34章 今ここにある生命進化

スノーボールアース、全球凍結。それは地球がまるごとシャーベットになる事態。南極と北極の部分凍結である極冠(しゅかん)が徐々に赤道方面へ向けて張り出してくると、やがて地球の熱吸収と熱放出の収支が破綻し、一気に赤道付近まで凍結してしまう。過去においては25億年前から5億4200万年前の原生代に3回ほど地球は氷の塊と化している。

地球が持っていた熱の量は46億年のあいだずっと減り続けており今現在も地球は冷えていく過程にある。地球温暖化危機が叫ばれて久しいが実際は地球の気候トレンドは常に地球寒冷化に向かっている。南極の氷床を3000メートルまで掘削して調べるとここ70万年の地球の気候変動の歴史がわかる。それによれば地球は1万年あまり続くあまり寒くない時代である間氷期と10万年続く寒い氷期時代を周期的に繰り返すことが判明した。

今は間氷期の終わりである。氷期に入る手前では今までにないような気象の変化が見られ大雨や酷暑、ハリケーンや竜巻などがよく起こるが、それを経過すると完全な氷期が訪れる。もしも本当に早いスパンで全球凍結を迎えたら人類文明は崩壊するだろう。

ただでさえ日本においては311フクイチ放射能の影響で農業制限区域が国土の3分の1もある。もちろんそんな制限はしていないが現実にはそうである。そこにさらにこの氷期到来が追い打ちを掛ければ農産物の収量はとても日本の人口をまかなえないし世界規模で飢饉が起こるだろう。

あと100年で起こる事なのか、1000年先の事か、あるいは数年でそんな現象が起こってしまうのかはまったくの未知の世界であるが、少しだけ地球の気候変動を検証してみると驚愕の未来予想図がイメージされてくる。

寒いのはイヤだね。ミトコンドリアが苦手とするのが低温だしね。俺も暑いのは平気だけど寒いのは苦手。地球がもしも本当に温暖化してるならメチャクチャありがたいじゃん!あぁ、今年の夏も暑くて嬉しかったぜ。酷暑万歳だぜ、まったく。

約23億年前のヒューロニアン氷河時代の後に細胞質に核を持たない原核生物から核膜でDNAをパックする真核生物が進化した。7億年前のスターチアン氷河時代と6億5000万年前のマリノアン氷河時代の後には単細胞生物が多細胞化してエディアカラ生物群というコラーゲン繊維を生合成可能な生物が誕生した。5億5000万年前から6億年前のあいだにはガスキアス氷河時代があり、その後にいたり5億4100万年前から生物の革命的な躍進であるカンブリア爆発が起こる。

氷河時代というクール・ショックなストレスが生物を進化させる原動力なのだろうか?凍結状態の氷が地球の自然治癒プロセスとも言える火山噴火の熱で溶ける際に地球大気の酸素濃度が急上昇する。酸素は好気性の動物にとっては確かにエネルギー生成に必須なのだが、同時に毒性酸素である活性酸素による弊害にも目を向けねばならない。

ミトコンドリアが酸化的リン酸化によってATPを生み出す際には必ず毒性酸素が発生する。これを処理できなければDNAや細胞内小器官や細胞膜は酸化ストレスで傷つき生体はうまく機能しなくなる。

原核生物が核膜をオプションで追加しDNAをパッケージしたのは毒性酸素からDNAを守るためではなかったのか?エディアカラ生物群たちが多細胞化したのは単細胞では生き残りに不利なゆえに集合したのではなかろうか?そしてコラーゲン繊維を合成し細胞膜を介してつながり合い細胞膜を補強したのも毒性酸素から細胞膜を守るためではなかったのか?カンブリア爆発において甲殻類のような硬質な装甲をまとったのもやはり細胞膜を強化する目的ではなかったのか?

核膜の獲得、細胞膜の強化。DNAと細胞内部を守る盾の補強。酸素濃度の増大はミトコンドリアの酸素呼吸を活発化することで毒性酸素の発生もまた増大した。その毒性酸素から一時的に身を守る自衛策が生命体の一大進化の原動力となった。

放射能被曝による毒性酸素の増大と来るべき氷河期の寒さ。人類が直面する種の存続をかけた攻防がすでに始まっている。

放射能ショックとクールショック。

果たしてホモ・サピエンスに未来はあるのか?

私の肌感覚が申すのです。

ホモ族を卒業しちまえと。

イカレトロプス・クレージーデヤンス、略してイカクレ。

タウリン食べたい、と掛けてます(笑)

新種誕生です!

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2013.09.25 | | コメント(12) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

33章 地球を癒す鍼灸師

今朝は風もなくとても静かだ。小鳥たちが朝の挨拶にかまびすしい。311後でなければどれほど幸せを感じる瞬間だろうか?この鳥たちも地表に漂う空気を吸い、まずはいったん肺の下部にある後気囊(こうきのう)と呼ばれる酸素ボンベのような器官に収められた吸気が肺へと送られると今度は肺上方の前気囊(ぜんきのう)に送られ、呼気と共に前後の気囊から肺へと空気が送られて排気される。つまりいったんは肺とは違う器官2つに空気が溜められるシステムがある。この哺乳類とは違う酸素ボンベのような装置を装備しているお陰で鳥たちは酸素濃度の薄い高域の空を飛翔し日本からシベリアや東南アジアまでの長い距離を渡る。

この気囊という特殊な呼吸システムは中生代の三畳紀、ジュラ紀、白亜紀の覇者であった恐竜類のうち鳥に進化したティラノサウルスが所属する獣脚類チームが獲得した機能の使い回しである。ジュラ紀の大気中の酸素濃度は現在の20%の3分の2で13〜15%とかなり低かったが、この気囊という酸素ボンベを装着し、骨を中空にしてそこにも空気を溜めつつ体重を軽くしエアを確保するという一石二鳥なオプションアイテムまで創発して低酸素環境をエンジョイした恐竜たち。

彼らは鳥類へと進化した後に中生代白亜紀末6600万年前に地上から姿を消した。賑やかにチチチ、チュンチュンと鳴くこの恐竜の末裔の体内にセシウムを混入させてしまった人類のひとりは今、複雑な思いでこのカワイイ鳴き声を聞いている。まるで勇壮なティラノが怒気を含んだ声で語りかけているようだ。

「俺らの子孫にもしものことがあったら承知しないからな。死肉を掃除していたなんて思っているかもしれないがエサが見つからなければ生きた人間だって平気で食いちぎる!かわいい小鳥を放射能まみれにしやがった人間どもは味はマズイから勘弁だがひとり残らず喰らい尽くしてやる。覚悟しとけよ」

そんな幻の声がジュラ紀から聞こえる朝である。

地球が生まれたのは46億年前だと言われている。太陽系の近場である星が死を迎え爆発した。それは星のアポトーシスだったのだろうか?マクロファージに貪食された老朽細胞がリソソームで分解されるとマクロファージに再利用されるように、星の破片は小さなガスやチリになると自身の重力によって一点に集まりだし次第に収縮し高温となり中心部分が1000万度に達すると核融合反応が起こった。太陽の誕生である。

この原始太陽の周りには組成の異なる原始惑星がいくつも周回しており、時に融合し、真の太陽系惑星が誕生した。そのひとつが地球である。この融合期にジャイアント・インパクトと呼ばれる現象が起こり、二つの惑星クラスの大きさの物体が激しくぶつかり合いその衝突時の断片がやがて月を形成したとされる。超新星爆発から太陽や地球や月やが生じるさまは中国古典のあの易の一節を思い起こす。

「一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生ず」

今も銀河のどこかで地球と同じような星が生まれている。やがて38億年ほどが経過するとその星にもヒト型の知的生命体が出現するだろう。反省なき猿である宇宙人の先輩からの忠告である。「絶対にその星を汚してはいけないよ」地下資源に手を出して取り返しのつかない過ちを繰り返した人類という馬鹿な宇宙種からの真摯な警告である。

奇跡的な宇宙の計らいで誕生した我が地球は実は最初期の頃に何度か死にかけている。6億5000万年前のマリノアン氷河時代、7億年前のスターチアン氷河時代、約23億年前のヒューロニアン氷河時代の3回に渡り、この地球という惑星の表面は完全に凍りついてしまったのだ。スノーボールアース、全球凍結という事態である。海は1000メートルの厚みの氷に覆われ、大地もシャーベットになった。

地球を冷蔵庫のフリーザーに入れて、ウイスキーに浮かべたら。そんな丸っこい凍った地球の時代すら生命体は生き延びている。38億年前に地球に誕生した原始バクテリアが多細胞化した生命体に進化した時期が実はこの全球凍結の後なのだ。23億年前のヒューロニアン氷河時代の終わり20億年前に細胞内でDNAをパックする核膜をもつ真核生物が誕生し、マリノアン、スターチアン氷河時代の後にはコラーゲンを合成できる多細胞生物、エディアカラ生物群につながる生き物が誕生している。全球凍結後には大気中の酸素が急上昇する。酸素濃度の急激な上昇が生命進化に革命を迫ったともみなせるそうだ。

ではどうして地球は全球凍結を切り抜けたのだろうか?宇宙空間には鍼灸師は常駐していない。もしも私が凍った原始地球を見つけたら迷いもせずに温灸を施しただろう。ガンの末期患者に見られる凝りや冷えがまさに全球凍結ならぬ全皮膚・筋肉凍結と呼ぶにふさわしい状態なのだ。鍼を打つ手指が痺れて痛む程に冷えたガン患者の肌を体感している。

温灸は皮膚付近を43度ほどの熱で温める。この温度帯は皮膚の温度受容体TRPV1に受容されてチャンネルが開くと、熱刺激によって発現するヒートショックプロテインが分泌されて自然治癒のプロセスが始まる。鍼でも灸でも指圧でもヒートショックプロテインは分泌される。鍼灸指圧とはヒトがみずからを癒す力を引き出す最上の医療なのだ。

地球の危機に駆けつける事ができなかった鍼灸師は少しだけ悔しさを感じたが、どうして地球が危機を切り抜けたのかを知った後に自分のその傲慢な思いを深く反省したのである。地球表面が凍結しても地球内部までは凍ってはいなかった。そう地球内部には熱いマントルが流れていたのである。

ヒトの肌にある17度C以下の低温を感知する温度受容レセプターTRPA1が地球表面のどこかにあったのかは定かではないが、地球はみずからの自然治癒力で火山を噴火させ地表面の氷を溶かしたのである。その後、温室効果をもたらす二酸化炭素が蓄積するには数百万年を要するが、氷を溶かすにはわずか1000年程度ですんだ。

現在の地球の二酸化炭素濃度はわずか0.035%である。もしもこのまま二酸化炭素濃度が低下していくと南極と北極が部分凍結状態からさらに凍結が進み赤道近くまで氷が張りだしてやがて全球凍結が起こるかもしれない。地球温暖化?なんの話しだい!

地球は自分自身の力でヒートショックを起こし凍てつく肌の保温に成功した。人間のお肌の弾力性を保つコラーゲン線維はどうも地球の肌が温まった際に生命体の体内で生合成可能となったようだ。地球と私たち生命体は一心同体なのだ。

放射能汚染がひどくなっていく地球大気の対流圏には緯度に沿って極偏東風、偏西風、貿易風、寒帯ジェット気流、亜熱帯ジェット気流が地球の自転に従い逆らい、赤道からは3つの緯度に垂直なハドレーセル、フェレルセル、極セルが30緯度ごとにロール状に風を巻き込む。

海洋は深層水と表層水による海洋熱塩大循環によりシャッフルされ続ける。

極と赤道の温度差によって、また地球内部からのマントルプルームによって地球表面の皮膚はうごめき続けている。

やがて我が身に放射能がふり注ぐとも知らずに、いまだにカネモウケにうつつをぬかす人類という種族。

スズメのご先祖様たちに喰い殺されても文句は言えまい!

2013.09.22 | | コメント(9) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

32章 息長らえたい

四つ足動物の先駆けとなった最初の脊椎動物が誕生したのは今から3億6000万年前古生代デボン紀後期。それはイクチオステガという名称が付されたオオサンショウウオに似た両生類だと言われている。化石による検証からまだそれほど歩くのは上手くなかったらしい。肋骨も短く内臓を保護するには十分でなく、もしも歩くと肺が圧迫されてしまい呼吸ができにくくなる。酸素が確保できなければミトコンドリアでATP産生ができないから当然のこと動けない。こうした事情から彼は現生のアザラシのように上下運動ではいずり回っていたと推定されている。

たらふくエビの祖先で腹を満たしたイクチオステガは陽光降り注ぐエメラルドグリーンのラグーン内を元気いっぱいに泳いでいる。まだ歩くのは苦手だけど、泳ぐのは得意。足にはヒレが残っているし、水中じゃあ浮力で浮けるじゃん。いつだか地上にうっかりあがったら自分の体重が重くてビックリしちゃった。アタシもメタボ気味かしら、ウフッ。だって何食べてもおいしいんだもん。今これを書いてくれている未来の鍼灸師は何でも自分たちがしでかした海洋汚染が深刻で安心して海産物を食べられないって嘆いているけど、何だか可哀想ね。わたしたちはまだ汚染されていない地球をこれから3億5900万年ほど満喫できるんだから幸せよね。えっ!お前はメスだったの?(笑)

いくら地上生活が苦手でもラグーンが干上がれば上陸せざるを得ない。メタボ気味だった彼女もやがては陸上へと進出した。古生代の終わり3億2000万年前頃を石炭紀と呼ぶのはこの時代の地層から石炭が産出されるからだ。石炭のもととなった大森林がすでに当時あったのである。そこは脊椎動物よりも先に進出した節足動物、昆虫たちの楽園であったようだ。大森林が地球大気の酸素濃度を急速に押し上げたせいで、昆虫たちのミトコンドリアが旺盛に昆虫の筋肉内で繁殖し虫たちは大型化した。

トンボの祖先とされるメガネウラは体長75センチ、ムカデみたいな生き物アースロプレウラは何と体長2〜3メートルもあった。5センチほどの現生ムカデに悲鳴を上げるウチのカミさんがこんなの見たら卒倒するね。石炭紀後期には二酸化炭素濃度が低下したそうだが、中生代になるとまた二酸化炭素が増え出す。

植物は光合成を行い二酸化炭素と水と太陽光線を利用してタンパク質や脂質や糖を合成する。そのお陰でそれを食べて生きる動物が養われるのである。初期の両生類や爬虫類や哺乳類や昆虫たちもまた植物の恩恵で生かされていた。

現在の地球上の空気には窒素が80%、酸素が20%、二酸化炭素が0.035%含まれている。この現在の二酸化炭素濃度はペットボトル1リットル瓶の中に10滴垂らした目薬の濃度に等しいそうだ。植物たちは二酸化炭素を利用して光合成を行うから、光合成の材料である二酸化炭素が多いほど活発に物質産生を営める。しかし現在の二酸化炭素濃度ではそれは叶わないというわけである。

恐竜が繁栄した2億130万年前〜1億4500万年前の中生代ジュラ紀の二酸化炭素濃度は現在の8倍ほど高く0.3%近くまで上昇した。そのお陰でシダ植物やトクサなどが湿地帯で繁茂し、乾燥地帯では針葉樹が森林を形成した。二酸化炭素濃度が高い大気は植物にとっては良いが酸素を利用して体内のミトコンドリアで酸化的リン酸化を行いエネルギー源であるATPを合成する動物にとっては少ない酸素濃度の大気は必ずしも生存に適しているとは言えない。

恐竜は現在の鳥類と同じような呼吸システムを開発し体内に酸素ボンベのような器官を持ち、骨の内部にも空気を溜める事ができたという。初期魚類の肺魚などの仲間はエラと肺のふたつの呼吸装置を装備したし、現生ドジョウなどはエラと腸と皮膚の3つの部位で酸素を補給できる。人間は肺呼吸しかできないが、大気中の酸素濃度を皮膚が探知し赤血球造成を促進するサイトカインであるエリスロポエチンを生み出して、酸素を効率的に補給しようとする。皮膚という器官はイクチオステガが上陸し、初めて地球大気に触れてからずっとこの地球の空気を感じてきた。

皮膚には地球大気史3億6000万年が刻まれている。今、この皮膚は何を思い、何を感じているのだろうか?

海水が循環しすべての海をつなげているように、大気が生み出す風は経線緯線に添って縦横に動き地球全体を循環し包んでいる。

決して地球環境を汚してはいけなかったのである。

酸素を利用してATPを生み出し続けたミトコンドリアに私は謝りたい。

もう一度、汚染されていない空気を吸える瞬間は訪れるのだろうか?

2013.09.21 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

31章 朝焼け

シュモク鮫というサメは特徴的な頭部をしており、英名はハンマーヘッド。つまりトンカチのような頭の格好をしている。なぜ、あんなに目と目のあいだが離れているのか?実はあのオデコ部分には無数のロリンチーニ器官と呼ばれる汗腺の原器があり、その瓶状の腺内にはゼリー状の物質が含まれていて、エサになる魚の筋肉が発する微細な電気信号をキャッチするという。つまりトンカチ頭は愚鈍で融通が利かないわけでは毛頭なく、優れて鋭敏なレーダーであったのです。

サメ類の頭部にはこのロリンチーニ瓶とも呼ばれるレーダーが装備されている。これでダイバーのモリで突かれて断末魔の苦しみにブルブルともがく魚の筋肉が発する電波を遠くから知覚しジョーズの如くいきなり眼前に現れるのである。このレーダーは1億分の1アンペアを察知し浅瀬に打ち上げられた際には遠方の水のありかをキャッチする。今から3億5900万年前の古生代デボン紀後期に造山造陸運動で打ち上げられた原始サメ類の仲間は恐らくはロリンチーニ瓶を駆使し遠方の水の在りかを探り当て生き長らえたのだろう。ある説によると私たちはこのネコ鮫の末裔だそうだ。

私たちの汗腺は残念ながら遠くの水の在りかや近くの水槽の金魚の筋肉電波を知覚しているようではない。人間の身体で汗腺がよく発達しているのは顔面部と手の平と足の平である。手足の平は滑り止めのために常時湿っているそうだが、体操選手が鉄棒につかまる際には有効かもしれないが、日常生活においてはそれほどの利便性も感じない。靴下をはく習慣があだとなり水虫を発症するのだからむしろ足の裏など乾燥していた方がいいのではと思ってしまう。

顔だって汗ばめば照かってしまうから、わざわざ若い御婦人など油とり紙などで熱心に鼻の頭など拭いていらっしゃる。あるいは、ファミレスでおしぼりを出されて顔を拭く御仁などは顰蹙を買う始末である。由緒あるレーダーも3億年以上を経過していまや無用の長物になってしまったのだろうか?

人間の皮膚には実に多くの刺激受容体がある。触覚を受容するメルケル小体やマイスネル小体やルフィニ終末、圧力はパチニ小体、痛みは末梢神経C繊維やATP受容体のP2X3レセプター、温度は温度受容体TRPファミリー、異物の侵入はランゲルハンス細胞、酸素濃度を探知するタンパク質HIF‐1、光を捉えていると予想される表皮深部の細胞メラノサイト、立毛筋を支配する神経はかすかな毛の揺れをも触知し頬に当たる風を感じる。そして皮膚に付着する筋肉や腱には固有受容器官と呼ばれるレセプターがあり、筋や腱の状態がモニタリングされ脳によって皮膚や筋肉の状態が総合的に判断されている。恐らくはこれだけではないのだろう。もっと多くの感覚を受容するレセプターがあるか、あるいは未知の知覚経路が皮膚に存在していても不思議ではない。

何度か触れているが、アメリカのポリグラフの第一人者であるクリーブ・バクスター氏によればウソ発見器を使った様々な実験により地球上の生命体には原初的知覚、プライマリー・パーセプションと呼ばれる知覚があり、電磁波を介さない情報伝達を行っているという。人間の口腔内から採取された白血球はホストと物理的に500キロ離れても交信できたそうだ。これなどロリンチーニ器官なみの鋭敏なレーダー感覚と言えそうである。

ヒトの皮膚の起源を遡れば38億年前の原始バクテリアの細胞壁へとたどり着く。生命誕生から外部環境を感じ内部へと伝えてきたのは身体の外側を覆う外壁であり、生体膜や細胞膜、細胞壁、皮膚と呼ばれる器官であった。水生から陸生へと進出した生命体は劇的に変化した外部環境をまずはその肌で捉えただろう。

ラグーンから顔を覗かせたイクチオステガの額に朝日があたっている。ゴンドワナ大陸のはるか東方からまぶしい光が射し込んできた。松果体の原器でメラトニンが分泌されたのを機に、セロトニンが脳や腸や皮膚で産生されイクチオステガの体内に目覚まし時計が鳴っている。さて、今日はどんな美味い物にありつこうか?まず浮かんだのは昨日食べたメガネウラの旨味だった。トンボの祖先とも言われる昆虫の味をしめた彼は今日もヤツを仕留めてタンパク質の旨みに酔いしれたいと思ったのだ。グルタミン酸は脳の神経伝達を促進する。少しはこいつも利口になったのだろうか?

おや、目の前を硬質なボディに身を包んだ生き物が通りかかった。よし、まずはこいつを頂くとするか!ブレックファーストに供されたのは節足動物のエビの祖先であった。エビやイカやタコにはタウリンというアミノ酸が含まれていて、人間は肝臓で合成できるが、ネコには合成能力がなく、もしもタウリンが不足するとネコは失明してしまうそうだ。

人体内においてはタウリンには心筋細胞のアポトーシスを防ぐ効果が判明しており、それゆえにタウリンの心筋梗塞や虚血性心疾患の予防効果が注目されている。アポトーシスは必要不可欠な機能ですが起こってはならない部位で起こればそれは不必要な事態。心筋が消滅することはあってはならないのである。

もしかするとイクチオステガ誕生から3億5900万年後の地球に棲息する馬鹿な人類という種族がみずから招いた放射線被曝による心筋梗塞がタコ焼きを食べて未病治できるかもしれないよ。

でもさ、タウリンがいっぱい含まれる食材の宝庫である母なる海を汚染しまくってトリチウムでパンパンのパシフィック・オーシャン略してTPPな事態をジャンジャンと引き起こしているんだから現生日本人は馬鹿過ぎて処置なしだよね。

そんな未来のアホな事象など頓着なくイクチオステガは今たっぷりとエビタウリンを満喫したのでした。

ああ、うめぇ!

「鍼灸創世46億年記」再開です!

2013.09.20 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

ジャッジメント・デー 2

それはある電波芸者への嫌がらせで始まった。テレビ界の寵児とも言える色黒の中年おやじが何を思ったのか、フクイチ汚染に関してまともな意見を述べた。するとその息子のひとりが何かの罪で逮捕されていた事が大きく報道されだしたのだ。ネット界は敏感に反応し、この騒動の背後で強大な原発ムラがうごめいていると推定した。

311後、すでに2年半が経過した。フクイチの状況は悪くなる一方である。汚染水を貯留するタンクの置き場すらすでに無くなり、そのタンクからは勿論のこと汚染水が漏れ続けている。そもそもそこら中に亀裂が入った原子炉建屋の地下からは常時、汚染水が浸水し続けてきたのであり、地下水をとっくに汚染している事は普通の常識的な思考ができる者は誰もが指摘してきたことであるし、夜間ライブカメラに時折捉えられる白い煙はいまだに核燃料がどこかで燃えている証拠である。

そう何も終わっていない。いやずっと進行中である。なのに放射能を漏出し続けている爆発原発から250キロしか離れていないこの国の首都で世界的なスポーツイベントの開催が決定された。まさかの事態なのだろうか?いやすでにとっくに決まっていたと私は推測する。事故が起ころうが、なかろうが、とうに決まっていたのではなかろうか?

原子炉が爆発し放射能が拡散しようとも眉ひとつ動かさないような者にこの世界は支配されている。その者らにとっては常にカネモウケが優先する。放射能による内部被曝で何千万人が苦しもうが彼らには関係ないのだ。すべてが利潤の追求に集約するシンプルな思想の持ち主たちだ。ジョン・レノンは彼らを「狂人」と表現した。

スポーツも原発も別に無くても何も困らない。いやむしろこんなものは無くなった方がいい。しかし、そんなまったく必要ない、むしろ人類に害毒しか遺さないようなものに妙な付加価値をつけて、あたかもそれが無ければ困るとでも思わせ、それこそが正義であると思わせてしまうのだから洗脳というかマインドコントロールがいかに恐ろしいかということなのだ。

スポーツは正義なのだ。スポーツのお陰で私は救われたとパラリンピックの選手が言ったとき、もうスポーツは誰にも批判できない聖なる存在になった。日本開催を売り込むプレゼンターとなった彼女の笑顔は見ていてこちらまで元気になるとメディアは絶賛した。こうなるともう東京開催決定にケチをつけるのは勇気がいるぜ。でももう存分に言ってしまったよ(笑)スポーツなんざ要らない。ほんと要らない。絶対要らない。また言った(笑)

人間は地球の重力にさほど適応していない。二本足で歩く高度な技能はまだ320万年しか訓練していない。おまけに人間が生まれてから24歳まで細胞分裂する過程で誰も身体の真の仕組みを教えてくれないし、その動かし方を学ぶ機会もないし、むしろ身体を痛めつけてしまうスポーツや体育を強制される始末である。そして大人になっても町の区民大会に無理やり出場させられて、うっかり走った事もないのに全力疾走してアキレス腱を切ってしまったり、綱引きに興じて翌朝ギックリ腰を発症したりする。

なぜかくも人間は馬鹿なのだろうか?医学が発展したと言うが、身体構造を理解しスポーツの弊害を説く医学者はほとんどいない。筋肉細胞は過剰に動かすと毒性酸素を放出する。この毒性酸素は細胞膜の脂質を酸化させていく。細胞膜には内外の情報シグナルを受信するレセプターがたくさん埋め込まれていて、そのレセプターが酸化ストレスにより機能しなくなると、動的恒常性に支障がでてくるのだ。

放射能による内部被曝でも同様の現象が起こる。この酸化ストレスの負荷だけでなく、内部被曝によってミトコンドリアは疲弊し機能が廃絶すると筋肉を動かすエネルギーであるATPの供給が途絶する。ATPが供給できなければ筋肉は動かす事ができない。ぶらぶら病である。スポーツとは筋肉を動かすことである。筋肉を動かすもとであるATPが不足する事態である内部被曝が進行している中で筋肉を動かすスポーツをしようというのだ。

2020年に東京全区の汚染がすべて0になり、フクイチが完全に石棺化していると断言できるのか?もしそうならばオリンピックを日本の首都で行うことに異論はないが、どう考えてもそんな風にはなりそうもない。IOCはすでに認知機能が破綻した団体ということなのだろう。

ここまでクドクドとキーボードを叩いてきて、そういえば秘密保全法なる悪法が制定されそうだということに今気づいたのだ。そうこれからは自由にものが言えない時代が来る。こんな風に日本の政府にケチをつけていると下手するとこのブログは閉鎖させられてしまう。そう思わせるだけで十分な波及効果が見込めるのだ。

テレビ界でもっとも有名な者をまずスケープゴートにして血祭りに上げれば、電波の世界ではもう原発に文句を言う者はいなくなる。それを知ったネット住人たちも恐ろしくなって今までの様に辛口で森羅万象を批判しなくなる。そうこうやって言論を封じてしまえばいいのである。別に本当に逮捕などしなくていい。ようは法律さえ通してしまえば、それはすでに法が機能したも同然なのだ。

宗主国アメリカでは911後にテロ対策と称して愛国者法が制定され、むしろ愛国者であるラジカルな人々が片っ端から逮捕され、関連サイトものきなみ閉鎖の憂き目にあったと聞いている。同じことがいま起ころうとしている。

私も散々っぱら色んな暴言を吐いてきた。自分のブログで自己責任で悪口雑言をする事に何の躊躇がいようか。表現の自由を謳う法のもと大いに憂さ晴らしが出来た。同じ思いを共有する仲間との歓談は何にも増して私の精神衛生に貢献した。これまでご交流頂いた皆様には感謝の言葉しかない。

もしかすると猶予できる時間はわずかなのかもしれない。しかし、事態がどう変転するのかは時間が経過しなければわからない。まだまだ言い足りない。日本の鍼灸界をどうにか復活させたい。それもまだできていない。内部被曝に対する防御に関しては一定の提言ができたとは思う。エビデンスがないとか文句を言う者はやらなければいいだけである。

暗黒時代の足音がかすかに聞こえる。時間の許す限り暴言は続けます。

2013.09.18 | | コメント(6) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

夏の思い出(そうただの思い出 笑)

野生の動物たちが走るのは逃げる時とエサを捕ろうとする時だけであり、チーターですら10秒以上は走らないとは、養生法指南の大先輩である故・川島四郎博士の言である。彼は何度もアフリカに赴き現地のピグミー族と生活を共にしたりして、彼らの食餌内容を実地に検証し、また象やライオンなどの野生動物の生態を追い自然の叡智を学んだ超実践のフィールドワーカーであったから、彼の言葉を私はすこぶる信頼している。

動物は決して無駄な動きはしない。この夏、束の間の休日に日帰りドライブを決行し岐阜は金華山に保養に出掛けた。娘のお目当てはリスにえさをあげる事と昆虫博物館。金華山ロープウェーで山頂まで行くとそこにリス園がある。中に入るとそこかしこにリスがいるが、警戒心が非常に強いのでエサを食べるとすぐにどこかへと逃げてしまう。ヒトに触られるのは嫌いらしく、だいたい手の届かない場所で休んでいる。暑い日だったせいか、べったりとコンクリートに腹ばいになっている者から、日陰に身をよせるもの、壁にはりついてギャギャギャギャと妙な鳴き声を上げるもの。いろんなリスの動きがあり面白かった。

いつも感心するのはほとんどの野生動物は足音などまったく立てないで動くことである。リスもまったく足音など立てずにまるで忍者のような動きを見せた。誰かに似ていると思ったらイチロー選手が思い浮かんだ。あの柔軟でしなやかな身体は野生動物のそれに近いのだろう。別にスポーツのファンではないのでいつも見ているわけではないが、イチロー選手はなぜか四六時中、柔軟やストレッチをしているイメージがある。暇さえあれば身体をほぐしている?だからこそケガをしないでいるのだろうか。

リス園を後にして、さて、昼食は山頂レストランがあると聞いていたからそこでと思い、探したらどうもさらに上へと行かねばならないらしい。エッ、まさかこの急坂にこしらえた随分と一段が高い石段を上がっていくの?で、下の娘はどうすんだ?ああ、俺がおんぶするわけね。「さっ、おんぶだ、乗れっ」13キロを背負い、たまの休みに星飛雄馬にならねばならぬ理由がどこにある!しかし暑いね。汗が噴き出してきたわ。「何で降りるの?ここで降りちゃあアブナイの!わかんねぇなぁ、もう」「だって自分で昇りたいの」「はいはい」今度は娘を脇から後ろからガードしながら冷や汗かきかき登壇。ようやくレストランが見えた。軽くショボ?(笑)

ベンチに腰掛けて一休み。「ふぇ〜、なんでこんな目に遭うの」お気に入りのゼブラ柄の半袖シャツは汗びっちょ。おまけにおろしたばかりのサファリハットまで汗みどろ。もろ想定外じゃん。どっちも身体から脱着して、昼食。何気に弱冷房なのかレストラン内が暑いのね。節電バンザイだぜ(笑)まあそんなこんなで金華山を後にして、今度は昆虫博物館まで徒歩にて進む。風はないし、ひたすら暑い。この地は暑いんだってさ。後で聞いた。

日本最古の昆虫博物館はその建物も大正に建築されたとかで有名らしいけど、小学校の木造校舎みたいな感じだね。ギッと開けた時に音がする味のあるドアを押して入場すればそこはめくるめく昆虫標本の世界。ほんと昆虫だらけ。ちょいとナフタレンか防虫剤(笑)いや防腐剤の香りが鼻腔を直撃してかなりキッツイが気にしちゃあイケナイぜ。ここは世界中の貴重な昆虫標本がギッシリある由緒ある博物館なんだから。モルフォ蝶の艶やかなブルーの発色はどうよ?こんな美しい蝶にはめったにお目にかかれないぜ。死んでるけど(笑)まあさ、標本だから精気はないね。当たり前だけど。でも、そこかしこに生きた虫が配置してくれてある。これが嬉しかった。

「とうと、金魚がいるよ」「なんで金魚?金魚ならウチで飼ってるじゃん」「アンタ、いいから来てみ!」行ったらそこには水槽があってね、中には金魚に今まさに食らいついているタガメなる水生昆虫がいたの。衝撃だったね。「ちょっと残酷じゃない?でも、こっちの水槽はカワイイよ、ほら」「あっ、ゲンゴロウじゃん。こんなデカイ本物見たことない。でもやっぱこいつグロいぜ。チューチューと金魚の体液を吸ってるんだよね。すげぇな!」

けっこう俺的にはここパラダイスだった(笑)でもカミさんはそのうちに「やっぱアタシ虫は苦手って思い出しちゃった。御免、先に出てるね」でアッサリと退場してしまった。下の娘もついていったから、上の娘と昆虫館を満喫。「スゴイスゴイ!」「えっ、何々?」きゃっきゃっとはしゃぐ馬鹿親子(笑)

ツヤくわがた、象カブト、ヘラクレスオーカブト、生きてるのはやっぱインパクトがあったね。その後ろにはエジプトあたりじゃあ神の使いくらいに尊重されたフン転がしの標本があって、アフリカ産のカブトムシやクワガタもそこには並んでいた。何だろう?何か日本産の連中とは違う。そうツヤなの。ピカピカにその装甲はメタリック仕様だったんです。

強い直射日光に打ち勝つ為の紫外線シフト進化をちゃんとしてのけたのが熱帯産の昆虫たちだった。モルフォ蝶のメタリックブルーもまたUVカット仕様なんじゃね?と感想を抱きました。

自然こそエピジェネティックな造物主。

2013.09.16 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

Gとの闘い 5

スポーツなる言葉の原義はラテン語にまで遡れるらしくそのもとの意味は「憂さ晴らし」だってさ。なんでぇ、随分と広い概念じゃねぇか。まあ近代スポーツがどうたら、フィジカルスポーツが身体を動かすスポーツでマインドスポーツが身体を動かさないスポーツでとかそれなりの分類法があるようだけど、あんまし細かい事には興味ない。

ようは私の主張は明治維新からこっち、西洋崇拝の舶来物フェチでコンプレックスの塊みたいな変な日本人が必死になって西洋人の真似をして貧相な成りを振りかざし汗だくになって邁進してきたサディズム体育体制を総称してスポーツとくくり、そんなヘンテコなスポーツなどやめちまえ、と言っているのである。

もともとスポーツの風習なんか無い国だもん。正月はみんなで大人も子供もこぞって凧揚げして遊んだお国柄だよ。なんで西洋人の真似ばっかするんだい?幕末に訪れた外人たちはこの正月の凧揚げの光景に驚くと共にこれほど愛らしい国民性はどこにもないと絶賛したんだよ。これがほんとのスポーツだって。羽子板遊びもいいし、コマ回しもいい。そんな遊びで日本の庶民は十分に憂さ晴らしを楽しめた余裕のある国民、国だったのだ。

近代化って何だろうね?明治からこっちいいこと何かあった?この国はずっと自然を破壊してきた。自然こそが最も私たちを癒してくれる憩いの場だよ。その美しい森を破壊し、里山を切り刻み赤字を垂れ流す空港を造り、またもや高速道路を1本増やしやがった。もう要らないだろうが道路なんて。

なんでそうまでして自然を壊すんだよ。土1グラムには何億個ものバクテリアが生きているんだぜ。重機でグイーン、ガガーン、ガサガサ、ブーンッ、キッ、ザーッ、ドサドサ。どこかへ運ばれた数え切れないバクテリアを含む土の塊はやがて臨海部の埋め立てに使われた。へっ、ついに埋め立て地がスポーツ競技の選手が一時住む選手村の建設地に選ばれたってさ!これでやっと死んでしまった森のバクテリア達も報われるってか?

どアホーが!

スポーツ、癒やし、憂さ晴らしの古里である憩いの森をぶち壊して何がスポーツの祭典だい!人間ってのはこんな馬鹿な事ばっかやってるんだぜ、まったく。

フィジカルスポーツは筋肉を動かす。筋肉を動かすには細胞質とミトコンドリアが生み出すアデノシン三リン酸という核酸がなければ動かない。アデノシン三リン酸はアデノシン二リン酸に変化し、またアデノシン二リン酸からアデノシン三リン酸に変化しながら体重の1.4倍量もの膨大なATP(アデノシン三リン酸)が毎日体内で産生されている。そのお陰で筋肉を動かせるのだ。サッカーボールを蹴るにも、野球をするにも、水泳、バスケ、レスリング、どんなスポーツもこのATPなくば成り立たない。

しかるに原発事故で放出される放射能はこのATP供給を途絶させる事態を引き起こすのだ。そのATP危機の真っ最中にオリンピックをやるだと?頭は大丈夫ですか?

ATPが無くなっては筋肉は動かせない。もしも骨格筋にATPが供給できないと手も足も動かせない。ボールを蹴ろうにも、球を打とうにも、水中で水を掻こうにも、柔道着の襟口を掴もうにも、まったく身体がいうことを利かない。

もしも内臓の平滑筋にATPが供給できないと内臓の動きがおかしくなり多臓器不全になる。

もしも心筋にATPが供給できないと心臓が止まってしまう。

ATPが供給できない事態が進行している中でどうしてフィジカルスポーツなどできようか?

もはやスポーツなどにうつつを抜かす余裕はポスト311の日本人にはない。

ATPを確保するためだけに生きる。それこそが311後の生きる道である。

内部被曝を防御する養生法を知る事こそが真のスポーツとなったのだ。

スポーツは憂さ晴らしからサバイバルへ。

パラダイムシフトが見えた者だけが未来を勝ち取る。

アファール猿人のように我々も一歩を踏み出そう。

洗脳の見えざるGに打ち勝って。

2013.09.15 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

Gとの闘い 4

原始人類のホモ属の中で唯一かなりうまく重力適応したのがホモ・フロレシエンシスであろうか。ニューギニアの南西、オーストラリアの北西にあるインドネシアのフローレス島で発見された人類の一種は体長が現生人類の子供くらい約1メートルしかなく、脳容量も400cc程しかない。

それでいて巧みに石器をあやつり体躯は小さいながらも筋骨隆々で狩りに出かけ、島という隔離された環境では島嶼化というよくある現象が起こり種のサイズが加速して小型化し体高が1.2メートルまで縮んだ象ステゴドンを捕獲し、また彼らの遺骨が発掘されたフローレス島の西部リアン・ブア洞窟からは他にも様々な魚類やカエル、亀、鳥類、コモドオオトカゲなどを火で調理して食べたと見られる骨が多数見つかっている。

小粒なサイズの人類だからといっても文化的にはまったく普通サイズの人類となんら遜色なく、むしろ洗練された一族だった事すら伺える。古人類学者はお約束で彼らを指輪物語の主人公になぞらえホビットと呼んだ。

反対に大型化して体長3メートル、体重500キロまでサイズを拡大した猿人種にギガントロプスがいたという説もあるが、こちらは恐竜と格闘してもいい程のビッグサイズであるが、果たして実在したのか?もしいたとしても、重力負荷はとてつもないものだっただろう。

しかし、ゴリラを見れば体長2メートル以上で300キロほどの体重でありながら別に脊柱管狭窄症で苦しんでいる者など皆無なのだから、それなりの身体の使い方を覚えればいいのかもしれない。ギガントロプスの想像図はよくある雪男のイメージにそっくりである。

案外、チョモランマあたりで発見される雪男は彼らの末裔なのかもしれない。映画スターウォーズのハンソロの相棒であるウーキーなんか、まさにギガントロプスそのもののようだ。あんな感じで手足が長く強靱なボディであった可能性は高い。

ホモ・サピエンスである私の体長は1.69メートルほどであるからホモ・フロレシエンシスよりは大きくギガントロプスよりは随分と小さい。ギガントロプスなみの身長があれば中学高校とバスケに幾ばくか打ち込んだ当時、ダンクシュートがお披露目できただろう。

身長が低いとガードという役回りになる。まあパスカットして速攻でひとり目立ってレイアップシュートとか、ゲームメイクとかはガードの役目だからそんなにショボイ役回りでもない。あと3点シュートなんか決めると気持ちいいんだぜ。

たださ、無茶なシゴキで左膝の脛骨骨頭が飛び出てくるオズクット・シュラッテル氏病になっていつも膝に爆弾抱えていたから、結局はそれもあって高校の途中で早期引退した。まあ強権的な監督の方針が気に入らなくて反逆したのもあるけど。

今も膝とか腰は弱点で、もう成長期はとうに過ぎたから痛まないけど、ほんと中学、高校当時は膝がよく痛んだ。長管骨の骨端は成長期には盛んに細胞分裂して細胞数を増やし長さを増す。その真っ最中にバスケに夢中になり膝に重力負荷をいやという程に加算したのだ。

より高くより遠くに飛びたい。よりうまく切り抜けて一歩でも早くゴールに近づきたい。まあそんな情熱は美しい青春ではあったけど膝には何にもいいことはなかったって事だ。

ウサギ跳び、アヒル歩き。こういう膝や腰にとんでもない負担をかけるメニューを実際にこなしていたんだから脛骨と膝蓋骨が触れあう部分は縦に横に様々な荷重が加わり変形していった。本来なら身長を伸ばすために垂直方向へと伸びる骨が前に突出してしまったのだ。前に出た分を上背へ回せば俺も身長173センチだったのにな。惜しい事をした。

中学バスケで痛み出したから当時の練習が不適切であった事は間違いない。だからと言って当時の監督をうらむとかそう言った事を述べるつもりは毛頭無い。

そうじゃなくて、すべてのスポーツ指導者は24歳以下においては子供たちの身体は細胞分裂の過程である事を熟知し、決して無理なしごきや練習を強制してはならないし、スポーツとは過大な重力負荷を加算するトンデモナイしろものである事をよく理解し、身体をいたわる範囲でスポーツを推奨する事を厳守すべき、と言いたいだけである。

ほんと軍国主義ばりの根性スポーツでどれほどの子供たちの骨が、靭帯が、筋肉が、ミトコンドリアが泣いているのか?想像を絶する世界である。

羊水に浸り重力負荷をまのがれていた胎児時代。羊水中の水生動物であった私たちは出産と共に空気の世界の住人となり、四つ足でハイハイして3億5900万年前の上陸劇を再現していた赤ん坊はやがておもむろに二足で大地を踏みしめる。受精後からここまでの間、地球生命史38億年を一気に駆け抜けるのだ。

でもね、二足で立っても生命史はもちろん終わりじゃない。そこからまたその個体なりの進化が始まる。細胞数を24歳まで増やし続けてようやく60兆個の大人の細胞数にまでなるのだから、その過程において無理な力を関節に負荷して細胞分裂を邪魔しては絶対にイケナイの。

ほんと分かってる?教育関係の皆さん。間違っても「頑張って練習」なんかしちゃあイケナイんだぜ。テキトーでいいんだって。馬鹿みたいに必死になってる子供がいたら、そんなに頑張っちゃあダメって言ってあげなくちゃ。

えっ、それじゃあ示しがつかない?何の示しだね?身体に素直に従うのが一番いいんだよ。

身体こそが法であり神なんだから。

それ以外に何を基準にするっていうんだい。だから早期スポーツは御法度、根性スポーツは滅亡させる。水分をちゃんと補給して、そこそこで常に切り上げる。絶対に疲れさせない。こういう事を守れない教育関係者は資格剥奪でオッケーと身体という神様が申しています。

ただでさえ人間のプロポーションは地上に適応していない。上体でっかち下半身すぼみ。

俺らはホモ・フロレシエンシスじゃあないんだから。

スポーツは子供の敵である。

2013.09.15 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

Gとの闘い 3

人体のプロポーションは概ね下半身の両足で35%、残りの上背が65%である。これってかなり頭でっかちじゃない?片足1本で17.5%だから二足歩行で歩く際にはこの左右の片足の付け根の股関節あたりに交互に82.5%の全体重が乗ってくるというわけだ。なんだかバランスを取るのが難しそうである。そう実際に難しいのだ。

子供が生まれて四つ足でハイハイをし、その後に二足で立ち上がり歩こうとするがもちろん最初はうまくいかない。その子その子で色んなやり方があるのだろうが、彼ら彼女らはどうにかバランスを取る方法を編み出す。例えば両手を挙げて少し歩いてみるとか。そうやって重心を捉えて転ばない立ち位置、歩く姿勢を習得していく。

類人猿からホモ・サピエンスに移行していく時にはいったいどうやって二足歩行を習得したのだろうか?半四つ足であるナックルウォーキングからエサを探すために二足歩行になった?いんや、そんな馬鹿な!実は水の中で立ち泳ぎをしたんだよ(笑)そうやって立つという動作を重力負荷のかからない水中生活でちゃんと習得し、水中で歩く訓練を積んでいた。だから海水湖が干上がってしまい、陸上へと歩を進める段階になっても何とか歩けたのである。

水中歩行では膝にも足首にも股関節にも腰椎にもほとんど重力は負荷されないだろう。人間の重心は第2仙椎付近と言われる。坐禅や気功法でよく丹田と称される部位である。坐骨神経が分岐して両足に向かう位置ともほとんど一致するポイントである。水中では自然に意識は水中へと下がっただろう。頭寒足熱ならぬ頭空足水?よくわかんねぇけど、とりあえずアクア説ってけっこういけるんじゃない?

だるまさんがころんだ、なんて言葉も久しく聞かないご時世になった?かどうかはよく知らないが達磨さんのプロポーションは概ね下半身が65%、上半身が35%かなぁ(笑)これだったら転ばないよね。下が重いからゴロンといきそうになってもなんとか持ちこたえる。トトロなんかもそんなスタイルだよね。まあアレは足が短すぎだけどさ。

そうやって考えると人間のスタイルってのは実に立つにも歩くにも不利なプロポーションだよね。頭でっかち尻すぼみ。これじゃあ二足歩行は覚束ない。地球上の物体には等しく1Gの重力が負荷される。ずっしりと重い上半身を華奢な下半身で支えれば、腰椎椎間板や股関節や膝関節や足首にはもろに65〜80%余の体重がのしかかってくる。これをずっとやっていけば年喰って必ず脊柱管は狭窄する。

達磨さんみたいなかっこうなら良かったのに。いや地球上の先輩でさ、まるで達磨さんみたいな姿の生き物がいたの知ってる?えっ、なになに、中国の洞窟で面壁八年で足が腐った人?それまんま達磨やんけ!ちゃうちゃう。もっと昔も昔、今から2億5220万年前から6600万年前までのあいだ、中生代と呼ばれる時代で、順に三畳紀、ジュラ紀、白亜紀と呼ばれた時代の話し。

つまり恐竜の中にはまるで達磨とどっこいのモデルさんが多数在籍していたのです。筆頭は誰もが知るティラノサウルスでしょ。まあティラノはけっこう頭がデカイけど、身体は下半身重視でこの一族は獣脚類と呼ばれるグループでだいたいほとんどが二足歩行で手というか前脚はとっても小さい種類。中には時速80キロで走れる者までいたのです。

彼ら達磨さんスタイルを獲得した恐竜たちこそが地球の重力に最初に適応した種族なのではなかろうか。いや他にも節足動物である昆虫たちはとっとと空へと羽ばたきましたが、地上生活において歩くのも走るのも重力に抗して巧みに進化した種族こそ恐竜たちだったのです。

もしも白亜期末に直系10キロの巨大隕石がメキシコのユカタン半島に衝突しなければ今頃は上背35%下半身65%の爬虫類人種が「だ〜るまさんが転ばない」って遊んでいたかもしれない。いやほんと生命史にもしもがあれば、もしかしたらそうなっていたかもね。

地元の静波海岸にね、ダチョウを飼っている場所があるの。そこのオーナーのお母さんが以前にウチの治療院に来院して色んな話しを聞かせてくれたんだけど、孵化させるのが大変で、病気にならないように大きくするにも神経がいて、エサやるにもつつかれないようにやりにいくから一苦労で、けっこう数がいたんだけど飼いきれなくて岐阜の牧場へ譲ったとか。

そのダチョウを間近で見たんだけど、まあその脚がね。もう見事そのもの。物凄いド迫力。まさに獣脚!こりゃあ絶対に俺の脚の方が貧相だわって痛感した。あのスタイルもまた下半身がメインだったね。まあ現生鳥類は恐竜の末裔だからティラノサウルスの足もダチョウの二百倍くらい迫力があったんだろうね。

デボン紀後期3億5900万年前になって、ようやく陸上へと進出した脊椎動物の末裔であったイクチオステガから進化した原始人類はひょんな事からまたもとの水中で生活せざるを得ない状況に東アフリカで遭遇した。そこは大森林地帯であったが火山活動によって海が流入してまるで湖のようなものができてしまった。どこかへ行こうにも地塁と呼ばれる壁のようなものが高く立ちはだかり逃げ場がない。しょうがなくそこで生きていく事になった。

不慣れな水中生活であったがやってみると意外にもスンナリ適応してしまった。けっこうイケルじゃん!初期人類はこのエデンの園ならぬ「アファールの園」を存分に満喫した。もとは海中であったプールには海産物が豊富にあり、貝やエビやタコやイカやサカナからはミネラルやアミノ酸がたっぷり摂取できた。タウリン1000ミリグラム配合だもん。疲れ知らずな初期人類。ふと気づくと体毛が抜けていた。そんな感じだったのだろうか?

なぜ猿には体毛が残っているのにヒトには少ないのか?ある皮膚科学の研究者が申すには、個体間のコミュニケーションをより密接にするためにヒトは体毛を失ったという仮説を提唱しておられる。な〜る、ラブだね!だとするとやっぱランゲルハンス細胞が関係してくるのかもしれないね。

皮膚にあるランゲルハンス細胞という樹状細胞は外部環境を知覚して内部の樹状細胞ネットワークへと伝達する免疫の最前線の役目を担っている。もしも原始人類がよりよく外部を知覚し仲間と密接に結びつくために体毛を失いランゲルハンス細胞を露出させたとしたのなら、すなわち鍼灸指圧のためにヒトは進化したと言えそうである。えっ、なんのこと?何か急に話が飛躍してない?

すいません。ちょいとひとっ飛びしちまいました。え〜と、「鍼灸指圧はランゲルハンス細胞を標的とする医療である仮説」は私がひねりだした珍説です。

ヒトはランゲルハンス細胞から始まる樹状細胞ネットワークによって生かされています。だからもしもこのランゲルハンス細胞を自在に操り医療に応用できれば無敵の免疫力を手に入れて健康で幸福な人生を歩む事が可能なのです。

鍼灸指圧によってランゲルハンス細胞は活性化できます。ランゲルハンス細胞の露出は結果として鍼灸指圧の効き目をより良く発揮する事につながりました。

原始人類は鍼灸指圧のために体毛を失ったのかもしれません。

えっ、なになに?またなんか飛躍したって?

いいんですよ。何を言っても。妄想だって立派な仮説です!(笑)

2013.09.14 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

Gとの闘い 2

地球生命史を俯瞰すると水中でほとんど重力負荷をまのがれていた時期が約35億年、古生代デボン紀後期に初の陸上生物としての脊椎動物が誕生してからはたったの3億5900万年、そして人類が二足歩行を始めたのはわずか320万年前である。地球上の生物は進化史において重力負荷と紫外線の害を減殺できる水中生活の恩恵を受け初期の体制を整えた。その後、おもむろにイクチオステガが地上へと這い出して、中生代に入ると恐竜が繁栄し後に鳥類や哺乳類が姿を現した。

哺乳類の中でも厳密には人間だけが二足歩行という荒行をしてのけている。なぜ二足歩行を始めたのか?に関しては普通はサバンナ説が定説のように語られる。ようは森に食物が不足したせいで、樹上生活を捨ててサバンナへと進出した。だから二足歩行になったのだ、というのがこのサバンナ説の骨子である。どう考えてもおかしくね?エサである果物や木の実や葉っぱがなくなることはあったかもしれないけど、だからと言って危険極まりないサバンナへとヨロヨロと歩き出すかね?

間違いなく猛獣の餌食になるし、極度の乾燥と熱波に速攻で日射病か熱中症だろ。あるいはそれゆえに厚い毛皮を脱いだという裸のサル進化説までサバンナ説が流用されそうであるが、実は裸の方が暑さや日差しには絶対的に不利なのだ。実際の霊長類たちはサバンナで生活していても裸にはなっていない。彼らの体熱揮発能力は人間よりも優れているのだ。だから体熱を放散するため、つまり発汗のために毛皮を脱いでヒトは裸になったのではない。

私は今は坊主頭であるが、意外にも坊主は熱に対して弱いことを痛感している。先日、草刈りをやった際に日焼けが身体にイイという説を検証したく無帽で作業をこなしたが無謀な作戦であったと夕刻になって後悔した。熱中症らしい頭痛がひどく現れたのである。帽子は熱中症防止に一役かうという真説を体感。

もっともその夜は熟睡できて、かえって翌朝は身体がスッキリした。日焼けにより活性化した皮膚ランゲルハンス細胞から始まった樹状細胞ネットワークの連繋により体内マクロファージが旺盛に産生したサイトカインTNF(腫瘍壊死因子)によってノンレム睡眠が助長されたのである。日光浴の功罪をひとしきり味わった。

サバンナ説は残念ながら近年になり分子生物学的な検証により完全に否定されている。内在性C型ウイルスという疾患がありこれは霊長類のヒヒを介して広まる疾病である。ヒヒは罹らないが他の猿たちは抗体を持っていないとこのウイルスに罹患する。アフリカ原産の23の種がヒヒ抗体をもち、アフリカ原産の種ではない17の種にはヒヒ抗体がない。つまりサバンナで空気感染によってヒヒからウイルスを伝播された事がない種にはヒヒ抗体がないのである。

しかるにホモ・サピエンスにはヒヒ抗体は無かったのである。つまり人類はアフリカ原産ではないのか?アジアに渡った人類がまたアフリカに戻って、その後にホモ・サピエンスが誕生した。アフリカに初期人類が戻った時にはすでにヒヒの疫病は感染力を失っていたという説がにわかに浮上しているらしい。果たして真相やいかに?であるが、こうした分子生物学的な検証はだいたい決定的な証拠となる。

まあ真説というか新説は既得利権にあやかる飯ウマな既存の学会のお偉いさんに常に無視される宿命があり、それゆえに真相がベールに包まれてしまい第一発見者が亡くなってから相当期間が過ぎてはじめてその業績が再評価され死後に高く評価されるなんて事はしょっちゅうある事だからね。東洋医学に関する珍説を連発している変人鍼灸師もいまのとこ完全無視って感じだけど、まあエエわい。今に見ておれ!(笑)

アウストラロピテクス・アファレンシスの骨格化石からはすでに不器用ながら二足歩行への体制変化が見て取れるのだが、上半身が猿、下半身が人間というモザイク性がまだ抜けていない。二足歩行の有力な証拠であるサバンナ説が崩壊しているとすると、さてこの下半身だけが人間化している理由をどこに求めればいいのか?水中では浮力によって重力負荷は減殺される。それゆえに膝痛や脊柱管狭窄症の患者たちはわざわざプールへと通い水中で歩くことで関節への負荷を軽くして筋力を維持しようとするのだ。

もしも、もともと水中で生活していたのならば水中二足歩行は膝にも背骨の椎間板にもほとんど重力負荷をかけずに済む。

東アフリカのエチオピアにあるアファール三角地帯と呼ばれる場所からは初期人類の化石が大量に発掘される事で有名であるが、地質学者はこの地区が3つの地殻の塊が集積している事で注目する地点である。つまり造陸運動ならぬ造海運動に近い火山活動により約700万年前までにこの地帯には海水が流入し海水のたまりが出来上がっていたが、7万年前頃にはこの海水湖は干上がり塩田と化したという事実があるのだ。

豊かな森林地帯がいきなりダナキル地累という山にはばまれ他地区と隔離され、そこに海が侵入して生活環境が激変する事態が初期人類に到来した。森を捨てたのではなく、森がなくなりその変わりに海で生きるしかないという状況があった。収斂進化とはこのような環境の激変にあって加速する。アファール猿人の身体のモザイク性は実は下半身を水に浸ける生活から形成されたのではないのか?

そうであるのなら、二足歩行の訓練は町営プールならぬアファール海水プールで最初に行われたと言えるかもしれない。水中の二足歩行はほとんど関節に負担はかけない。さらに言えばアファール猿人の化石からは足の平がまるでシュノーケリングする際の足ヒレの如く大きいことすらわかっている。水中では大きな足はヒレのように使えて便利であるが、地上で歩くにはかえって足手まといになりそうである。研究者たちはこぞってアファール猿人はまだ歩くのは下手だったと推測しているが、それはむしろ水中で歩くのに特化した足であったとすればスンナリとその辺りは理解できてくる。

真理とは仮説であり、もしもこの仮説ですべての現象を説明できれば仮説が真理である、という言葉を反芻しなければならない事態がまたひとつ増えてしまった。水生類人猿仮説はまだ非常に分が悪い。アクア説は下手をするとトンデモ扱いである。しかし、こうしてよくよく検証すればそれほどおかしいとも思えないのだ。

現生人類はまだ二足歩行がとても下手である。いやもともと水中で適応していた歩き方なんだから下手で当たり前なんだよ。だからさ、スポーツなんてやっちゃあイケナイって言ってるの!この身体構造は未発達というかまだ発展しきっていない。つまり地上適応、1G適応に進化している最中なの。今まさに進化の真っ盛り!そういう中にあって無駄なスポーツをして、無理な負荷を600の筋群と207の骨にかけていいわけがないだろうが!

スポーツはホモ・サピエンスの進化の敵である。この奇跡的にありがたい身体の構造をよっく理解し、ありがたく丁寧に扱う方法を知ること。それこそが養生法なのだ。

筋肉を動かす際に筋細胞が神経伝達物質を受容すると筋細胞膜のカルシウムイオンチャンネルは1000分の1秒でカルシウムを放出し、1000分の1秒で回収する。とてつもないナノマシンであるタンパク質受容体によって私たちは運動をしているのである。

もっと丁寧に身体を扱おうよ。スポーツはとことんサディスティックじゃん!

オリンピック?

おとといでてこい、べらぼうめぇ!

2013.09.14 | | コメント(5) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

Gとの闘い

38億年前の地球のある島の硫黄臭ただよう温泉地帯で産声をあげた地球最初の生命体はその後の30億年を海中で過ごしたと言われている。このバクテリアという種族は何と1万5千Gという地球重力1Gの1万5千倍の力が我が身に負荷されても平然と生きていけるそうだ。人間はジェット戦闘機に乗り5Gがかかっただけで血液が身体後方へと集まり脳貧血になり失神する。バクテリアがいかに最強なのか思い知らされる事実である。

エディアカラ生物群と呼ばれる生物層が化石として発見されているが、その不思議な生物群は多細胞生物の体制を整えてはいるが実にゆるやかで大らかなスタイルで見る者をなごませてくれる。海綿動物などと呼ばれる生物群であり、イソギンチャクや海藻のような軟体性の動物たちがまずはバクテリアから進化した。この外敵がまだいない平和な海の楽園はその発見地であるオーストラリアはエディアカラ丘陵の名にちなみエデンの園をもじり「エディアカラの園」とも命名されている。

3000万年間続いた楽園は突如としてポップでエッジな生物群に取って代わる。今から5億4100万年前に始まりその後5560万年間続いた生物界のビッグイベント、カンブリア爆発が始まったのだ。ノンビリとしたナリばかりであったそれまでの生物と違い、眼球が発達し手足を伸ばし生物たちは動きの自由を手に入れ能動的に飛躍した。節足動物や脊椎動物の祖先たち動物門38がこの時に一斉に会する。

わずか体長2センチほどの魚類の祖先もこのカンブリア爆発の初期に発生し、その後2億年ほど経過したデボン紀後期には体長1.2メートルのユーステノプテロンがそろそろと木に登る姿が見られ始める。カレドニアン造山運動、ヴァリスカン造山運動の二度にわたる大規模な造山造陸運動によって大地や海の状況は激変し、いきなり水中生活から半陸上生活に適応せざるを得ないのっぴきならない事情がユーステノプテロンにはあったのだ。

進化は基本的に生物の趣味嗜好とは関係なく進行する。例え水中で生活していたとしても、もしも造陸運動により水溜まりに打ち上げられれば、そこで生き延びていくしかない。これが収斂進化の原動力である。きわどい環境に取り残されてもなんとか適応して生きるしかない。そうやって常に試行錯誤しフルに生きる能力を開花して私たちのご先祖様はこの地球で生きる権利を勝ち取ってきた。とてつもない生命史、命の闘いの歴史が私たちの60兆個のDNAには刻み込まれている。

水中ではアルキメデスの原理によって浮力で相殺されて8〜10分の1の重力しか負荷されなかったが、地上では1Gの重力がもろに全体重にかかってくる。その重みはそのまま体液を下方へと集めてしまう。生物の体内でその命を養うメディウム(培養液)が均等に分配されなくば生命は恒常性を維持できない。デボン紀後期に陸揚げされたユーステノプテロンたちはこの時に血圧を手に入れたのだ。

水中では浮力があるから低血圧で十分に全身へと血液を回せるが、地上では血液はすべて身体下方へと集中する。そのままでは身体上方の細胞群に血液が供給できない。脳や神経系は上方にあるからそこに血液が回らなければ脳貧血になりぶっ倒れる。初期の陸揚げ動物の何割かは脳貧血で倒れてそのまま絶命したのだろうか。

四つ足動物の祖先であるイクチオステガにはすでに1Gの地上に適応していく能力が開花していたと思われる。まずは地上を四つ足でしっかりと踏みしめた。それから3億数千万年かけてようやく二足歩行をする種族が出現する。人類である。

さて、なにゆえに人類は二足歩行などという荒唐無稽な荒技をしでかしたのだろうか?

二足歩行ほど不具合な移動法はない。というかあらゆる意味において二足歩行は人体を痛めつけてしまう。重力との闘いにおいてこれほど不利な体勢はない。四つ足ならば均等に内臓が脊椎に吊り上げられて、そうまるで江戸期のカゴにのんびりと運ばれる客のように前足と後足で大地にアーチを造り脊椎という棒で吊られた内臓はそこで安住できたのだが、いきなり後ろ足の二本で立ちやがったからもうイケナイ。

内臓はそれまでの位置とはまったく異なる姿勢を強いられて下垂しちまった。大腸の横行結腸なんかね、ほとんどどこからも吊っていないから常に内臓は下垂する傾向にある。これが女性だと子宮を圧迫したりして色んな問題を発生させてしまう。

脊椎はどうにか重力を分散するためにS字状に彎曲してみたし、足の関節にはすべてゼリー状のクッションをかましたし、脊椎間にも椎間板なる緩衝剤を入れてみたが、いかんせん、二足歩行はキツイ。変な姿勢でモノを持ったりすると脊椎間の1平方センチ四方には何と300キロもの重みが加わるし、可憐なバレリーナがポ〜ンと飛翔して片足のつま先で着地するとその指先には体重の7倍ほどの力200〜300キロもの重さが加わる。そのせいかバレリーナの足の親指の第一関節は恐ろしいまでに肥大し変形してしまう。

スポーツが身体にいいわけがないでしょ?重力との闘いに負け続けている人類がなにゆえにさらなる重力を加算するというのか!骨格筋に過大な負担を与え、身体中を毒性酸素で満たすスポーツは人類の敵である。そんなものにうつつを抜かすことなく、日本人はのんびり温泉に浸かり風呂に入れば宜しい。

環境の変化により地上に歩を進めざるを得なかったアファール猿人の悲劇。水生類人猿はユーラシア大陸の極東において夜の灯りが灯る頃、束の間、温かい湯の中によみがえるのです。

お風呂の習慣こそが重力負荷を解放し関節を生き返らせるのです。

ルーシーよ、その水かきを残したような大きな足。

アウストラロピテクス・アファレンシスはまぎれもない水生類人猿の末裔ではなかろうか?

2013.09.13 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

わかりやすい東洋医学

気や経絡なる用語を金科玉条の如くに崇拝する東洋医学にケチをつけると、この業界の大御所たちはたぶん血圧上げて怒る。ましてこの業界に属する鍼灸師がそんな事言ったら火あぶりに遭う。それをわたしはあえてやろうとしている、いや、すでにやっているのだから大馬鹿者とそしられてもカエルの面にションベンである。さて、大いにケチをつけようじゃないか!

東洋医学には独特なフレーズというか用語が満載である。現代の医学ではないし、ましてもとはお隣の中国の言葉で構成された医学論であるから、今の人間がそのまま理解できないのは当たり前なのだが、そういう現代の事情にまったく頓着しないで、平然とこれらの用語を使用して自分達の医療を人様に納得させようとする鍼灸師なる者を私は軽蔑こそしないが、とても尊敬はできない。

気血水。これはそのまま読めばキ・ケツ・スイであるが、人体を動かすものとして東洋医学がお題目を掲げる言葉こそ気血水である。さて、この三文字のうち血と水はなんとなくわかる。例え2000年以上前の古代中国人が捉えた血と水と現代人が考える血と水が少しは違っていてもそれほどの違いはないだろう。血は血液、水は水分。このような概念で一致しているはずだ。

問題は気である。き、キ、気。この気なる用語ほど混乱を招く用語もないもんである。あるのかないのかわけがわからない概念。あると仮定すると今度はそれじゃあいったい気の実相とは何か?の探索が始まり延々とああでもない、こうでもない、という研究が行われる。すでに私なりの気がらみの不思議体験も論じているが、だからといってあれが気であると私は言っているのではない。

気という仮想エネルギーを想定すると、そこには電気や光や音波や磁気や赤外線や何らかのリズムやらが当てはまるのではないかという試論は展開できるし、気というモノはそのような様々なエネルギーの総体であると捉えてもいいのかもしれない。しかし、そもそも気という用語を設定しているから、それではこれは何なのか?という命題が浮上してしまうのだ。

熱核融合という分野があり、この技術が次世代の原子炉に転向できるとされ、毎年5000億円もの膨大な予算がつぎ込まれてきたのは知る人ぞ知る事実であるが、これも実現不可能であるが、実現できるかもしれないという期待を持たせることで成り立つ既得利権であり、この期待を持たせて一向に実現しないという利権ほど美味しい利権はないとも言える。

何だか分からないがいつかは分かる。そのために真摯な研究に打ち込む研究者はなんと偉いのか!という期待先行で実現不能な分野ってほんと飯ウマ利権だよね。

だからさ、気も一緒なの。気は何だか分からないけど、修行を積んだ鍼医にはわかるらしい。へぇ〜、それスゴイじゃん。俺そういうヒトに治療してもらいたい。

それでそういう看板しょってる治療院さんの大御所にはわんさかと患者さんが来院する。もう最初っから勝負ついてない?だってさ、プラシーボ全開じゃん!期待感をもって治療院に行く。憧れの先生に触ってもらう。脈を取られ舌を診てもらい全身を触診して頂く。もうエクスタシーじゃん。天にも昇る気分だぜ。そうこの時点でほとんど治療は成立してるの。診察中にすでに患者さんの身体中に治癒物質がわんさか分泌されてる。ねっ、だから後釜の治療院なんてさ、分が悪いのよ。無名ならなおさら。

だけど俺はわざわざ名を売って姑息な手段を使う予定はない(笑)来てくれた患者さんの信頼だけでやっていく。プラシーボは0だけどね(笑)

人間の皮膚にはランゲルハンス細胞という外敵が侵入した場合にそれをつかまえて飲み込んで消化してその消化産物の一部を抗原として提示し、適応免疫で活躍するT細胞に「変なのが侵入したよ!」と知らせる免疫細胞がある。このランゲルハンス細胞は病原菌や病原ウイルスや紫外線や放射線や温熱や冷気や圧力に対応したレセプター(受容体)を持ち、皮膚という外界との境界において最前線で免疫を司っている。

このランゲルハンス細胞の仲間には樹状細胞グループがあり、呼吸によって外気と触れあう肺胞に棲まう肺胞マクロファージ、腸内にあって食餌由来の病原菌と最初に闘う場所に棲む小腸パイエル板M細胞、腸壁から送られてくる新生血液に含まれる病原菌を捕食する肝臓のクッパー細胞、脳神経細胞をパトロールし変性タンパク質を掃除するミクログリア、脾臓やリンパ節や全身のリンパ管や血管で外敵やガン細胞やアポトーシスされた古い細胞や老化した赤血球などを捕食するマクロファージなどがこの樹状細胞グループの一員である。

皮膚のランゲルハンス細胞が外部からのシグナル(信号)をその細胞膜のタンパク質で出来たレセプターで受け取ると、ランゲルハンス細胞は細胞膜の糖鎖で抗原提示を行うか、あるいはサイトカインというリガンド(信号分子)を血液中に放ち、全身に外部からの刺激受容を伝達する。

つまり、鍼灸指圧による刺激、熱、圧力もまたランゲルハンス細胞が最初に受容しその情報は全身へと波及するのである。ランゲルハンス細胞は上記の樹状細胞グループとネットワークを形成しているから、ランゲルハンス細胞が受け取った刺激は即座に全身の樹状細胞グループへと伝えられ、ビリヤードの玉がつかれると一斉に玉が散り散りに分散されていくように、リガンドが次々と樹状細胞群から分泌され体内の免疫が活性化する。

東洋医学が言うところのツボとはランゲルハンス細胞の事ではないのか?東洋医学が言うところの経絡とはランゲルハンス細胞から始まる樹状細胞ネットワークの事ではないのか?

では気とは?気とは鍼灸指圧そのものではなかろうか?いや外部からの刺激が気なのか?

現代の用語を使って、もしも、すんなりと理解できるのなら、私はそこにこそ真理があると思うのだ。

「真理とは仮説である。その仮説によって現に知られているすべての現象を説明できれば、その仮説が真理である」

この実践科学者ポアンカレの言葉を気問答で迷走する東洋医学界に捧げたい。

2013.09.12 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

夏の思い出(日常にこそ真理は潜む 2)

この世に生をたまわった動物たちにはすべからく白血球が備わっている。つまり今から5億4100万年前に始まった生物界の一大イベントであるカンブリア爆発において一斉に花開いた動物門38の仲間たちはすべて白血球をもち、自己と非自己を認識し、異物や病原菌や病原ウイルスの侵入に対抗して5億年後の今に至るまでその免疫力で生き延びてきたのである。

カンブリア爆発から発展し多様化した種族には300万種以上を誇る節足動物というグループがあるが、節足とはつまり足に節がある一群であり、今も心地よい合奏を奏でる秋の虫たちや、住み家をおびやかしにきたおかしな人間の首へと一撃を喰らわしたスズメバチも、ある治療院の玄関でひっくりかえっていたカブトムシも、昆虫博物館の水槽で金魚を抱え舌鼓を打っていたタガメも、その体内ではマクロファージが免疫を司っているのである。

ある夏の日、娘に請われカブトムシの捕獲に乗り出した。お目当てのクヌギに到着するとすでに先客がいた。まあ、大丈夫だろうと高をくくり、木の根もとに向かい土を掘り起こしてはカブトムシやクワガタを探していた。時折、ブーンという羽音と共に様子を伺う飛行物体である先客が来襲してきたが、その度にもっている長槍ならぬ長鎌を振り払い追っ払っていた。

戦闘は10回ほどは続いただろうか。さすがにこちらも鎌を振り払う力が落ちてきた。と、うまい具合にコクワガタを発見!少し離れた場所で待機していた娘たちに持っていった。快挙に一座は湧いた。ここで欲が出てしまった。さっき見失ったカブトムシのオスを見つけたら、もっと娘は喜ぶぞ、と。よせばいいのに、また木の元へとよろよろと歩を進める43歳のおやじ。疲れがピークに達したスキをやつは見逃さなかった。一瞬の気の弛みに乗じ猛烈なスピードで突進した物体は私の左頸部リンパ節に一撃を喰らわして飛びさった。

「いってぇ、ヤバイ、刺された!」おやじの悲鳴と共にカブトムシ捕獲劇は終了した。

帰宅して焦りながらもパソコンを開き、スズメバチに刺された場合、と検索を入れる。あるスズメバチの研究者は何度も刺されているが死んではいないというサイトを見つけ一安心するが、別のサイトにはもしも気分が悪くなったら迷わずに病院へ行けとある。アナフィラキシーショックは数分で起こるそうだから、そこは脱しただろうか?

私はまずお約束の酸性の虫毒を中和する目的で冷蔵庫の野菜ボックスからレタスと三つ葉をチョイスし、この汁をこすりつけながら刺された部位の毒をつまむように絞り出した。その後は梅干しを貼ってみたが、まてよ、梅干しのクエン酸って血流を良くするじゃん?毒の回りが早くなったら全身に毒が回る?やべぇじゃん!で、梅干しを外して今度は紫雲膏を塗ってみた。ここまででもう首の辺りはグチャグチャ。

このナリを見たカミさんはひとこと「アンタすごいね!大丈夫?」子供達は少しは心配しているようだが腹が減ったと声をあげていた。

1時間が経過したがそれほど腫れもしないので峠を越えたと判断。しかしその後1週間は刺された箇所に痛みを感じた。

あの刺された瞬間に私の首の皮膚にあるランゲルハンス細胞という自然免疫で活躍する樹状細胞がまず蜂毒を抗原として捉えて適応免疫で活躍するT細胞へと抗原提示を行ったのだ。するとその知らせは身体中に棲む他の樹状細胞グループが感知。肺胞マクロファージや小腸パイエル板M細胞、肝臓のマクロファージであるクッパー細胞にもホストが蜂に刺された失態が伝わり全身の免疫系が活性化する。樹状細胞は食作用よりも抗原提示を主に担うが、同じグループに属すマクロファージは食作用を旺盛に開始する。

私が通った鍼灸学校にミツバチを使った秘伝の鍼治療「蜂針・ほうしん」を家業とする者が同級生で通っていた。ミツバチは自分の針を刺すと自身は死んでしまうそうだが、この蜂針もまた免疫の機序を利用した医療なのだろう。

この夏は非常に暑かったが、蜂刺されの一件の後も元気に過ごした。もしかするとあの一撃のお陰で私の免疫力が向上したのかもしれない。

皮膚における免疫はランゲルハンス細胞が司り、肺胞という呼吸器における免疫が肺胞マクロファージ、腸においては腸扁桃パイエル板の粘膜免疫であるM細胞、肝臓ではクッパー細胞。これら樹状細胞グループの活性度がそのまま免疫力の指標となるそうです。

皮膚を治療点とした鍼灸指圧。その治療された皮下においてランゲルハンス細胞は活性化され樹枝が活発に手足を伸ばしていたのです。

鍼灸指圧の治効機序にはこのランゲルハンス細胞の賦活という視点が必須でありましょう。

動物は樹状細胞に支えられています。

2013.09.11 | | コメント(6) | トラックバック(0) | 免疫強化

五感の向こう(我が師の思い出)

朝のこの時間、まだ日が当たっていない庭では秋の虫たちがまるで雅楽のひちりきを思わせる厳かな響きを奏でている。おや、ミンミンゼミが向こうの山で鳴いている。だいぶ夏遅くになって地上に羽化した個体だろうか。呑気なヤツもいるもんだ。コオロギとミンミンゼミの二重奏は今しか聴けない特典だ。

人間は外部の音50〜2万ヘルツを内耳にある有毛細胞が動きとして捉え、そこにひっついたタンパク質の糸が機械刺激依存性ナトリウムチャンネルというタンパク質で出来た受容体を開くと活動電位が発生しリガンド(信号分子)がカスケード反応をしてカルシウムイオンの流入がドッと起こったりして聴神経が興奮すると脳へと音波が電気信号に変換されて送信されコオロギの鳴き声を楽しめるというわけである。

音を知覚するだけでも、相当複雑な機構が働いている事は間違いないのだが、そんな事など意識せずにミンミンゼミのあの声を味わえるのだから、人体機構のありがたさは奇跡的ですらある。今朝は曇り空だ。朝日は拝めそうもない。

太陽光線400〜700ナノは言わずと知れた目という感覚器で捉える。パスポート写真サイズ4センチ×4センチほどのスペースの眼球の底にある網膜には1億2000万個の桿体細胞と600万個の錐体細胞が並び、光の明暗を識別する受容体のロドプシンが桿体に、色を判別するフォトプシンが錐体に存在し、光の粒・フォトンがこれらオプシン光受容体に受容されるとビタミンA誘導体が変化することでシグナル伝達が活性化し、タンパク質で出来た光受容体が基点になってカスケード反応が起こり視細胞が興奮し最終的に脳へと光信号が電気信号へと変換され送信され、今朝は曇り空だ、と脳が判断するというわけである。

人間の眼が光を捉える能力はデジカメの解像度7メガピクセルの約19倍130メガピクセルと言われており、これほどの高精度の光受容メカをまだ人間は科学の粋を集めても造れていないのである。

鳥目として夜目が利かない事でいささか馬鹿にされもする鳥類には実はオプシンファミリーがヒトよりも多くあり5種類のオプシンを用意しているそうだ。彼ら鳥類は昼間の活動に重点を置いて進化した種族なのだろうか?

いや、鳥類は白亜紀に繁栄した恐竜たちの末裔なのだから、もしかすると恐竜がずば抜けて視力が発達していたのかもしれない。当時の哺乳類は恐竜に補食されないように夜間に行動していたとも噂されている。人間がいくらか夜目が利くのはそんな進化史の所産なのだろう。

暗がりでも目が利けば便利だが果たして目だけで外部の明暗を知覚しているのかどうかは疑わしい。カナダのある全盲の青年は普通にマウンテンバイクを乗り回し、日常活動をまったく普通の目明き同様にこなすそうだ。夜目は利かないが夜間のマウンテンバイク森林ツアーが計画され、時折、目明きが彼らをガイドにこのツアーに参加する。どうやって外部環境を捉えているかというと、コウモリやクジラと同じようなシステムを使用して口から発した音の跳ね返りを捉えて物の位置や距離感をつかむ。つまり音波探知ソナーで外部環境を知覚している。

であっても、彼は森が開けた場所の月の明るさはなんとなく分かるという。乳児期の目に出来た腫瘍のため両眼球が全摘されてしまっているのだから網膜にある光受容体はすでにないはずであり、果たしてどこで光を感知しているというのか?アメーバや原始バクテリアにも勿論のこと光を捉える能力はある。ミトコンドリアの祖先のαプロテオ細菌や藻類の祖先は太陽光線を利用して化学反応を起こしATP産生や物質合成を行ったのだから、もしかすると全細胞60兆個にあるミトコンドリア1京8000兆個で光を捉えているのかもしれない。

それは光の明暗や色を識別する能力とは言い難いが光の存在ははっきりとつかむ感覚であろうか。

「そこじゃない、ぜんぜん違う、うん?いいね、当たってるよ、そのまま鍼を刺してそこで止めて、そういいよ、気が立ちのぼってきたよ」

全盲の師匠の優しく厳しい導きで私はこの瞬間に光の粒に包まれる経験をした。それはまるでロウソクの光そっくりの光のミストの集団で鍼を打つ私の周囲をまるで繭のようにくるんだ。

鳥肌が立ち全身がいささか硬くなったが、「よし、もういいよ、さぁて、どんな風に脈がかわったかな?」という明るい師匠の声で我に返った時にはフォトンベルトは雲散霧消していた。

その後、フォトンたちには自分の治療院で3度ほど遭遇しただろうか。

世の中には科学ではまだ未解明の光が存在する。それはバイオフォトンまたは生物フォトンと呼ばれる光の類か?

生命はすべからく発光している。たとえ網膜の光受容タンパク質ナノマシンに遺伝的欠損があっても、生命の放つ光だけは何人も見ることが可能なのだ。

神業を持つ私の鍼の師匠は不思議な生命の光との出会いを演出してくれた。江戸末期、日に100人をこえる患者を鍼治療し、治せぬ者はほとんどない、とまで豪語した葦原検校という鍼医がいた。彼にもまたオプシン光受容体にいささかの不具合があった。唯一の著書とも言われる「鍼道発秘」には、鍼に反応して人体のバイタル・フォース(生命力)が動くさまを「鳥を打つ鉄砲が放つ衝撃波、魚が釣り針に掛かった当たり」と説明するくだりがある。

この道に入りいつも魅了される指先の真実とはまさにこの動きなのだが、もしかするとこの動きと連動して葦原検校もまたそこに立ち昇るフォトンミストを知覚しその光のもやに包まれていたのだろうか。

生命が輝くとき、またミトコンドリアも輝く。

光の主は我が細胞内に棲まっていると私は確信している。

2013.09.09 | | コメント(9) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

まっくろふぁじ助 2

自然免疫のかなめとして大活躍するマクロファージという原始的なアメーバのような免疫細胞がおり、ギリシャ語が由来でマクロ(大きい)ファージ(食べる)だから貪食細胞と一般には称されているが、この「マクロファージの真の役割」に迫ってみたい。

普通は免疫で活躍するから外部から侵入した病原菌やウイルスの一時処理部隊と考えてしまうけど、どうもそんな単純な話しじゃあなさそうである。

ガン細胞を食べることや、HSPやミトコンドリアやオートファジーで誘導されてアポトーシスされたガン細胞の断片を食べる事も知られているし、古くなって使えなくなった細胞やウイルスや病原菌に罹患して使用不能になった細胞などもマクロファージが食べて処理する。

また病原菌などを食べた際には食べた後にその一部を抗原としてリンパ球のT細胞へと提示し、「こんなヘンチクリンな病原菌野郎が入りこんでるからな、T細胞さんよぉ、B細胞とも話しをつけて抗体を作ってもらってくれや、頼むで!」なんて言葉を発してるかどうかは知らないがそのくらいの事もこなしてしまう。

一時処理部隊というよりも一種の関所も兼ねているのが免疫細胞としてのマクロファージである。

さて関所とは違う役割のガン細胞や古い細胞や使えない細胞を食べる後片付けの方に少しベクトルを向けてみよう。

細胞内には飢餓に陥ったりした場合に内部の余剰栄養物を分解してエネルギー源にするオートファジーという機構がある。これもギリシャ語が由来でオート(自分)ファジー(食べる)で自食作用などと直訳されている。

このオートファジーというシステムは数種類があり、飢餓応答型マクロオートファジー、シャペロン介在性オートファジー、ミクロオートファジー、ミトファジーなどでそれぞれが得意な分解法で必要に応じ細胞質や細胞内小器官を消化しリニューアルしてくれる。

このオートファジーの最終段階はどれも同じでリソソームという内部が酸性の言わば細胞内胃袋のような袋と融合しオートファジーで運ばれた糖や脂肪やタンパク質が分解消化されて低分子にされて、また細胞質へと吐き出され栄養源として再利用される。

実はマクロファージも細胞膜で外部の物質をくるんで内部へと呑み込むと最後にはリソソームで消化分解するわけで、本質的にはオートファジーと同じ事をしているわけで、それゆえにオートファジーとは異なる食べ方という意味でヘテロファジーとも呼ばれるのがマクロファージの分解法である。

食べた先では分解が待っているのであり、オートファジーやヘテロファジーにおいて最終段階で分解処理するリソソームという胃袋が極めて重要である事が理解できるのである。

オートファジーという細胞内浄化システムを特化させて進化発展させ外部環境に向けてその機能を発揮できるようにしたのがマクロファージだと仮定しても面白いかもしれない。

もともとは地球で最初に誕生した原始バクテリアには敵などいなかったから細胞内さえうまく機能していれば良かった。しかし化学合成細菌の後には発酵菌が生まれ、光合成細菌やさらにシアノバクテリアが酸素を発生し出すと好気性菌が発生してバクテリア界も賑わってくる。

中には獰猛なヤツがいて仲間を食べるのも出てくる。そうなると自分の身を守るためには細胞壁を二重にしたりする防衛策を編み出すものも出てくるし、細胞壁を糖鎖で覆いネバネバにして相手がいやがるような術を身につけるバクテリアも出現する。

また仲間と共同戦線を張るためにお互いでしか通じない分子言語のようなものまで使ってコミュニケーションをし出すものまで現れた。これは人間でいうホルモンのようなもので内分泌ではなく細胞壁の外へと分泌するからフェロモンのようなものと思えばいいだろう。

こうしてアメーバのような原始細胞でありながらも細胞壁や細胞質にひとそろいの地球環境を生き抜く多機能システムを設置することに成功する。

進化は常にエピジェネティックに発展するのである。つまりDNAが一方的に命令するだけでなく、環境から逆にDNAが命令されてDNAのある部分を活性化した記憶が次世代に遺伝されその形質をもって娘細胞は生き延びていくのである。

つまりエピジェネティックとはインタラクティブにDNAと環境が相関をもって進化する事を意味するのであり、獲得形質が遺伝するというラマルキズムを証明する概念でもあるゆえに私はネオ・ラマルキズムの証左こそがエピジェネティックではないかと目している。

マクロファージはアメーバのような動きをし、血管内を遊走しながら血管の外へも容易に出て行く。物体と物体がいとも簡単に貫通する様は神秘としか言いようがないが、それはともかく、マクロファージもまた生命史38億年をその身体のDNAに刻んだエピジェネティックな進化形なのだ。

意外に知られていないがマクロファージは幹細胞が赤血球に変わる際に脱核した核を食べているし、また幹細胞が脱核されて産生された赤血球が酸素や二酸化炭素や一酸化窒素やらを運び終え120日経過し死んだ赤血球も食べている。赤血球の生死において、造血の局面において重要な役目を担うのもマクロファージである。

サイトカインという言葉は聞き慣れないかもしれないが体内においての信号分子と呼べる物質でありその役目は通常知られているホルモンに似ているかもしれない。じつはサイトカインは主に白血球が分泌し白血球同士が情報伝達するための分子であり、バクテリアがフェロモンのような分子を外部へと放ち仲間同士でコミュニケーションをとるのにも似ている。

サイトカインやホルモンや神経伝達物質やアミノ酸が連なったペプチドなどの分子によって構成された情報伝達物質は総称してリガンドと呼ばれるが、リガンドにはそれに対応する受容体が必ずセットであり、受容体は細胞膜に設置されたタンパク分子で構成されている。

受容体に受容される信号シグナルであるリガンドは膨大な情報群であり、それゆえに受容体もまた実に多く用意されている。味や臭いを判別する受容体だけでも1000種類以上はあると言われている。

マクロファージを含む白血球が分泌するサイトカインにはインターフェロン、インターロイキン、TNF(腫瘍壊死因子)、モノカイン、ケモカインなど多用なファミリーがあるが、本稿で注目するのはマクロファージが産生するTNFである。

このTNFというマクロファージが生み出すサイトカインには実に様々な役目があり、ひと言では言えないほどであるが少し列挙すると、発熱誘導、ノンレム睡眠への作用、白血球活性化、仲間のマクロファージにサイトカイン産生を促す、骨髄での好中球の産生強化、骨を壊す破骨細胞の活性化ならびに骨を作る骨芽細胞の酵素産生、繊維芽細胞の増殖、T細胞に働きかけてサイトカインのインターロイキンの産生を促し、B細胞に抗体を作らせ、腫瘍細胞の増殖を抑制し、血管内皮細胞でのサイトカイン産生を促し、筋肉のアミノ酸を放出させる、などなど。

睡眠や発熱、起炎作用、抗微生物活性など実に多岐に渡る免疫強化、生理活性作用がマクロファージが産生するサイトカインTNFにはあるのだ。

さて、足早にマクロファージの役目を追ってきましたが冒頭の問いかけの意味が少しは理解できてきましたかね?

つまりはマクロファージとは免疫細胞だけにあらず、生体調整の主役とも呼んで過言ではない細胞でありました。

であるのならマクロファージを活性化できる養生法が生体を賦活し健康への道を切り開くのです。

その方法は決して難しい方法ではありません。実に単純な方法でマクロファージは活性化できTNFをコントロールできるのです。

TNFは癌細胞の増殖を抑制する極めて重要なサイトカインですが、TNFが多すぎるとアトピーやアレルギーを発症するという悩ましいサイトカインなのです。

しかしホルモンや免疫ホルモンであるサイトカインにはコインの裏表のようなフィードバック機能がつきまとうのは生体調整物質の宿命であり、この柔軟な闇と光の使い分けこそが命の躍動なのですから、ようはそれを理解し調整するスベを身につければいいのです。

TNFの抑制に卓効を有するのが緑茶でありシソとショウガもまたTNFをよくコントロールします。

マクロファージの活性化には免疫増強剤という薬剤と同じほどの効果を発揮するキウイフルーツ、またバナナやスイカにも著明なマクロファージ活性能がございます。野菜では大根、キャベツ、ナスにマクロファージを強化する効能があります。

スーパーで常時接する安価で日常的な食材たちに物凄い実力があったのです。ありがたいじゃないですかね?

鍼灸指圧はもちろんの事、マクロファージを活性化する事は言うまでもございません。ヒートショックプロテインを分泌できるのが鍼灸指圧なのですからヒートショックプロテインと共に活性化するマクロファージは鍼灸指圧が数万年のあいだにエピジェネティックにてなづけた免疫細胞なのです。

「マクロファージの真の役割」とは命の番人でした。

2013.09.06 | | コメント(14) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

東方浄土(酷暑礼賛?)

太平洋から3000キロ、大西洋から5000キロ、北極海から3000キロ、インド洋から2000キロ離れたユーラシア大陸のヘソ下三寸、気海丹田は北に天山山脈を仰ぐトルファン盆地。この海という海から離れた最内陸の盆地には特徴的なヒートショックプロテイン医療が芽生えている。その名は砂浴療法。

トルファン盆地は寒暖の差が激しく典型的な内陸気候であり、極めて乾燥し雨がほとんど降らない。群山に囲まれ熱気が放散せずに、夏場の日中気温は最高48度まで上昇し、地表温度は70度!サウナ状態である。

この熱砂の中に身を横たえて行う医療が砂浴療法なのだ。治療期間は6月から8月まで。砂の深さ20〜30センチ、長さ1.5〜2メートルの穴を掘り、患者の身体をそこへ横たえ砂をかける。20〜30分おきに場所を変えて、休みながらの治療である。午後3時から6時が適当な時間であり、日光浴も兼ねる治療だ。

砂浴療法の適応疾患は関節炎、手、足、腰などの痛み、坐骨神経痛、胃腸炎、女性のおりもの、高血圧、リウマチ、浮腫など。治効機序は①砂の高い温度により脈管が熱膨張し血行が改善し新陳代謝が促進される、②神経線維の機能を高める、③汗腺の働きを活発にし老廃物の排出を促す、とされる。

またこれら温熱効果の他に、砂に含まれる鉱物成分のもたらす磁気の作用も相乗的な効果を発揮していると目される。

今年の夏は暑かったね、ってまだまだ暑いけどさ(笑)俺の治療院のベットがあるスペースの室温32度〜33度付近だもん。仕事してて暑いのなんの!でもさ、身体ってのはけっこう暑さには適応していくね。お客さんはだいたい1時間しかいないからね。扇風機回して、もちろんクーラーもかけてるから外から治療院に入ってくるとそれなりに涼しいらしい。でも午後の3時頃はキツイね。

だけど、遠く西方浄土のトルファンを思えばそこには灼熱の砂を利用したヒートショックプロテイン療法がある。なんだ!日本の夏って、まさに天の配剤、ヒートショックプロテインな季節じゃん、なんてポジティブに思考してね。

この暑い夏のお陰で放射能によって免疫が低下した日本人の免疫力が熱ショックによるヒートショックプロテイン分泌で活性化したんじゃない?

だとしたら、被曝2年後のこの夏の暑さ。神風ならぬ神暑じゃん(笑)

でも、治療院がアチイのはちっとこたえるね。

来年は壊れたもう1台のエアコンを新調します、っておいおい、締めが良くないっしょ、これじゃあ。

日本が誇るヒートショックプロテイン医療とはお灸であり鍼であり指圧です。

鍼灸指圧こそがHSP医学の王道です!

2013.09.03 | | コメント(17) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

ブラちゃんへの返事(断食体験記)

ブラちゃん、俺が行ったとこは医療施設でね、ここの当時の院長の今村基雄博士の思想に共感して、いっちょやってみるか、って行ったのはいいけど、まあ、腹が減るのがこんなにツライんかい!体験(笑)

今じゃあチョー悪名高い企業の毒散徒が原因のカネミ油症事件の被害者が今村基雄博士の断食療法で劇的に改善したというれっきとしたエビデンスがこの施設にはあったの。

その文献に接してね。俺はけっこう当時はあごの下にまでニキビができたツラでさ、これじゃあ女にもてないという切実な悩みがあってね(笑)

カネミ油症の症状にニキビみたいな吹き出物が出るんだけど、それが治っていくとあったから、そんじゃあって行ったの。

で結果はオッケーだった!帰宅して開口一番、おっかさんが「あんた、顔キレイになった?!」で鍼灸学校の学友からも男だけど(笑)同じリアクションがあってね。

それ以来、まあ少しは吹き出物もできるけど、それほど気にならなくなった。結婚もしたし、子供もできた(笑)

たしかに断食はじめて2日目、3日目は山場で、そこを乗り越えるとガラッと変わるなんて言うけどね。ここの施設は医療施設だけあって、極端なカロリー低下による低血糖が危険であろうとの配慮で、ビタミン剤と牛乳少々が健康な者の場合は出された。

同室のおない歳くらいの子は関西方面の男子で、腎臓病を患っていて俺よりもちょいと待遇が良くてビスケットが何枚か振る舞われていたね。それが羨ましくてさ(笑)

食い物で喧嘩になったり、下手打つと殺すなんて事はたぶんあるだろうな、って実体験として感じたね。

だから飢餓ってものの怖さ、つらさも想像できるんだけど。

肝臓病とか腎臓病、痛風なんかのシビアな患者さんがぞろぞろいてね。なんか健康なのが来てて申し訳ないなんて感じたね。

そいで、4日目か5日目に俺、脳貧血でイキナリ立ち上がって後ろにひっくり返ったからね。まあ、断食はちょいとトラウマでもある(笑)

復食はおかゆで始まるんだけど、涙が出るほど嬉しかったし、食膳を用意してくれる食堂のおばちゃんが天使に見えたよ。だんだんと固形化したものにしてくんだけど、猛烈な食欲が湧いてくるからね。

で、断食すると頭が冴えるというか暇でしょうがないから施設の図書室にいって適当な本見っけて読んだね。なぜか森村誠一「悪魔の飽食」を読んだのが強く印象に残ってる(笑)

オートファジーを起動したければ60%のカロリー摂取に抑えるだけで十分だから、極端な断食や少食は趣味でやる分にはいいけど、オレ的にはあんまり勧めない。トラウマだし(笑)

でも古来、宗教的な行として断食が行われてきたのにはちゃんと医学的な理由もありそうだってことはわかったね。脳神経細胞のオートファジーが起動すれば、当然のこと、悟りに到達しやすいからね。

なかなか断食で語れるじゃん、俺(笑)

2013.09.02 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

リスペクト ラマダン

イスラムの人達は断食という習慣があって胃袋を空にして空腹を経験する事でその体内60兆個の細胞内オートファジーが活性化する時間を設けているわけで、製薬資本を擁する悪魔金融たちがイスラム社会を徹底的に憎悪するのは、まあもっともな事だね、なんて親族と話しをしたばっかりである。

東洋には少食や断食を重んじる風習が多いような気がするし、仏教では菜食であったりするけど、こういう東洋人の感覚的な叡智は細胞生理を深めていくと実に理に適っている事が理解されてくる。

大きな管である人間という存在。このクダの内部を時々からっぽにする事は実に大切な事なのだ。オートファジーという60兆個の人体細胞内で働く細胞浄化システムはインシュリンの分泌によりストップする。つまり満腹になるとオートファジー機構は一時停止し、細胞質を浄化するのではなく、細胞内へと栄養をためこむ事が優先されるのである。

であるのなら、空腹こそが細胞質をクリーンに保つ良策なのであり、モノをのべつまくなし食べるのではなく、空腹期をおいてから食べる食習慣こそがオートファジー起動、オートファジー停止、のオートファジー循環をうまく動かすライフスタイルなのだと認識されてくる。

私は19歳の時に淡路島の断食道場へ赴き、7日間の断食、7日間の復食を経験した。真の空腹を経験できた事は良かったが、もう金輪際、あんな腹が減る状態はこりごりである。おいおい、あの時にオートファジーが猛烈に炸裂して体細胞がリフレッシュされてたんだぜ。あの経験は素晴らしかったって言えよ(笑)

もしも当時、今と同じくらい細胞生理を理解し、オートファジーの大切さを認識できていれば、空腹のありがたさをもっと噛みしめた?だろうか。いやいや、やっぱりそうであったとしても空腹はツライとしか思わんだろうね。それほど飢餓とは過酷なものだろう。

ホモ・サピエンスにいたるまでの原始人類からの歩み700万年。それは飢餓との闘いの歴史だっただろう。たまたま久しぶりに捕獲された大型哺乳類のシカの肉を焼いて喰う瞬間。どれほどの幸せを感じただろうか。

空っぽの胃がシカの肉で満たされペプシンで分解されアミノ酸になり血流にのって60兆個の細胞に送られる。この時にはオートファジーなど使う必要はない。新たな新鮮なアミノ酸が供給されるのだから古い細胞質のタンパク質などもってのほかなのだ。

この満腹時にはインシュリンが分泌されもし、糖分を全身に配分する作業もおこなわれる。オートファジー停止とインシュリン分泌はこのような人類史の食の歴史により連動するようになった。

飢餓時にはオートファジーが発動し細胞内に溜まった自前のタンパク質をアミノ酸に変換して恒常性を保ち、満腹時にはオートファジーを停止し、インシュリンを分泌し細胞内へと栄養素の取りこみを活発化する。どちらも命を存続するための両輪。

人類は飢餓にも打ち勝って700万年を過ごし現在に至った。その食を求める旅は終わりを告げ、今や飽食の時代へと移行した。しかし、ここにきてフクシマがはじけ、おびただしい放射能が地球全土へと拡散し、日本においては厳密に言えば食べられる食はわずかとなっている。

もしかすると、人類はみずからの種がたどった飢餓の歴史を忘れていたのかもしれない。忘れていたからこそ、ここにきて食の安全が脅かされる事で食の大事さを知り、そして飢餓応答型マクロオートファジーをはじめとするオートファジーという細胞質浄化機構の重大な役割に気づく事ができたのだろう。

人間万事塞翁が馬。災い転じて福と成す。

放射能環境にあってこそ生き抜く知恵は洗練されます。

2013.09.02 | | コメント(1) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

夏の思い出(日常にこそ真理は潜む 笑)

いやはや今年の夏も暑かったね。でもいっさい節電キャンペーンが聞かれなかったのはいったいどういうわけかいな。そんじゃあさ、そもそもフクイチ爆発後の節電シフトって意味があったんかい?夜はロウソクの火でロマンチックだったわ、なんて声も聞かれたけど、原発事故において、その直後に節電キャンペーンを打つってのは電事連のマニュアルにある事なんだよね。ただマニュアル通りにそれを実行しただけだったんよ。そんで2年後も節電キャンペーンを打て、とは書いてないからやらないだけとちゃうんかい?まあ、マニュアル官僚とかマニュアル人間ばっかだから、そんなもんかもね。

さて(笑)我が家では子供たちが連日プールではしゃぎ水着の跡がクッキリと残る程に日に焼けて子供らの身体にはHSPが分泌できて結構毛だらけでした。で、このプールってのはけっこう準備がうるさくて、後片付けも毎回しなくちゃならない。午後は暑いのよ。まあ、午後いち仕事が入っているとカミさんにまかせて俺はスタコラ職場に行っちまうからさ(笑)栓を抜いて水を吐き出させて、水が抜けたらちょいと洗って、干す場所まで持って行って、風で飛ばないようにヒモかけて、乾いたら夕方に入れる。ここまでやってまた次の日にセッティングして水入れて、子供っちをオシッコさせてシャワーかけて、水着着せて、ウワー、キャー、じゃっぼーん!で、終わるとまた水抜いて・・・の繰り返し。

そうこれってさ、まるで細胞内生理の最重要な機構であるオートファジーの最終段階であるリソソームにおける70種類の分解酵素によるタンパク質、脂肪、多糖の分解に等しいじゃんって思ったわけ!

えっ、どこが?まったくそう思えないんだけど?何言ってるの?暑さで頭やられた?って声が今オーディエンスから聞こえました(笑)

つまりさ、こういうこと。プールの栓ね。これが細胞のどこに当たるのかって考えたわけ。そうしたらどうもリソソームっぽいなと。

で、プールの水というか栓に流れ込むもの、つまりはリソソームに流入してくるものは、細胞質成分である最終産物のゴミみたいな変性タンパク質とか余剰の脂肪とか多糖とか、マクロオートファジーでゴッソリと運ばれてくるミトコンドリアとかリボゾームとか小胞体とか、あるいはミトファジーで送られてくるミトコンドリアとか、シャペロン介在性オートファジーで認識されたタンパク質とか、ヘテロファジーであるオートファジーとは違う分解法だけど免疫細胞のマクロファージが呑み込んだ病原菌やウイルスとか、エンドサイトーシスで持ち込まれた細胞膜や細胞外物質なんかでね。

プールの水は毎回キレイにしてないと汚れてそこで遊ぶ子供に何かあるとイケナイと思って、親が毎日洗って干すんだけど、そんじゃあ、細胞はって言うと、洗うわけにはいかないけど、あんまり汚くなって使い物にならなくなると、ヒートショックプロテインやミトコンドリアが機転になって細胞を丸ごと消す方法もある。これは一般にはアポトーシスと呼ばれる現象で細胞のプログラム死とも呼ばれる。

そんでオートファジーも実はこれに近い事をしてしまう能力がありそうと言われていて、ようは細胞内をリニューアルしてみたけど、どうももうインテリアを変えたり、壁紙を貼り替えたりしたくらいじゃあ細胞が機能しないと見て取るとオートファジー細胞死を引き起こして、細胞をそっくり建て替える作業をもしてしまうのでは、ともささやかれている。もしもオートファジー細胞死つまりオートファジー型のアポトーシスもあるのなら、細胞リモデリングはHSP、ミトコンドリア、オートファジーの3つの機転で発動されると言える。

子供が遊ぶプールの栓。この栓にもしも不具合が生じるとプールの水が替えられなくなり汚いままの水でプール遊びをしなくてはいけなくなる。もしもボウフラが湧くような汚い水で遊ばせていたら子供は病気になるかもしれない。

細胞も一緒だね。細胞の栓であるリソソームが機能しなくなると細胞質がきたないままで、細胞内小器官にも機能しないものが増えて細胞は流動性を失い精気がなくなっていく。その挙げ句に何らかの疾患、症状の発生、顕在化が起こるのではなかろうか?

リソソームという栓の重要さが理解できてきた。口から取りこんだ栄養素の最終処分場がもしかしたらリソソーム?だとしたなら、このリソソームの健全性こそがすべての循環の鍵となるのではと私は思いついたのです。

物質の流れ、らせんの奥の奥、アンモナイトの中心部分、細胞の栓が健康の鍵を握っていた。

そして栓の不具合を治す機構もまたオートファジーであった。

リソソームあっての細胞、オートファジーあっての恒常性。

細胞質分解機構の解明が細胞生理学にあらたな視点をもたらしました。

オートファジーこそが、リソソームこそが命の原動力。

パラダイムシフト、堂々の見参っ!

2013.09.01 | | コメント(9) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

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