手の内 3
いやいやほんと、急に寒くなって、なかなか冷えがきつくて、身体にこたえますね。
ということで、今回のシリーズは、
ズバリ!
「てのうち」
普通は術者というものは、そんな簡単に手の内は明かさないんだけど、
アタシは太っ腹というか、別な言い方ではバカ(笑)なんで、
だいたい、全部、明かしてしまいます。
でもね、手の内の事を果たしてすべて文字で伝える事ができるかどうか?
そこがね、だいたい、かなり疑問満載なわけです。
禅なんかでは、不立文字なんて言うじゃない?
これ、本当に大切な事は文字で伝えることはできない、という意味でしょ?
だからさ、幾ら手の内を公開すると言っても、そこには文字の限界が必ずある。
どんな文字を選択しても、文章だけでは伝えきれないニュアンスが残存する。
その真に伝えたいエッセンスを、こぼれ落ちた文章の行間の谷間から
読者の皆様のおのおのの眼力で拾い上げ、掬い取って欲しいというのが、
本シリーズに対するアタシの気持ちです。
はい、ここまでマクラ。
で、本日の本題は、パワーとフォースについて、ちょっとやってみます。
いちおう用語解説としては、
パワーは単純にチカラ、
フォースは気のたぐい、としておきます。
それで、アタシは気がわかるみたいな事を随分と言っておりますが、
例えば指圧をする際に、気だけで治療するなんて事はもちろん出来ません。
というか、気だけの治療なんてモノはたぶん、あり得ません!
指圧にしろ、灸にしろ、鍼にしろ、基本的に治療はパワー先行です。
いや、パワーだけといってもイイでしょう。
えっ、だって、お前は散々、気だのフォースだのと、偉そうに言ってきたじゃん?って?
はい、もちろん、アタシは気をそこそこ感じることはできてますよ。
でもね、あくまで治療のキホンは触ってなんぼ、
押してなんぼ、
当ててなんぼ、
刺してなんぼ、なんです。
いいですかね?
気だの、フォースだの、そんなね、カスミみたいなモノだけで治療するなんて事は、
まずできない、というそこのキホンをしっかりと押さえておいてください。
もうね、あらゆるインチキ、
インチ気が、まだまだ跋扈(ばっこ)しておりますから。
最近も、パワー指圧が炸裂して、常連さんの「痛気持ちイイ〜!」の
絶叫が当院では鳴り響いております(笑)
フォースなんかに頼らずとも、パワーだけで十分に治療効果は出せます。
パワーの追及、肉の追及、実体をとことん観察し尽くした先に、
これまで見知っていた実体とは異なる、ナニガシカを発見するのです。
それこそが気、フォースなのです。
実体を追及せずに、いきなり実体を越える実体など、わかるわけねぇじゃん!
とことんパワー指圧を極めた先にしか、気は立ち上がってきません。
ホンモノとニセモノを見分ける方法なんか簡単だよ。
マジメにとことんやったかどうか?
ただそれだけを見るだけで、簡単にホンモノなんか見抜けます。
たいして修行もしてないのに、気だの、フォースだの、ほんとよくほざいてくれるよね。
10年を鍛とし、10年を錬とする。
最低でもモノを言うまで20年の鍛錬・修行は必須だね。
いちおうアタシは、20年選手だから。
23年の臨床実績をもって、満を持して、
もうそろそろ何か言ってもイイだろうと思って、
こうやって言い出しているわけ。
治療はパワーです!
2015.12.05 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧
