不死鳥伝説



生命はどこで誕生したのか?

という生物学における命題には、数種類の答え仮説がある。



一番ポピュラーなのが、生命は海で生まれた仮説。

しかし、これには反論の余地が十分にあり、

ようは水中では細胞質成分となる核酸や塩基やアミノ酸などの高分子が、

拡散してしまうからそれは無理で整合性がない、と否定される場合が多い。

それで代替案としては、例えばドロドロとした温泉場で生まれた仮説がある。




最近読んだ本では、粘土という媒体が鋳型の役目をすることで、

生命の素地が出来たという仮説を知った。

この粘土仮説でいくと、生命誕生の場は土中ということになりそうだ。




生命は海で生まれた仮説、この単品のみを鵜呑みにして、

このセオリー(定説)、ドグマ(原理)だけを、ひたすら反芻し、

他の仮説を無視してしまう態度をよく

オッカムの剃刀(かみそり)とか、

アッカムの原理、などという。



多様な説を渉猟せずに、一説に心酔し、

多角的な視点を失った時、

ひとは愚鈍の隘路にはまり込む。





ミトコンドリアは今では真核生物の細胞内に共生するパーツと化している。

かつては好気性バクテリアのαプロテオバクテリアを起源とするこのバクテリア由来の

細胞内パーツは、酸素を電子受容体にすることで莫大なATPを供給することから、

多くのミトコンドリアフリークを魅了してきた。




このミトコンドリアの起源となるプロテオバクテリアには、

色んな種類があり、そのなかには無酸素で生きることができる

嫌気性型のプロテオバクテリアもいたようだ!




ようは色んなパターンの共生融合タイプの原始真核生物のなかから、

たまたま酸素を利用する現生タイプが進化のニッチを確保したといえるのだ。




さて、このミトコンドリアには、多くの嫌疑がかけられていることは、

皆さんもご承知のことと思います。

いわく老化ミトコンドリア原因説、

ガン化ミトコンドリア原因説、など。

ミトコンドリアの不調がすべての病気の原因だ

と断定する説もあります。




なんでもかんでもミトコンドリアのせいにして、

他の要因をいっさい無視する。

これはまさにオッカムの原理の愚です。



生命の死=細胞の死=ミトコンドリアの死。

これは当たり前の常識ですよね?

でも、その当たり前の常識が成り立たないのです。



えっ、どういうこと?




マウスにおいて、死後、摂氏4度で保つと、

その死んだマウスのミトコンドリアは、

死後1ヵ月以上経ても生存しているのです!



心臓が停止して血液の供給がストップして死んでしまうのは、

あくまでホストのマウス宿主細胞の側であり、

マウスミトコンドリアはその後もしぶとく

「 無 」酸素で栄養供給の 「 ない 」 なかで、

生き抜くのです。



ミトコンドリアは無酸素、無栄養のなかにおかれると、

ミトコンドリアゲノムをエピジェネティクスに進化させて、

無酸素・無栄養・適応型ミトコンドリアへと

メタモルフォーゼするのかもしれません。




ミトコンドリア不滅説。

なんとも魅力的なエビデンスをもとにした仮説です。



わたしたちのヒトミトコンドリアにも、

このマウスミトコンドリアのような

不死身のパワーが宿っているのでしょうか?




その不死鳥の如きミトコンドリアの総数を増し、

ミトコンドリアをパワーアップするホルモンこそが、

鍼灸指圧で分泌が高まる一酸化窒素とグレリンなのです。





ミトコンドリア不死鳥伝説。

新たなレジェンドの起動です。

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2016.04.20 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

コメント

「死」の定義すら

分からなくなりましたね。

やはり火葬より土葬、水葬がいいのかな。
頭の中を火の鳥がグルグル回っています。

ヒトも微生物に生かされていると知ると、
除菌殺菌などとんでもないということがよく分かります。

山の獣のように黙々と生きて、時々人間らしくミトコンドリアを先生に調整してもらえば充分なんだなあ、と思いました、○

2016/04/21 (木) 06:44:18 | URL | たがやすべえ #- [ 編集 ]

多層構造生命体


ヒトという単体はあって無きが如し。

60兆個の多細胞に、1京超のミトコンドリア、

100兆超の常在細菌、

さらにいまだカウントすらされていない膨大な共生ウイルス

ざっと挙げただけでも、これだけの膨大な個の生命体が集合しているのがヒトですからね。

ヒト総体の死=個の死、とはいかないのも、ひとつの巧みなバックアップシステム、

個を生かすことで生命界全体としての存続をバックアップする仕組みと見なせます。

恐らくはヒト総体が亡くなった後に、これらのバクテリア、ウイルス、ミトコンドリアが生き残り、

ゾロゾロと次ぎの宿主を捜して徘徊しはじめて、またそこかしこの宿主生命体に棲み着いて増殖して種を保持していくのでしょう。

わたしたちは、そういう意味では宿屋の女将さんや旦那ですな(笑)

お客さん、泊まり客であるミクロの旅人をいかに、おもてなし精神で楽しませてあげるか?

彼らミクロの旅人が楽しんでくれたご褒美の代金がATPやセロトニン前駆体やドーパミン前駆体や、

免疫力ということになりましょう。

免疫力と言えばLPSが豊富な

「森のパン屋ふわふわ」特製の100%発酵ライ麦パン。

ブルーベリージャムをつけて頂くと、とっても美味しいですね。

うちのうえの娘が見つけた美味しい食べ方です。

ミトコンドリアもATP産生だけに注目するトレンドばかりで、うんざりしますね。

ミトコンドリアはもっともっと重層的な役割を帯びています。

不滅の不死鳥、火の鳥と共に生きるわたしたち。

命は本当に不思議で偉大です。

2016/04/21 (木) 07:21:12 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

そうなんです!

意外に甘いものとの相性もいいんです。お嬢さんたちさすがです。

今日も畑でよく動けました。体も頭も。

野菜の苗は、若々しく生きのいい物を植えつけないと成長がよくないといわれています。

私等夫婦のような苗は老化苗といって、植えても成績が良くないので、若い苗に取り替えられてしまうのが普通です。

しかし老化苗でも、じっくり待ってやったり、荒療治(根を切ったり、横倒しにしたり)をしてから植えると結構頑張ります。

まるで光伯堂詣でをした私たちのように。

先生お勧めの本を読んで、指圧を受けて、いろいろ話をさせてもらうと、体ばかりではなく頭も、再起動した気分になるのが不思議です。

オッカムの剃刀から脱却しつつあるのでしょうか。

2016/04/21 (木) 15:56:18 | URL | たがやすべえ #- [ 編集 ]

固定概念の迷妄


定説のマンネリ崇拝から脱却すると、

自然にイマジネーションが豊かになる。

想像力だけで最近は突き進んでいます(笑)

ハト茶、麦茶に似てまったくクセがないですね。

これもLPSが豊富では。

ライ麦の味はLPSの味ですかね。

よく噛みしめて味わいます。

2016/04/22 (金) 07:20:26 | URL | 今村光臣 #- [ 編集 ]

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