4年後の真実

「周流する惟(た)だ一気 天地は人と同じ」 陸游『宴坐』


無想無念で患者に鍼を打つ時、ある瞬間をもって入静にいたる。

その静けさのなかから、眼前に明滅する光りが満ちてくる。

あるいは鍼先のしたで激しく躍動した動きが、

やがて天空へと雄飛する。




ひとの身体は解剖学や生理学でわかる部分だけで構成されていない。

ひとの身体は分子レベルの構造物にプラスする何かで成り立っている。

この「プラスする何か」を恐らくは中国古代の鍼医たちは、

気と呼ぶことにしたのだろう。




人体構造に「プラスする何か」を気と呼ぶことで

古代人たちはわたしたち現代の鍼医に宿題を遺してくれた。




気とは何なのか?

陸游は冒頭の詩句のように気を捉えた。

天地も人も周流する気により養われている。

ただ天地の気は途絶えることはないが、

ひとの気はいつか途絶える。

そのことを陸游は以下のように表現している。




「天地は故(ことさら)に息(や)まず
 人為は此(ここ)に窮する有り」   陸游『剣南詩稿』



昨日に来院された常連の御婦人は4年前にシビアな手術をした。

三大療法のうちの二大療法の洗礼を受けた。

わたしは術前、術中、術後とこの患者に温灸と指圧で対処しつづけた。

術後のソケイ部のリンパのむくみが出ることもなく、

薬剤の副作用による手足の末端のシビレも早期で取り除くことができた。

ヨガや温泉はいつからか止めて、今はゲルソンジュースとわたしの

治療を継続しているのみだ。

ここ4年間を振り返り、

「こうして4年後も元気でいられるのは、この治療を継続したお蔭だと思う」

とこの患者が昨日の治療後にしみじみと仰った。




人為が窮する場合もあるが、

人為が効を奏する場合もある。




治療という人為が天地の理に沿い、

天地の気と人の気が治療により周流すること。

治療の目的とはきっとそんなところにあるのだろう。




4年後の真実は、

そんなあらたな気づきをわたしにもたらしています。


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2016.05.30 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

800年の時を越えて

「心光 自ら発すれば誰か能く障(さえぎ)らん」『剣南詩稿』




リッキーほどの養生家になると、もちろん気功的な学問もよく学んでおり、

踵息法(しょうそくほう)のような呼吸術、バイオフィードバック操作も

自家薬籠中のものとしていた。そうした身心の修練を積むなかで、

それまで経験したことのないような何らかの神秘体験もあったようだ。

この冒頭の詩句にある「心光」を「こころの光り」と、

抽象的に文字通りに解釈することは普通人の良識だ。

しかしこの「心光」を「自分を中心にして発する光の放射」と、

解釈すると、かなり様相が異なってくる。

みずからが光りに包まれたり、みずからが発光体になる、

という経験をわたしも何度か体験している。

一度目は初学の頃、盲目の師匠に鍼の手ほどきを受けていた時に、

光りのミストが降臨した。

二度目からは我が治療院で患者を鍼治療している時に、

明滅する光りを凝視した。

いったいこの光りは何なのか?

いまのところそれを知る手がかりはない。

南宋の官僚にして詩人、そして養生家であった陸游(1125〜1209)が

捉えた「心光」が、果たして自分がみた光りと同じものであったか

どうかは不明だ。

ただもしも同じ体験であったなら、なんとなく嬉しい。

800年以上前の反骨の為政者であったリッキーが、

800年以上後のアヴァンギャルド鍼灸師であるハリィーと、

光り体験を共有する。

800年の時を越えて、今、リッキーとハリィーの

生命観、養生観の境地が、ハーモニーを奏で始めています。






古典を紐解き、超斬新に今風に解釈する。

こうした新しい試みは、なかなか面白いものです。

2016.05.29 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

日常と連続した養生

「徐行して血脈を舒(の)ばし、危坐して踵息(しょうそく)を学ぶ」
                         『剣南詩稿』


南宋の官僚・政治家にして詩人であり養生家でもあった

陸游ことリッキーは、下男に代わってホウキを持って掃き掃除をしながら、

身体が汗ばむことをもって血脈の流通促進効果を体感し、

食後には、必ずといっていいほどによく散歩をした。



この散歩も家の周囲をブラブラと散策するにとどまらず、

旅行の時の歩きや、採薬のために山に分け入るトレッキング、

さらにその採取した生薬を町に売る行商と、

野も里も山も、とにかくどこでも歩くことをリッキーは趣味とした。



老化はまず足から、というが、このようなリッキーのウォーキング趣味は、

結果として足腰を鍛えてアンチエイジングに霊験あらたかな効能を発揮した、

とみなせる。



歩くことで膝下のスネの前脛骨筋(ぜんけいこつきん)が鍛えられる。

この膝下の前脛骨筋の起始部にあるツボが、

松尾芭蕉の『奥の細道』の「三里に灸すゆるより」のあの

足の三里(あしのさんり)だ。

この足の三里のツボを含む前脛骨筋を膝下から足首まで

指圧していると、患者さんの胃がグーグーと猛獣の如き咆哮を発する。

胃の蠕動ホルモンであるグレリンが発動されたエビデンスだ。



胃ホルモンのグレリンにはミトコンドリアを増強する作用が確認されている。

リッキーの歩き趣味は、膝下の前脛骨筋の足の三里のツボをはじめとする

膝下から足首までの前脛骨筋全体、つまり胃の経絡(けいらく)をよく刺激することで

足の血流を促進し、胃ホルモンのグレリンがファンファーレを発し、

リッキーの全身の1京8000兆個のミトコンドリアが活性化することで、

長寿遺伝子のサーチュインにスイッチが入り、こうした総合的な効果で、

リッキーは33歳で若白髪になる程の虚弱な身体を鍛えあげて、

85歳の健康長寿を成し遂げた、と分析できそうだ。



冒頭の詩句は

「プラプラと歩いて足の三里を刺激して、

グレリンと一酸化窒素で血流をうながして、

ミトコンドリアを活性化し、

ノンビリとくつろいで横になっては、

足首に意識をもっていき、

深い呼吸をこころがける」

と意訳しよう。





このリッキーの当たり前のようにサラッとして気負いのない

日常と連続した養生への取り組み。

われわれ凡夫も見習おうではないか。

2016.05.28 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

わたしのアイドル

「息深ければ踵 自ら温し」『剣南詩稿』



「呼吸や意識が静かで深くて、

まるで踵(かかと)に重心があるように身体が安定していると、

足だけでなく身体もヒートショックプロテインに温かい」


と、リッキーの詩句をハリィーは意訳してみたい。




この踵息(しょうそく)というひとつのテクニカルタームは、

その典拠を『荘子』の大宗師篇の

「真人の息は踵を以てし、衆人の息は喉を以てす」

に由来する。




一般に踵息法(しょうそくほう)とは、

踵(かかと)にまで意(意識)を下ろし、

踵で呼吸をして、踵から吸い上げた気を

全身に巡らせる行法をいう。


踵に口や鼻腔、呼吸器である肺があるわけではないので、

この踵で息をする、という表現は比喩なのだ。

もしもこれをそのまま受け取れば、

現代的な頭デッカチな思潮からはトンデモ視されてしまう。




意識を踵まで下げる。

そのような安定した意識でもって、

肺呼吸をした時、

それを踵息とすれば良いのではないか。



意識を踵まで下げた立ち居振る舞いは、

わたしのアイドルである(笑)

ジェット・リーをみればいいだろう。




映画「少林寺」でデビューしたリー・リンチェイ、

のちのジェット・リーの体さばきは、

すべて踵息法の良き見本だ。

2016.05.27 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

掃除エクササイズ

「今年幸いにして差(や)や健やかなれば、
小雨に聊(いささ)か鋤(すき)を荷(にな)う」『剣南詩稿』


前稿に引き続き南宋は詩人にして養生家であった

文人の陸浮ことリッキーの言葉を拾ってみます。

冒頭の詩句はリッキーの晩年83歳の作です。


リッキーは85歳の長命を養生法の実践によって達成したわけです。

85歳と言えばかの江戸期の『養生訓』の著者であった儒医の

貝原益軒も同じく85歳で大往生しております。


養生学の本場である中国と、中国から養生学を学んだ日本の

二人の養生家が同じような境遇を体験したことは、

なにかシンクロニシティーに面白く感じます。



リッキーは下男に代わってみずから掃き掃除に勤しみました。

掃き掃除は身体を少し前屈して曲げて、箒(ほうき)を

リズミカルにこまめに手を使って動かして、

チョコチョコと歩き回りながら行います。

だから掃き掃除には「老人の気血は滞ること多きも

支体屈伸して気血流暢し、終身、手足の疾(やまい)なし」

の効能があると説いております。



言わばリッキーにとって掃き掃除は、

掃除エクササイズだったのです。


そして冒頭の詩文にみる通り、

リッキーは最晩年になっても農作業をしていました。

鋤(すき)や鍬(くわ)や鎌(かま)を振るなかでも、

また体調を観察したのです。



掃き掃除や農作業を通じてみずからの身体と対話する。

そうしたなんでもない日常生活の所作のなかで体調管理をした。


こうした日常の所作のなかで、身体を鍛え整えるという視点。

ここにリッキーの凄さ、ホンモノの深みを私は見て取ります。


ジムのトレーニングマシンなどなくとも、

掃除と畑があれば身体を鍛えることは可能です。


掃除エクササイズ。

畑エクササイズ。

草刈りエクササイズ。



ハリィーにとっては、

たかが草刈りだって、立派な養生法です(笑)

2016.05.26 | | コメント(5) | トラックバック(1) | 命曼荼羅

リッキー見参

「病減じて湯熨(とうい)を停(や)め
 身衰えて按摩に頼る」『剣南詩稿』


これは南宋の詩人、陸游(1125〜1209)の言葉だ。

宋の時代の養生文化の発展を後押ししたのは、

こうした文人たちだった。



文人とは、いわば知識人、教養人、趣味人といえるだろう。

この陸游(りくゆう)さんは、若い頃は身体が弱く、

何度も命を失いかけ、33歳にして若白髪が見えるほどだった。



しかしそんな病弱な身体をみずからの養生法の実践により、

身体改造し、最終的に85歳もの長寿を達成したのだ。

彼の遺した膨大な詩文には、養生法の叡智がきらめいている。




例えば身体を動かすことが血流を促進すると説いて、

「掃地法」を推薦している。

「掃地法」とは箒(ほうき)を手にして掃くこと、

つまり掃き掃除を意味する。




また食に関心が高く、みずから台所に立ち、

生薬にも造詣が深く採薬のために山野に分け入った。




陸游さん(キャラ化して、リッキーと名づけよう 笑)の生き方は、

なんとなくわたくしハリィーと相通じるものを感じます。





冒頭の語句は意訳すれば

「体調が良くなったので温湿布は止めた
 体力が落ちてきたので按摩をやることにした」

こんな感じになるだろう。




日々、身体と向き合い続けたリッキーの面目躍如な言葉といえよう。

2016.05.25 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

健康はツール

「身を苦しめ形を労して深山に入り、神仙を求め、二親を棄て、骨肉を損(へ)らし、五穀を絶ち、詩書を廃し、天地の宝に背き、不死を求めるは、世を通じ非を防ぐ所以のものにはあらざるなり」(『新語』慎微篇)


この言葉は今から2200年以上前の漢代初期の儒家であった

陸賈(りくか)という人物が、不老不死を求めて

養生に励む道家(神仙家)に対して放った痛烈なクレームだ。


ザックリと意訳すると

「健康を求めるあまり回りが見えなくなって

健康オタクになることは人生の本望ではない」

とでもなろうか。



健康オタクの神仙家にとっての養生法の実践は

個人的に解脱し健康を手に入れて不老不死の仙境を

目指すことが究極の目的であったが、

儒家にとっては個人的な健康はあくまで手段であり

道具、ツールであった。



では儒家にとって健康になる目的とは何だったのか?というと、

天下万民の救済のために自分自身の力をいかんなく

発揮するために健康になること、だった。



まるで清朝末期の鍼医であり武術家であった

黄飛鴻(ウォン・フェイホン)みたいな心境かしら。




健康になることは、あくまで手段であり目的ではない。

ハリィーにとっての目的は世界が平和になり、

戦争も原発もない文明を築くこと。



まったく2000年以上前の儒家の言葉が、

そのまま今の自分の心境に当てはまることには驚くばかりです。




古典の言葉をただ引用したり、解釈するだけではなく、

極めて個人的な意見を加味しながら、オレ流に咀嚼する。




そんなエキセントリックな論考に飢えてきて、

無性にそんな遊びをしたくなりました。

なにしろここんとこ分子レベルのネタばかりだったので(笑)




温故知新シリーズ。

古いヤツもまた良し(森山周一郎のナレーション、菊正宗のCM調で 笑)

ちょっと続けてみます。

2016.05.24 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

エレガントな命

ここのところ、かなりしつこく乳酸問題を取り上げてきました。

ようやく前稿でうまい具合にまとまったようです。

なので、ぼちぼち次ぎのコンテンツに移行していきます。



ここ数回の論考を通して、

乳酸は決して巷間囁かれるような害毒分子ではなかった。

いや乳酸は害毒分子ではないどころか、人体には絶対に必須の分子であった。

と、読者様の乳酸意識が、180度、変わったとしたら、

記事を連投した思いが通じたと感謝申し上げる次第です。



生命が38億年をここまで生き延びるまでには

本当に多くの苦難があったことでしょう。

その苦難の歴史の中から、生命はあらゆる物質を

エネルギー源に取りこみ、生き抜いてきたのです。



生体内のどんな分子にも、その分子と細胞が関わってきた

膨大な歴史があります。

その膨大な歴史は遺伝子のセントラルドグマに記憶となり刻まれています。

遺伝子は長い時間をかけて生命に必須のタンパク質を

作る機能を洗練させてきました。

乳酸を活用する乳酸トランスポーターを介した速筋から

心筋と遅筋への絶妙な連携、コンビネーションを知ったとき、

本当に目が覚める思いがいたしました。



思わず、なんて、エレガントなんだ!

と嘆息が漏れました。



グルコースが細胞質でエネルギー産生に供されて、

最終的に水と二酸化炭素になるまでの

一連の流れは実に美しいです。



このエレガントで美しい流れができるまでに、

38億年の月日が費やされているのです。


美しくエレガントな命に寄り添い、

美しくエレガントな命を真似するような

そんな養生法の確立を目指して、

今後も情報発信に努めていきます。



どうぞ今後とも読者さまの

ご支援、ご鞭撻のほど、

よろしくお願い申し上げます。

2016.05.23 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

糖質礼賛

最近は糖質制限という言葉が流行ったせいで、ご飯やパンやお芋すら、

まるで悪党のように一部の健康法マニアから嫌われる始末だ。


その糖質が嫌われるついでかどうか乳酸もこれまでは害毒分子として

散々な汚名を着せられてきたが、

乳酸はエネルギー源として利用されていることがわかってきた。



人類史そして生命史を俯瞰すれば、生命は手段を選ばずに、

生き抜いてきたことがわかる。

とにかく利用できるものは何でも利用して、

エネルギー源にできるものはすべてエネルギー源にして

生命は生き延びてきた。



糖質を細胞内に取りこむ細胞膜装置がグルコーストランスポーター。

乳酸を細胞内に取りこむ細胞膜装置が乳酸トランスポーター。



どちらも細胞膜に標準装備されている必須のタンパク分子装置だ。

このトランスポーターをはじめ、細胞膜にはレセプターや、

チャネル、ポンプなどと呼ばれるタンパク分子装置が、

多数、埋め込まれている。



これらの細胞膜装置により、細胞内への分子の出入りは

厳密にコントロールされている。

なにを食べようが、なにをやろうが、こうした細胞膜のタンパク分子装置が、

適切に分子の出入りをコントロールする機能を恒常性(ホメオスタシス)という。

あるいは近年ではホメオダイナミクス(動的恒常性)とか動的平衡などともいう。




ヒトの生体内もこのホメオスタシスにより常に一定に保たれている。

こうしたホメオスタシスを維持するために細胞膜に

タンパク分子装置が装備されたのだ。




細胞膜のグルコーストランスポーターがなぜ装備されたのか?

それは細胞内でのエネルギー産生に必須のグルコースを取りこむためだ。

細胞膜の乳酸トランスポーターがなぜ装備されたのか?

それは細胞内でのエネルギー産生に必須の乳酸を取りこむためだ。


要らないものを取りこむためにわざわざ遺伝子が

タンパク分子装置をこしらえることはない。

必須なものを取りこむためにわざわざ遺伝子が

タンパク分子装置をこしらえたのだ。



タンパク分子装置は言わば、遺伝子の意思の現れだ。

この遺伝子の意思を完全に無視しての糖質制限ブーム、

乳酸忌避の思潮に、いったいなんと言えばいいのか、

言葉がない。




ご飯やパンやお芋を食べると、これらに含まれるグルコースが、

消化吸収されて細胞膜のグルコーストランスポーターにより、

細胞内に取りこまれると、細胞内のエネルギー産生が始まって、

その過程で乳酸が生じる。

この乳酸もまた細胞膜の乳酸トランスポーターで、

細胞外へ送りだされたり、取りこまれたりして、

細胞内のエネルギー産生に寄与する。


ご飯やパンやお芋が美味しいと感じるように、

細胞膜のトランスポーターもまた、

グルコースや乳酸を美味しく感じているのかもしれない。



細胞の意思、遺伝子の意思を

無視することはわたしにはできない。




わたしはご飯やパンやお芋が大好きだ。

この細胞の意思や遺伝子の意思と合致した

「糖質礼賛」「乳酸礼賛」の感覚を、

これからも大事にして、養生に励みたい。

2016.05.23 | | コメント(1) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

乳酸は命の恩人

ヒトの身体のなかでは常に60兆個の細胞が食べ物の炭水化物(糖質)から

消化吸収し摂取したグルコース(糖)を利用してエネルギー産生をしている。

この細胞がグルコースを分解してエネルギーを得る方法を解糖系という。



解糖系における反応経路は複雑で10段階を経てグルコースは

ピルビン酸という分子に変換される。

ピルビン酸はその後、細胞質内の反応から一転して今度は

細胞核の周囲にひとつながりのネットワーク構造を築いているミトコンドリア内へ

と運ばれる。ピルビン酸がミトコンドリアの外膜の小さな穴を通過して、

ミトコンドリア内に運ばれると、まずピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体という酵素に

よって分解されて、アセチルCoAに変換される。

ここからクエン酸回路が起動し、ミトコンドリアでの反応が進行していく。



ミトコンドリアへと運ばれるピルビン酸は常に一定量に決まっている。

それゆえにピルビン酸に変換されても、すぐにはミトコンドリアに運ばれずに、

細胞質内で立ち往生してしまうピルビン酸が発生する。

この立ち往生の行列待ちピルビン酸はその後、

乳酸という分子になって細胞質にストックされる。




このストック乳酸がこれまでは筋肉痛の発痛分子と誤解され、

凝りの原因物質と誤解され、疲労物質と誤解され、

癌の原因分子と誤解され、ここ100年ほどのあいだずっと

ゴミカス同然の不当な扱い、差別を受けてきたことは、これまで述べた通りだ。



乳酸は通常生理においてはこのように普通にすべての細胞で発生しているが、

例えば原始人類が大型動物を狩るために、まるで短距離走を全力で走るように、

槍を持ってケブカサイやホラアナグマやマンモスに立ち向かっていく時などに、

全身の筋肉中の速筋という筋繊維細胞で筋グリコーゲンをグルコースに変換して、

グルコースを大量動員して解糖系を反応させた時に、速筋中の筋細胞内に、

大量に乳酸が発生する仕組みだ。



ようは瞬発力、火事場のクソ力、ケンシロウが敵を前に見得を切って

全身の筋肉を隆起させて革ジャンを破りつつ、シンの指で開けられた

胸の北斗七星の七つの傷を見せつけるあの瞬間(笑)

に、乳酸が大量に筋肉中に産生されるのだ。


このケンシロウ革ジャン破りで生じた筋肉中の乳酸は、

その後、乳酸トランスポーターという筋細胞の細胞膜に備わった

タンパク質分子装置の力で、速筋から運び出されると、

血液の流れにのって心筋や遅筋の細胞膜にある取りこみ役の

乳酸トランスポーターにより心筋と遅筋の筋細胞内に取りこまれ、

心筋と遅筋の筋細胞ミトコンドリアの栄養源になり、

エネルギー産生に寄与することがわかっている。


ケンシロウは革ジャンを破ってまずは乳酸を大量にストックして、

それからこの乳酸を心筋と遅筋へと運びつつ、

じっくりと相手のスキを伺いながら、北斗百烈拳を仕掛けていくのだ。


筋肉に蓄えられているグルコースの備蓄である筋グリコーゲンは、

ケンシロウの革ジャン破りで使い切ってしまう程に少ないが、

これを乳酸に変換することで、その後の持久戦をしのぐシステムが、

原始人類の狩りの習慣から築かれたのでは?

と私は仮説を立てた。



グルコースだけでなく、グルコースを変換した余剰産物?の

乳酸すらも巧みに利用できたからこそ、

わたしたち人類は絶滅することなく、いまこの瞬間まで命脈を保ったのだ。




乳酸がなければ地球生命史、人類史はとっくに途絶えていた。

乳酸と共にあったユーカリアファミリーの命。

乳酸はわたしたちの命の恩人です。

2016.05.22 | | コメント(1) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

皮膚・脳・筋肉ユニット

① 部位別ガン罹患数 男女別 上位5位(2011年のデータ)

男  胃   90083
   前立腺 78728
   肺   75433 
   大腸  72101
   肝臓  29192


女  乳房  72472
   大腸  52820
   胃   41950
   肺   36425
   膵臓  15922




② ヒトの体内各部で産生・代謝する乳酸量 上位5位
(運動をしない日常生活での一日あたりの概算値)

皮膚  35グラム
赤血球 35グラム
脳   30グラム 
筋肉  19グラム
大腸  10グラム




乳酸がもしもガンの原因分子ならば、

乳酸濃度が日頃から高い器官、部位にガンは頻発するはず。

上記のデータ①②をつぶさに比較して見て、

果たして乳酸とガンに相関関係があると言えるだろうか?

たしかに大腸だけは、幾らか関係がありそうだ。

しかし、それ以外には関連を見いだすことはできない。

もしも乳酸がガンの原因ならば、ガンの頻発部位は、

第一位が皮膚ガンと血液のガン、

第二位が脳のガンになり、それから筋肉のガン、大腸ガンと続くはずだ。

2011年の部位別ガン罹患数の男女別データは、

まったくそのようにはなっていない。



皮膚と脳は発生を外胚葉に同じくするひとつのユニットとされる。

また皮膚に付随する筋肉は中胚葉に由来するが、

神経で動かす脳と直結した器官組織だ。

つまり皮膚と脳と筋肉は同じユニットと捉えることが可能だ。

この皮膚と脳と筋肉の一日あたりの乳酸生成・代謝量を足すと、

84グラムとなり、赤血球と大腸を大きく引き延ばして最大のトップになる。

この皮膚・脳・筋肉ユニットに、なぜ乳酸生成量が多いのか?というと、

それはこの部位の細胞がよく糖を利用し消費することを表している。

細胞で糖を利用すると乳酸が生成されるのだ。

この糖、グルコース、糖質もまたガンの原因または遠因と取りざたされる。

もしも糖質や乳酸がガンの原因となるのなら、

皮膚・脳・筋肉ユニットこそが、部位別ガン罹患数の一大トップに来るはずだ。

しかし、むしろこれらの部位のガンはランキングにすら入らないほどに少ない。

どういうことなのか?




ここで大胆な仮説を提示したい。

たぶん、世界で誰もまだ発表していないのではないか?

つまりこうだ。

乳酸という分子にはガンを抑制する効果がある ??? !!! ← ← ←

あまりに突拍子もない仮説でビックリするかもしれないが、

事実は小説よりも奇なり。

乳酸にはミトコンドリアを活性化する作用があるのだから、

あながち間違いとは言い切れまい。

少なくとも乳酸とガンはいっさい関係ない、

ことはハッキリしてきた感じがする。

ワールブルグ効果を発現しているガン細胞に

乳酸が大量に産生されたからといっても、

それはガンの原因ではなく、あくまで結果だ。

原因が乳酸なのではなく、ワールブルグ効果を発現した結果、

乳酸が増えるというだけの話だ。




乳酸にもしもガンを抑制する効果があるのだとしたら、

ワールブルグ効果を発現しているガン細胞は、

実は自分自身を抑制して早急にガン細胞から

もとの正常細胞に戻ろうとしている姿かもしれない。




生理現象を正確に捉えるのは本来的にとても難しいのだ。

糖質→ピルビン酸→ミトコンドリアへ。

糖質→ピルビン酸→乳酸→ミトコンドリアへ。

どちらの流れも同じミトコンドリアへの一連の流れだ。

そこに善悪も邪正も貴賎もない。

あるのは、ただあるがままの命の流れだ。






世界の長寿村のセンテナリアン、100歳超え長寿者たちは皆、

皮膚・脳・筋肉ユニットをよく使う作業を継続している者たちばかりだ。

世界の長寿村の長老たちは、日々、農作業をするのがルーティーンだ。

皮膚・脳・筋肉ユニットをよく使い、糖をよく摂取し利用し、

皮膚・脳・筋肉ユニットによく乳酸を産生するように運動し続ける。

そんなライフスタイルが、ガンをよく抑制し長寿になる秘訣と言えそうだ。




これまで誰も気がつかなかった乳酸の秘密を、

わたしのような馬の骨のごとき田舎者が解読してしまっていいのか?



わたしはついに乳酸の真実を知ることで、

最強の養生法の鍵を見つけた!




皮膚・脳・筋肉を同時に刺激できる最強の養生法、

それは他ならぬ鍼灸指圧です。

鍼灸指圧は皮膚と筋肉を刺激し、脳へとその刺激を伝えます。

わたしの祖母は、まさに鍼灸指圧による

皮膚・脳・筋肉ユニットのゴールデントライアングルの刺激で、

大病を患うことなく、認知症にもならずに、

元気によく食べ、よく動き、98歳の大往生を遂げました。




ヒトを健康長寿へと導く宝のドラゴンボール、

乳酸分子は、世界の果ての断崖絶壁の洞窟の中ではなく、

こことこことここの他でもない皮膚・脳・筋肉ユニットの

人体のゴールデントライアングルにあったのです!




最強養生の秘宝は乳酸にあり。

乳酸を活かす秘法はゴールデントライアングルの刺激にあり。



乳酸と「皮膚・脳・筋肉ユニット」を巧みに連動させることは、

最強の養生法となりましょう!



乳酸から見えてきた新しい養生法。

鍼灸指圧はやはり最強です!

2016.05.21 | | コメント(1) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

乳酸万歳

いや〜、乳酸って素晴らしいですね!(お前は水野晴郎か 笑)

はい、ということでここのところ乳酸の汚名返上を目的とした記事を

ポンポンポンと書き連ねてきました。

まったく知れば知るほどに、乳酸は素晴らしい分子です。




① 細胞膜にはグルコーストランスポーターというグルコース(糖質)を

専門に取りこむ役目のタンパク分子装置があります。

このグルコーストランスポーターで取りこまれた糖質を利用するのが、

細胞質でのATP産生機構である解糖系という仕組みです。



② 解糖系の最終産物はピルビン酸という分子で、このピルビン酸が、

ミトコンドリア内に運ばれてミトコンドリア内部の酵素である

ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体により分解されて、

アセチルCoAになると、いわゆるクエン酸回路が回転しだして、

中間代謝産物を大量に産生しつつ、最後に電子伝達系で

水素イオンが膜外に回収されて、水素イオンが膜内に戻るチカラで、

ATP合成酵素が回転すると、ADPがATPに変換されます。




超ザックリと細胞内のエネルギー産生の仕組みを解説すると、

こんな感じです。たぶん超ザックリでも、こうした用語に馴染みのない

ごく普通の生活人は、①②を読むのがツライはず(笑)




それで乳酸は①の反応系で発生する中間分子です。

①の反応系を一気に進めるのは、

細胞内の糖を大量に利用するハードな運動です。

このように①の反応系は一気に進める事は可能ですが、

②の反応系は厳密にコントロールされて穏やかに進行します。



ですから①でいくら大量にピルビン酸を作っても、

そのピルビン酸は②の反応系には入れません。

よってピルビン酸を一時的に乳酸のカタチでストックする仕組みが

①の反応系にできたのです。

乳酸は糖の利用ラインの備蓄ストックみたいなもの。

つまり半製品、れっきとしたエネルギー源です。

そうしてこの半製品の乳酸をそのままのカタチでミトコンドリアに取りこみ

ミトコンドリアの活動に利用する仕組みが

出来上がりました。

ピルビン酸が大事な代謝産物、仕上がった製品であるのとまったく同じく、

乳酸もまた大事な代謝産物、半製品でも十分にイケテル分子

であることに変わりはありません。




乳酸はよく細胞内を酸性にするから良くないと、通説では信じられています。

この酸性・アルカリ性という言い回しは、いまだに一部の方々が好む用語ですが、

アカデミズムの本流では、最近はほとんど問題にしません。

なぜなら、そもそも体液はホメオスタシスにより一定のペーハーに

保たれる仕組みが備わっていますから、どんな食べ物を食べようと、

何をしようと、基本的には体内のペーハーは、一定←です。

細胞内の細胞質の酵素反応も一定のペーハー(中性)で進行します。

もしも極端に細胞質内が酸性に傾けば中性のペーハーでしか機能しない

細胞質内の酵素反応はストップしますし、

その段階でこの細胞は機能不全に陥ります。

細胞質内が乳酸で酸性になるから悪い?

そもそもこの通説は成り立ちません。



これと同じく交感神経と副交感神経を問題にするトレンドもあります。

これも酸性・アルカリ性と同じく体内のホメオスタシスを無視した極論です。

交感神経と副交感神経は常に仲良く交替で活動しています。

息を吸う=交感神経。

息を吐く=副交感神経。

息をしている限りは、どちらも活動しています。

しかも自動的に自律的に。

これを人為的に操作して健康を維持する?

意味が不明です。




変動し続ける命のありようの一部をつかまえては、

これをこうしろ、あれをこうしろ、という。

無数のパラメーター(媒介変数)をつかまえても、

命の本質はわかりません。



もっとも命の本質など、人智では知るよしもありませんが。




乳酸は普通に生活している限り細胞内に蓄積しません。

乳酸は生成後は速やかに乳酸トランスポーターで

そこかしこのミトコンドリアに運ばれて、

ミトコンドリアの栄養源になります。





乳酸万歳!

いや〜、乳酸って本当に素晴らしいですね!

2016.05.20 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

乳酸は宝

普段使わない筋肉を使ったり、短距離を全力で走ると、

翌日にそれらの運動で使った筋肉に筋肉痛を発することがよくある。

この筋肉痛は、通説では乳酸の蓄積が原因である、

とマンネリに信じられてきた。




しかし、筋肉中に産生される乳酸は、どのような運動においても、

運動後30分 〜1時間で正常値の安静レベルに戻る←ことが、

厳密な実験により立証されている。




エッ? それじゃあ、

筋肉痛の原因は乳酸の蓄積による、はデマ?



はい、単なる迷信、妄想、思いこみ、

ウソ八百のデマ、

であることがわかりました。




筋肉痛の原因は筋繊維の損傷、つまりタンパク質の変異、

変性タンパク質により引き起こされている、

と見るのが自然です。




いわゆる肩凝りに代表される「凝り」という現象がございます。

この凝りの原因物質は何なのか?という問いが取りざたされる場合、

これまでは必ず、凝りの原因は乳酸の蓄積である、

と説明され、信じられてきました。



しかし、筋肉痛の原因が乳酸の蓄積でないのと同じく、

凝りの原因も乳酸の蓄積でない、ことはすでに

賢明な読者の皆様にはおわかり頂けることでしょう。

凝りと乳酸は何の関係もありません。



筋肉が硬い=凝り=乳酸の蓄積、というイメージは

まったく正確性を欠いた単なるイメージ、

脳内で作り上げた妄想、ウソの概念に過ぎないのです。



ヒトの体内各部で産生され代謝される一日あたりの乳酸量は

皮膚では35グラム、赤血球では35グラム、脳では30グラム、

筋肉では19グラム、大腸では10グラムとなっています。

もしも乳酸の蓄積が凝りや痛みや各種疾病に関係しているのなら、

一番懲りやすい部位は皮膚と赤血球、

二番目に懲りやすい部位は脳、

三番目に懲りやすい部位が筋肉、

四番目に懲りやすい部位が大腸ということになります。



皮膚が凝る、という感覚を持つ方がどのくらいいるのか知りませんが、

果たして皮膚って凝るのでしょうか?

赤血球が凝る?これは自覚できる方はほとんどいないでしょう。

脳が凝る?う〜ん、最近、ある女優の名前が思い浮かばないで、

ほら、アレ、アレ、あの女優、誰だっけ?

ってよく言うから、これって脳が凝ってきた証拠だわな(笑)

筋肉の凝り、これならよくわかる。

でも、筋肉中の乳酸は常にホメオスタシスにより、

安静時の正常レベルに維持されており、

筋肉中に乳酸の蓄積など起こらないのだから、

筋肉の凝りが乳酸の蓄積による、とは断定できない。

大腸の乳酸レベルは、大腸内にいる常在性の乳酸菌が

産生する乳酸によるから、大腸の乳酸は凝りとは

いっさい関係ない。




ということで、結局のところ、

凝りと乳酸の因果関係を証明する方法はない、から

凝りと乳酸はいっさい関係ないか、ほとんど関係ない、

とこういうことになります。





筋肉痛と乳酸は関係ない。

凝りと乳酸は関係ない。




乳酸は常にミトコンドリアの栄養源となって、

細胞に活力を与えてくれるかけがえのない

貴重な分子です。




わたしたちはこれまで乳酸という分子を、

筋肉痛の原因物質であり、凝りの原因物質であり、

疲労物質であり、細胞の老廃物であると断定し、

体内に生じるゴミカスのように蔑(さげす)み、

差別し、侮蔑し、罵詈雑言のあらん限りを

浴びせてきました。

体内に産生する細胞の代謝産物という貴重な分子を

なぜこれほどまでに忌み嫌い、けなし、いじめてきたのでしょうか?




通説は心の写し鏡。

乳酸憎けりゃあ、いや、

坊主憎けりゃあ、袈裟まで憎い。

こんな箴言が頭に浮かびます。





乳酸はこれまでイメージされていたようなゴミカスでは断じてありません。

乳酸は乳酸トランスポーターを利用して、身体中で使い回しできる

貴重なミトコンドリアのエネルギー源です。

もしかしたら赤血球や脳内や大腸内の乳酸も、

乳酸トランスポーターにより、体内各部のミトコンドリアに運ばれて、

自在に利用されているかもしれません。




トランスポータータンパク質をはじめ、体内のすべての構造タンパク質、

機能タンパク質を正常に作動させるシャペロン(介添え)分子は、

ヒートショックプロテインです。

ヒートショックプロテインをよく分泌できれば、

乳酸トランスポータータンパク質もよく増産できるのでは、

などと、只今、乳酸トランスポーターに焦点を絞って養生法を思案中です。




乳酸の汚名を返上し、

乳酸を貴重な分子として称賛される立ち場へ

押し上げる。

乳酸の汚名を晴らすリベンジ役が、

どうもわたしに回ってきたようです(笑)




リベンジ1000倍返し。

乳酸は宝です!

2016.05.19 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

Heel →Heal →Hero

ここのところ乳酸なる分子について本を読み解読に取り組んでいる。



乳酸と言えば疲労物質、乳酸と言えば凝りの原因物質、

乳酸と言えば老廃物、乳酸と言えば細胞質の燃えカス。

乳酸はまるで体内にできた細胞のゴミカス。

これがこれまでの乳酸という分子に与えられたイメージだった。




乳酸とは炭素Cが3個、水素Hが6個、酸素Oが3個の計12個の元素が

結合してできた分子、物質であり、よく知られているように、

乳酸菌による発酵食品のチーズ、ヨーグルト、ワイン、味噌、

などにも含まれる酸味を少し伴った分子です。



ちなみに食品に含まれる乳酸の含量は、

牛肉    0.9%
豚肉    0.9%
鶏肉    0.9%
赤身魚   0.6〜1.3%
チーズ   1.3%
ヨーグルト 1.0%
ワイン   0.2%
日本酒   0.1%
醤油    0.1%
味噌    0.5%

などとなっている。

なんでぇ〜、普通に肉や魚に含まれてるじゃん!

そりゃあ、肉も魚も筋肉だから、筋肉あるところに乳酸あり。

しかも含量がヨーグルトと、どっこいどっこい(笑)





またヒトの体内においては赤血球が常に乳酸を作っており←!!!!!!

また随意筋・骨格筋ではない内臓筋の平滑筋でも常に乳酸は作られている。

ヒトの体内各部で作られて代謝される乳酸の一日当たりの量は、

皮膚  35グラム
赤血球 35グラム
脳   30グラム
筋肉  19グラム
大腸  10グラム

などとなっている。

うんっ、筋肉よりも断然に赤血球や脳の乳酸産生量の方が多いじゃん!

脳はグルコースを消費するから、その過程で乳酸も多く産生されるのだろう。

赤血球でなぜ乳酸が作られているのか?

乳酸がゴミカスならば、なぜ赤血球は積極的にゴミカスをわざわざ作るのか?



エッ、乳酸はゴミカスじゃない?

まっ、そういうことだわな(笑)




乳酸はミトコンドリアのエネルギー源です。

競走馬のサラブレッドの乳酸生成量はヒトよりも多い。

恐らくはサラブレッドは乳酸を巧みに利用することで、

筋肉ミトコンドリアを使いこなしているのでしょう。



ヒトも速筋で生み出された乳酸を、遅筋や心筋で使い回す仕組みを有しています。

この乳酸の使い回しになくてはならないタンパク質が細胞膜のタンパク質装置の、

トランスポーターです。

速筋の細胞膜には乳酸を送り出すための乳酸トランスポーターのMCT4が多くあり、

この「乳酸の送り出しトランスポーターMCT4」のチカラで送り出された乳酸は、

遅筋や心筋の細胞膜にある「取りこみ役」の

乳酸トランスポーターのMCT1のチカラで、

遅筋と心筋の筋細胞内に取りこまれます。



遅筋や心筋には「乳酸の取りこみトランスポーターMCT1」が多いので、

持久運動によりMCT1は増大する。

この事実により速筋をあまり使わないヨーガや太極拳などの

持久的なエクササイズの実践はMCT1を増やす養生効果がある、

と見込まれます。

指圧も持久的な他動運動なので、

恐らくはMCT1の増産に貢献すると予測できます。




「乳酸の取りこみトランスポーターMCT1」の増産という機序に

着目することで、またひとつ最強養生法の分子レベルの鍵を獲得できそうです。



乳酸トランスポーターMCT1を増産することで、

乳酸の取りこみを促進し、遅筋や心筋の筋細胞内ミトコンドリアを活性化する。





ということで、

乳酸はHeel(悪役)から

Heal(癒し役)へ、

そしてHealから

Hero(英雄)へと

ついに、一大飛躍を成し遂げました!

2016.05.18 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

草刈り流 小鎌一刀斎



ミトコンドリアと乳酸について ←クリックしてお読みくださいませ!



はい、トリニティウェブ連載シリーズ『サルでもわかるミトコンドリア編』の

最新バージョンの第14話がアップされました ↑


ネタは旬が命。



ということで乳酸とミトコンドリアについて

サックリと語っております。

楽しんでお読み頂きますれば幸いに存じます。




今朝はまた草刈りをチョロッとやりました。

日頃のチャンバラエクササイズの成果が少しずつでてきており、

自分でも驚くような太刀さばき、ならぬ、

小鎌さばき、ができてきました。

草刈り流 小鎌一刀斎、ここに見参っ(笑)

草刈り時間も短縮できてミトコンドリアも乳酸で活性化できて、

まったくチャンバラエクササイズも、草刈りも、

わたしにとっては、スポーツです。




どなた様も乳酸をよく活用しミトコンドリアを元気にできますように、

お祈り申し上げます。 

2016.05.16 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 未分類

Trailer

すべてのガン細胞に発現する現象ではない( ※ 末尾・備考参照)←が、

ガン細胞内のミトコンドリアは形がイビツになり機能が停滞し、

ガン細胞内のミトコンドリアにおけるATP産生がストップしてしまうので、

ガン細胞内の細胞質でミトコンドリア系とは違う仕組みのATP産生機構の

解糖系が亢進する。

これを発見者の名をとってワールブルグ効果と呼ぶ。




このワールブルグ効果が発現しているガン細胞について、

私は早くから自分なりの解読、解釈を公開してきた。

ひとことで言えば、ガン細胞はミトコンドリアの機能失調を

バックアップする目的で解糖系を亢進するのであり、

それゆえに見方を変えれば

ガン細胞もまた敵ではなく味方であり仲間である

という視点である。




ワールブルグ効果は解糖系の亢進に着目しているが、

これは言ってみれば乳酸生成の促進と見ることもできる。

この解糖系での乳酸生成には糖が必要となる。

糖を酵素反応で分解することで乳酸が生成される。

ガン細胞は実は解糖系の亢進とともに、

オートファジーという細胞質浄化機構も亢進しているという。

オートファジーとは細胞内の分子を分解するひとつの機序だ。

オートファジーにより変性タンパク質はアミノ酸に、

脂肪は脂肪酸に、多糖は単糖に、と

大きな分子が小さな分子へと単量化される。

このオートファジーの起動により、恐らくはガン細胞は、

外部からの補給なしに糖質を確保しているとみなせる。

ガン細胞はオートファジーを亢進して糖新生をし、

オートファジーで作られた糖を使って解糖系を亢進して、

乳酸生成を促進する。

では、なぜガン細胞はこれほどまでに乳酸生成にこだわるのか?

それはひとえにミトコンドリアへと乳酸を届けることで、

ミトコンドリアの機能を回復し、

ミトコンドリアを活性化し正常化するためだった!

乳酸は癌の原因分子にあらず。

乳酸はガン細胞がミトコンドリアを活性化するために生み出した

ミトコンドリア増強剤だった!




乳酸がもとで炎症誘導が起こっているのなら、それは当然の生理だろう。

ガン細胞は乳酸を使って炎症発熱を誘発することで免疫細胞にハッパをかけて、

免疫力を活性化しているのだ。

その結果、もしかしたらガン細胞が

マクロファージやキラーT細胞やNK細胞のキラー系免疫細胞で

アポトーシス誘導できるかもしれない。

ガン細胞はミトコンドリアを乳酸でバックアップしつつ、

乳酸で炎症を誘導することで、免疫力を活性化し免疫細胞をバックアップし、

速やかにガン細胞をアポトーシスする手はずを整えているのだ。




炎症誘導の主導は免疫細胞のホルモンであるサイトカインにより起こるが、

サイトカインが炎症誘導をするからといって、

サイトカインやサイトカインを分泌する免疫細胞がワルモノではない、

のは理の当然、当たり前だ。

もしもサイトカインや免疫細胞がワルモノならこれを駆逐すれば良い。

その結果、どうなるのか?

免疫細胞を失った身体はアッサリと免疫力を失い、

常在菌や常在ウイルスに侵蝕されて、

絶命の憂き目に遭うだろう。






ワールブルグ効果を発現しているガン細胞を読み解くと、

以上のような情報が手に入る。



ワールブルグ効果を発現しているガン細胞から読み解ける

生命現象のひとつの真理とは、ひとことで言えば、

『すべてはミトコンドリアのために、すべては健やかな命のために』

ということになるかもしれない。




そして解糖系は言い換えれば乳酸生成系と言える。

つまり解糖系は乳酸を生成することでミトコンドリア活性化に寄与する仕組みだ。

もっと言えば解糖系とはミトコンドリアのために作られたシステムだ。

ミトコンドリアを起動するための仕組み、それが解糖系、

いや乳酸生成系なのだ。

糖質は要らないだって?

わけがわかんねぇな。

乳酸を生成するためになくてはならない原料が糖質だ。





こうしたことを踏まえれば、

ガンの未病治、健康を維持する秘訣も、

ひとつのことに絞られてくる。

ミトコンドリアに常に元気でいてもらう。

ミトコンドリアの数を確保しておく。

ミトコンドリアを増強しておく。

これさえできれば、かなりの高確率で健康が確保できるかもしれない。




ミトコンドリアを増強するホルモンは、

一酸化窒素とグレリン。

ミトコンドリアを増強する分子は

乳酸 ←!!!




ワールブルグ効果を発現しているガン細胞内のミトコンドリアを復活させて、

ガン細胞をアポトーシス誘導する分子はヒートショックプロテイン!




一酸化窒素は皮膚や血管壁を押すことでその場で合成分泌されます。

グレリンは空腹時の胃の蠕動運動に伴い合成分泌されます。

乳酸はハードな強度負荷のかかる筋運動により、筋細胞内に合成されます。

ヒートショックプロテインは押すことでも分泌されますし、

筋運動でも分泌されますし、鍼灸指圧なら最もよく分泌できます。




一酸化窒素とグレリンと乳酸とヒートショックプロテイン。

この4つの分子を活用することで、

わたしたちはミトコンドリアを増強できるのです!





一酸化窒素を分泌するには、青竹踏み、ストレッチ、エクササイズ、鍼灸指圧・・

グレリンを分泌するには、腹を空かす、足の三里や背中を押す、歩く、・・

乳酸を分泌するには、筋肉をよく動かす、糖質を摂取する・・

ヒートショックプロテインには温熱、鍼灸指圧、青竹踏み、・・・

はっきりいって、ゼニなど一銭もかけずにミトコンドリアは増強できるのです。




ターゲットは『ミトコンドリアを増強する』

この一点にターゲットを絞った時、

最速最強の養生法が見えてきます。





ワールブルグ効果に心酔し、

ワールブルグ効果に踊らされ、

ワールブルグ効果に反省し、

ワールブルグ効果を見直すことで、

ついにターゲットを捉えたか?





Trailer(追跡者)ハリィーは、

ワールブルグ効果という trail(てがかり)を頼りに、

ようやくここまで到達しました。






(※ 末尾・備考)

ワールブルグ効果とは「ガン細胞内のミトコンドリアの呼吸酵素活性が

低下したことに起因して解糖系が亢進している」とする説。

しかしワールブルグがこの説を発表した80年ほど前から後に、

すべてのガン細胞においてワールブルグ効果が起こっているわけでないことが判明し、

またガン細胞であっても十分な酸素を供給すると、

ミトコンドリアの呼吸酵素活性が正常に機能することがわかってきた。

よって一部の論調を除き、ワールブルグ効果に着目するトレンドは終焉している。

わたしハリィーは個人的にガン細胞内のミトコンドリアの機能失調は、

そのミトコンドリアの形状の変異と関係性が高いとみている。

ミトコンドリアの形状の変異とはその構造を司るタンパク質の変異だ。

つまり変性タンパク質こそがミトコンドリアの機能失調の原因と

見なすのが私の視点だ。

よって、こうした視点でワールブルグ効果を再度見直しているのが私の立場である。

ワールブルグ効果の発現がミトコンドリアの呼吸酵素活性の低下に原因しない

とするのなら、べつな要因でワールブルグ効果が起こっていると推測し、

そのべつな要因を探るのが Trailer の使命である。

ガン細胞が発生する最大の要因とは何か?

今後も追跡者の探求は続く。


2016.05.16 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

乳酸善玉論

通説でこれまで語られてきた乳酸という分子に関する定説は、

細胞質の解糖系の産物が乳酸であり、乳酸がピルビン酸に変換されずに、

細胞質内に蓄積すると、このことが原因となり、

細胞内環境が悪化して凝りの原因や病気の原因になる、であった。

このような定説がなぜ出来てしまったのか、というと、

どうも短距離走のような強度負荷の運動をした後に、

筋肉内に乳酸が溜まることをみて、この乳酸が疲労の原因分子だと、

最初から決めつけて思いこんでしまった、からだそうだ。

思いこみが発端となり通説が定説となって、やがて固定概念として

一般化してしまった。まったくもって余りにお粗末な事件だったと、

言わざるを得ない。

この乳酸を疲労の原因分子と見る乳酸害悪論が生理学や一般に与えた悪影響は、

ある意味、非常に深刻で重大であった。




自分は鍼灸指圧師であるから、鍼灸や指圧に関連する書物や、

健康に関する書籍は、これまで広く渉猟し、めぼしい本は

読み込んできた。

しかし、こうしたこれまで刊行された書物のどこを見ても、

乳酸に対する肯定的な見解をみることはなかった。

どこをみても「乳酸は凝りの原因物質」という記述ばかりだった。

だから、自分もいちおうは、この乳酸害悪論を前提に、

これまでは論説を展開してきた。

もっとも、ただマンネリにこの定説を踏襲せずに、

乳酸と変性タンパク質が融合した乳酸タンパク質が凝りの原因物質である、

とちゃんと独自のアイデアを、ひと手間加えて、

乳酸に汚名返上のチャンスが訪れた時のために、

担保は確保しておいた。

だって、そもそも凝りが乳酸に原因すると言ったって、

その証拠となるエビデンスは一度も見たことがないわけだから、

おいそれとこんな通説なんか信じることができるわけがない。

そういう意味で、最新の私の凝りの見解としては、

「凝り=変性タンパク質」

をすでに発表していた。



短距離走を全力で走った後に、太ももやフクロハギの筋肉が硬くなり

筋肉痛を発するのが、そこに大量に発生した乳酸が原因である、

と早とちり、してしまったのは無理もないことだろう。

ある症状が発生している時に、そこにこれまではなかったある分子が

大量に発生していたら、この二つの現象を結びつけて考えるのは

自然だ。

しかし、この自然な発想が大いなる間違いのもとだったのだ。




短距離走を全力で走った後にその際に使った筋肉中に大量に発生した乳酸は、

その筋肉を含めて、その他の筋肉のミトコンドリアの栄養源になることで、

筋肉疲労を速く回復する疲労除去分子 ←として産生されていた!

これが乳酸の真の役割、真の存在意味だったのだ!




乳酸は筋肉の疲労分子にあらず。

乳酸は筋肉を補修し活性化するために生み出された

筋肉増強剤だった!


筋肉を使ったあとに筋肉が生み出す乳酸が、

筋ミトコンドリアをよく活性化し、

筋肉を太らせる。


この筋肉を成長させるための「正のフィードバック」を

起動するためになくてはならない必須の分子が、

乳酸だったのだ!



かくも美しき乳酸メカニズム!




またマウス実験において、筋肉疲労を改善するために、

温熱を加えることで、筋ミトコンドリアが活性化されることも、

エビデンスが取れてきている。

温熱と言えばヒートショックプロテインだ。

ヒートショックプロテインがミトコンドリアを活性化するのは、

当たり前だ。

ミトコンドリアもまたタンパク質で構造化され、

タンパク分子の酵素で生化学反応をするのだから、

タンパク質を活性化するヒートショックプロテインにより、

ミトコンドリアが活性化するのは当然なのだ。





『活きた凝り』のなかにも、

『死んだ凝り』のなかにも、

乳酸という素晴らしきミトコンドリア増強剤が

蓄積されている。

そう、凝りとは宝の山だ。

いや、凝りは最強のパワースポットだ!




凝りのなかに眠る乳酸を目覚めさせ、

その乳酸を全身のミトコンドリアへ

送り届けるように、

鍼灸指圧をしたとき、

全身のミトコンドリアは活性化し、

大量のATP分子を産生して、

全身の60兆個の細胞が生きかえるのだ。




凝りと対話して27年。

『凝り様』が、ついにその全貌の一端を語り出した。

凝りに悩み、凝りに救われた日々。

ようやく凝りの汚名、

乳酸の汚名を返上する機会を得ました。




凝りはワルモノにあらず。

乳酸はワルモノにあらず。

凝りがあるからこそ、

乳酸があるからこそ、

ミトコンドリアを活性化できる。





『乳酸善玉論』

この輝かしき新説の誕生が、

鍼灸学を、生理学を、一般の通説を、

ドラスティックに変革していきます!




あなたは今、革命の瞬間に立ち会っている。

2016.05.15 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

ミトコンドリア・イブ



ミトコンドリア・イブについて ←ここをクリック!




このあいだの連休のはじめに書いた「サルでもわかるミトコンドリア編」の

第11、12、13話 ↑ が、これでネットにアップ揃い踏みです。



お陰様で幾ばくかの高ポイントを11,12は獲得しました。

13はどうなるのか?

今のところ、静かな出だしです。




ミトコンドリア・イブに関しては、

人口に膾炙した一般ネタです。

あえて「母の日」にひっかけて語ってみました。




あとで気づいたのですが、入稿のタイミングが遅く、

その「母の日」当日に間に合いませんでした(笑)

まっ、そういうこともありますわ。




今回のキモはミトコンドリア・イブそのものよりも、

ミトコンドリアが生き抜いていく戦略の部分です。



実はミトコンドリアはこの世でもっとも繁栄した種族と

見る研究者がおります。

ミトコンドリアをひとつの種とみたとき、

ミトコンドリアはあらゆる種、ユーカリアの全てに共生していることから、

そうとらえるのです。

ミトコンドリアは他の生命体の内部で生きる道を見つけて、

そうしてどの種のなかにも入りこむことで、

たとえ1億3000万種が絶滅しようとも、

130万種のなかでいまだにヌクヌクと生き続けているのです。




ミトコンドリアこそ最強の生命体、地球生命界の覇者です。

ミトコンドリアに対する見方が変わっていく。



そんなミトコンドリア論を今後も展開する予定です。


2016.05.14 | | コメント(1) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

革命の予兆



わたしがネットで東洋医学の啓蒙運動を始めたのは2008年からですから、

すでにこの個人戦は、8年を経過しました。

始まりは某掲示板に東洋医学専門のスレッドが立ち上がった事がキッカケでした。

約2年、そこで書き込んだあと、わたしはその場を立ち去りました。

そこでは主に絶板書籍からの引用文を多く書き込みました。

もちろんその引用文には、必ず引用元の書籍名を記載しました。

その場を立ち去った後に、こんな書き込みがそこにはありました。




※ そのスレッドでの当時の私のハンドルネームは「光」

「光様には、いくら感謝してもしきれたものではありません。

光様は、私の中で、これまでも、そして、これからもヒーローです。

このスレッドが出来たときから、

光様の投稿を目を皿のようにして読んでおりました。

(中略)

日々、東洋医学に対する理解が深まり、

日々の健康管理で大いに参考にさせていただきました。

明治維新以降、東洋医学は日陰に追いやられてしまい

歯がゆいことばかりです。

知人、親戚、縁者を、俗に言う三大療法で何人も失いました。

自暴自棄になりそうなとき、光様の文章を何度も

読み直しては気を取り直しておりました。

光様の存在が、心の支えです。

光様が取り上げてくださった本は、どれも超貴重品です。

欲しいと思って探しても絶版が多かったです。

「自分だけの投稿が独占している」なんてことは決してありません。

専門用語が多かったり、ついて行くのが大変なこともありましたが、

食い入るように読んでいました。

どうか、これからも私たちに灯火を

照らしていただきますよう宜しくお願いします」



私はこの投稿を何度も読み、嗚咽し泣きました。




そしてこの投稿をされた方にアクセスし、お礼を述べたいと思いました。

しかし、すでにそこの会員ではなくなっていたので、

やむなく投稿しませんでした。

そのかわりに、足跡を辿ればアクセスできる友人のブログで、

お礼を述べさせていただきました。




不特定多数の者が集う掲示板に書き込むことは、

たしかにリスクもあります。

イヤな思いをすることも多々あります。

しかし、私が発した情報によって、

東洋医学に対する新たな認識が芽生え、

啓蒙の絶好のチャンスを得るラッキーなケースもあるのです。




8年間のあいだ、凝りもせずにネットで情報発信に努めてきました。

その間には、大人の事情でヨソサマに言えないような、

イヤな経験もしています。

多くを語らない事案の背後には、こうした大人の事情があることを

察していただければありがたく存じます。




幸いにして現在はこの「養生法の探求」ブログと、

トリニティウェブの連載シリーズを

メインの情報発信の場に出来ています。

今後はこの二つのネット配信の場に限定して、

情報発信に努めていきます。




日々の治療院での仕事だけでなく、

ネットでの情報発信によっても、

救える者、救われる者がいるのです。




これまで常に革命前夜の気持ちでおりましたが、

本当の意味で、今、革命の予兆を感じます。



えっ、何のこと?って?

はい、単なる勘です(笑)





今後とも本ブログならびにトリニティウェブを

よろしくお願い申し上げます。

2016.05.13 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

仮説は踊る



お陰様でトリニティウェブ連載の

「サルでもわかるミトコンドリア編」の第12話も、

高ポイントを獲得し、第11話に続いて、

トリニティセレクト8選にランクインです!



さて、久しぶりに乳酸に関するネタを検索しておりましたら

東大の先生が実に素晴らしい研究をされているのを

発見しました。



古い生理学では凝りの原因分子、

悪の権化として蔑(さげす)まれてきた乳酸なる分子が、

実はミトコンドリアのエネルギー源となり、

心筋や遅筋のミトコンドリアが速筋で生み出された乳酸を

取りこむことでエネルギーに変換している、というのです。




えっ、つまり乳酸はワルモノではなく、イイモノ ← で、

しかもミトコンドリアにとってのエネルギー源 ← だって!

目から鱗、細胞生理学に衝撃的なコペルニクス的な展開が起こっています。




はは〜ん、なるほど、そういうことだったのか!

20億年前にミトコンドリアの祖先のαプロテオバクテリアは、

嫌気性バクテリアの乳酸菌の仲間が産生する乳酸が欲しくて、

乳酸菌コロニーにうっかり接近したのかもしれない。

そのうっかり者のαプロテオバクテリアがパクッと乳酸菌の一種に食べられた?

そうして乳酸菌の一種に取りこまれたαプロテオバクテリアは、

その乳酸菌の一種の体内でヌクヌクと分裂増殖を開始して、

まずは乳酸菌の一種が産生する乳酸を使ってATPを産生しはじめた?

やがて酸素濃度が上昇しだすと、バタバタと嫌気性バクテリアたちは

絶滅していった。しかしαプロテオバクテリアが住み込んだ乳酸菌の一種は、

この酸素濃度の上昇する危機を、αプロテオバクテリアの酸素呼吸の能力に

頼ることで生き延びた?

こんなアイデアを煮つめると、

原始真核生物の誕生秘話に新しいエピソードが追加できそうです。




ようは、アレだね、インセンティブ、ご褒美ね。

共生という仕組みには、片方か両方にとって何らかのメリット、

インセンティブがなければ起こりえない。

αプロテオバクテリアにとって嫌気性バクテリアと共生するインセンティブは、

エネルギー源となる乳酸の獲得だった、という仮説なんか、とっても面白いでしょう。




わたしも本ブログを開設してすぐに、この乳酸問題を記事にしています。

その名も「凝り問答」のシリーズです。

その際には凝りの正体は乳酸と変性タンパク質がくっついた乳酸タンパク質では、

と記載していました。

それ以後の乳酸に関するコメントにおいても、

私は一貫して乳酸を単なる害毒分子とみなす立場を取らずに、

あくまで分子変換のサイクルの中間産物であり、

これもまた何らかの役目を担う重要な分子という位置づけを行ってきました。

このような洞察はひとえに、臨床における指の下の実論とのマッチングから

導いた考えです。

その温めてきたアイデアがどうも、

ビンゴーーーーー!!!!!!

のようです。



ハリィー流ミトコンドリア論に、さらに厚みが増す。

そんな嬉しいレポートを読みました。

東大の学者さんは、やはり優秀ですね。



正統なアカデミズムに学び、正統なアカデミズムを越える。

馬の骨の脳内で、仮説は踊る。

2016.05.12 | | コメント(3) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

ビーヴォイス・エフェクト

前稿で触れたように、高ポイントを期待していなかった

トリニティウェブの第12話が、

予想に反してすでに高ポイントの

100ポイントを達成しています。

軽く奇跡だね(笑)

いよいよ、ブレイクポイントに到達したかもしれません。



今回の話は中盤がいささか込み入っておりますが、

前半と後半を単純な「青竹踏み」エクササイズの実践でまとめました。

難しい分子レベルの理屈はどうであれ、

ではいったい何をやったらいいのか?

の具体例をしっかりと手元に届ける。

これこそがわたしの論説の見せ場です。




定説は諸説あり、諸説は立場によりコロコロと転がります。

思いこみほど恐ろしいものはありません。

わたしは旧説にこだわらずに、常に新説も重視します。

また独自の洞察もそれ以上に重視します。




ミトコンドリアの機能不全はミトコンドリアの姿形の変化となって現れます。

ミトコンドリアがパンパンに膨満していたり、

ミトコンドリアがいびつにひしゃげたりしているのが、

機能不全になったミトコンドリアに見られる特徴的な異形な姿形です。




このような異形化したミトコンドリアは、なぜ異形化しているのか?

それはミトコンドリアを構造化しているタンパク分子が変性したからです。

カタチがいびつになったタンパク分子とは変性タンパク質です、

そうです!

ヒートショックプロテインの出番です。



ガン細胞内のかたちがいびつになったミトコンドリアも、

温熱療法により分泌されたヒートショックプロテインによって、

正常な形と機能を取り戻し、こうしてヒートショックプロテインによって

機能を回復したガン細胞内のミトコンドリアはガン細胞をアポトーシス誘導することで、

ガン細胞を消滅に導きます。



ヒートショックプロテインはタンパク分子で構造化されたミトコンドリアを含む

細胞構造のすべてを修正保護する触媒であり、

タンパク分子で構成されたホルモンのすべてを正常に機能させる触媒です。




ミトコンドリアとヒートショックプロテインについて触れたくだりは、

今回の中盤のキモです。



「青竹踏み」は、一酸化窒素も分泌しますが、

もちろんヒートショックプロテインも分泌します。

ゼニなどかけずに、エクササイズを楽しむ。

こういうのがホンモノの養生法だね。




小さな奇跡はきっと大きな奇跡を引き寄せる。



いよいよハリィー流ミトコンドリア論の、

「みつばちの囁き効果」

ビーヴォイス・エフェクト旋風が巻き起こる、かも!

2016.05.11 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

仕掛け



ミトコンドリアを増やすキモ ←クリックしてご参照くださいませ!




ということで、先日の第11話に続き、第12話もアップです。

今回は少し込み入った内容で、記事全体のボリュームも上がっているせいか、

恐らくはポイントは伸びないでしょう。

むろん、そのへんは折り込み済みです。

コンテンツを少しづつ煮つめていく都合上、

どうしても総花的なインデックス・キーワードをてんこ盛りにした

満艦飾な記事も出していかざるをえない。



そういった意味での試験的な「仕掛け」記事として、

今回は3ページにまで嵩が増しております。



でも、「青竹踏み」で始まり「青竹踏み」で終わるという、

尾頭(おかしら)合わせのワザなどは見所かと存じます。



自分的には次作の第13話あたりで、ホームランを狙っています。

もっとも、こちらの希望通りに行くかどうかは未知ではあります。

ということで、今後とも宜しくご支援、ご鞭撻の程、お願い申し上げます。



2016.05.09 | | コメント(3) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

プラシーボ越え

長かった今年のゴールデンウィークも昨日で終わりました。

例年と同じく当院は休日を取ることもなく、すべて通常通りの営業でした。

お陰様で多くのクライアント様がご来院し、ご交流することができました。

このゴールデンウィーク中にご来院くださったクライアント様には、

改めて感謝申し上げる次第です。

ありがとうございました。




わたくしごとのネタが続いて恐縮ですが、

ゴールデンウィーク中の5月5日「子供の日」に、

トリニティ・ウェブにアップされた

「サルでもわかるハリィー先生とトリ子さんのアヴァンギャルドな東洋医学講座」の

第11話 〜ミトコンドリアの愛に包まれて〜

がお陰様でアップ数日で、これまでにない高ポイントを獲得し、

トリニティサイトのトップページの下欄「トリニティ・セレクト」の

トップ8選についにランクインできました。

これもひとえに本ブログの読者様のご支援ならびに、

当院へ足を運んで下さったクライアント様のお蔭と感謝申し上げる次第です。

ありがとうございます。




この忙しいゴールデンウィーク中に、ふと降臨した言葉が、

「プラシーボを越える」という言葉です。

プラシーボとは「偽薬(ぎやく)効果」などと訳されますが、

うどん粉をノイローゼの特効薬と信じ込ませて

ノイローゼ患者に飲ませると2週間はノイローゼの症状が軽減される、

という、このような2週間限定のウソのニセ薬の効果を指して

「プラシーボ効果」と言います。



このプラシーボ効果を巧みに利用することで成り立つ産業こそが、

いわゆるサプリ、グッズ、マシンなどの物販をメインにした健康産業です。

はっきりいって、これらの健康産業の供するモノには、

プラシーボ効果以上の効果はありません。

そして、そのプラシーボ効果を増大するために、

過大な広告に大枚が投資されているのです。

2週間お試しセット。

まったくプラシーボ効果を知り尽くしたビジネスモデルです。



早い話しが物販をメインにした健康産業は、ひとことで言えばプラシーボ詐欺です。

しかし、プラシーボ詐欺産業は今や巨大なマーケットを形成しております。

このようなトンデモな健康詐欺の世界に絡め取られた者を、

いかにして脱洗脳して正常に覚醒させるか?

そのあたりへのフォーカスも今後のハリィーの論説の見所となりましょう。



このようにプラシーボ効果はたしかに悪しき側面があるのですが、

詐欺に利用するのでなく純粋に医療に応用すれば、

治病効果を増大させる良きスパイスになります。

効くわけねぇじゃん!

と思っている者に、何らかの術を施すのはそれなりにヤッカイです。

効くはず、と素直に信じている者との治療セッションの方が、

よほど治療の場の空気もプラシーボに清々しいものです。

でも、効くわけねぇじゃん!の猜疑心タップリの

そんなヒネクレ者を、アッと言わせるのも、

治療の醍醐味です。



効くわけねぇじゃん!の「逆プラシーボ効果」が

完璧にしみ込んだアンチ東洋医学の識者たちを、

いかにしてプラシーボ満点の東洋医学ファンにするか?

それこそがもしかしたら、わたしの論説の究極の目標地点なのかもしれません。



プラシーボ信者にも、「逆プラシーボ」信者にも、

まったく同様に作用する機序、メカニズムを説くことこそが、

わたくしハリィーの論説の真骨頂です。



この論説のキモはヒトの生理を正確に描き出す、という一点に尽きます。




そんな視点が今回の「ミトコンドリアの愛に包まれて」では

評価されたのだろうと、自己分析する次第です。




今後も続々と「サルでもわかるミトコンドリア編」が

リリースされます。

「プラシーボ越え」の論説の冴えを楽しんで頂きますれば

幸いに存じます。

2016.05.09 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

文化人類学的鍼灸


国立民族学博物館教授・吉田集而「鍼灸の起源を考える」

↑クリックしてお読みください!




一昨日にご来院頂いた名古屋在住のSさんは、

中京地区の大学で教鞭を執るマヤ文明がご専門の文化人類学者です。

実は昨年来、何度か我が治療院にご来院頂いていましたが、

このようなプロフィールを知ったのは、一昨日が初めてでした。




「文化人類学」と聞いて、わたしのテンションは一気に上がり、

いきなり「あっ、ヘイエルダールですよね?」とお応えしましたら、

Sさんも即座に「うんっ? コンチキ号漂流記だね。

今でもああいう実証精神で、土器を実際に焼いたりして、

古代人の生活を検証する方法もあるよ」と教えてくださいました。

Sさんの知的なオーラとの距離感がいきなり縮まった瞬間でした。




アイスマンの入れ墨の発見に端を発した文化人類学者の吉田集而さんの

講演についての話題を持ち出しましたら、

「あっ、吉田集而さんは自分がいた研究室の

大ボスみたいな人物でした」とSさんが応答して、

それからは、先日にウチの子どもたちを連れて行った愛知県のテーマパークの

「リトルワールド」で、Sさんも先日に講演をされたなど、

シンクロニシティな話題に花が咲きました。




冒頭クリックに貼り付けたpdfは、その吉田集而さんの鍼灸学術大会の講演録です。

この講演録を過去に読んだとき、

自分のなかの鍼灸学に新しい視座を得た感動が、Sさんとの対話で

今またよみがえってきました。

鍼灸はプレ四大文明の医療遺産という視点は、人類に医の原初の姿を教えてくれます。

恐らくは鍼灸の歴史は、アイスマンの時代をさらにさかのぼるでしょう。




そんな古い過去の医療が今でも立派に通用する。

鍼灸指圧師は悠久の歴史と共に、

今日も治療と対峙します。

2016.05.06 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

みんなミトコンドリアの子


ミトコンドリアの愛に包まれて ←クリックしてお読みください!


今日は「子供の日」でした。

でも仕事日でしたので、

ウチの子供の相手は、ほとんどできませんでした。



先日に入稿していたトリニティ・ウェブ連載シリーズの

最新話がアップされましたので、↑ 冒頭クリックに貼りつけました。

熟読吟味の程、お願い申し上げます。



昨日は大阪のSさん、や

名古屋の大学で教鞭を執る文化人類学者のSさんと奥様などがご来院くださいました。

様々な話題を頂きまして、ありがとうございました。



本日は掛川市と和歌山を往復している

ばっちゃんわらすさんご夫婦、がご来院くださいました。

いつもながらきわどいトークに花が咲きました。

ありがとうございました。




みんなみんな地球の真核生物たちは

ミトコンドリアに生かされる

ミトコンドリアの子どもたちです。

ミトコンドリアの子どもたちのすべてが

幸せになれる、そんな地球になりますように、

今日「子供の日」に祈ります。

2016.05.05 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

指圧は皮膚の水分も調節する


今朝はまずトリニティ・ウェブで自分が連載を受け持っている

『サルでもわかるハリィー先生とトリ子さんのアヴァンギャルドな東洋医学講座』の

第11話の原稿を書いて入稿しました。



さて、それで朝食後、子ども達を送り出したあとに、

束の間の休日を有意義に過ごすには、などと独り言をつぶやいていたら、

「やっぱ、草刈りと枝打ちじゃね?」

と、どこか遠くから、カミの声が聞こえたので、

しょうがねぇ、カミの声には逆らえない。

で、草刈りと枝打ちを午前中にやりました。

隣家との境のアカメモチの枝がだいぶスッキリして、

やって良かったとは思います、はい。

でも、草刈りは、中途で挫折(笑)

草刈り流・小鎌一刀斎の腕をもってしても、いかんともしがたい。




本日は風も穏やかでお日様も出て、さわやかな、とってもイイお天気!

昨日は本当にビックリする程にこのあたりは風が強かったです。

その風の強いなかを、遠方は名古屋から常連さんのKさん親子が、

東名高速をお車で疾走して、ご来院くださいました。

色々とありがとうございました。

それで、治療の際に「指圧は皮膚の水分も調節する作用がありますか?」

とのご質問を受けました。

実はマクロファージは皮膚に溜まっている塩分を感じ取り、

その塩分濃度をマクロファージが下げることで、間質水を調節する能力があります。

つまり指圧で皮膚マクロファージを活性化した結果、

皮膚に溜まっている塩分が調節されて、

滞っていた水分がデトックスされて、血圧も調節されるのです。

まったくもって、指圧のチカラは偉大です。



その指圧の分子レベルでの治効効果を支えているのが、

マクロファージを活性化し、血流を促進し、

細胞間の情報伝達を加速し、ミトコンドリアを増強する

指圧で分泌が高まる一酸化窒素という分子ガス・ホルモンです。

この一酸化窒素という分子ガス・ホルモンは、

適当なエクササイズを実践することでも分泌されます。




さってと、陽光のもと、チャンチャンバラバラ、

チャンバラエクササイズで鍛錬に励もうぞ!

2016.05.02 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

通説に挑む



昨日に磐田市からクルマで150号線を1時間余

走ってご来院頂いた I さんに、

「先生、トリニティに今回アップされたミトコンドリアの記事、

とっても面白かった!」

と仰って頂いて、とても嬉しかったです。

それで自分は「サラッと読めましたか?」と聞いてみましたら、

「ええ、すんなり読めました」とのお言葉を頂きました。

今回の「サルでもわかる」シリーズのコンセプトは、なんといってもこの

「すんなり読める」が最大の眼目です。

ですから「すんなり読めた」のならその記事は成功といえます。




いよいよミトコンドリア・シリーズに入りました。

これまでも私はミトコンドリアについては随分と文章を書いてきました。

それでもまだ全然書き足りないのですから、

ミトコンドリアはまったく魅力的です(笑)



いわゆる故リン・マーギュリスという女性科学者が

ミトコンドリアの細胞内共生説を最初に唱えたのですが、

この説が唱えられた当初は、まったくアカデミズムはガン無視、

完全にスルーだったそうです。

リン・マーギュリスは当時、かのカール・セーガン博士とご結婚されていたよしみで、

ある学術誌がリン女史のミトコンドリア細胞共生説を掲載し、

それがなければ、もしかしたらミトコンドリア細胞内共生説は

そのまま埋もれてしまったなどとも言われています。

もっとも、今ではこのような共生システムが生物界に存在することは、

ほぼ常識化しております。



今から20億年前にミトコンドリアの祖先といわれるαプロテオバクテリアが、

べつなバクテリアと共生した。

この二種のバクテリアの共生があって、今のわたしたちがいる、

というのがミトコンドリア細胞内共生説の超ザックリとした概要です。



この酸素を嫌うタイプの嫌気性バクテリアと、

酸素を好むタイプの好気性バクテリアが共生したとするこの通説は、

実はスンナリとは理解しがたいハードルが高い説であることを、

まずご確認頂きたいです。



えっ、どういうことかって?




はい、ようは嫌気性バクテリアは酸素のある場所では生きられないから、

酸素濃度の高い場所へは近づかない。

ところが好気性バクテリアは酸素を使ってエネルギー産生を行うから、

酸素濃度の高い場所へと集まる。

とすると、嫌気性バクテリアと好気性バクテリアがお近づきになる

そんな出会いの場、合コンのセッティングは本来は自然界では不可能です。




だけどね、通説ではここを超アッサリと、

はい嫌気性バクテリアと好気性バクテリアが奇跡的に共生ドッキングをして、

めでたく ご結婚とあいなりました、とやってしまうんです。



このミトコンドリア細胞内共生説のそもそもの疑問符に、

いちど、しっかりと向き合うというのが、

只今、脳内に降臨してきている課題です。



20億年前に意識を飛ばし、

あらゆる可能性を想像力だけで描き出す。

そんなゼニの一銭もかからない遊びのなかから、

きっと新しいセオリーが見つかるでしょう。



ミトコンドリアが共生したタイプだけが、

生物として多細胞化し大型化できた。

ミトコンドリアと共生できなかったタイプは、

いまだにバクテリアのまま。

ミトコンドリアが共生したから、

今の自分がある。



ミトコンドリアがなぜこれほどに魅力的なのか?

それはやはりわたしたち存在の根源と密接に関わるからといえます。



ミトコンドリア・フリークを自認するハリィー先生も、

俄然、やる気です(笑)

2016.05.01 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

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