ブラックホールみたいなもの

人間ってのは毎日なにかを食べてはウンコをしているんだけど、なにかを食べた先でその食べ物がどうなっていって最後にはどうなるのか?という「究極の行く末みたいなもの」には割と無頓着でいられる。ウンコやおしっこがちゃんと出て、ご飯がおいしいけりゃあ万事オッケーだからさ。

でも自分みたいな変態になると、どうもこの食のゆくえが気になってね。もう気になりだしたらどうにも止まらない(笑)

普通は食べ物を食べるとまず口ん中でモグモグするわけ。モグモグしてると唾液腺から唾液が分泌されるんだけど、この唾液の中には分解酵素があってお米なんかを分解するプチアリンが有名だけど15種類はくだらない分解酵素が唾液には含まれているらしい。

若返りホルモンとも呼ばれるパロチンなんでホルモンも唾液の中にある。その昔、中国では仙人になりたい連中が歯をカチカチと噛み鳴らして口の中を唾液でいっぱいにして3回に分けてじっくりと飲み干したそうだけど、まさかパロチンの効用を知っていたわけでもなかろうに不思議な符号だね。

唾液中にはスーパーオキシドディスムターゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼという人体が生み出す三大抗酸化酵素があるから、よく噛むという習慣が結果として癌を抑制するのは当たり前。俺はけっこう早飯喰いだから、唾液の抗酸化効果が望めないね。今後はゆっくり食べましょうです、はい。

で、モグモグが終わると胃にドボンとある程度は分解された食塊が落っこちる。胃壁という消化腺からは胃液が分泌されてその中には主にタンパク質を分解する消化酵素のペプシンがあって、胃内に入ってきた食べ物のうちタンパク質の分解を胃ではこなしていく。

タンパク質ってのはアミノ酸が数珠状につながってこれをペプチド結合なんて呼ぶけど、アミノ酸がたくさんつながって、さらに今度は折り畳まれて三次元構造になって始めて機能するのがタンパク質らしいので、この立体構造を壊して鎖を外してアミノ酸にまで単量化するのが胃の役目と言える。

口と胃で消化分解された食餌は小腸へと送られる。ここでは胆汁や膵液、腸液の洗礼を浴びて脂肪が分解され、多糖が単糖にされたりして、大旨、消化が終了すると、腸壁を通過して体内にやっとこさ栄養素が取りこまれることになる。

地球に棲み独立栄養を営み、地球環境から自分に必須の栄養素を作りだし自分の身体を作り上げた植物たちが、いったんは小さな元素や分子から大きなカタマリにしたものを、従属栄養で生きる我々はまた消化過程において小さな分子、元素に変えてから細胞へと送り込むのである。

細胞内まで血流にのって腸壁から送られた栄養素は細胞膜にある様々なチャンネルやトランスポーターと呼ばれるゲートで審査を受けてから細胞内へと入っていく。細胞内には何でも入れていいわけではない。

必要のないものはいらないし、毒が入ってきては困るのだから、防毒林のようなフサフサの糖鎖という樹木を生やし細胞膜の表面は一面の糖鎖の大森林が形成されているのである。まるで3500年前の中国大陸が80%以上の森林であった如く、細胞膜はビッシリと糖鎖の林で覆われている。

糖鎖の審査を受け、チャンネルやトランスポーター出入り口の門番の許可を得た物質はようやくここにおいて細胞内へと入っていく。細胞内はハッキリ言ってドロドロの状態らしい。その主成分は主にタンパク質であるそうだ。その他には遊離糖鎖と呼ばれる物質もあるし、糖類や脂肪もいくらか含まれる。

細胞質には細胞内小器官と呼ばれる装置があり、代表的なものはミトコンドリアだけど、リボゾームや小胞体、ゴルジ体などは耳になじんだ小器官である。忘れてはならいないのがリソソーム。

実はこのリソソームこそが食餌の「究極の行く末みたいなもの」にあたるのではと私は狙いを付けました。

はやり(笑)のオートファジーもユビキチンプロテアソーム系もエンドサイトーシスも、まっくろふぁじ助ならぬマクロファージが行うファゴサイトーシスという細胞膜で外部のものを食べる作用も、結局は最後にはリソソームという細胞内の胃袋と合体し分解消化されるのです。このリソソームには分解酵素がなんと70種類も含まれているというのですから、まさに細胞内のブラックホールと呼ぶにふさわしいシロモノと言えます。

細胞内に入った栄養素は主にミトコンドリアに取りこまれATP合成、ホルモンや骨成分アパタイトなどの形成に利用され、それらの物質はまた細胞外へと分泌され血流に乗り必要な箇所へ送られしかるべき働きをしますし、細胞の核内にも核膜孔を介して栄養素が取りこまれDNAの活動に供されます。DNAはRNAに情報を流して様々な物質代謝を営み、リボゾームにおいてはヒートショックプロテインが分泌され体内のタンパクの流れが進行します。

こうして口から取りこまれた栄養素は最後には60兆個の細胞内で利用されますが、利用した産物の中には不具合が生じてゴミと化すものもあるのです。それらのゴミがもしも取り除かれることなく細胞内に溜まると良くないわけで、ちゃんとこれらのゴミを分解するシステムも揃えているのがとっても偉い地球史46億年の産物である生命体なのです。

このゴミ処理機構が今わたしがいっち注目している分解系でして、この分解系における最終手段がリソソームによる分解であります。リソソームあっての細胞、いな、リソソームあっての人体、いやいや、リソソームあっての生命体なのかもしれません。

物質の流れを追っていったら最後にはリソソームに取りこまれた。そしてそこでは70種類の分解酵素で分解され、またリソソームの膜を出て細胞質へと必要な物質が解き放たれた。とすると、なんだろうか?もしかすると物質は永遠にこの体内で循環しているのだろうか?もちろんタンパク質は循環している事は確かだが。

ふぅ〜む、まるでラセンの軌跡、アンモナイトの殻にそっくりなのが人体の物質の流れみたいだ。

大きな螺旋、小さな螺旋が織りなす小宇宙。

生命は不可思議な存在である。

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2013.08.31 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

まっくろふぁじ助

マクロファージという免疫細胞があって貪食細胞とも呼ばれており、何でも片っ端から食べるようなイメージがわくんだけど、どうも本当にそうらしい。

で、食べると言っても口があるわけでなし、いったい、どうやって食べるのかというと、これがようは細胞膜を伸ばしてバクッといくというわけです。

バクッといくと自分の細胞膜も一緒に細胞内へと飲み込む事になるんだけど、それはそれ、細胞膜もこうやって少しづつリニューアルされる。

で、ウイルスなり病原菌なりを飲み込んだその袋はマクロファージの細胞内にあるリソソームという胃袋のような袋と合体する。

すると、リソソーム内の分解酵素がさっき飲み込んだウイルスや病原菌を消化分解してしまう。消化分解されたウイルスや病原菌の断片というか単量化されたアミノ酸などは使える素材としてリソソーム膜から細胞質へと戻される。

ようはウイルスや病原菌すらマクロファージにとっちゃあ栄養源とも言えるってわけだ。

この細胞が自分の細胞膜をつかって外部のものを捕食する機構をファゴサイトーシスと呼ぶのです。ついでにモノを呑み込むのでなく、液体のみを呑み込むのはピノサイトーシスと呼びまして、このファゴサイトーシスとピノサイトーシスを総称してエンドサイトーシスと申すそうです。

マクロファージはファゴサイトーシスが得意ですが、通常細胞が普通に行うのがピノサイトーシス。ちょっと外部の液体を吸って細胞外の様子を伺いつつ細胞膜もリニューアルしちゃおう、ってなもんでしょうかね。

細胞膜上には糖鎖と呼ばれるアンテナというかうぶ毛というかフサフサした毛のようなものがビッシリと生えておりまして、この糖鎖の劣化が細胞間の情報伝達を阻害し、あらゆる疾病の原因ともなり、ひいては細胞のガン化を引き起こすとも言われておりますので、細胞膜をチョピッとピノサイトーシスして糖鎖を新品にリニューアルする事はまことに理に適った機構と申せましょう。

つまりエンドサイトーシスの本質には細胞膜のリモデリングがあると私は見て取りました。

細胞内のリニューアルは各種オートファジー、細胞膜のリニューアルはエンドサイトーシス。この細胞内外のリニューアル機構の欠損はどちらも細胞のガン化を引き起こすと示唆されております。

細胞が栄養を取りこみ様々な物質を合成し生化学反応を営む事はもっとも重要な事なのですが、さらに重要な事はその生化学反応を恒常的に続けられるようにいつも細胞を綺麗なままでピンシャンな状態にしておくということになるかもしれません。

このピンシャン機構に今までの医療者ならびに一般の人は無頓着だったのではないでしょうか?

かくいう私もそれほどこの細胞内外リニューアル機構に注目していたわけではありません。

しっか〜し、なんだか最近、妙に気になりまして(笑)こうやって記事にしたため、あらたな思索とアイデアを得ようとしているのです。

実はマクロファージは幹細胞が脱核し赤血球が生じる際にその脱核した細胞核を食べているのです。

赤血球は1時間ごとに2億個も再生されると言うのですから、マクロファージはみんなで1時間ごとにちゃんと2億個の細胞核を貪食している計算になります。

言い換えれば、マクロファージが幹細胞の核を食べてくれるお陰で赤血球が再生できる?になるのでしょうか?

いやはや、まっくろくろすけ、ならぬ、まっくろふぁじすけ(笑)の役割は極めて重大だったんですね。

体内には合成系と分解系の二相が波打っている。

寄せては返す連環こそが命。

2013.08.30 | | コメント(5) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

宿題の答え(故・間中善雄博士に捧ぐ) 2

ヒートショックプロテインというタンパク質は身体がストレッサーに曝されてストレス(ゆがみ)状態に陥った際に分泌される。つまり体タンパクに何らかのひずみ、ゆがみ、傷などが加わると即座にそれを治す機転が発動する仕組みである。この肉体は非常に厳密にみずからを構成しているタンパク質の品質管理をし命を維持している。人体が健康であるとは別な言い方をすれば人体のタンパク質が健康である、ということになりそうである。

ヒートショックプロテインは傷ついたタンパク質を元どおりに戻す役割を担う。使えなくなったタンパク質の折りたたみ構造を引き延ばし分解しやすい1本の鎖にするのもヒートショックプロテインの役目であるし、ユビキチン化されプロテアソームで分解されたアミノ酸や、HSP介在性オートファジーで分解されたアミノ酸をまた数珠つなぎにし立体構造にフォールディングして導くのもヒートショックプロテインであるし、出来上がった新品のタンパク質を必要な場所へ運搬し道案内するのもヒートショックプロテインが行う。

つまりタンパク質の合成、修飾、運搬、分解とタンパク質の一生を介添えするのがヒートショックプロテインである。それゆえにフランス社交界で新米の貴婦人がデビューする時に手取り足取りそのデビューを介添えした役目を担った年配の貴婦人シャペロンにちなみ、ヒートショックプロテインの作用は分子シャペロン作用とも呼ばれるし、ヒートショックプロテインはシャペロン物質とも称される。ヒートショックプロテインあってのタンパク質なのであり、ヒートショックプロテインあっての我々なのである。

あらたなタンパク質を合成するためには新しい素材であるアミノ酸が必要になるが、いつも食餌からアミノ酸が供給されるとは限らない。飢餓時には口からはいっさいアミノ酸を含む新しい栄養素は供給できないのだから、どうにか体細胞60兆個はあるものをリサイクルし急場をしのぐ方策を編み出した。細胞質には合成に失敗した出来損ないのタンパク質や解糖系の副産物である乳酸と結合した乳酸タンパク質、脳神経細胞内にはアミロイドβタンパク質、はたまた遊離糖鎖と呼ばれる粘性物質である糖タンパク質までが充満している。

この使われていない細胞質に漂うタンパク質を分解しアミノ酸に変換できれば例え飢餓に陥り食餌から新たな栄養素が摂取できなくても困らないで済む。この極めて自然な欲求に従い細胞内にはオートファジーという自分の素材を再利用できるシステムが構築された。

ヒートショックプロテインが分泌された時には新しいアミノ酸が必要なわけだが、食餌が取れない状況でタンパク質がストレス状態になりヒートショックプロテインが分泌される事は生命史38億年のあいだにおいては日常茶飯事だったのだから、ヒートショックプロテイン分泌と同時にオートファジーが起動し、速やかに細胞質という近場からアミノ酸を供給するシステムが成立したとしても不思議ではないし、その方が自然なことであり、理に適っていると思われる。

飢餓応答型マクロオートファジーはその典型であろうし、HSP介在性オートファジーなどもまさにHSP分泌と共に起動するオートファジーである。つまりヒートショックプロテイン分泌とオートファジー起動は常に連動していると私は見立てを立てた。

ヒートショックプロテインが分泌されれば、オートファジーも起動し、細胞質はオートファジーによってクリーニングされ、ヒートショックプロテインによって新たな新品のタンパク質が供給される。細胞は常にこうしてリフレッシュされていつも綺麗でいつづけるようになっている。

生命とはかくも精緻なシステムにより維持されている。

古来よりヒトは生命の神秘に魅了されてきた。古代中国人は生命現象を気や経絡という言葉を使い説明しようとした。中世より後、西欧医学界は人体の内部を切り開き解剖を徹底することで生命の神秘を解き明かそうと努力してきた。伝統医学も近代医学も命の真相に迫ろうとしてきた事に変わりない。

時代時代にあった身体観が芽生えるのは自然な事であり、それを後代の人間が味わう楽しみもまたあるのだが、いかにせん、2000年前の医学をそのまま利用し、当時でしか通用しなかった言葉にまだ固執するのはあまりに頑迷で融通がきかない大馬鹿者とのそしりを受けても致し方なかろう。

現代の鍼灸界にはパイオニアやカリスマがいる事は知っているし、彼らの発言が結果としてこの業界の思想潮流を生みだしていることも事実だろう。しかし、気や経絡という用語をいまだにそのまま使うことに何のためらいも感じない諸兄の言葉には最早ひねくれ者の私は何も感じない体質になっている。

同じ肉体を見、同じ心身を診察している医療者がまったく異なる言語体系を有し、いっさいの交わりが断たれている現実に危機感を持たずに、相も変わらずに気と経絡の安住の地に逃げ込みタコツボに浸る快楽を満喫しているように私には見えている。

現代医と鍼灸医が同じ土俵で向き合える言語体系を作らなければ永遠に鍼灸界は浮上する事はないであろう。

私は気や経絡などという用語を使用せずに東洋医学を語りたいと思い、そうしてきたつもりである。

幸いにして今の私は2000年前の用語を使わないで東洋医学を語るすべを手に入れる事ができた。

ヒートショックプロテインとオートファジーは気や経絡に変わりうる新しい東洋医学の用語となるであろう。

間中善雄博士はX信号系仮説を提唱し時代に即した東洋医学を志向した。

私はヒートショックプロテインとオートファジーのダイナミズムに陰陽の躍動を見いだした。

宿題に答えたかどうかは不明であるが、出題ができた事は間違いないだろう。

自問自答の日々がこれからも続きます。

2013.08.29 | | コメント(8) | トラックバック(0) | 原初免疫

ブラック&ホワイト

人間の細胞内にはタンパク質を合成し修飾し運搬するヒートショックプロテインという物質と出来たタンパク質を分解しアミノ酸に変換しまたリサイクルに回すオートファジーという機構がある。

このヒートショックプロテインとオートファジーは言わば細胞内の動的恒常性の両輪なのであり、グルグルとこのふたつの物質と機構がうまく回転していると細胞質は常にクリーンでフレッシュでピッカピカなのだ。

私はこの細胞質のふたつの流れの中に易の陰陽の象徴である陰魚と陽魚がお互いの口を相手のシッポに噛みつかせ円を太極マークを連想した。

そうなのだ。人体とは60兆個の太極マークが集積した巨大な回転体。この肉体はまさに宇宙の理を顕現する神仏といっても過言ではない。アメリカの伝説的な手技療法家であったロバート・C・フルフォードは「身体こそが神殿である」と申したが、私も今その感を強くする次第である。

チェルノブイリ原発事故の健康被害に関して数千人を対象に病理解剖を含む医学的生物学的調査を実施したベラルーシのユーリ・バンダジェフスキー博士のテキストによれば、動物実験においてセシウム137を投与した場合に動物の心筋細胞のミトコンドリアが肥大し過形成が生じ凝集している決定的な写真が撮影された。

オートファジー研究においては、オートファジー欠損のマウス肝細胞では、ミトコンドリアがまん丸に腫れあがり、内部のクリステの形が崩れてしまっている事が判明している。

この二つの事実から予測できる事はもしかすると内部被曝がもたらす悪影響のひとつにオートファジー欠損があるのでは?という推測である。

セシウム137をはじめとする放射性同位元素が細胞内に侵入すると細胞質をクリーンに保ち、細胞内小器官や細胞核の品質管理をおこなうオートファジーが働かなくなってしまう。

すると細胞内は急速に汚くなっていき、特定のタンパク質を選択的に分解するシャペロン介在性オートファジーやミトコンドリアのみを選択的に分解するミトファジーが機能せず、ミトコンドリアもリボゾームも変性タンパク質も関係なく片っ端から丸呑みして分解する飢餓応答型オートファジーのマクロオートファジーも機能しなくなる。

その結果、不良品のミトコンドリアが活性酸素を漏出し続けるせいで、細胞内が酸化ストレスで充満し、やがては細胞核DNAが傷つきDNAのガン抑制遺伝子がオフになり、テロメアが破壊され、細胞がガン化してしまう、のかもしれない。

しっか〜し、その時にもしもヒートショックプロテインが細胞内やミトコンドリア内に分泌されるとミトコンドリア内も細胞質も動的恒常性を取り戻すのであ〜る。太極マークが回転し出すのだ!

ヒートショックプロテインを介して起動するオートファジーがシャペロン介在性オートファジーであるから、ヒートショックプロテインが分泌されるとまずこのHSP介在性オートファジーが働き細胞内のタンパク質が識別されクリーニングされアミノ酸に変換され始める。

これが機転になり細胞質のクリーン化が進むと同時にヒートショックプロテインによってつぶれたミトコンドリアは復活しATP合成が再開され、ATPの力を利用して発動するミトファジーが動き出し、使えないミトコンドリアが分解されていく。そうなれば活性酸素の量が激減し細胞内の酸化ストレスが低減し細胞は精気を取り戻すのだ。

このヒートショックプロテイン分泌からオートファジーが起動する仕組みこそ内部被曝を未然に防ぐ最終兵器と私は狙いを付けている。

また摂取カロリーを60%に抑えるだけで飢餓応答型マクロオートファジーを活性化できるのだから、少食粗食の習慣が311後には光明であった事は間違いない。

餓鬼の如くガツガツ食べるのを止めて、体温を低くしないライフスタイルを心がけるだけで、ヒートショックプロテインとオートファジーを手に入れる事ができるのだ。

ヒートショックプロテインとオートファジーを手にすれば私という太極マークは妙なる回転を止めないですむ。

黒白のサカナがぴっちぴち!

2013.08.28 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 原初免疫

グルグルと

人間の身体には10万種類を超えるタンパク質があると言われる。アミノ酸が数珠状につらなり、しかるべき立体構造に折り畳まれるとコラーゲン繊維を形成したり、ホルモンになったりして機能するのがタンパク質である。身体の構成成分は水分を除くと残りの多くはタンパク質と言っても過言ではない。人間とはタンパク質のかたまりなのである。

細胞内ももちろんタンパク質だらけである。細胞膜のチャネルという出入り口を通過し細胞内へと侵入するとそこは無数のタンパク質が浮かぶドロッドロの細胞質という大海だ。

この海中にはATP合成をはじめ多くの最重要な働きを担うミトコンドリアが平均して300個は棲息しており、タンパク質合成に関わる小胞体やリボゾームにそれらの運搬をするゴルジ体、また細胞の胃袋と呼ばれオートファジーという細胞質浄化機構の最終段階でもっとも重要な役割を演じる分解酵素を内包した水球であるリソソームなどの細胞内小器官がプカプカと浮かんでいる。

また今さっきオートファジーによって分解されこれからDNAの命令によって再合成されていくアミノ酸もそこら中に充満しており、タンパク質を合成する際にうまく折りたたみできなかった失敗作の出来損ないのタンパク質もそこかしこに浮かんでいる。

311後の被曝地獄にあってはミトコンドリアが疲弊し廃絶し機能しなくなっているせいで、解糖系のATP産生の産物である乳酸がピルビン酸に変換されずにたまってしまっておりこの変異タンパク質である出来損ないのタンパク質は乳酸とくっついて乳酸タンパク質に変化する。

この乳酸タンパク質は細胞質の原形質流動、細胞のマントル流の妨げになる岩礁のような存在であり、鍼灸指圧治療の標的物質である凝りに変化してしまったタンパク質なのだ。

この乳酸タンパク質の蓄積は細胞質の正常な流れを阻害し最終的には細胞のガン化を引き起こす極めて危険な状態であり、この乳酸タンパク質と同様に危険なのが脳神経細胞内に溜まるアミロイドβタンパク質であり、こちらはガン化ではなく認知症を引き起こす原因物質となる。

つまり細胞質のタンパク質は常にクリーニングされアミノ酸に変換されていなければならないのである。

細胞質内ではアミノ酸からタンパク質が合成され、またタンパク質がアミノ酸に戻され、戻されたアミノ酸がまたタンパク質に再合成され、のプロセスが延々とくりかえされていると言える。

この多量体から単量体へ、単量体から多量体へのプロセスは糖でも脂肪でも行われている。

生命とは渦である、とはよく聞くがその通りである。

細胞質のタンパク質の流れはまるで太極図に描かれた陰陽マークのようだ。

陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる。

永遠の循環を止めない事こそが養生の要諦である。

この生命潮流を止めない秘訣とは?

それこそがヒートショックプロテインとオートファジーの活性化

つまりは原初免疫の賦活、であろう。

2013.08.27 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 原初免疫

神との対話

人体の免疫細胞は51億本の毛細血管により構成された9万6000キロ地球2周半の血流に乗りパトロール活動を行い異物や抗原を見つけるとそれに対応する白血球が駆けつけて処理し分解無毒化する作業をこなしている。

免疫細胞の総数は2兆個であり、毎日1000億個がリモデリングつまり死滅し再生しているが、その70%が小腸のパイエル板において腸内細菌の助けを借りて日々生まれており、それ以外の部位では肝臓や骨髄などでも免疫細胞は産生されている。

血管内を高速で循環していく白血球は平気で血管を素通りしてしまう!実際に身体の半分が血管内で残り半分が血管外に出ている写真まで捉えられているが、意外にもこの白血球の「血管すり抜け問題」がクローズアップされる事はない。

私はこの血管スルーの決定的な写真を見た時ついフィラデルフィア実験を思いだしてしまった(笑)トンデモ領域なので詳細は省くが、強力な磁力を付与すると何が起こるのか?の実験で、なんでも人間が壁やら何やらと融合しており全船員が死亡してしまったと言われる事件である。

だとすると、白血球には何らかの磁力やプラズマ力があるのかもしれない。でなければ、なぜ物体である白血球が物体である血管を貫通スルーできるのか説明が難しい。本来なら物体と物体は衝突するのに、いとも簡単にスルーしそこら中へとパトロール活動を展開しているのだ。なんでだろ〜う(笑)あの二人組の芸人はけっこう好きだった(笑)もとい、人体にはまだまだ解き明かされない神秘が満載である。

免疫細胞の中でもひときわきらめいているのが日本人の仙道富士郎博士が発見したガン消滅の鍵を握るNK細胞であるが、NK細胞の保有数には個人差があり、50億個〜1000億個と開きがある。風邪の発症率がNK細胞の保有数に準じているそうだ。つまりNK細胞が多いほど風邪をひきにくいということになる。

NK細胞を増やし活性化するには、鍼灸指圧治療や、お日様に浴びたり、温泉に浸かって気分が良くなったりして分泌される快感ホルモンのβエンドルフィンが有名であるが、それ以外の方法では笑いによってNK細胞は賦活されるし、ヒートショックプロテイン分泌によって活性化するし、キノコや納豆を常食すればNK細胞は増えるし、普通は午前9時と午後5時にもっともNK細胞は元気になるそうだ。

NK細胞が元気で数が多ければ簡単にガンになどならないはずであるが、精神的に落ちこむとNK細胞の数は10分の1に激減するという。精神とNK細胞は明らかに心身一如なのである。

2兆個の免疫細胞は10種余あり、そのうちのBプラズマ細胞が保有する抗体は1兆個もあり、90秒ごとに数百万個の抗体が産生されている。どんなウイルスや細菌が侵入してもほとんどに対応できる仕組みがあるのだ。これぞ地球生命史において生命体が身につけた共生力なのだ。

この2兆個の免疫細胞の働きに、さらに60兆個の細胞内免疫を加えると、つまりは人体とはまさにとてつもない免疫ネットワークにより維持されている事が理解されてくる。例え細胞外で抗原を捕捉できなくとも細胞内にはオートファジーという抗原分解機構が備わっており、ヒートショックプロテインを分泌すればHSP介在性オートファジーが起動され、ヒートショックプロテインによってオートファジーにより分解された抗原成分のアミノ酸すら新たな素材としてリサイクルされていくのである。

免疫は細胞外で活躍する免疫細胞と、細胞内で働くオートファジーとヒートショックプロテインの原初免疫によって完璧に維持されてきた。中国医学で言う先天の精とは原初免疫、後天の精とは免疫細胞のことを言うと解釈しても面白い。

私はこの細胞内の免疫システムに気づいた時にこれぞ第3の免疫であると最初は思ったものである。第1の免疫が自然免疫で第2の免疫が適応免疫という順番だ。しかしそれはどうも間違いのような気がしてきた。

細胞内におけるヒートショックプロテインとオートファジーの免疫システムこそが最も原始的な最初の免疫なのであり、その能力を発展させ特殊細胞に進化したのが自然免疫で活躍するマクロファージや樹状細胞なのであり、さらに抗原に一対一で対応するようにさらなる進化を遂げたものがT細胞やB細胞であり、もっとも変化に富んだ第4の免疫細胞がNK細胞やNKT細胞なのではなかろうかとの仮説が脳裏に浮上している。

人体の免疫システムであるこれら4種余の歯車がたくみに組み合わさり回転する事でヒトはこの地球上で雑多なウイルスや細菌に囲まれ、あらゆるストレッサーに曝されながらも平然と健康に生きてこれたのだ。

手を合わせるのなら神棚ではなく、むしろこの免疫のメカニズムにこそ合掌すべきだろう。

いつもながらの締めであるが、

神は我が体内に、細胞内に棲まう、のである。

2013.08.26 | | コメント(5) | トラックバック(0) | 原初免疫

細胞内の免疫

丹毒というレンサ球菌による皮膚疾患で38度以上の高熱が何日も継続すると3センチ以内のガン細胞がすべて消滅するとの報告が世界各地からある。

このメカニズムを少し解読してみたい。

人間の体には自然治癒力が備わっており、疾病に罹患すると発熱する仕組みである。なぜ通常の体温より数度も上昇させる機転が発動するかというとそこにはヒートショックプロテインというタンパク質の介在がみてとれる。

このヒートショックプロテイン略してHSPと呼ばれる物質は別名をストレスタンパクとかストレス防御タンパクとも呼ばれる物質であり、ウイルスや病原菌に感染した場合だけでなく、太陽光線の紫外線、天然、人工を問わず放射能を内外から浴びた場合、薬物という化学物質や水俣病の有機水銀に代表される重金属毒に曝された場合、無酸素状態、圧力、過冷却、外傷、温熱など体にとってのすべてのストレスに応じて体タンパクを正常化するために分泌される治癒物質である。

レンサ球菌が細胞内に侵入するとそれを感知した身体は悪寒を呈する。なぜ寒気を感じてブルブルするかというと、体温設定がこの時にサーモスタットの間脳視床下部で38度以上に設定されたからである。設定温度が38度なのに実際の体温が36度台だとまだ設定温度に達していないから身体はガタガタと震え立毛筋を収縮させて皮膚温を上げていく。

全身1京8000兆個のミトコンドリアも温熱産生をフル稼働しだし、特に肝臓や脳などの温度が上がる。もしもこの機転において解熱剤を投与するとこの肝臓や脳の自己治癒プロセスをシャットダウンさせる事になりライ症候群というミトコンドリア変性症状を引き起こし酷い場合は絶命の危機に陥る。

この体温上昇プロセスが無事に達成されサーモスタットのダイヤルが設定温度38度以上にセットされると自然に寒気が消失する。が、ここからは発熱にうなる苦行が待っている。発熱状態によって体細胞内では様々な免疫プロセスが進行する。

発熱によって分泌されたヒートショックプロテインにより病原菌によって傷ついたり破れたりしたタンパク構造が修復されていく。またヒートショックプロテインはシャペロン介在性オートファジーという機転を発動させて、使えない古くなったタンパク質やフォールディングに失敗したできそこないのタンパク質を分解しアミノ酸に変換していき、このアミノ酸からタンパク質を再合成し、上手にフォールディング(折り畳み)し、しかるべきポイントへと運搬していく。こうして壊れた細胞は元どおりに戻される。

また熱が出るとほとんどの者は食欲が低下して一時的な飢餓状態になる。これが実はとても優れた自然治癒機転なのだ。

細胞は口から食餌が入ってこないとみずからの細胞質に漂っている変性タンパク質などを食べる習慣がある。この自分の細胞成分を細胞みずからが食べる風習をオートファジーと呼ぶ。発熱して食欲が低下し外から食べ物が入ってこなくなると、オートファジーが全細胞で起動するのである。細胞は細胞質に漂う古くなったタンパク質やフォールディングに失敗したタンパク質を片っ端から分解しタンパク質はアミノ酸に多糖は単糖に脂肪は脂肪酸へと単量化し、人体の動的エネルギーであるATPを生み出す素材に変えていく。

この飢餓応答型のオートファジーはマクロオートファジーと呼ばれている。先に触れたシャペロン介在性オートファジーと共に発熱と食欲低下によってこの二種類のオートファジーが起動する仕組みである。このオートファジーが大規模に動くお陰で細胞質は急速に浄化されクリーニングされていく。

その際には細胞内に侵入したレンサ球菌もまたオートファゴソームという膜にくるまれ、その膜でくるまれた球体がリソソームという細胞の胃袋に合体し内容物が融合する事で捉えられたレンサ球菌はリソソームの消化酵素で分解され、使える素材はそのまま、また細胞質へと還元され新たな細胞原料やエネルギー源としてリサイクルされてしまう。

こうして丹毒に罹患して数日が経過するとその体内は罹患する前よりもすっかり浄化され綺麗になり平熱になった時にはガン細胞すら跡形もなく消滅してしまうのである。

ヒートショックプロテインにはミトコンドリア賦活作用があるので、ミトコンドリアがブラックアウト(機能停止)して生じるガン細胞はミトコンドリアの復活と共に役目を終えるし、ミトコンドリアやヒートショックプロテインにはガン細胞をアポトーシス誘導する力が備わっているので、もう使い物にならなくなったガン細胞はプログラム死され粉々になったガン細胞の断片は免疫細胞であるマクロファージによって貪食されてしまう。

発熱によってはガン細胞を瞬間的に殺傷するNK細胞やNK細胞に粉砕されたガン細胞を旺盛な食欲で食べてしまうマクロファージを活性化するβエンドルフィンというホルモンも分泌される。

以上、ヒートショックプロテイン、オートファジー、βエンドルフィン、NK細胞、マクロファージなどが相互に作用する事で癌の自然治癒が達成されると推定される。

細胞内免疫である原初免疫のヒートショックプロテインとオートファジー、細胞外免疫である自然免疫と適応免疫のマクロファージやNK細胞。

この細胞内外の二つの免疫機構がフルに稼働する事で自然治癒が促進されると結論できそうである。

私たちは今までは免疫細胞が活躍する細胞外免疫ばかりに目が奪われていたが、実はどっこい細胞内においても目覚ましい免疫活動が行われていたのである。

この根源的で潜在的な原初免疫に注目する事で内部被曝を防ぐ能力がアップするのではと私は今、想像しているのです。

原初免疫のカテゴリーを設けました。

少しこの話題を続けます。

2013.08.25 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 原初免疫

バースデー免疫(原初免疫序論)

38億年前、原始地球のある島。湯気が立ち上がり硫黄臭が漂うあるポイントで今かすかな生命の息吹が確認された。やがて地球生命種3000万へと進化する潜在能力を秘めて原始バクテリアが今ここに誕生したのである。

豪雨と雷鳴がとどろいた先程とはうって変わり今は強烈な太陽光線が照りつけている。この太陽光線には有用な光線だけでなく紫外線という38億年後には悪者と思われる光線も含まれているが、この酸化ストレスを与える紫外線をものともしない強さを原始バクテリアは身につけて誕生した。

原発で使用される核燃料や核兵器の素材となるウランという天然の元素は45億年の半減期をもつ。だから原始バクテリアが誕生した湯だまりの中にはまだ猛烈な放射能を放つ天然ウランもたくさんあったし、もっと強烈な放射能を放つ元素もいっぱいあった。

これら放射性同位元素の中にはその後地球から消滅したものも多数あるようだ。化学の元素表に今は掲載されていない元素が46億年の地球史の中では存在し、そのいくつかはウランのような放射性を帯びた元素であった可能性が高い。

放射線に紫外線という極めて過酷な環境で生まれた原始バクテリア。だからこそ人工核分裂生成物の濃度がものすごくハイレベルな汚染水の中でもバクテリアだけは生きていられるのである。ある発酵菌のパイオニアが以前に記事を挙げていたが、このバクテリアという種族はむしろ放射性同位元素に走性を示し、その元素を欲するようにそこへと駆けつけるという。いったい放射性同位元素に食い付き何をするのだろうか?

つまり、バクテリアにとっては放射性同位元素すらエネルギー源ということなのだ。非放射性だろうと放射性だろうとバクテリアは盛んにミネラルを吸収しそれらを材料に化学合成を営み自身の体構造を作り上げ、エネルギーであるATPを生み出すのである。まことにたくましい肉体をもつ種族、この世でもっとも強い、最強の生き物がバクテリアと言えそうである。そうターミネーターに対抗できるのはバクテリアなのだ。

オートファジーという細胞内浄化機構の研究は酵母菌でブレークした。ヒートショックプロテインは大腸菌の中でも合成されている。オートファジーによって細胞内に侵入した結核菌、Aレンサ球菌、サルモネラ菌、レジオネラ菌、リケッチャ、クラミジア、赤痢菌、リステリア菌などが分解されてしまう事がわかっている。

ヒートショックプロテインは傷ついたタンパク質の保守管理を行う。これらの事実から私は原始バクテリアに備わった原初的な免疫の主役こそヒートショックプロテインとオートファジーと今、推定して論考を進めている。

バクテリア体内にはマクロファージも樹状細胞も顆粒球もT細胞もB細胞もNK細胞もNKT細胞もないが、ヒートショックプロテインとオートファジーは有していた。この二つの機構を使い原始バクテリアは38億年を生き延びた。恐らくは最強の免疫系と呼んでも過言ではないのが原初免疫の実力である。

ヒトの細胞内にも原初免疫であるヒートショックプロテインとオートファジーはしっかりと根付き機能しずっと60兆の細胞を守っていた。

華やかな免疫細胞の活躍に目を奪われオートファジーやヒートショックプロテインの働きに気づく者はほとんどいなかったが、311を契機にここにきていよいよブレイクしそうである。いや、ブレイクさせようとしている者がいる。あっ、俺ね(笑)

もしも腸内細菌が放射性同位元素を原子転換し無毒化する事が可能であり、細胞内免疫であるヒートショックプロテインとオートファジーの働きでDNAが修復され続ける事が可能ならば、私たちにはまだ希望があると言える。

どうせなら希望だけを語りたい。

2013.08.24 | | コメント(3) | トラックバック(0) | 原初免疫

男女と書いてヒトと読む

セシウム137、ヨウ素131、コバルト60、クリプトン85、ルテニウム106、亜鉛65、バリウム140、カリウム42、プルトニウム239。

卵巣に濃縮する放射性同位元素だ。

なぜ卵巣にこれほど多くの原子炉由来の人工核分裂生成物が集まるのか?

それは生命誕生と密接な関わりがある。

卵巣には卵子が蓄えられているが、卵子1個には約10万個ものミトコンドリアが棲息している。脳や肝臓の細胞内にミトコンドリアが多く、精子や皮膚ケラチノサイトなどの脱落剥離しやすい細胞にはミトコンドリアが少ない事が知られているが、体細胞60兆個で平均するとだいたい細胞1個には300匹のミトコンドリアが棲息している計算になり、300×60兆個で人体には1京8000兆個もの膨大なミトコンドリアが棲息する事がわかってくる。

ミトコンドリアという揺りかごに包まれた存在がわれわれである。

通常細胞は300個なのだから卵子10万個のミトコンドリアは突出した桁違いの特別扱いということになる。つまりそれほど卵子の役割は重要なのであり、ミトコンドリアはミネラルを吸収しホルモンやATP合成をこなすゆえに上述の放射性同位元素すら旺盛に卵巣に集められ卵子に濃縮してしまうのである。

人類史における17万年前、東アフリカ。私たちの母なる母、太母(たも)、グレイトマザー。彼女から我々現生人類は枝分かれし繁殖した。

精子にいる100個ほどのミトコンドリアは受精し卵子内に入りこむと卵子の中で分解酵素によって消化されてしまう。男などたいした存在ではない事はこの生物学的な事実からもよく理解できる。所詮は男の役割など子孫を遺すための弾を放つだけの役目と言ってもいいだろう。

しかし女性は違うのだ。受精すればそこからは胎児を、人間を形成していくのである。胎児は羊水という生命誕生時と同じ湯温環境の中でヒートショックプロテインとオートファジーを駆使し、たくみにタンパク質を合成し変化させ造り替えながら、ひとそろいの人間の形をこしらえてしまう。誰の力でもない奇跡のプロセス。この大任を担う種族が女性なのだ。

なぜ私が反原発を訴えるのか?原発由来の放射性同位元素が周辺住民の健康を害し製薬メジャーを潤すから吐き気がする程に原発が嫌いという事もある。

しかし、一番の理由は恐らくは卵子を痛めつけ、精子を破壊し、人類が最早、種として終焉してしまうであろうという危機感がアンチヌークな言動へと駆り立てていると客観的には把握している。

生命を特徴づけるのは「代謝」と「自己複製」である。

別な言い方をすれば食と性である。

生命はこの二相を追い求め生きる。

食の安全が侵され、性が営めないのだから、人類は末路に直面しているのである。

もっとも怒るべきは卵子の継承者である女性のはずだ。いやその継承者から生み出され弾を放つだけの役目しか与えられていない男どもも、無論、もっともっと怒るべきだろう。

核文明とは男も女も殺し、精子も卵子も破壊され、人類種を殲滅する文明である。

こんな卑しくも浅ましい残酷で非道な悪魔のような文明ととっとと手を切り、わたしたちは女性型のミトコンドリア文明を築かねばならない。

共生こそが進化の原動力なのだ。

男も女も手を取り合って闘いましょう!

2013.08.23 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 原初免疫

ジャッジメント・デー

311審判の日、日本において原子炉が4基爆発、うち1基は限りなく核爆発に近い反応でプルトニウムやウランが大量に飛散する。通常は原子炉内において200種ほどの人工核分裂生成物が発生するが関東圏を311後に走行した車のエアフィルターより数十種類以上の放射性同位元素が発見された。ハワイやアラスカにおいてもフクシマ由来のプルトニウムが311直後には大量に発見されており、北半球全土がおびただしい放射能に覆われてしまった事は間違いない。

40日周期で放射能の濃度が上がる事から北半球をグルグルと放射能を含む大気が循環し続けている。そして今もってまったく収束のめどがたたないフクイチからは連日2億4千万ベクレルもの膨大な放射能が出続けており、北関東では普通に大気中をプルトニウムが今でも舞い続けている。地球人類はかつて経験した事のない原子炉シビアアクシデントに遭遇している。

某化粧品メーカーの製品によって皮膚の色素が抜ける害作用があったとの報告は実は被曝症状を目立たなくさせる目くらましであったとの噂が出始めている。白斑という症状はすでにチェルノブイリでは被曝症状として確認されているそうである。甲状腺の異常や免疫のかく乱により発症すると言われるが、皮膚は細胞分裂の激しい部位であり、特に内部被曝では顕著に症状がでやすい部位である。

他には腸管内膜や髪の毛、爪、歯、骨髄造血巣など細胞分裂が盛んな部位に最初に被曝症状が顕れる。内部被曝により細胞内に入りこんだ放射性同位元素は天然のミネラルと同じ扱いを受けて間違いなくミトコンドリアへと吸収されてしまう。ミトコンドリアはATPという人体の動力源を生み出すエネルギープラントであり、またホルモン産生をはじめ10種類以上の働きをこなすミクロプラントであるので、もしも被曝してこれら機能が損なわれるとあらゆる疾患が出現する。

メラニン色素を産生するのは皮膚のミトコンドリアであるから、皮膚ミトコンドリアが内部被曝すればメラニン色素が産生できずに白いままの皮膚がそこかしこに出現すると予想される。つまり白斑という症状には内部被曝が原因する可能性はやはり否定できない。あるいはメラニン色素を産生する能力が低下し、皮膚の再生機能が落ちている部位に漂白作用のあるような化学物質を貼付すると通常は再生能力が強くその化学物質には負けないが、再生能力が低下した被曝状態ゆえにもろに化学物質の作用が皮膚ミトコンドリアを直撃しミトコンドリアがシャットダウンしメラニン色素を作れない事態が起こっているのかもしれない。いずれにしろ、このような情報に接した場合には慎重さが必要である。

半分は真実、半分はマインドコントロールというハーフトゥルースの手法が用いられており、簡単に被曝症状と言うとかえって放射脳などと揶揄されてしまいがちである。確かに被曝症状でも出現するが、皮膚再生能力が低下した場合でも出る症状だろうし、核実験からこっちずっと大気の放射能濃度は上がりっぱなしなのだから今までの白斑症状もまた被曝が原因かもしれないと疑うのもおかしくはないし、まま化粧品でそのような症状が出る事も勿論あるのかもしれない。いったん情報を精査し落ち着いて思考する癖を身につけたい。

熱中症の増加はここ数年のあいだウルサイほどアナウンスされるが、これもまた放射能による免疫低下もあるだろうし、そうでない産業毒やビタミンなどの栄養素の不足によっても出る症状であるので、すべてを被曝と決めつけるのも危険ではある。ただこれほど深刻な放射能汚染が進行しているのだから、もう何が起こっても不思議ではない。

分析と評論ははっきりいってもうウンザリである。私たちはよりリアリストにならねばなるまい。効果的な内部被曝の予防法を知り日々実践する。その事に傾注する方が賢明である。どんな情報が出ようとも日々の養生を欠かさない事が今の健康を守る方策となる。常に今なのだ。今の連続が自分史をつむぎ未来へとつながっていく。今が健康ならそれが一番大事なのである。常に今、今と反芻したらいいだろう。

江戸期によく読まれたと言われる貝原益軒の養生訓はあまりに有名であるが、内部被曝を防御する方法は説かれていない。今の世にも無数の健康法指南の本や情報があるがその中にも内部被曝を防ぐ情報はほとんどない。私たちは何の対抗策も教えられずに放射能環境に放り出されている。少なくともこうした方がいい、こうすればもしかしたら被曝症状を軽減し緩和し回避できそうであるという方法論を提示すべき医療者たちはいっこうに口をつぐんだままである。

益軒翁は「医は仁術なり」と言った後でこんな事も言っている。「天地の生み育てる人を救い助け、万民の生死を司る術なれば医を民の司命といい極めて大事の職分なり」と。また「その才なくば医とすべからず」とも言っている。ポスト311の医療者に課せられた使命とは『内部被曝を防ぐ養生法を提示する』の一点に尽きた。その任を引き取りそれに準じた者だけが311後に医療者として認められる資格を有したのだ。果たして有資格者は今現在、何人いるだろうか。

私は311当日、地震発生8時間後にネットに内部被曝を防ぐ養生法を書き込み、今に至るまで延々とこの問題に取り組んできた。誰が評価するのかまったく未知の世界であったが、ここにきてようやく理解者が少しづつ増えだしたようである。乳酸菌運動のパイオニアである飯山一郎先生には感謝の限りを表明したい。

ジョン・コナーはまだ現れていないのだろうか?いやいつも私たちの体内には優秀なブレーンがおり、アンチヌークなパルチザンである抵抗軍がずっとパトロールし前線を守っていたのである。細胞の数兆分の一の大きさのミクロのターミネーター、人工核分裂生成物に負けない秘訣は「原初免疫」の賦活にある。38億年前、天然の放射性核種にすら打ち勝って誕生した原始バクテリアのもつ免疫系こそがヒートショックプロテインとオートファジーであった。このオリジナルな抗放射能免疫系を活用しポスト311を生き延びるのだ。

サラ・コナーたちの出番である。ミトコンドリア・イブの末裔こそがこの膨張し破裂し収縮する宿命を帯びた男根文明を終焉させる鍵を握っている。女たちよ、共に闘いましょう!

2013.08.22 | | コメント(20) | トラックバック(0) | 原初免疫

草木虫魚を友とする 2

セミが鳴いている。ミンミンゼミだ。あのセミの鳴き声は少し滑稽だけど耳に強く残る。今朝方に羽化したのだろうか?誰に教わるのでもなくイキナリ元気な声を上げている。クマゼミもニイニイゼミも鳴いている。セミがまだ鳴いてくれる地区に住んでいる幸せを今夏も噛みしめよう。

セミは木の皮にへばりつき樹液を吸う。3〜17年間の幼虫時代も樹根から木の養分を吸って大きくなる。成虫になって吸うのは特に糖分であるそうだ。植物の細胞壁はグルコースという多糖で覆われており、乾燥や紫外線などにより自分自身が傷つけられる事を防ぐのが細胞壁のグルコース、多糖体である。

この植物の細胞壁の多糖は311後に人々を悩ませる放射線障害を軽減緩和し予防する効能があり、ある鍼灸師などは311直後からずっとこの多糖の効用を力説し続けていた。あっ、その鍼灸師ってのは俺だけど(笑)果たして私ごときの妄言を信用して実践した者が何人いたのかは定かではないが、多糖の効能はやはり信用に足ると確信している。

セミはけっこう長く生きるらしい。土中で長きを過ごし成虫になると1週間という定説はどうも疑わしく、成虫でひと月くらい生きるなんて説もあるらしい。なるほど、定説なんてものはやはり当てにならないね。おっ、アブラゼミが仲間入りしてきた。ミンミンゼミは一休みしたのか?

ギリシャの医聖ヒポクラテスはヤナギの樹皮を消炎鎮痛目的で使用していたそうだが、後にヤナギの樹皮からはサリチル酸という成分が発見される。このサリチル酸をもとにアセチルサリチル酸を生成したのが消炎鎮痛剤で有名なアスピリンである。このヤナギの樹皮に含まれるサリチル酸はほとんどの樹皮に含有されているのである。

なぜ植物はその細胞壁に消炎鎮痛剤を保管しているのか?なにも人間のために、いや、製薬業界のためにサリチル酸を分泌してくれているのではあるまい。ようは植物だって細菌やウイルスに感染される事があるし、あるいは虫にかじられたり、強風でモノがあたり傷つき、炎症や痛みを起こすのだろう。そんな時のために自前で消炎剤、鎮痛剤を用意しているということなのだ。

そんな植物さんの側の事情には頓着せずに人間は植物の樹皮の薬効に古くから目を付けて利用してきた。アマゾンには「龍の血」と呼ばれる植物があり、その樹液の薬効の素晴らしさに南米のネイティブたちは助けられてきたし、松ヤニは中国漢方では松脂(しょうし)と呼ばれる生薬であり消炎剤として主に膏薬に利用された歴史を持つ。

この松の樹皮にも非常に優れた抗酸化物質が含まれるそうで、原発大国もとい文化国家?であるおフランスなどでも注目されているみたい。まあ、俺は西欧かぶれを卒業したから、舶来発のものにはあんまり気が向かないけどさ。

おいおい、でも中国漢方では古くから使われてきたのだし、松はカミさんの実家の浜辺にもいっぱい生えてるし、松に罪はないんだからつまんねぇケチな了見だすなよ(笑)

アブラゼミはよく松に止まって鳴く。けっこうギーギーうるさいね、あいつは。ウチのうば桜や梅の木でも鳴いてる。セミってのはほんと一生のあいだ木に養われて生きるんだね。だからセミの抜け殻は生薬名を蝉退(せんたい)と称し、解毒、消炎、解熱、皮膚病、腫れ物なんかに効があるとされ、消風散という皮膚掻痒症を治する漢方薬の原料になる。

蝉の抜け殻にはサリチル酸をはじめ樹皮、樹液がもっていた薬効エキスが濃縮しているのだろうか?古代中国の大森林では治療家たちが夏の風物詩としてセミの抜け殻を拾い集めたのだろう。

「草根木皮これ小薬、鍼灸これ中薬、飲食衣服これ大薬、身を修め心を治むるはこれ薬源なり」

草花や樹液で生かされる虫たちは生まれながらにして食薬一如の一生を歩む。人間もまた同じだったはずだ。

おっ、またミンミンゼミが鳴き出した。

原発を止めた先にある文明は草木虫魚を友とする健康な文明であってほしい。

2013.08.06 | | コメント(76) | トラックバック(0) | 墨興安国論

目に青葉 山ほととぎす

相変わらず原発を止めると「江戸時代に戻るのか?」と脅す手法をメディアや政治家などが使っているようだ。俺さぁ、ほんとに江戸時代に戻りたい。だって産地なんか気にしなくて食材が手にできて安心してオマンマが食べられる幸せが江戸に行けば「取り戻せる」。どれほどそれが幸せか?

トリモドス、とりもどす、取り戻す、って九官鳥のように連呼するヘンチクリンな政党がいるけど、いったい何を取り戻すってんだい?俺なら311前の汚染されていない世界を取り戻す、とハッキリ言うけど。おっと、311前も随分と汚染されていたんだっけか?

1966年に日本では初の原子炉が稼働したんだけど、それから増え続けて54基になった原発からは通常運転で普通にトリチウムを含む汚染水を海へと放出し、煙突からはクリプトン85を含む放射性希ガスを吐き出してきた。もうとっくに日本全土は壊滅的なまでに汚染された放射能国家だったんだ。今思い出した(笑)

トーデンなる電力会社が汚染水の放出に関して「事故前と大差ない」と発言したそうだよ。本当の事を告白してしまっていいのかな?となんかこっちが不安になるんだけど、電力会社にとっては通常運転で放射能汚染をする事は暗黙の了解なわけで、このようなシビアアクシデントによる大規模汚染に至ってもたいして感慨は湧かない図太い神経があるのだろうね。恥知らずで厚顔無恥で傲岸不遜。決して見習いたくない心性ではある。

この地球という星には現在のところ430基ほどの原発があり、核燃料を造る工場があり、核兵器を造る工場があり、原発で生まれる高レベル放射性廃棄物を一事保管というか永久保管するかたちで処理というか置いておく施設があり、そのような核のゴミを再処理と称して原爆や水爆の原料に精製する再処理工場なるものがあり、おおもとの核燃料の原料であるウランを採掘する鉱洞があり、また、ロスアラモス研究所などが有名だけど原爆を研究開発する施設もある。

まあ、おびただしい核産業にまつわる施設が世界中にあるわけで、それぞれの施設は多かれ少なかれ稼働開始からずっと常に放射能を漏らす事態を延々と続けてきた。

旧ソ連の核施設が川へと汚染物質を流した後遺症は下流域の住民の健康被害となって露呈した。牛がその川で水を飲み、その牛の分泌する乳をその地区では食料とするのだから、川に流された放射性核種は牛から人へと濃縮し、人間の生殖細胞のDNAを破壊した結果、四肢欠損の子供が生まれたのである。

いつも思うのだけど、空気や水や大地を汚染するくらい罪深い所業はないと憤然たる感情が湧く。

この地球という星は46億年もの長い歳月を経て完成され進化し成長しているひとつの生き物である。真っ赤に燃えた灼熱のマグマの海がやがて真っ青な海と化し、原始生命が誕生し、長きバクテリア時代を過ごした後に5億年前のカンブリア爆発が起こり、生命は多様化し、様々に適応し今現在の地球生命層を形成した。

この46億年のただの一瞬だとて無駄な時はなかったのだし、奇跡の連続と言って言いあるべくして成せる宇宙の御業(みわざ)によって地球という星の動的恒常性が成立したのである。

大地は常に動き続けている。2億年前にはたったひとつの巨大な大陸パンゲアがたったひとつの巨大な海パンサラッサに浮かんでいた。そこはまさにワンワールドだったろう。国境もなく紛争もないひとつの平和な島があっただけ。馬鹿な国家間紛争に明け暮れる2億年後の五大陸時代もまたさらにここから2億年が経つとひとつの島アメイジアにまとまってしまう。

飴細工のように大地は地球表面で分裂と融合を繰り返している。その飴の上に線を引き、国なる概念を用いて人々を分断し、どうでもいい貨幣経済なるものを信仰させ、貨幣を多く持つ者が富める者と錯覚させるマインドコントロールを行い我が物顔で地球中を放射能や産業毒で汚染し続けた奴らがいるけど、そいつらもどうせ2億年後には跡形もなくこの世には存在しない。

そもそも、おれらはただありがたく地球の上でみんなで仲良く暮らせばいいんだよ。植物さんはね、医者なんかにかかれないから自分で細胞壁に色んな生理活性物質や抗菌殺菌物質や抗酸化物質を生みだしている。葉っぱ一枚が行う光合成を同じようにこなす工場など絶対に人間は科学の力をもってしてもできないのだ。二酸化炭素と太陽光線と水を使ってグルコースを生み出す植物があればこそ、地球に棲まう動物は生きていけるのだ。これが地球上の生命界の契りである。

すべての動物たちは植物に直接間接に養われている。そして植物は大地のエキスを吸い、大気を取りこんで、雨や露水でその生を養っている。その大地と大気と水を汚染するとはどれほどの馬鹿な連中だろうか、人類は!

水は永遠に循環している。雨は川になり海になり水蒸気になって雲と化しまた雨となって大地に降り注ぎまた川になり海に帰る。ダヴィンチを魅了したこの水の循環サイクルにトリチウム水が混入する事態が今まさに起こっている。植物の生を養えない環境危機すなわち地球生命の危機が到来した。

311以来、食べていないものがいくつかある。江戸時代には時期が来るとカカアを質に入れてでも食べたいと江戸っ子が欲した粋でイナセな食べ物だ。どうも、もしかすると、金輪際、食べられないかもしれない。

「江戸時代に戻るのか?」

ワンダフル江戸に戻れたらどんなにいいだろうか。なんでこんな馬鹿ばっかの世の中になっちまったのかなぁ。まあ俺もその馬鹿のひとりだけどさ(笑)

初物はもう2億年後までおあずけかね。

2013.08.05 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

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