草刈り雑考

昨日は午後の陽光を浴びてチャンバラエクササイズをやった後に、

庭の草刈りをした。

カラスノエンドウという小さなエンドウ豆のサヤをたくさん付ける植物が、

すでに繁茂を始めており、家人から洗濯物にアブラムシがくっつく、と

クレームが寄せられていたためだ。



このウチではただの雑草として嫌われている豆科の草は、

ネットで検索するとかつては栽培植物とされており、

いまでも普通に食べられると書かれていて、少しビックリしております。

なにしろ、ほっとくと庭一面がこの草で埋め尽くされます。




豆科といえばその根には共生細菌の窒素固定細菌がおります。

空気中の窒素を固定してアンモニウムのカタチにして、

ホストである宿主の植物に窒素を供給する窒素固定細菌。

この窒素固定細菌が自然界にいなければ、

動物界は窒素源を失います。




さて、ここに「レグヘモグロビン」という耳慣れない用語が登場します。

前稿で注目したヒトの赤血球中のタンパク分子酵素の

ヘモグロビンに似ている言葉です。

それもそのはず。このレグヘモグロビンとは豆科植物の根に存在する酵素をいいます。

「レグヘモグロビン」とはだから「マメのヘモグロビン」という意味です。



この豆科の根っこにある巨大な分子構造をもつ酵素は、

「レグヘモ」の分子部分を窒素固定細菌が産生し、

「グロビン」の分子部分は宿主の遺伝子が担当し作成します。




つまりホストである豆科の宿主植物とパラサイトである根っこの共生細菌が、

同じ目的で同じ酵素を共同で作るという

まことにミラクルな素晴らしき共生関係が成立しているのです。



このレグヘモグロビンは1939年に久保秀雄という

日本人科学者により発見された酵素です。



レグヘモグロビンの役割は、

窒素を固定する際に必須のニトロゲナーゼという酵素を、

「酸素の害毒」から守るために存在します。

酸素の吸着役としてのヒト血液中のヘモグロビンと同じ役割をもつというわけです。



このレグヘモグロビンがあるお蔭で、

豆科の根粒は赤い血の色を帯びることがあるといいます。

そういえば、豆科のクローバーの根っこが赤かったような気がします。

あれはもしかしたらレグヘモグロビンが酸素を吸着した色だったのか?

今度、クローバーが繁茂した後の草刈りで、その根っこを吟味してみたく思います。




植物もヒトも同じようなタンパク分子酵素で酸素を吸着している。

酸素はもともと毒性を帯びた分子だ。



もしかして、ヒトの血液とは毒性のある酸素を保管するシステムも兼ねている?

毒を防御して細胞を守りながら、毒を利用する生命界。



いやはや、やはり驚嘆するしかありません。

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2016.04.12 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

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