第五章 獲得(生き延びるため)

地球が誕生したのが46億年前であり、その後6から8億年を経て地球には最初の生命が産声を上げた。化石などの分析から38億から40億年前の間にアースベビーがバースデーを迎えたと予想されている。地球で最初にオンギャーと呱々の声を上げたのはヒートショックプロテインを内包する化学合成細菌の水素細菌だったのだろうか。バクテリアの体構造を形成する部品が一斉に揃いすべてがうまく組み合わさって生命体が出来た?わけでもあるまい。時計の部品をバラバラにして袋に入れガチャガチャとかき混ぜていると自然にすべてのパーツが組み合わさり細かいネジまでがうまく締まってしかるべき位置に収まりカチカチと秒針が動き出す確率が理論的には0に近いのと同じく、生命発生もそんな奇跡と偶然の連続では発生しないのである。この宇宙は精緻な情報系で覆われている。くまなく量子真空という情報媒体が浸透した世界である。原子構造から銀河系構造まですべて一律のフラクタルな法則に貫かれ構成された世界である。すべてを育む原動力はこの見えざる法則に従っている。生命発生は宇宙意思が発動したがゆえに生じたのである。

原始バクテリアが生まれた地球はその後20億年間はバクテリア時代であったわけである。生命史の基礎、この20億年間のタメ、厚みがあったからこそ、先カンブリア期を経た後にDNAはその才能をいかんなく発揮する。道という名の付く作法、例えば茶道、華道、武道、医道や日本舞踊など日本の伝統芸能における修練のプロセスは守破離の道程を経て成就すると言う。守る時期とは型を身心にしみ込ませる時期であり、破る時期になると型を捨てる試みをし、離れる時期が来たら自分独自の流派を掲げる。こうして伝統芸能は時代に即した息吹を維持し今まで連綿とその伝統をつむいできた。地球に生まれた細胞もまた同じ転帰をとって変遷したと私は認識している。守の時期はつまりバクテリア期であり20億年間つづいた。変わりゆく地球環境にいかに適応するのか?という訓練を充分に積んだのがこの20億年間であったのだ。

原始バクテリアたちは最初は有機物が少ないから手元にある元素を使って独立栄養型の化学合成を行い生命を維持した。やがてこれら化学合成細菌が生みだした有機物を利用して発酵菌が解糖系でATPを生みだす。発酵菌と化学合成細菌の2種に加えて今度は嫌気性光合成細菌という無尽蔵の光エネルギーを利用できる新種が誕生する。ここまでの3バクテリアの流れだけでもすでに革命的な変化が見られるのだ。光合成という手段の獲得。守の時期に破離の階梯が入れ子構造で入りこんでいるのである。嫌気的光合成細菌はその機能を進化させていく。光を捕獲する装置クロロフィルを完備し、さらに暗反応を行うシステムに移行する。この後にこれら光合成細菌は遺伝子の交換を行うようになり、藍色細菌、シアノバクテリアが生まれるのだ。ついに酸素発生型細菌の誕生である。守の20億年の間にもまた破はあり離があったのだ。離という高等芸能は藍色細菌の飛躍である。

シアノバクテリアの痕跡はオーストラリアやカナダの27億年前の地層から発見されたストロマトライトと呼ばれる化石に見いだす事ができる。キノコ状の形態で群生していた藍色細菌たちが生みだした大量の酸素はすでに海中に溶けていた鉄イオンと反応し、酸化鉄を作り、海底に沈殿しやがて鉄鉱床をつくるまでになる。私たちが使っている鉄製品も藍色細菌が生みだした酸素のお陰と言えようか。藍色細菌は大量の酸素を吐き出し地球環境を一変させた。酸素は嫌気性細菌にとっては猛毒であるので多くの嫌気性細菌がここで絶滅した。現在の地球環境と同じ酸素環境に適用するニュータイプ好気性細菌が登場する。酸素と光エネルギーを効率的に利用し、解糖系だけでは2分子のATPのみであったものを、クエン酸回路と電子伝達系を加味し、19倍量の38分子のATPを生み出せる大容量メガジェネレイトATPタイプが好気性細菌であった。この好気性細菌であるプロテオ細菌の構造や機能は今の私たち細胞内に棲まう共生体ミトコンドリアに瓜二つであるという。そこから帰納して推測してもαプロテオ細菌が私たちミトコンドリアの祖先と予測できるが、研究者らはミトコンドリア内膜の構造の起源やDNA解析などからミトコンドリアの祖先は好気性細菌と推定している。

地球細胞史の守の時期20億年間にも弱肉強食の時代があり、手っ取り早く手元にいるヨソの細菌を喰らってしまう策略に出た細菌も数多くいた。その内のひとつである嫌気性細菌が好気性細菌を飲み込む事でもしかするとミトコンドリアの道が開けたのかもしれない。とにかく嫌気性細菌と好気性細菌は目出度くドッキングに成功したのだ。今から20億年前に両者は出会い、12億年のすったもんだを経て8億年前に完全に合体したという説もある。好気性細菌は合体後にすぐに自身のDNAの大半を宿主である嫌気性細菌に明け渡したという。完全に共生するという意思を示したのである。酸素のない嫌気的環境にあっては解糖系を使いATPを生みだし、酸素や光や温度が適切であれば爆発的に大量のATPを産生する凄テクの持ち主。わたしたちの体細胞60兆個には原始バクテリア時代の叡智が凝縮しているのです。

地球に棲むすべての生物には一律に1Gの重力が負荷されている。人間とて同じである。超音速ジェット機のパイロットは急上昇する際に4Gから5Gの重力をもろに受けるが、このくらいのGで失神寸前となる。バクテリアは1万5000Gに耐えられるシロモノである。5Gで死にそうになる人間と、1万5000Gでも平然としているバクテリア。どう見てもバクテリアの方にこと重力負荷においては軍配が上がりそうである。いや重力だけではあるまい。音波や電気、磁気、大気圧、温度変化などバクテリアの得意不得意はあろうが熱水の300度の噴出口にすら、また高濃度の硫黄環境にさえ適応し生き延びてきたのがバクテリアである。バクテリア20億年史において自然治癒に必須の物質は出揃ったとみて良いであろう。重力が負荷されれば身体構造は圧迫されへしゃぐ事があったろうし、地震や雷など自然現象によってもバクテリアの細胞膜は傷つき、細胞質はゆがめられた。しかしその都度、ヒートショックプロテインが分泌され、一酸化窒素が分泌され、縮んだ細胞質は拡げられ、おかしくなったタンパク質は修復された。バクテリア時代の治癒能力はそのまま人体内にあっても自然治癒の雄として今も働き続けている。

鍼灸指圧治療をすると体内には旺盛にヒートショックプロテインや一酸化窒素が発現する。バクテリア時代の名残であるこれら治癒物質に満たされた体細胞60兆個は38億年前の原始地球を想起しながら英氣を養うのである。治療後の爽快感で思わず発したア〜ッという声は、まさに40億年前のアースベビーの呱々の声なのかもしれない。

スポンサーサイト

2013.04.30 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

第四章 共生(あたえあい)

およそ40億年前の地球で生まれたいっち最初の生命体、細菌たちは①化学合成細菌→②発酵菌→③嫌気性光合成細菌→④酸素発生型光合成細菌→⑤好気性細菌、というプロセスを経て、20億年ほどのタメをもってバクテリア時代を過ごす。この生命進化の最初期のタメの時間。ここにこそ養生法のヒントが潜んでいるとも言えようか。水素細菌は水素をエネルギー源にする細菌であるのだろうが、今現在の人体細胞内においても水素は重要なエネルギー獲得の原動力である。ミトコンドリア内膜において水素イオンは膜外と膜内を行き来し、ATP合成酵素を回転させる動力源として活躍している。水素という宇宙でもっともありふれた元素がイオン勾配というある種のフリーエネルギーを利用しながらATPという生命維持にとって必須のエネルギーを生み出している。このミトコンドリア内膜の水素移動によるエネルギー獲得法は原初のバクテリアであった水素細菌の機能が進化したものなのかもしれない。発酵菌の乳酸菌は解糖系から乳酸を生み出す。人間の細胞には解糖系が依然として機能しており、栄養素として取りこまれたグリコーゲンという糖を分解して2分子のATPを産生している。この解糖系の過程で生み出されるピルビン酸がミトコンドリアへと運ばれるとクエン酸回路が起動し、最終的には電子伝達系で水素が動いて結果として38分子のATPが産生される仕組みである。発酵菌の面影は細胞内の解糖系に見られ、水素細菌の名残はミトコンドリアの電子伝達系に見える。好気性細菌とは酸素を駆動力としてエネルギーを生み出すシステムを獲得した細菌であるが、酸素を使ってミトコンドリアはクエン酸回路と電子伝達系を動かしている。ミトコンドリアの祖先はαプロテオ細菌という好気性細菌であり、この好気性細菌が真核生物という核膜に包まれた遺伝子をもつ細胞に取りこまれて共生したハイブリッドタイプの生命体が発生したのが20億年前頃とされる。嫌気性の発酵菌タイプの真核生物と好気性のミトコンドリア型の細菌がドッキングして地球の生命史は新たなステージを迎えたのだ。ここまでの原始バクテリア20億年史。この初期生命の発現過程をつぶさに見ればいかに私たちの体細胞がバクテリア感満載かが理解できてくる。60兆個の細胞ひとつひとつに地球生命史の最初期の20億年の歴史がギッシリとつまっているのである。まことに我ら人類はバクテリアの機能が集積した生き物に過ぎない。

ヒトは多細胞生物であり脊椎動物門の頂点であり哺乳類の王様であり自称ホモサピエンスつまり知恵のある猿と自分を認識しているので、とかく単細胞で肉眼で捉えることが出来ない細菌たちを馬鹿にしてしまう。この単細胞が!なんて慣用表現すらある。単細胞のバクテリアくらい素晴らしいものはいないし、我らが祖先だぜ。人間ってのはつくづく愚かだよね。自分の父母である地球よりも上のような気分でいるし、地球生命史の大先輩でありいまだに自分の細胞はその機能で維持されているバクテリアたちまで小馬鹿にすると来ている。もうどうしようもない程にお馬鹿な猿と化しているのが現生人類たちである。近代になり教育が進歩した?いやいやアホが増えただけだよ。

さて、嫌気性細菌はなぜ好気性細菌を共生させたのか?一説によれば酸素濃度が上昇した地球環境に適応して嫌気性細菌が生き延びるには好気性細菌を取りこんで酸素をエネルギー源にするしかなかったと言われている。生き残り戦術として嫌気性細菌がとった方法が結果として生命進化を一段ステージアップすることに貢献した。ここに私は適応命理を見るのである。「生命現象とは内外環境への適応なのでありその適応現象には善悪も邪正も存在しない。あるのは命の理だけである」そうなのです。嫌気性細菌は命の理に従って行動したに過ぎないのです。いや好気性細菌もまた命の理に従い嫌気性細菌の中にみずから入りこんでいったのかもしれません。共に生きようとする姿勢。それは与え合う愛の精神の発露でしょう。どちらもエゴが起点ではない自然な与え合い。ここに適応命理なバクテリア愛を見ます。私たちは20億年前の細菌どうしの愛がつまった細胞を60兆個も保有しています。その原初の力で生きているのです。あだら疎かにできません。細胞たちは必死に今この瞬間も生命史40億年で獲得した叡智をフルに稼働し私たちを生かしてくれているのです。神などいません。いや細胞の営みこそが神と呼べる現象です。

嫌気性細菌の働きは細胞質での解糖系として機能していますが、ミトコンドリアが様々な物理的ストレッサーにさらされて疲弊するとバックアップ機能として解糖系を亢進させてミトコンドリアが産生するATPを補填します。これがガン細胞内における解糖系の亢進と呼ばれる現象「ワールブルグ効果」です。つまりガン細胞とは単に適応命理な現象の結果生まれた細胞なのです。別に恐ろしいわけでも、忌み嫌うべきものでもありません。ガン細胞もまたバクテリア愛の発現なのです。その事を理解せずにガン細胞を殲滅する事のみを追及してきた近代医学。いかに愚かな医学であるか!ここ300年余の西欧近代医学史はガン細胞の虐殺史でもありました。私たち細胞の成り立ちに目を向けることなく、ただただ現象を斬り刻み捨て去る事を追及する医学とは、まったく愚かにも程があります。なぜそのような現象が立ち上がるのか?その本態を解明する事こそが科学ではないのですか?私は多くのガン患者をこの指で触れるという臨床の中からガンの真相を悟りました。嫌気性細菌と化した身体は実に堅いのです。まるで甲殻ボディです。末期の膵臓ガンのおばあちゃんの僧帽筋はまるで亀の甲羅の如く盛り上がり固まっていました。いくら押してもビクともしません。それは荒々しい原始地球を生き抜いた嫌気性細菌が38億年前から蘇った姿だったのです。それこそが身体バクテリア愛だったのです。

適応命理。細胞は外部環境と内部環境に適応して、嫌気性細菌と好気性細菌の力の配分を調整しています。嫌気性5%、好気性95%のATP産生が人体細胞の理想的配分です。これに見合う養生法こそが身体をよく養うのです。ミトコンドリアを賦活するライフスタイルこそが生命史40億年への恩返しです。ヒートショックプロテインを分泌するとガン細胞内でつぶれていたミトコンドリアが復活します。ヒートショックプロテインが分泌されるとミトコンドリアをはじめあらゆる体タンパク質が正常化し円滑に動き出します。40億年前に生まれたタンパク質ヒートショックプロテインは養生のカナメです

2013.04.29 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

第三章 細菌(われらが祖先)

38億年前の原始地球、ある日、ある島の湯だまりでポップコーンがポンポンと弾けるようにヒートショックプロテインが発生した。それはひとつの島だけで起こった現象に見えたが、同時に多くの島で同じ現象が起こっていた。宇宙意思が作動した結果である。あるひとつの強い意志により地球は生まれ、その星に生が授けられたのである。生命発生に必須の物質が集まり、生命を生み出す情報群である信号系、物理系のエネルギーも添加された。電気力、磁力、重力、音波、温熱、大気圧、原初的知覚、宇宙の鼓動1ヘルツ以下の波動、これらのすべてが生命発生に必要な情報である。イナズマが光り、雨が降り、高温であった湯だまりはちょうど37度から42度付近の温度まで冷やされていた。人体の恒常性を維持する最適の温度帯。ヒートショックプロテインがもっともよく発動する温度である。じんわりとした気持ちいい温度はまるでツボ腎兪に温灸を当てると温められた血液が全身をくまなく覆うが如き温度である。今、ついに地球で最初の生命が発生した。

確かにヒートショックプロテインが発生したのであるが、もちろん、それだけでは生命たり得ない。細胞膜も必要だし、核もいるし、細胞質も細胞質内で活動する酵素タンパク質も必要である。この酵素タンパク質は恐らくはヒートショックプロテインが原型となり後に様々な種類の酵素群が形成されていったと思われる。同時に偶然でなく必然の法則に従いある種のバクテリア、微細な細胞のような原始生命体がまず生まれたのである。これら細菌はいったい何を栄養源としたのか?いまだ有機物であるエサは皆無の世界である。みずからが独立栄養生物として何らかの物質を栄養源としてATPを生みだし、炭素を同化し、その小さな身体を維持する物質を合成しなければならない。定説によれば化学合成細菌が最初の生命であろうと言われている。水素、硫化水素、硫黄、アンモニウムイオン、亜硝酸イオンなど有り余る手元の元素、物質を酸化することでエネルギーを獲得する細菌群である。水素細菌、硫黄細菌、亜硝酸細菌、硝酸細菌などのグループが地球最初のバクテリアであった。

彼ら化学独立栄養型のバクテリアが生みだした有機物と海洋や干潟に自然に紫外線や宇宙線によって形成された有機物から、次ぎにこれを分解する事で栄養を得る細菌が生まれる。第二陣は解糖によってエネルギーを得る発酵細菌の登場である。この時代と言っても38億年から少し経た頃、まだ地球には酸素は無かったのである。無酸素の状態でエネルギーを生み出すタイプを嫌気性と呼ぶ。つまり嫌気性の発酵菌たちがついに誕生したのだ。アルコール発酵菌、乳酸菌たちが跋扈を始めた。これら発酵菌は解糖を経て嫌気呼吸を行い、グルコースが解糖系を経てピルビン酸になり、アルコール発酵ではエタノールと炭酸ガスに、乳酸発酵や解糖では乳酸に変換される。乳酸菌は今やポスト311の時代における被曝防御のアイコンともてはやされているが、その歴史をたどると何と原始地球の二番手の生命体というまことに由緒正しき我ら人類の祖先であることが確認できるのである。この解糖系というエネルギー産生システムは人体細胞内にあっても今もなお作動し続けているシステムである。やがてミトコンドリアの祖先であるαプロテオ細菌が出現すると嫌気性細菌はこれと共生することで酸素環境に適用し命を長らえる方法を獲得する。私たちはこれら原始バクテリアの融合した細胞をもつ貴い存在なのだ。

嫌気性細菌はさらに進化し、光合成という手段を獲得する。無尽蔵の膨大なエネルギー源である太陽光線を利用してエネルギーを生み出す方法を編み出すのである。嫌気的光合成細菌の出番である。光捕獲装置であるクロロフィルを大量に用意した長波長の光線を利用できる嫌気的緑色光合成細菌が30億年前に姿を現す。この緑色光合成細菌からは短波長の光を利用する紅色光合成細菌が分岐する。28億年前になると、この2タイプの光合成細菌が融合してハイブリッド型の進化した細菌が生まれる。藍色細菌・シアノバクテリアの誕生である。シアノバクテリアは明反応において水を電子の供給源とするので、酸素が発生する。ついに酸素発生型光合成細菌が誕生したのである。時系列で発生したバクテリアを並べてみよう。

①化学合成細菌→②発酵菌→③嫌気性光合成細菌→④酸素発生型光合成細菌という流れである。酸素の発生という一大事は地球環境を激変させてしまう。ストロマトライトと呼ばれる藍色細菌のサンゴ礁様の化石が27億年前の地層から発見されている。地球は27億年前に至り大陸が出現しその浅瀬には大量のシアノバクテリアが繁茂する時代を迎えていたのだ。海中の酸素濃度が急上昇し、今の地球環境と同じまで酸素が増える事になる。増え続ける酸素は猛毒の活性酸素を産生する。これが嫌気性バクテリアの命取りとなり嫌気性細菌が大量に絶滅する事態を引き起こす。ここをもってこの難を逃れた嫌気性細菌の中から、光合成の暗反応を逆転させてクエン酸回路にし、糖の合成系を解糖系に反転させて、酸素を利用できる好気性細菌が誕生する。奇跡の瞬間である。これが後にミトコンドリアのもととなるプロテオ細菌であった。

原始地球で産声を上げた我らの祖先、一連の細菌たちの成り立ちを足早に追ってみた。原始環境に適応しながらご先祖様のバクテリアたちはたくましく命をつむいでくれた。宇宙意思に見守られ。私たちの細胞には至る所に彼ら原始バクテリアの痕跡が見られる。荒々しい原始地球を生き抜いたご先祖様がいたアカシであり、地球に生きる者の誇りである。プライド オブ ジ アース。地球に生きる者の誇り。これを胸に私たちは生きるべきである。地球に優しくだと?何をとち狂っておるのだ、人類よ!地球こそが我ら人類の母であり父なのだ。まだまだ甘っちょろい人類などに父や母がお世話になる時代ではない。馬鹿息子、馬鹿娘なのに何を言っとるか!愚か者よ。なぜにここまで地球を破壊した?なぜにこれほどの汚染を引き起こした?自分の親を傷つけ汚し続ける愚かな人類よ。お前たちがまだ気付かないのなら今に絶滅させるぞ、という警告。これこそが天変地異なのである。地球にも意思がある。強い意志である。いざとなれば人類など木っ端微塵である。311で気付けないのなら、次はもっと大きな災厄が訪れるだろう。その時は近いのかもしれない。

青い惑星地球。その海に覆われた地球という星は宇宙空間から見ると実に美しいそうだ。宇宙空間に放たれた宇宙飛行士はその漆黒の空間から聞こえざる声を確かに聞くという。テレパシーでキャッチされる宇宙意識をどの飛行士も確実に感じるのだ。孤独と思える宇宙空間の作業でミスが起きた時にどこからともなく解決策が提示される。飛行士は何者かに見守られている安心感を体感する。宇宙からの声。これを聞いてしまうのだ。宇宙だけではない。宇宙も含めて万物が命を輝かせ心を発信しているのである。地球の声を馬鹿な人類は何と聞く?もはや一刻の猶予もあるまい。地球環境の浄化は喫緊の最重要課題である。

放射能にあえぐ人類が今や頼みとする発酵菌たち。それはそうであろうが、もしもまだ近代馬鹿文明を深く反省しないのならば、どんな乳酸菌もそれほど役には立ちはしないだろう。今求められているのは地球に生きる事の意味を知る事である。40億年前から脈々と受け継ぐ体内のヒートショックプロテインの流れ。私たちはタンパク質の塊に過ぎないのです。その聖なるタンパク質の円滑な流れを維持すること。そのような生き方をすれば自然に地球に優しくなるのです。まずは自分に優しく。温灸でも当てて、青竹踏みに励み、鍼治療でも受けてみる。そうして近代文明を深く反省する。そんなヒトが増えれば、恐らくは地球という父母の気持ちもやわらぐだろう。

2013.04.28 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

第二章 法則(見えざる力)

パンスメルマ説の盲点は、その出所である惑星ないし小惑星または隕石においてどのようなプロセスで生命が発生したのか?を説明しないところである。どこかの惑星で生命の種が発生して、それが隕石にのって地球に飛来し、たまたまうまい具合にそこで種が芽を出すように水中か土中かどちらかで生命の産声を上げたというまことにご都合の良い仮説である。隕石には様々な物質が含まれており、確かに生命発生の要素もあるようだが、やはりこれだけではいささか弱い面がありそうだ。宇宙には無数の惑星が存在する。もしも生命発生の条件が揃えばどの星でも同じように生命が発生すると私は認識している。この宇宙は確か146億年の歴史を持つそうだが、136億歳の惑星すら存在する。地球史の軽く3倍強の歴史を有する惑星である。もしもこの星が地球と同じような生命誕生のプロセスを経たならば、すでにそこに存在する知的生命体は成熟し、恐らくは他の惑星まで生息圏を拡げている事だろう。この星だけではない。あまたある惑星にはすでに何千種類もの惑星人が出現し、宇宙を闊歩しているはずだ。

宇宙人の先輩たちはすでに地球人よりも先行して生命の叡智を手に入れている事だろうが、遅ればせながらわたし地球人も自分なりに生命の真理へと到達せんと日夜微量なる脳みそをフル回転させている。38億年前の地球。その大海原のひとつの島。その岩肌の割れ目からはいまだ高熱の蒸気が噴出し、水蒸気が冷えて温泉のようになった湯だまり。この核酸やリン酸イオン、アミノ酸、カリウムイオン、脂質などが溶けた溶媒が培地となりまさに今この瞬間に生命が発生したのである。濃厚な紫外線は不安定な核酸を排除する好環境を提供した。しかし、このようなあらゆる好条件が揃うという奇跡に次ぐ奇跡の連続、単なるラッキーな偶然が蓄積し、生命が誕生したのだろうか?

諸条件が揃うだけでは生命は発生しないはずだ。どうもこのような既存の生物学、進化学の理論には何かが欠けているような気がする。その何かとは何か?言ってみれば目に見えない情報系、あるいは物理系のエネルギーが足りないのである。目に見える現象ばかりで説明しようとしていると思えるのだ。確かに必須な物質が揃わねば生命は発生しなかっただろうし、オパーリンのコアセルベート説やスタンレー・ミラー博士のフラスコ実験などでは少し触れているが、放電現象が引き金になり生命が発生したという視点。ここをもう少し掘り下げたら面白いし、さらによく生命誕生の本質に肉迫できそうなのだ。

私は常々、ヒトの身体を触る治療と呼ばれる行為をナリワイとしている。その皮膚に触れる医療においては、まるで小さなイナズマが体内に発生するような現象をよく見かけるのであり、そのような現象が起こることで命は癒され英氣を取り戻すことを確認している。生命現象は電気現象である。これは20年の臨床経験から確信する真理である。つまり生命があるところ、すなわち電気なのだ。この真理はすでにイエール大学の神経生理学教授ハロルド・サクストン・バー博士が40年の実験をもって立証した動電場(エレクトロ・ダイナミック・フィールド)仮説として完成されており、追試としてはクリーブ・バクスター氏がウソ発見器(ポリグラフ装置)をもって生きとし生ける者がみな電気的につながり、電磁波を介さない原初的知覚(プライマリー・パーセプション)という信号系で交信し合っている事も確認されている。そうなのだ。何らかの信号系でつながった存在。宇宙はすべてこの信号でつながっている。生命発生の瞬間に必須なもの、いや、絶対に必要なものこそがこの宇宙の情報系、信号であったのです。

湯だまりに偶然にリン酸イオンが溜まったのではありません。これもまた見えざる宇宙の信号によって導かれたのです。地球が46億年前に誕生したのも偶然ではありません。これもまた宇宙の信号、いや宇宙の意思によって発生した事象です。そうなのです。お釈迦様の手の平でお釈迦様に見守られているが如くに、私たちのすべての意識、現象は宇宙のたなごころ一つで生み出され育まれているのです。なんぴともみな宇宙の子です。万物が宇宙の子なのです。生命発生は偶然の産物ではありません。あるべき道筋をたどりしかるべきプロセスを経て宇宙のどこかで同じように歩んだプロセスを反芻したのです。どこの星でも今この瞬間にも同一条件において生命は発生しています。DNAが先か?タンパク質が先か?核が先か?膜が先か?このような二項対立の思考法のみでは、宇宙の真理、生命発生の真相は見えません。すべてがしかるべき宇宙法則にのっとり進行している。それこそが科学の粋でありましょう。

地球に最初に産声を上げた原始生命はやがて海中で大きな転機を迎えます。先カンブリア時代という静穏期を経た生命たちはカンブリア紀に入ると突如飛躍します。今までにない様々なタイプの生物が一気にここで華開きます。5億4100万年前に始まって5560万年続くこの時期をカンブリア爆発と呼ぶ由縁です。この時代になぜ遺伝子はかくも柔軟に想像性をたくましくしたのか?私は地球がプラズマフォースにくるまれたからと自説を立てています。DNAにゆさぶりをかける因子があったはずである。一番有力な因子こそが地球周回上に存在する電子チャージ領域、プラズマ帯です。宇宙はすべて電気、電子、プラズマによって調整されています。カンブリア爆発プラズマ由来説、これもまたノーベル賞級の発見でありましょう(笑)

今から2億5000万年前の地球にはたったひとつの巨大大陸パンゲアがたったひとつの超大洋パンサラッサの中に浮かんでいました。カンブリア爆発で出現した三葉虫はひとつの海、超大洋パンサラッサの中で死滅してしまいます。酸素を発生するバクテリアが海中で絶滅したことで超大洋は死の海と化したのです。ひとつの海であった事が致命的な打撃を与えたとされます。なぜバクテリアが死滅したのか?ここにもまたプラズマの影を私は見ています。しかし、生き延びた海中生物がその後も子孫を繁栄させていきます。もしも三葉虫がここで絶滅しなかったら?今頃は甲冑で覆われたヒューマノイドが地球を闊歩していたかもしれません。放射能にも強い甲殻ボディをもつ人間。そんな連中には鍼灸指圧は出来かねますな(笑)

デボン紀後期3億5900万年前に至り海中から陸上へと進出した生命たち。魚類から両生類、爬虫類をへてついに哺乳類が誕生します。人類が誕生するのはまだまだ後です。地球生命史の中で、そのすべての生命体の中では、常にタンパク質が合成され、修復され、解体され、再合成され、を繰り返してきたのです。DNAに導かれたのではなく、ヒートショックプロテインに導かれ生命はその流れを維持してきたのです。地球生命史と共に歩んだ聖なる物質ヒートショックプロテイン。これこそが内なる自然治癒のチカラです。これを自在に引き出す事ができる医療が鍼灸指圧です。38億年前のあの日。あの島で生まれた治癒物質は現代の鍼灸院、二階のあばら屋で今も常時発生しています。

2013.04.27 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

第一章 創世(はじまり)

地球は46億年の歴史をもつ惑星。この星に命が授かったのは約40億から38億年前の間であろうと言われている。40億年前までの地球の海はマグマオーシャンと呼ばれるマグマの煮えたぎる海であった。真っ赤な惑星。それはまるで梅干しのようなナリだったのだろうか。やがて水蒸気が大量の雨となり地球表面に降り注ぎマグマは冷やされて地殻となり広大な真っ青な海が出現する。この頃がちょうど38億年前に相当する。梅干しから青梅へ可逆的に変換されたのが原始地球のいちプロセスであった。青い海のただ中にはまだポツポツと島が点在しているのみであった。大陸と呼べる大地が出現するのは27億年前頃である。大規模な火山活動の結果、大陸と呼べる大地が隆起したと予測されているが正確な事はわかっていない。化石や地層の分析が届かない程の昔の事は現代科学をもってしてもまだ未解明なのである。生命誕生は果たしてどこでどんな風に起こったのか?これもまた未解明の領域である。

灼熱の海が冷えていき青い海が出現する頃に生命は出現したのか?しかし細胞は閉じた環境で生命に必須の栄養素が拡散しない場所でしか生成できないはずだ。海の中ではDNAの原料である核酸やリン酸やタンパク質の原料であるアミノ酸が拡散してしまうだろう。果たして海洋において生命が発生したとは到底思えないのである。パンスメルマ説によれば隕石にのって生命の種がばらまかれるというが、マグマオーシャンに降り注いだ隕石群のひとつにもしもバイオシード、生命の種があったとしても何千度の溶岩に焼かれ一瞬にして揮発したはずだ。では、いったいどこでどうして生命は発生したのか?そもそも生命とは何だろうか?

DNAが先かタンパク質が先か?という議論がある。つまり複製能力のあるDNAがまず出来なければ生命はその後に続かないという至極もっともな理由でDNA先行説が支持される。しかしタンパク質がなければ複製ではなく代謝ができないのだから、いやいや、タンパク質が先であろうという派閥。複製か代謝か?卵が先か鶏が先か?永遠の命題である。いっそ同時にDNAとタンパク質が出現したと仮定したらどうだろうか。都合が良すぎるか。プリオンという言葉をご存知かと思う。これは感染という意味のインフルエンスとタンパク質の意であるプロテインを掛け合わせた言葉であるが、ようは感染性のある、つまり、自己増殖能力のあるタンパク質という極めて特殊でやっかいなタンパク質を言う。クロイツフェルト・ヤコブ病、通称は狂牛病として恐れられ近年において世界中を恐怖に陥れたあの騒動の主役こそがプリオンである。このプリオンがヒトの脳内に巣くうと10年ほど潜伏した後に突然に脳内で自己複製が始まる場合がある。プリオンだらけになったその脳内はスポンジ状に化し、認知機能が完全に破壊されてしまう。アメリカのアルツハイマー患者には狂牛病の疑いのある者も多数いると言われる。アメリカだけではなかろう。世界中の多くの認知症がもしかするとプリオンの増殖の結果なのかもしれない。

プリオンは単なるタンパク質のいち分子なのであるが自己複製能力を有する。この事実は世界中の生物学者や医学者に衝撃を与えた。DNAを持たないタンパク質が複製機能を有するのだ。狂牛病の原因物質の特定に時間がかかったのには生物学の常識を覆すプリオンの複製という高等技能を人類がまだ知らなかった事が大きい。タンパク質が複製能力を有する、という事実。私はここに生命発生のヒントを見るのである。あまり既存のアカデミーからはプリオンから生命発生を俯瞰する視点は提供されていない。もしかすると私個人の発見かもしれない。もしもそうなら一大発見である。ノーベル賞はいらないからね(笑)

自然界においては雪の結晶化をはじめ様々な自己組織化が見られる。自然界と呼べない界面活性剤の泡がブクブクと大量に出現するサマもまた自己組織化のひとつと言える。泡と泡は非常に幾何学的に美しい組み合わせでフラーレン構造を形成していく。38億年前の広大な海洋に点在した島のひとつ。その島の表面で蒸気が冷えて出来た湯だまりの一角でタンパク質のシャボン玉がいっせいに弾けたのがいっち最初の生命だったのだろうか。ポップでキュートな生命誕生。プリオンのプロトタイプこそが最初の生命、原初のタンパク質だったのかもしれない。ポンポンと弾けたタンパク質は生まれた喜びで次々に自己組織化していった。まるで受精卵が卵割を開始し、次々に分裂するが如く、次々に倍増していくタンパク質たち。ポップコーンのような生まれたての生命タンパク。これこそが熱によって発生したヒートショックプロテインだったのだ。

私たちの体タンパクの円滑な流れはすべてヒートショックプロテインというシャペロン分子によって運営されている。つまりタンパク質の総指揮を担うコンダクターこそがヒートショックプロテインである。すべてを総監し導くタンパク質。40億年の歴史をもつがゆえにこそ可能な能力である。鍼灸指圧とはヒートショックプロテインを操る医学である。生命史と共に歩んだタンパク質を飼い慣らした医療。だてに1万2千年の歴史は有しておりません。

2013.04.26 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸創世46億年記

ネタばらし

まだ妄想半分、本気半分であるがもしも私が本などを書くとしたら、鍼灸コミュニティーでしか通用しない東洋医学の専門用語をいっさい排除して、独自の言葉と現代生理学、生物学の用語のみで書こうと思う。今の時代に2300年前の言語で何かを語る?馬鹿げているにも程があるのである。気やツボに関して、鍼灸師たちは無頓着にそのままその言葉を使用するのだが、一般人にはそんな用語は外国語か異星人の言葉にしか感じられていないのである。そこんとこがまったく理解できていないから、鍼灸業界、鍼灸ムラは救いようがないのだ。

気という生命力、何か流れるチカラ、フォースを設定した。そのフォースが流れる道筋を経絡・ケイラクと称してみた。フォースの何らかの反応が出る地点つまりフォースポイントをツボと表現してみた。人体というフォースフィールドは宇宙というフォースフィールドと連動しているから天人合一という思想を編み出してみた。すべて、取りあえずナニナニしてみた、という仮説の世界である。当時の最先端の中国式の哲科学の粋を集めて構築した理論である。あくまで2300年前の仮説であり、無理やり構築した概念の世界でもある。概念としての整合性を求めるがゆえに、すべてを陰陽五行学説という2と5のフラクタル理論にカテゴライズしてしまう。このへんは古代中国人の性分と言えようか。でも、それは理論として整合性、完成度は高いが、それがそのまま人体の真相を顕しているというわけでもない。

東洋医学というソフトはいくらでも読み替えていいはずだ。だって2300年前のシロモノだよ。聖典である「素問」「霊枢」「神農本草経」などもまた、自分なりに現代の言葉でアレンジし直せばいいのに。でも、絶対にそういうことをしないし、何か神聖視してね、恐れ多く崇拝しちゃってる。滑稽だよね。単なる文字により形作られたメッセージじゃん。記録媒体に過ぎないのに。本なんてそんなもんでしょ?私が現代訳の東洋医学論または養生訓を書くとしても、2000年後にはもう随分と古くさい概念の堆積物、化石と化しているだろう。2億年後のアメイジア大陸に棲む知的生命体は果たして私の本が読めるだろうか?つまり今の時代に2300年前の聖典をそのまま当てはめて、治療なり養生なり何らかの実践に応用するなんてのは、もうナンセンスもいいとこなんだけどね。ところが、けっこう平気というか、それが当たり前と思ってマジメにそのまんま使用している鍼灸師は大勢いるんだよね。それでそれなりに成果が上がっているんだから、確かに古くとも使える実に優秀なソフト体系であることは確かである。東洋医学は決して古くさくならない、もまた真実であろう。それだけ普遍性を獲得できている医療といえる。当たり前だけどね。さかのぼればプレ四大文明の先コロンビア文明の時代、今から1万2千年も前から人類が手にしていた医療こそが鍼灸指圧医学なのだから。

オレ流養生論の本の目次に書かれるネタは何だろうか?わが国の京都大学生理学教室が昭和初期に発見した「内臓体壁反射、体表内臓反射」という現代版のツボ理論。まずこれは絶対に外せないネタとなろう。これこそが現代人に通じる現代のツボ理論である。ツボとは何か?この疑問にストレートに答える事ができる唯一にして最大の真理である。なぜかまったく人口に膾炙していない。チャンスだぜ(笑)人体とは内臓と体表がインタラクティブに連動するバイレイヤー構造つまり二重構造である、という事実。これはすべての人が知るべき人体の真相である。腸管内臓系と体壁筋肉系がリンクする身体観が一般化することがすなわち東洋医学の真の理解を助けることにつながるのである。内臓の病変は皮膚の知覚過敏や筋肉痛となって現れる。ならば皮膚や筋肉を慰撫する医療が内臓をも癒すことが自然にスッと腑に落ちるはずだ。ツボがどうのこうのではない。ようは皮膚と内臓は密接につながっている、という事実。これがしっかりと頭にインプットされていなければツボ医学の全容はまったく理解できないのである。

次ぎに皮膚科学の知見を軸に皮膚のもつ脳以上のセンサー能力について幾ばくか記載するだろう。40億年前の地球で始めて発生した原始バクテリアの細胞膜からの記憶をすべて保持しその機能を洗練させた最古の器官こそが人間の皮膚なのである。灯台もと暗し。一番大事なもの、大事な器官こそがむき出しになっていたのであるが、これもまた今までは気付く者とておらなんだ。皮膚には無限の可能性がある。皮膚という治癒フィールドを主戦場にするのが東洋医学、鍼灸指圧である。これを語らずして何を語る?いや私たち鍼灸師が皮膚を語らずして誰が語る?しかし、傳田博士の3著に触れる鍼灸師は少ないね。まあ俺ひとりで持論をぶちまけてみっか(笑)

人体細胞数60兆個、人体常在菌数101兆個、ミトコンドリア数1京8000兆個。この無数の共生体が織りなすミクロコスモスこそが小天地である人体宇宙である。命のざわめき。命のさざ波。無数の命が共鳴振動している世界。人体の内外には様々なフォースが溢れている。キルリアン写真で捉えればそれは太陽のコロナ現象の如く放電するイナズマのきらめきとして映像化できる。皮膚は半径2メートルへと電波を飛ばしているし、熟練した気功師は手の平の真ん中のツボ労宮に血液を集めてドックンドックンと1ヘルツ以下の非常にゆっくりとした旋律で波動を起こし、患者を同じ波長に調整する。皮膚のケラチノサイトもまた細胞膜を介して1ヘルツ以下のゆったりとしたネットワークをつむいでいる。気と呼べる物理現象はこのように現代科学の言葉をもってして説明できるのだ。当然のこと現代人を相手にする以上はこれらの説明もしなければならない。

最後に今の流行りの免疫論をぶってみようか。免疫細胞の数は2兆個。その70%は小腸の空腸にあるパイエル板において腸内細菌のチカラを借りて産生されている。つまり免疫のカナメは小腸にあるのだ。このことを是非に知ってもらわねばならない。そしてガン細胞を自然消滅させるNK細胞は意識と密接に連動するのである。気持ちが良ければNK細胞もまた元気である。気持ちが落ちこむとNK細胞は元気をなくし生息数、発生数が激減する。癌はつまり人の意識と連動する疾患である。人間の意識は電気現象で捉えることが可能だ。バクスター博士、バー博士らは、人間の心、意識活動が電気現象であることを測定機器によって検出した。人間だけではない。デスク脇のドラセナにも心はあるし、庭の樫の木にも、ヨーグルトの乳酸菌にも、大腸菌にも、シャム猫のサムにも、肉を切ったまな板に付着した細菌にも、市販の無精卵の玉子にも、恐らくは1京8000兆個のミトコンドリアにも心は存在するのである。万物、生きとし生けるものには、すべて心が存在するのであり、そこには電気現象が、電波が発生しているのである。この宇宙はすべてプラズマという電子でつながれた世界、プラズマ宇宙なのだから、プラズマという電気現象こそが心の本体と言えようか。プラズマを気と読み替えれば、この宇宙とは気宇宙でありすべては気で結ばれた存在となる。2300年前の中国古代人は意外にも(笑)気という言葉を使い宇宙の真理を語っていたのだ。

何だか朧気に構想が見えてきた。さて、いつ執筆に取りかかろうか(笑)

2013.04.25 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

対話

「異常のある内臓の情報は、いつも定まった脊髄の後根に送り込まれるので、その後根神経節細胞はノイローゼ気味になる。そこで同じ後根に相当する皮膚は痛みを過敏に感じるようになる。また脊髄の中で後根から前根へスイッチの切替があって、遠心路を通って体壁の記録装置に達する。これがコリや発汗、冷えの反射としてあらわれる」
石川大刀雄博士

これは昭和初期に京都大学生理学教室においてガマやウサギを使った長年の実験によって内臓と体壁体表がインタラクティブに連動することを立証した石川博士の弁であるが、見事に現代生理学的にツボというものを浮かび上がらせている。つまり内臓の病変は神経路を通じて体表へと伝播するということであり、反対に体表を刺激することで内臓の病変に働きかけ内臓の状態を好転させる事が可能であると言っているのである。

内臓体壁反射、体表内臓反射。この発見こそがツボの実在を立証した革命的な知見であると認識しているが、まったく、この言葉も一般化していない。まことにこの国の民は知らされるべき事を知らされていません。なぜこれほど単純にして素晴らしい理論が一般化しないのか。陰謀論なる幼稚な理論を持ち出すまでもないが、ようは東洋医学の優秀なコンテンツはいまだに鍼灸コミュニティー、鍼灸ムラだけで通用する情報群なのであり、一般人にはおよそ敷居が高いのか、あるいは、とっつきにくいのか、よくわからないが、とにかく鍼灸指圧のもつコンテンツはまったく公開拡散されていないことだけは確かである。

啓蒙不足。これが致命的に我が業界を覆い尽くしているのだが、気付く者などおらんのだ。まあ言ってはなんだが鍼灸ムラのムラビトもまた馬鹿ばっかである。客観的に俯瞰して自分たちがどういう風に世間で認知されているのかの自覚が皆無なのだ。屁とも思われていないよ。世間様には。胡散臭いわけのわからない医療としか思われていないよ。インチキリラク産業の一形態としか思われていないよ。怒るない!本当にそうなんだから。だからこそ我々は啓蒙に励まねばならんのだよ。ところが業界にいるとさ、そんな気持ちが逆に萎えちまうのさ。何だかわからんがね。で、私はひとりでやってこうと思い、こうして思いの丈をぶちまけておるのです。

ツボなんかありゃあしません。あるのは、ほれ、見ての通り、石川博士の言の通り、身体からのメッセージなのさ。内臓は脊髄神経を介して皮膚へと手紙を送っている。その手紙を読めるのは鍼灸師の指先の感覚なのだ。指頭感覚。これこそが身体情報を読み取る診断機器であり治療機器なのだ。これほど優れた治療器具はない。診断即治療。診断がすなわち治療となるのだ。「指圧の心 母心 押せば命の泉湧く」命との対話こそが治療である。

2013.04.24 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

命から始めよ

昭和初期の鍼灸界の名人としてよく名が挙がる沢田健の口癖は「医道乱るれば国乱る」であった。今イチすっと腹に落ちてこない言葉であったが、ここに来てようやく腑に落ちてきた。なるほど。例えば今、私の脳裏に湧いてくるスポーツの弊害なんぞは、まさに医道から外れたが故の亡国政策であろうと確信しつつある。明治維新からこっち、この国はやたらとあらゆる領域で欧米の真似さえすればいい、という真似っ子政策1本で来た。何もかも舶来モノなら素晴らしいと洗脳されてここまでやってきた。医学もしかり、科学もしかり、教育もしかり、体育もしかり、政治もしかり、経済もしかり、宗教も?しかり、哲学もしかり、何でもかんでも真似してきた。それが近代化である、文明開化である、と錯覚し続けてきた。

キチガイにも程がある。日本には日本独自のやり方があって当たり前であろうに。なぜ真似ばっかりするのだね?誇りがないのか?自尊心はないのか?真似する事が恥ずかしくないのか?中国の製品が他国の真似ばかりであると揶揄する向きがあるが、テメエの国なんてそっくり欧米の文化をぱくった近代史ではないかね。よその国の批判なんかできやしないぜ!まったく御粗末極まりない近代130年をこの国は歩んだのだ。

廃刀令、廃仏毀釈、こんな凄まじい暴挙をしでかしたのが明治維新である。何が文化だい?路傍のお地蔵さんを片っ端から撤去して、漬け物石にし、玄関の踏み石にする。よくもまあこんなトンデモない仏罰があたって当然の所業ができたものだよ、まったく。罰当たりな近代がもたらした罰の最たるものが原発事故だろうね。武士の心、いや、日本人の心である刀を全部巻き上げて奪い取ってしまった。日本人から情緒ある心が消えていくのは当たり前なのだ。こうやってあらゆる領域で日本らしさが消失していったわけだ。武道の変わりにスポーツが導入された。なんだいスポーツって?軽々しい言葉だよ。もとは気晴らし、みたいな意味の英語らしいがね。気晴らしどころか、このスポーツがとことん子供の心身を痛めつけるトンデモない国乱し、のもとになっている現実があるのだ。スポーツくらい身体に悪いものはない。とくにまだ未発達の子供がスポーツをする事は本当に注意深くあらねばならないのである。

長管骨の中では骨髄造血が行われる。大腿骨や腓骨、脛骨など足を構成する長い骨の中では盛んに血液が造られている。その足を酷使するサッカーや野球、バスケ、バレーボール、体操などなど。地面というか平地において重力負荷がかかってくるすべてのスポーツはこの骨髄造血の本場、足の骨をもろに急襲する。特に膝関節の関節骨頭などが痛むともう目も当てられない。この関節部において骨が膨らんだ部分では白血球が造成されているのである。この部位をジャンプなどして重力負荷を加算すると、白血球造成がおかしくなり、免疫力が低下する事態が引き起こされる。幼児などは歩かせ過ぎると必ず熱を出す。遠足の後、運動会の後、旅行の後などに子供は熱を出すものだが、これがまさに関節の疲れから起こる免疫低下現象である、とはっきり認識している教育関係者、スポーツ指導者は皆無であろう。つまり、子供たちの身体について深く広く熟知し、いたわる気持ちを持っていなければいけない者たちに、そのような知見がいっさい無いのである。

幼少期からスポーツ熱に取り憑かれて熱心に練習し過ぎると子供の心身をボロボロにしてしまう。こういう認識がまだまったく一般化していないのである。なんでも早期教育、早期完成を目指せばいいというものではないのだ。子供の身体は細胞分裂を繰り返しながら細胞数を増やして、ようやく24歳にして成体に変わる。24歳になると細胞数は増やすのではなく、今度はリモデリング、細胞を新旧入れ替えるシステムに移行する。だから習い事も24歳頃を目指して始めたらいい。そうすればじっくりと取り組めるだろう。分裂し増えてくる細胞にしみ込ませるようにピアノを習う。そんなやり方なら子供の才能もおおいに伸びるはずだ。何でも早く、早く、早く!あ〜まったくイヤだぜ。近代化なんて勇み足のろくでもないシロモノだったんだ。

すべてを総ざらいする時期がとっくに到来している。311はその契機である。科学万能に対する警告が成されたのだ。頭デッカチの近代人が猛省すべき事象が発生中なのだ。医道は乱れて久しいが、医学界から被曝防御の方策はまったく提示されていない。事態は静かに激しく進展している。権威も学歴も役に立ちはしない。誰も内部被曝を防ぐ方法など知らないのだよ。だったら自分で情報を収集し実践するしかあるまい。真似っ子政策では間に合わない事態がやっと訪れたのだ。さあ個々人の出番である。自分で必死になって思考し想像し解決策を編み出すのだ。奴隷化の近代教育の呪縛から解き放たれる絶好の機会である。すべてを疑え!ここ130年の近代現代史を俯瞰すれば、近代化など単なるグローバル勢力の植民地化、奴隷化であった事を悟るだろう。奴隷であり続けるのか?独立するのか?その分岐点に立っている。

医道治むれば国治む。

命の本源に返れ!

2013.04.23 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 墨興安国論

茶摘み

CIMG6730.jpg
スタート!

2013.04.21 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 未分類

迎え人

お赤飯を患者さんから頂いた。出産祝いである。彼女は二人目不妊で悩んでいて、たまたま私の鍼灸院に肩こりを治そうと寄ったのがキッカケで不妊治療を始めたケースである。6回ほどの温灸治療を施したら、その後、来院しなくなってしまった。すると5カ月後に電話があり、懐妊しているという。それほどの回数をこなしたわけではないのにと、いささか驚いた。人間の身体など意外に簡単に好転させることができるのかもしれない。出産前に1度来院され、肩こりをほぐした。先日、元気な男の子を無事安産で授かったのである。そのお礼を兼ねて、赤ちゃんを胸に抱いて来てくれたのだ。

生まれたての赤ん坊はまるで作り物みたいにカワイイ。お灸で授かった赤ちゃんだから、お灸チャイルド、と命名しようか(笑)我が家の娘たちも、もちろんのこと、お灸チャイルドである。一人目は温灸治療を10回ほど2カ月くらい継続して授かった子であるし、下の子は陣痛促進の灸が見事に効いたケースであった。むろんどちらの子にも安産の灸をした。周産期に灸治療が果たす役割はスコブル大きい。かの灸治療の名人である深谷伊三郎の治験録にも、子宝の灸、に関する多くの所見が記載されている。深谷灸は直接灸という昔ながらの灸法を使用しているのだが、灸熱が気持ちよく身体深部にしみ込む場合は、まず間違いなく効果が出ると言っている。温灸はだいたい気持ちいいものである。というか大概の患者さんは寝てしまう程の心地よさである。快楽の中で妊娠体質になる。これほど素晴らしい不妊治療はないだろうと思う。

子供を授かるウンヌンの領域はいささかデリケートな面もあり、欲しいのに出来ない夫婦にとってはノイローゼの種にもなりかねないし、うまく授かってもその後がうまくいかないケースだってある。だから安易な発言は厳に慎まねばならぬ、ことは充分に承知している。であっても、東洋医学が不妊治療において絶大な威力を発揮することは強調してもいいだろう。私はよく患者さんから聞くのである。昔、盲人の鍼医がね、子供が欲しくて出来ない患者を診て、な〜に、すぐにできる、3人は産める身体になるよ、と豪語して治療したら本当に3人できたんだよ、とか、私の妹は不妊体質で産婦人科で手術までして不妊症を治そうとしていたのに、急遽、鍼治療に切り替えたの、そうしたらね、その鍼医さんが、妹のお腹を触って言うのには、アンタの子宮は冷え切っちゃってるよ、これじゃあ子供なんかとても授からない、って開口一番言ったの、それで妹も真剣になって最初は週に3回とか通ってね、三ヶ月も通ったらね、その鍼医の先生がね、だいぶ良くなってきたよ、って言い出して、そのうちにある日、ウンッ、もういるよ、検査してごらん、って言ったら、本当に妊娠してたの。それで酷い不妊体質だった妹は鍼のお陰で結局2人子供を授かることができたの。

こんな話しは枚挙にいとまがない。でも意外に鍼灸指圧の妊娠効果は知られていない。鍼灸の古典医書には妊娠出産に関する事項も多く記載されている。逆子返しの灸や鍼。子宝の灸。陣痛促進の灸。安産の灸。禁じ手の子を堕ろす鍼など。それはそうであろう。あらゆる疾患症状に否応なく鍼灸で立ち向かった歴史こそが鍼灸史なのだから。子宝の灸、という言葉がもう一度復活する時代を引き寄せるのも現代に生きる鍼灸師の使命である。

子供のパワーは偉大である。赤ん坊は最強である。生まれてくれてありがとう。おやじ鍼灸師は君を迎えることができて最高に嬉しいです。元気に育つことをお祈り致します。

2013.04.20 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

つつじ

CIMG6704.jpg
院前通りのケヤキの根っこ

2013.04.17 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 未分類

秘中の秘

ちまたには、このツボで治る、とか、ツボ辞典、のたぐいの本が実にたくさんある。でも、こういう本がいったい役に立っているのか実に不明である。素人さんはその描かれた位置に固定的にツボが存在すると錯覚しているのであるが、ツボなんてものは架空のフィクション、作り話であることを何故、東洋医学に携わる者が教えてあげないのだろうか?えっ、フィクションだって!作り話!ビックリした皆さん、いや本当にそうなのよ。ツボなんて概念は単なる概念です。ただそういうね、ツボ医学というアクセサリーソフトを使って治療体系を作ってやると、実にうまくいく、ということなのさ。

昭和初期の名灸師に深谷伊三郎がいる。主に灸治療を得意とした鍼灸師であり、噺家の立川志らく氏のお爺ちゃんとして、つとに有名でもある。彼の治験録を読むと、実に多くの疾患が灸治療によって治っている。その話しぶりがどうも落語調なのは、なるほどDNAが隔世遺伝しそっくり孫に伝播したとうなずける。さて、深谷氏のスゴイところは、古典文献をよく読み込んでそれを実地に応用したことだけではない。自分なりの治療観まで作り上げたことがスゴイところなのだ。彼は「ツボはあるのではなく、出てくるもの。生きたツボを探せ。出てないものは治せない。出てないツボは出して使う。ツボが治すのではない、ツボで治す」などの名言を残している。

つまりツボという体表の反応点を見つけることがもっとも肝要なのである。そしてその反応点は教科書通りの場所に出現するわけでもないのだ。生体は個々人で異なるし、その症状によって出てくる反応点もまちまちである。ある疾患にはこのツボを使え、という指示はだからたいして役には立たないし、いや、全然役には立たないのである。体表に現れる反応点、治療点をツボと称した。だからツボがあるのはなく、うちなるメッセージが反応点として現れているのである。その声を聞くのが上手なのが良い治療家なのだ。

このツボはこの症状に効く?ウソをつけってぇの!そんな事を古代人は言っていないでしょ?ようは目安なのよ。そういう症状の時にこのツボあたりに反応が出ていたら、上手にそれを利用してもしかしたら症状を消退させることができるかもよ、と古代人はアドバイスしてくれているわけだ。ツボを絶対化したら、神聖視したら、生体のもつ柔軟性がわからなくなってしまう。

ツボとは何なのか?朧気にご理解できましたかな。さて最後に秘中の秘を本邦初公開!よくね、5秒でゆっくりとツボを押して、また5秒でゆっくりと戻す、なんてしたり顔でツボ押しの説明がされているんだけどね。身体ってのはそういう、なにか教科書的なやり方ではね、何も反応しないんだね。じゃあ、どうやって押せばいいのか?ツボを押していくでしょ、そうしたらね、一番奥まで到達したらね、そこで待つの。押したままジッとしてひたすら待つ。何を待つかというと、指の向こうから、「もういいよ」って声が聞こえるまで押している。たとえ5分間であろうとね。するとね、その待っている間にね、いろいろと指と向こうで話しが始まっていることに気付くだろう。話しと言っても声はしないけどね。動き、アクションとして皮膚面が膨大したり陥没したり緩解したりと様々な動きを見せてくれる。これが指圧、気功指圧の極意なのである。こういうことは、ちょいとそのへんの本屋に並んだ本には記載されていないから、ここ読んだ貴方はラッキーでっせ。5秒押し、にこだわっていても何も見えてこない。10秒、20秒、1分間、いや、時間にこだわる必要はない。対話しようと試みるのです。それが治療です。

でも、長く押せばいいってもんでもない。治療も生き物。いつも同じようにはいきません。深谷師匠、こんなんで如何でしょうかね。

2013.04.17 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

初物

CIMG6689.jpg
豆腐一珍(冷や奴)

2013.04.15 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 未分類

X信号系

人間という生き物も、いや生き物はすべてそうであるが、極小のバクテリアから地球でもっとも種を拡大した昆虫類も、脊椎動物の雄である人間もみな細胞膜という囲いに覆われた存在。細胞という最小単位のユニットから地球という惑星さらに銀河系まで含めてこの宇宙のすべてが同じようなフラクタル構造、閉じながらも解放されているというインタラクティブな構造体である。細胞膜を介して情報は受発信されている。人間においては外側を覆う皮膚こそが外界と接する領域である。ここに働きかける医療こそが東洋医学、鍼灸指圧なのである。

人間の皮膚にはだから原始生命体が誕生した40億年前からの膨大な知見が内包されている。原始地球で初めて生まれた1個のバクテリア。彼らが感じ、思い、発信した記憶すら皮膚には宿っている。海中生活からいよいよ陸上へと進出する3億5900万年前デボン紀後期、イクチオステガの眉間に当たった太陽光線のまぶしさも私のオデコにはちゃんと刻まれている。三畳紀前期2億3000万年前は地球の海洋にはたったひとつの島パンゲア大陸が浮かび、そこでは外敵におびえることなく悠々と我らが祖先である爬虫類型哺乳類のリストロサウルスが草をはんでいた。どこまで行ってもひとつの島である。リストロサウルスたちは思いのままにこの島でくつろいだのだ。その指先に触れたぬかるみの温かさ、冷たさ、もこの指先は覚えている。現在の超大陸はアフリカとユーラシアがつながったユーラフラシア大陸である。およそ110万年前アフリカからユーラシアへ向けて現生人類の祖先は歩み出す。もしもアフリカとユーラシアがつながっていなければ、人類がここまで地球中に拡散したかどうかわからない。あるいは拡散しなかった方が良かったのだろうか?人間は後に文明をひねり出し、この地球上をメチャクチャにし、多くの生物たちを殲滅し絶滅させてしまう。愚かな人類はアフリカに留まっていた方が他の生命体の迷惑にならなかっただろう。悔恨の情は今や私の皮膚のすべてを覆い始めている。

地球の大陸という細胞膜も一時とてジッとしていない。常に動き続けている。あと2億年もすればパンゲア以来の超大陸アメイジアが出現する。アフリカ、ユーラシア、南米、北米がくっついてインド洋は大きな湖となり、その湖に手を出すようにして半島がつなぎその南方には南極とオーストラリアの大地が溶け合っている。巨大な海洋に浮かぶひとつの島アメイジア。この島にはもう人類はいないであろう。では別な何か?人類に替わる知的生命体が棲んでいるのだろうか?まったく未来は想像できない。でも、いろいろと妄想をたくましくするのはいい気晴らしになる。別な惑星からやってきた種族がもしかしたら生を謳歌しているかもしれない。人類の歴史などたかが700万年ぽっち。地球はどっこい46億年。あと2億年経とうと地球にとっては何ほどのことではない。宇宙のどこぞには130億歳の惑星だってあるんだから。

ひとつの島のどこかで起こった振動はビリビリと伝導しあっという間に島全体へと拡がるのだろうか?人間の皮膚と同じように。ヒトの皮膚は広げるとベットカバーくらいの大きさであり、重さは3キログラム。単純計算で3兆個のケラチノサイトがひしめく伝導体である。皮膚細胞はお互いの細胞膜を介してつながり、刺激を受容すると光を点滅しながら隣の細胞へと刺激を伝えていく。大地も海ももしかしたら皮膚と同じ機能を有しているのだろうか。宇宙の刺激に応じて時に光り、時にバイブレーションを発する。地震も雷もそんな地球の細胞膜の息吹に過ぎないのかもしれない。地球に鍼を打つことはできないが、地球表面と同じような人間の皮膚に鍼を打ち、灸をすえ、指圧をすることはできる。もしも人間の皮膚と地球表面が何らかの信号系で交信しあい連動しているのなら鍼灸指圧治療とは地球をも癒すことになるだろう。バクスター氏のバイオコミュニケーション理論から導いても、バー博士の動電場理論から敷衍しても、どうも地球と人間はやはり密接に連動している。鍼灸師の使命はすこぶる重大である。地球を癒す医療だって?大きく出たね(笑)

2013.04.15 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

我が家の梅

CIMG6682.jpg
今年も鈴なり

2013.04.14 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 未分類

インディペンデンス・デイって感じ?

生命が誕生したのは海の中って漠然と考える人が多いのは、母なる海、という言葉に引っ張られての事なんだけど、海の中ってのはどうしても物質が拡散してしまうので、どうも海の中では生命は発生しなかったんではないか?という見解もある。それではいずこで?って事になるけど、ある案では温泉っていう説がある。つまり湯溜まりというか、そういう閉じた溶媒の中なら生命誕生に必須の物質であるアミノ酸やリン酸やカルシウムや脂質や核酸なんかがそれほど拡散してしまわないで、ある程度、まとまって固まったりすることがあっただろうということなのだ。タンパク質は熱を加えると固まるし、酸、例えばお酢に漬けても凝固するから、ちょっと酸性の温泉なんかが生命発生に適していたのかもしれない。

この生命発生温泉説を知る前から、私は温泉に生命発生の秘密がありそうだ、と睨んでいた。というのは、なんと言ってもこの身体内の生化学反応の主役である酵素というタンパク質には温度依存性があり、だいたい体内温度37度以上で最もよく活動することが判明しているわけである。じゃあ、きっと37度〜42度くらいの温度帯、湯加減の地点で何か生命発生に関する重大事が起こったのでは?とずっと思っていたわけである。温度ってのはだからとっても大事なエネルギーと言えるね。人は温泉に入ったり、風呂に入ったり、お茶を飲んだり、あたたかいスープを腹に仕舞うと、とってもホットして生き返る気がするものだが、マジで細胞は先祖返りし、40億年前の産婆さんである温熱エネルギーに浴す幸せを噛みしめているのだろう。この温熱刺激で主に分泌される生化学反応の主役と言えるシャペロン分子こそがヒートショックプロテインつまり熱ショック蛋白質なのである。灸治療によって分泌されるこのヒートショックプロテインこそがヒポクラテスが「火で治せぬ者は不治である」とした「ひとはみずからの内に100人の名医をもつ」の名医中の名医なのだ。

だから灸治療とは言ってみれば医の王道なのだろう。昨今はようやく灸も静かにブレイク前夜の様相を呈してきているようであるが、ここ明治維新からこっち灸治療への風当たりは半端なくきつかったと言える。なにせ、野蛮である、だのなんだのとイチャモンを付けてGHQは鍼灸禁止令まで発動し、わが国の伝統医療を完膚無きまでに葬り去ろうとしたのだから。敗戦当時のゴタゴタの中、7年間のGHQ接収の占領国日本の中において、ショックドクトリンよろしく日本鍼灸は抹殺される命運であったのだが、阻止に立ち向かったのは華岡青州の門人を曾祖父にもつ故・石川日出鶴丸博士らでありました。アメリカの要人の肩に鍼治療までして、鍼灸医療の重要さを説いた功績により、鍼灸の灯はなんとか存続されたのである。しかし、この貴い灯ももはや消え入る寸前といえよう。

GHQは確かに鍼灸を禁止することには失敗したが、メディアをコントロールし、鍼灸指圧に関する事を大衆に知らせないという戦法をとることで、初期の目的である鍼灸の抹殺を達成したと言えるのだ。この現代のご時世において、鍼灸医学の真価を正確に判断できる者など皆無な事は周囲を見渡せばよく理解できると思う。鍼灸指圧がなぜ効くのか?その理由をエビデンスをもってちゃんと説明できる鍼灸師もいなければ、治効機序を知る患者もまたいないのである。実に御粗末な現状がずっと続いている。伝統鍼灸の連中は鍼灸コミュニティーでしか通用しない専門用語を多用し、鍼灸ムラのムラビト同士、口角泡を飛ばし悦に入っているのであるが、郊外や、別のムラの住民の耳には鍼灸ムラ特有の言語などいっさい耳に入らないことすら理解できていないのである。

気とは何か?この一大事すらほったらかしにして、何が東洋医学の復興だい?!科学的な解析をすると気の本質が見えなくなる?冗談じゃあねぇぞ!科学ムラの人間ばかりの世の中で科学ムラの用語を使用せずに気医学の普及など出来るわけがなかろうに。気とは科学用語に変換すれば何なのか?を説明したうえで東洋医学的な解釈を追加すりゃあいいんだって。まったくこういう根回しがチョー下手くそだからさ、この業界は永遠に沈下したまんま。

私はこの鍼灸ムラの体質がイヤでね。実は業界、鍼灸ムラとはいっさい付き合いがない。というか、付き合わないことを決めた。それならばいっそ個人戦でひとりで鍼灸指圧の良さを啓蒙する道を歩もうと決意した。そんでさ、今はところどころに出没しちゃあ、いろいろ書き込んでいるわけである。お山の大将的な性格の連中が多くてさ、すぐに焼き餅焼いたり、難癖つけたり、小姑みたいなのばっかなムラなんかにいるとね。息がつまる。脱走したらほんと気楽なもんだぜ。う〜ん、今回は久しぶりに軽く愚痴っぽいじゃん(笑)まあ、ええわね。本当の事を知ってほしいんですよ。鍼灸ムラって終わってるよ。

まあ鍼灸ムラが終わっていようとさ、別に個々人は終わっちゃあいないわけでね。そうそうヒートショックプロテインがさ、命を生み、育み、導き、引導を渡す生命の流れの主役であるってこともさ。もっともっと強調していいと思うわけ。そしてお灸治療ってのはわが国が洗練させた唯一無二の優れた医療であったということも日本人のすべてが知っておくべき事柄と思われるのである。マジだぜ、ここ!温灸器を皮膚に当てるとちょうど皮膚面の温度は37度〜42度位になる。それぞれの温度にマッチした皮膚にある温度受容体がセンサーとして反応し、皮膚から旺盛なヒートショックプロテインが分泌されるのだ。抗ガン剤の毒作用が中和され、積年の痛みが消失し、新たな生命を宿すのである。わが国の先人より受けしこの命を育む灯、医の血の灯、胃の血の灯を、わたしは決してあだら疎かにしませんぜ。いやはや軽くマジ宣言だったね、今回は。

2013.04.14 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

おぎゃあ、おぎゃあ

「気を専らにし、柔を致し、能く嬰児ならんか」10章

この言葉は老子の言葉である。意訳すれば気という生命エネルギー、今の言葉で言えば目に見えない物理的力である電気や磁気や音波などのエネルギーや細胞内で産生されるATPやホルモンや神経伝達物質などの生命活動に必須のすべての物質や物理的なエネルギーの総称である気が体内外に充満するような状態に持っていき、身体を柔らかく保ち、まるで赤ん坊のような柔軟で張りのある身体になれば病気など寄せ付けないタオ(宇宙の理)と同化した天人合一の境地になるぜ!ということになろうか。

この短い凝縮された老子の言葉もこうして拡大解釈するとまた違った側面が見えてくる。ようは養生の秘訣を余すことなく語った言葉とも言える。「気力に満ちて、柔らかい身体で、まるで赤ん坊のような身心」か?エイジングとはこの逆のことを言うのはすぐに理解できる。「気力がなく、堅い身体で、まるで病人のような身心」これじゃあ、生きてる甲斐がない。赤ん坊まで戻るのは何であるが、仙道の修行過程においては赤ちゃん返りに近い現象が発生するという。ようは頭頂部のヒヨメキが復活し、天地の気と人体の気が還流するようになる。これが還暦の風習のもとなのかもしれない。赤いチャンチャンコを着る行為とは老子の理想郷へと誘う風習であったと解読してみた次第です。

まあ、赤ん坊ってのは確かにね、なかなか最強である。赤ん坊を抱くとどんな猛者でも戦意を喪失してしまう。そりゃあそうだ。赤ん坊の脳天からはエンドルフィンやオキシトシンというホルモンがフェロモン的に外分泌されているという説がある。ヒヨメキから外分泌しているのだろうか。その香りを吸い込むと、吸い込んだ者はとろけたようになって身体の力が抜けてしまう。たとえ猛り狂った宮本武蔵であろうと、赤ん坊を抱けば、な〜に、単なる柔弱な野郎に成り下がるってわけだ。つうかそれでいいんじゃね?って老子という架空の爺さんは言ったのだろう。猛り狂ってたっていいことなんかねぇじゃんか。アドレナリンが副腎髄質から出ずっぱりで、そのうち副腎がおかしくなってくるしね。赤ん坊みたいになるか、赤ん坊でも抱いて脱力するか、房事でもたまにするか、鍼灸指圧でも定期的にしてさ、よく嬰児ならんかライフを始めましょう。

赤ん坊養生法の巻でした(笑)

2013.04.13 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

命のありよう

中国医学の最高峰はなんと言っても未病治。まだヤマイが顕在化する前に治を施すことが最上の医療とされた。顕在化してから手を下す者を中医といい、顕在化したヤマイを治せない、もしくは悪化させてしまう医者を下医と呼んだ。今の医療体制の中には中医や下医はいても、上医はどこにもいないことがおわかり頂けるでしょうか?そうなんです。上医とは幻の医者なのです。

人はとかく目に見えるモノのみを信じやすい。やれ癌が出来た、やれ熱が出た、ここが痛い、ここが重苦しい。すべて目に見え、感じることのできる現象である。人はこれを称して疾病とか病気と呼ぶ。でね、もしも顕在化していない場合に手を下した医者がいたとしてもさ。誰がそれをわかってくれるの?顕在化したモノが消退した場合にのみ、医療の中でマネーが生じるのが今の医療システムである。目に見える症状が消えた!万歳、医者は神様です?さて、本当にそうだろうか?

もしも症状がまだ発症していない段階で、その芽を見つけ、その芽が出ないように身体の流れを変えてやる事ができたら、これぞまさに幻の上医の仕事なのである。しかし、これは評価しようがない。医療として成立しようがない。いやマネーの流通する医療システムの中では上医など不用なのである。なぜか?だってエビデンスが取れないじゃん!治ったとか消えたとかそういう誰にもわかる目に見える結果は上医の世界にはない。でもやっぱり、私はこの未病治の世界に憧れてしまう。

この未病治とは実は医療ではないのかもしれない。もしも適切な言葉をあてはめるのなら哲学と言えようか。そうなのです。医療から1歩引いてみる。俯瞰してみる。医療とはいったい何なのか?銀河系の上から、ギャラクシーアイで俯瞰してみる。さすれば、いかに小さい世界の出来事かが見えてくる。医療なんてさ、人間同士でやってる予定調和のシステム。そう思わされてるだけ。症状だって、癌だって、痛みだって、宇宙の必然によって生じた事象。銀河系のそこかしこで星が誕生するのと大差ない。なのに医療に捕らわれるとなんだかわけがわかんなくなる。

人は宇宙の流れの中で生きてる。惑星と変わりない存在。天体はいつも同じように規則正しく回っている。これが健康という意味。だからすべては宇宙のなせるワザ。病気も症状も含めて健康なのです。たしかに症状はつらい。しかし、それすらも宇宙の意思が発動した結果なのだ。ありがたく意味を解読したなら、おのずと先が見えるはずだ。

いまだやまいならざるをちす。

何度反芻しても素晴らしい言葉である。

幻の上医はあなた自身ですよ。

2013.04.09 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

和方の夜明け 東方に光あれ!

人の身体に鍼を打つと体内のβエンドルフィン濃度が3倍になり、ガン細胞を自然消滅させるNK細胞の活性が高まる。人の身体に灸を据えると細胞核DNAが起動し小胞体膜に付着したリボゾームでヒートショックプロテインが産生され細胞内に分泌されると凝りや癌や認知症の原因物質である乳酸タンパク質やアミロイドβタンパク質などが分解される。人の身体に指圧すると圧迫刺激により皮膚と血管壁から一酸化窒素が分泌されて、血液の流れが良くなり、自然免疫で活躍するマクロファージが活性化し、ウイルスや細菌に感染された細胞やガン細胞が盛んに貪食される。

つまり鍼灸指圧とは、癌の予防になり治療になり、認知症の予防になり治療になり、免疫力が高い生活を保障するわけである。江戸期よりも前の日本人は鍼灸指圧をメインにその医療に浴していた。それゆえに今のように認知症も多くなく癌もまたそれほど多くはなかったはずである。松尾芭蕉も藤原定家も灸の愛好家であった。花魁は入れぼくろとして好きな男の名前を上腕部に彫ったりしたようであるが、その男と別れると灸で焼いてその名を腕から消した。こんなにも上手に火の力を使いこなした民族は他にないだろう。中世ヨーロッパの焼灼法など、まるで牛の尻に焼きごてを当てるのと同様の粗雑なやり方なのだから、上下水道が完備していた江戸文明とオマルに溜まった人糞を階上の窓から放り投げてブタに喰わせたおフランス文化の違い同様にまことに江戸医学とは進歩した文化的な医療であったのだ。

医学医療もまた日本の江戸期の方がはるかに進歩していた。軍事医学としてはそれほど適していなかったが、平和な時代の医学としては世界一の医療が江戸ニッポンでは施療されていた。こういう事実はまったく伏されてきた。明治維新の際に脚気病院を設立し、和方医と西洋医のどちらが脚気をよく治しうるかの脚気相撲が行われ、勝者なし、で結果詳細が隠蔽させられたのであるが、和方側は脚気とは古来から言う「あしのけ」という病症でああることを知悉しており、麦飯を食べさせて赤小豆鯉魚湯という湯液を処方しほぼ100%の治癒率を達成したと推定される。西洋医はいまだ原因が特定できない脚気にはまるで手も足も出なかったのだ。この脚気相撲の勝敗、治病法の全貌が公開されなかった事が結果としてここ130年の日本医学の迷走を生もうとは岩倉具視、大久保利通、長与専斎も想像できなかったのである。

西洋医学を学んだ者にのみ医師資格を与える、という医師法改正案に反対する漢方医たちは温知社という団体を結成し漢医認定試験を実施し漢方医をそのまま存続継承できるように誓願運動を試みるが、明治28年にその誓願は棄却され漢方医の希望はついえる。ここをもってわが国の漢方医学、和方医学の継承は途絶する。時の西洋医5千2百人、時の漢方医2万3千人。この2万3千人は国策により抹殺されたのである。ただ単に戦争に向いているという理由だけで戦時医学のドイツ医学を導入した明治政府。いずれ平時が訪れることは想像できなかったようである。

平時に必要でない医学はそれゆえに平時にはわざと危機を煽り病院へと健康な人間を誘うのである。検診、健診がそれだ。早期発見、早期治療のお題目を唱えてこの国の民は勇んで病院へと駆け込むのだが、あんたら、ちっと待ちなって!そっちは戦時医学でっせ。平時の医学ってのは別にあるんだよ。でもね、こういう親切な言葉はすでにこの者らの聴覚細胞が反応しない言葉に変化しちまってる。なんせ130年も舶来医学崇拝教の信者をしてきたんだからね。平和で豊かで世界一の文化国家であった江戸文明。オマルと金肥の違い。お箸とナイフの違い。鍼とメスの違い。あらゆる意味でこっちが上であったのだ。なのになのになぜ白人にこれほどコンプレックスを抱くのだ?日本人よ。刮目せよ!そしてわが国の江戸文明を一度詳細に学びなおせ。さすれば眼からウロコが2万3千枚。明治維新で滅んだわが国の伝承医の悲嘆が胸にせまり嗚咽と共にぼうだの涙がこぼれようぞ。

失ったものは計り知れない。しかし取り戻せないものでもあるまい。地道な啓蒙がやがては和方医学の復興をもたらすと信じよう。

2013.04.05 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

«  | ホーム |  »

プロフィール

kouhakudou

Author:kouhakudou
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR