃度の高い場所へと集まる。

とすると、嫌気性バクテリアと好気性バクテリアがお近づきになる

そんな出会いの場、合コンのセッティングは本来は自然界では不可能です。




だけどね、通説ではここを超アッサリと、

はい嫌気性バクテリアと好気性バクテリアが奇跡的に共生ドッキングをして、

めでたく ご結婚とあいなりました、とやってしまうんです。



このミトコンドリア細胞内共生説のそもそもの疑問符に、

いちど、しっかりと向き合うというのが、

只今、脳内に降臨してきている課題です。



20億年前に意識を飛ばし、

あらゆる可能性を想像力だけで描き出す。

そんなゼニの一銭もかからない遊びのなかから、

きっと新しいセオリーが見つかるでしょう。



ミトコンドリアが共生したタイプだけが、

生物として多細胞化し大型化できた。

ミトコンドリアと共生できなかったタイプは、

いまだにバクテリアのまま。

ミトコンドリアが共生したから、

今の自分がある。



ミトコンドリアがなぜこれほどに魅力的なのか?

それはやはりわたしたち存在の根源と密接に関わるからといえます。



ミトコンドリア・フリークを自認するハリィー先生も、

俄然、やる気です(笑)

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2016.05.01 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

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