手の内 7

一昨日は仕事が休みの月曜日だったので、野暮用をこなしながら、ちょこっとショッピングに出掛けた。

子ども達は幼稚園と小学校に行ってるから、連れ合いと二人でとある島田アピタ店のMUJIに行って、

寝間着用のトレーナーとズボンを仕入れて、うっかりグレーのワッチキャプを買った。

今冬は暖冬の予想らしいけど、ニットの帽子は首巻きと同様に、かなりあったかいし、

最近はシックで地味な服が多くなったけど、冬の定番の真っ赤のジャンパーに、

グレーのワッチキャプはよく似合って、パンツもグレーだから、池波さんも誉めてくれそう(笑)

作家の池波正太郎さんは、オシャレの秘訣は、色を2色に抑える、なんて言っていた。

まあ、色が多くてオシャレに見える事もあるんだろうけど、歳を取ってくると、

色は抑えめの方が落ち着くね。




それで、なんで、こんなどうでもいいお出かけの話をしたかというと、

その行き帰りの道中の車内で、連れ合いがなんの拍子か、

「ドラゴンボールにあるよ、そういう気がどうのこうのってはなし」と言って、

「いやさ、でもね、東洋医学なんかも気という言葉があったばっかりに、ずっとトンデモと思われてきたかもしれないの。

だから最近はちょっと気というモノには複雑な思いがしてる。

今の時代に合うような東洋医学にするなら、いっそ、一切、気という言葉を使わない東洋医学を創設した方がイイじゃん、なんてね。

そんな事を言ったら、業界の古典派に猛反発を喰らって、業界にはいられなくなると思うけど」

「イイじゃん、今だって、もうすでに、いないも同然なんだし」

「ダハハ、まあ、そうだけど(笑)」

という、セレンディピティにこんな話題に花が咲きましたということを

伝えようと思いまして、お出かけ日記のマクラで本記事をスタートしました。





分子生理学も素粒子宇宙論もまだない時代には、

素粒子や酸素や栄養素をすべて気と呼ぶしかなかった。

そうした非常に広い概念として、気という用語は重宝だった。

だいたい、どんな場面でも、気という言葉を用いれば、それで済んでしまう。

そんな融通が利く言葉、概念、実体が気であった。

だから、もしも、現代の鍼灸指圧師ならば、

例えば呼吸により肺から取りこむ宗気(そうき)は、酸素と言い換えてもイイし。

五臓六腑から吸収する水穀の気(すいこくのき)は、必須栄養素と言い換えてもイイはず。

そうして、現代科学の用語に置き換え可能な気用語を整理していけば、

東洋医学はまさに古代の科学医学であった事がハッキリと全人類に理解できるだろう。

そんな事すら、いまだにせずに、気を金科玉条の宝として崇め続けるとしたら、

東洋医学は医学ではなく、ただのカルト宗教と同等と見なされるだろう。





自分はかつて、気は細胞が生み出すATPだ、という

「気=ATP仮説」

を提示した。だとすれば、ツボとはミトコンドリアの内膜に付着したフジツボのような形をした

ATP合成酵素だともブチ挙げた。

これも、ひとつのアヴァンギャルドな挑戦だったのです。





今は、また少し違う視点で気というものを説明できます。





どんな風に気を捉えてもイイんだけど、

手の内で実感する気というものは、

その手の内を実感したものでしか表現できない。




東洋医学におけるほとんどの気用語は、現代生理学、現代科学の用語に置き換え可能でしょう。

しかし、手の内で実感する気というモノだけは、気と呼ぶしかないモノとして残ります。

それでも、もしかしたら、こんな用語に変換可能かもしれない、

あえて言えば、こんな言葉で表現します、

という「気=ホニャララ仮説」

を次回以降の、トリニティウェブ連載、養生アルカディアでやろうと企画しています。





杉浦日向子さんの漫画「百日紅(さるすべり)」に

『龍』という話があります。

その話のなかに、北斎の娘・お栄が龍を書こうとして呻吟しているのを見て、

歌川国直が、お栄に龍の書き方を指導する場面があります。

その龍の書き方の指導が、そのまま、自分の気を感じるプロセスにそっくりで、

いつ読んでも感心してしまいます。

「龍は頭で書こうと思ってもダメ、指先で書こうとしてもダメ、

ただこうやって降りてくるのを待つ」







気は頭で追い求めてもダメ、指先でどうこうしようとしてもダメ、

ただこうやってジッと指先に意識を集中して、来るのを待つ

待つわ〜、いつまでも待つわ♪の心境だね(笑)




手の内の気は、こんな感じです。

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2015.12.09 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

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