ノーモア ノータリン ブーム

脳科学に脳トレに脳活に脳鍛に・・・。

なんで脳ばっかなの?とずっと疑問です。

大脳生理学って言葉がなくなって脳科学になってしまったような気がしますが、自分はもとの大脳生理学の方が重みがあっていい呼称と感じます。

その大脳生理学者であった故・品川嘉也博士は気功において気功師と被験者の脳波同調現象を世界ではじめて確認されました。

脳波が同じような波形になる?これが何を意味するのか解釈は難しいです。人間はみんなもしかしたら同じような意識をもつことで文明の質を変えていけるのかもしれない、などといういささか甘いことを夢想してしまいます。脳波と意識が同一ではないとしても。

さて、自分がおもに仕事で接する面は皮膚であり筋肉です。この皮膚は再三申すとおりまさにセンサーなのです。発生も外胚葉由来。むしろ胚発生において皮膚というセンサー細胞の断面がくぼんで丸まった部分が脳であるから、脳は皮膚の延長器官といってもいいでしょう。そしてまた故・藤田恒夫博士がご指摘済みですが、腸管上皮も脳以上のセンサー機能を有しています。腸管は脳の支配から独立した器官であり、むしろ脳へと指令を出します。マウスの口から肛門までの腸管全部を抜き取り、培養液で生かしておき、口からエサを入れるとモグモグと飲み込みそのまま消化器をすべて通過して肛門から排泄します。脳神経がつながっていないこの腸管のみの生き物の生態を知ったアメリカのガーション博士は「腸は第二の脳・セカンドブレイン」と仰ったそうです。

脳を最重要な器官と捉えるから「第二の脳」なるやや屈折した表現になるのですが、果たして脳はそんなにエライのか。わたしは決して脳至上主義ではありません。むしろ皮膚と腸管上皮こそがもっとも大事なセンサー細胞だ、という認識です。そしてその最前衛のセンサーがとらえた情報を受け止め蓄積する役目が脳なのではないかと推測します。またデータバンクでありながら、進化の過程で少しだけ情動や思考にも参加するようになったのが脳なのかもしれません。

だから皮膚トレーニングと腸管上皮トレーニングが養生法的には脳トレに先行します。

適切な皮膚施術や正しい栄養摂取がけっきょくは脳のためにもなる。

あえて言えば、脳は端末です。これはわたしが私淑している先輩の言葉でもあります。

脳端末と、皮膚と腸管上皮という前衛。このインタラクティブな相関抜きには人体理解の正しい認識は不可能かと存じます。

皮膚は外部環境とのインターフェイス。そして情報処理までこなす脳の起源。

ケラチノサイトひとつひとつが私たちの身体を維持管理しているのです。

スキンレボリューション、カモン。

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2012.02.24 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 皮膚革命

凝り問答

仕事柄、一番付き合いの長い症状が「凝り」

さてこの凝りとは一体なんなのか?は長年の疑問だった。一般的には筋肉における嫌気的解糖系によって生成された乳酸なる物質とタンパク質が結合した乳酸タンパク質なるものが凝りの正体であると言われる。そしてこの乳酸なるものは肝臓へと送られるともういちどグルコースへと変換されて、また血行性に筋肉へと戻り再利用される。この乳酸→グルコース→乳酸→グルコース→の筋肉肝臓循環がうまくいっていれば、凝りの蓄積は起こらないということになる。

とすると、対策としては、

血流が良いこと、肝機能が正常なこと、の二点は重要となる。

しかし、自分が手の内で捉えてきた感触から言えばそれほど単純ではない。そんなに簡単に凝りなるものは取れない場合がある。

ここからはあくまで我流の試論です。

解糖系とは細胞質内でおこなわれるエネルギー産生機構。ここでは無酸素かつ低温でエネルギーを作り出すことが可能。そしてここで作られたピルビン酸なる物質がミトコンドリアに入っていくとクエン酸回路がまわりだす。ここからは有酸素で適温でエネルギーを生成する。実際は非常に複雑な経路をとるが今は省きます。

この解糖系の産物である乳酸が細胞質内に漂うタンパク質と結合したものが凝りではないかと自分は推測します。

つまり凝りとは細胞質に漂うゴミのような物体。細胞質とはドロドロの粘液に満たされた世界。さてこの凝りと同定されるゴミを含めて細胞質の浄化はどうして行われるかはご存知でしょうか?

この細胞質の浄化機能が今ホットに注目されています。

細胞は外部からアミノ酸などが供給されない飢餓状態になるとオートファジーという機能を活性化します。忽然とサッカーボールを折り畳んだような二重膜が細胞質内に出現します。そしてこの風呂敷のような二重膜はミトコンドリアや細胞質を包み込んで、ボール型へと変化します。そしてさらにリソソームという70種類の分解酵素を含む膜で包まれた構造体と融合します。するとリソソームの中の分解酵素はまずボールの二重膜の間に流れ込み内膜を溶かすことで内部へと流れ込みます。外膜は溶けません。分解酵素がおいそれと流出しては困るからです。もっともこのリソソームの内部はpH4〜5の酸性なので中性の細胞質内では活性を失います。さてボールの中に流れ込んだ分解酵素はミトコンドリアや細胞質内を漂っていたタンパク質を分解しアミノ酸へと変換し、そのアミノ酸はまた細胞質内へと放出されます。そしてそのアミノ酸はリサイクルされてまた細胞質内でタンパク質へと合成されます。このような細胞質内の品質管理機構をオートファジーと呼びます。

ここでの物質の流れはタンパク質→アミノ酸→タンパク質→アミノ酸→となります。

実際に食事から摂取する量の3倍のタンパク質を自家製造していることになります。自腹を切るというか、自己分解自己再生というか、無限循環のような機構でしょうか。

外部から栄養が供給されないと自己を食べることから、自己(オート)、食べる(ファジー)というギリシャ語をくっつけた造語がオートファジーです。

神経性疾患、免疫、癌などの疾患とも密接な関係があり、今後の研究の発展がおおいに期待される分野です。

凝りの話しに戻ります。

凝りとは細胞質内に漂う乳酸タンパク質のことであり、それがオートファジーによってもう一度アミノ酸に変換される。そしてこのオートファジー機能に不具合が発生すると乳酸タンパク質が一掃されず蓄積する。これが簡単には取れない凝りの正体だとしたらと試しに考えてみますと、筋肉肝臓循環に対する対策とは違う別の方策が見えてきます。

端的に言うと、オートファジーの活性化です。

わたしがオートファジーの活性化案として予想しているのは、保温、鍼灸指圧、深い呼吸、睡眠、入浴、少食、副交感神経優位状態への移行、快感ホルモンなどを分泌させる、です。

オートファジーを抑制するのはインシュリンの分泌です。つまり満腹時にはオートファジーは抑制されます。

さて試論の問答ですので、以後も気が向けば取り上げます。

2012.02.22 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

マトリックス

英語のマトリックスという語の意味は鋳型とか基質を表しますが、もうひとつ意味がつかみにくく感じます。

自分は少し意訳してこの世界に共通する一貫したパターンと解釈しました。これは映画マトリックスから得た着想です。この映画の中に鍼が登場します。主人公ネオの身体中に鍼が打たれていました。その鍼が何を目的に打たれたかを説明したセリフでは「筋肉を再生する」と言っていたように記憶しています。

そうなんです。鍼は筋肉を再生する力も秘めています。鍼を打つとコリンエステラーゼという酵素が分泌されます。この酵素はアセチルコリンという筋収縮を維持する神経伝達物質の分解酵素です。

つまり鍼を打つと筋肉がやわらぐということです。収縮から弛緩へと筋肉を誘導する力が鍼治療にはあります。

筋肉痛のほとんどは筋肉が収縮したままの硬化した状態によって発生すると思われます。

よって鍼治療をすれば容易にその収縮が解除され痛みが緩解できるのです。

近年は陸上競技のアスリートのほとんどが鍼治療をすると聞いております。水泳選手の北島康介さんのトレーナーは全身を揉んで鍼の打てる鍼灸師であります。こうした身体の手入れあってのパフォーマンスであり、またそうして手入れをしなければ過酷なスポーツで身体を維持するのは困難なことです。スポーツは非常に肉体を酷使します。

もっとも通常の身体を動かす肉体労働も、肉体を固定している静止労働もすべて身体を酷使することには変わりありません。

凝りや痛みは日常生活から生じます。

これを放っておけばやがて重篤な「硬化筋」とも「石化筋」とも呼べるカチカチの筋肉が出来上がってしまいます。こうなると血流の阻害や細胞内小器官の不具合が発生し、痛み物質の合成が起こるまでになります。

筋肉を柔らかくしておくのは健康の秘訣です。
早めに手当てをしていくのがやはり養生の基本です。

ネオを見習って鍼治療に踏み出してもいいかもしれません。

救世主になれるかは貴方次第かと思いますが。

2012.02.20 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

戦陣医学

明治維新においてドイツ医学が国策として採用された背景には戦地において実用的であったからとの理由があげられます。

戦時中ではない今の時代に必要なのは戦陣医学ではなく「平時医学」であり、病態生理学ではなく「健康態生理学」です。

どうすれば健康でいられるのか?

この問いの追及こそが求められているのです。

近年の「免疫」への関心の高まりや、ある医師の提唱によるショーガブームなども人々の健康への切なる願いの反映かと思われます。

免疫には通常は2段階の過程があります。

第一次防衛部隊はマクロファージや顆粒球、樹状細胞などの食細胞が病原体を消化する「自然免疫」
そしてこの「自然免疫」で処理しきれないものを待ち受けるのがT細胞やB細胞による「適応免疫」

この二つのシステムがうまくいっていれば病気にならないとされます。

細かくはこの免疫を手助けする方法を先に私は養生法として挙げました。

たとえば粘膜を乾燥から防ぐ方法。身体の保温。白血球を活性化する食べ物(粘性物質)の摂取。

この免疫の働きを維持し補強する養生法こそが平時医学のキモと理解しています。

このキモを今後も追及し、アイデアを創出する所存です。

健康な人ばかりの国家を理想とする「ユートピア医学」の創設。

やりましょう。

2012.02.16 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 免疫強化

だいたいやねぇ

今の世になぜかはびこる不思議な言葉のひとつが代替医療というワード。

不思議というのはその使われ方。なんとなく格下感がある脇役的なニュアンスを帯びて使われる言葉。

これは恐らくメディアがそうさせてきたんだろうけど、本来はオルタナティブメディスンの訳です。

主流の座をとって代われるだけの力をもった対抗馬、が原意。

けっして「だいたいやねぇ〜」でも「だいたい屋根」でもないのです。

西洋医学や近代医学があくまで本流でなくてはならないとでも思っている人が大勢いるのか定かではありませんが、その他の医療を十把一絡げで「代替医療」または「代替療法」と呼ぶのなら鍼灸医学はそう呼ばれることに異議を申すべきと存じます。

鍼灸医学、鍼灸医療、東洋医学、東洋医療、導引按摩術、指圧療法、手技療法、皮膚施術、など良い呼び方はたくさんあります。

代替医療と呼ばれるのを良しとしない。私はこれでいきます。

カテゴライズされると安心する? 

カテゴライズすることで差別化する?

そんな狭い了見と医術の良拙はまったく関係ありません。

オレ流の医術でいいのではないでしょうか。

2012.02.13 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

受けて出す

何気なく前のコラムで触れたこと、「命が別の形をもって生み出されるのが人体内の生命現象であるという認識」

このような思考の原点になっているのはやはり千島喜久男博士の腸造血説だと思い起こしました。

腸造血ばかりが強調されますが千島理論のスゴイところは生命誕生などの生命科学の根幹部分にタッチしていることです。

生命は常に生み出されている。バクテリアのような原始的な生き物は無生物である生命の素のような元素や分子が集合することで自然発生するという説。

これを自らが様々な実験データから検証しております。これらもまた故・藤田恒夫博士の腸管上皮の機能の検証同様にスリリングな展開でした。

生命の素が集まり融合すれば生命が発生する。融合がほどけ散ればまた素の物質に変わる。千島博士はこれをAFD現象と仰っていました。

小腸内では常に常在菌や消化酵素や消化された栄養素が融合することで幹細胞が出来上がっている、は真実のような気もします。

「受けて 出すもの」

アリストテレスはこのひとことで生命を表現しました。

受けるのは外界からの情報や物質、出す物はエネルギーや物質や生命やこころ。

生命科学は面白いです。

2012.02.13 | | コメント(1) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

推定リアル

牛乳に含まれるカルシウムはたしかに血中のカルシウム濃度を上げる。でも上がりすぎたカルシウム濃度に身体は反応して血中のカルシウムを下げようとする。その結果、腎臓はカルシウムを排出する方向に働いてしまう。よって牛乳を飲むとカルシウムは補給されずに逆に排出されてしまうという言い方の方が正しいという説がある。

また、牛乳はウシという動物由来の物質であって、カゼインというたいへん消化が難しいタンパク質を含有しているせいで胃に入るとすぐに固形化する性質がありアレルゲンになりうる可能性も指摘されている。かつ乳脂肪が酸化して錆びたような物質に変性していて、殺菌されているので乳酸菌も死んでしまっている。したがって赤ん坊のウシに与えると4〜5日で死んでしまうとも言われる。

あとは血液を酸性に傾けるので、アルカリ性に戻すためにやはり骨などのカルシウムを血液中に放出させる機序が働いて結果として骨多孔症の原因になるなどという説も散見される。

酪農国や牛乳を大量に飲むアメリカにおいて股関節骨折や骨多孔症が多いのはカルシウムが身体から抜けてしまうからだとも言われる。

このような事実から考察すると、牛乳の摂取によってカルシウムが補給されるという説には疑念が生じざるを得ないという結論に至る。

嗜好品として飲むぶんには問題はないと思います。あくまで自己責任で飲む限りにおいては。カフェオレはおいしいですから。

ただし子供に骨が丈夫になるからとか、身体がよく発達するから、などと言うまことしやかな理由で与えるのはやめたほうがいいのかもしれません。


酵素も消化過程を経て分解され酵素としての機能を失う。乳酸菌も同じく消化過程を経て殺菌されかつ分解されてしまいもはや乳酸菌ではなくなる。

でも酵素の分解成分と乳酸菌の分解された菌体成分は小腸内へと到達する。
この分解された酵素と乳酸菌の成分が実はたいへん重要な役目を担っているのではないかと推定してみたのです。
あっ、ここからが本コラムのキモです。

つまり人体とは瞬間、瞬間に命を生み出す神秘の世界。魔法のようなことが瞬時に発生する人体小宇宙なのです。
毎秒1000万個の細胞が死滅しかつ再生するのです。

あるいは体温。いつも36.5度以上をキープしている。これスンゴイことですよ。

体温を、「熱」を発生することができるんですから。電池も電気も原発も関係なく自分で熱を発生しているんです。凄すぎと思うんですけど。

またミトコンドリアは小さな電池と言われていますがこの細胞の中で共生している小さな原始的生き物が実は人体の95%のエネルギー産生をこなしています。

そしてゴルジ体や小胞体やリボゾームなどの他の細胞内小器官と協力してホルモンを作りタンパク質を作りATPを生み出しています。

この生み出すということ。これが人体最大の魔法です。自分で自分を生み出しているんです。まさにオートポイエーシス。私はここに大きな秘密があると感じました。

話しが戻ります。

酵素や乳酸菌の分解された成分は、小腸内に棲まう常在菌の摩訶不思議な作用で蘇生するかの如く新たな命を吹き込まれるのではないのか。

または腸から吸収されて細胞へと到達した酵素の成分や乳酸菌の菌体成分が細胞内のミトコンドリアをはじめとする細胞内小器官によって再生されあらたな生を与えられるのではないか。

つまり人体の中には非可逆性の流れだけではなく、可逆性のプロセスが働いていて、一度分解されたものも再構成され創出する魔法のような力が働いているのではないかと推測するのです。

死んだ乳酸菌をマウスのエサに与えると比較対照群よりも長生きします。これも上述の推測を裏付けるデータではないかと推定します。

推定リアルな生体宇宙にはまだまだ神秘が満ちている。そんな気が致します。

2012.02.13 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

神話というか迷信

質問です。イエスかノーでお答え下さい。

1 牛乳を飲むとカルシウムが補給できる?
2 癌は悪い物?
3 タンパク質を摂取しなければ生きていけない?
4 マイナスイオンを浴びると健康になる?
5 放射線を浴びると健康になる?
6 乳酸菌を摂取するとその菌が腸内で繁殖する?
7 酵素を摂取するとその酵素は体内でも酵素として働く?
8 スポーツは身体にいい?
9 脳だけで情動や思考が行われている?
10 どちらかというと西洋医学のほうが進んでいる?

全部そくざにノーと言えた方。おめでとうございます。まずは養生法の初級を獲得です。

詳細は次項以降というか折に触れ解説するかもしれません。もっともこういう初歩的な疑念をまず自分で考えて、正しい情報を選択する訓練こそが自分で自分の身を守る真の養生法への道でありますから、是非ご自分でこの問いを攻略して下さい。

少しヒントを言うと、食に関しては消化という過程を抜きにはできないということ。消化器が分泌する消化酵素によってすべては変化してしまうということ。人体の生理に関しては常に動的恒常性が働くということ。ちょいと洒落た言い方だとオートポイエーシスなんて言います。自己参照型自己創出システム。そんなに外部からの影響ですぐに変わらないものもあるということ。あとは関節の生理とか、放射能に関してはどこ系の学説か調べると一発で見抜ける。マイナスイオンは一瞬しか成立しない。脳に関しては皮膚や腸との連動も考慮するほうがベターってこと。癌細胞はエネルギーを作りだしているから悪い面だけではない。

けっこう全部答えてるみたい。わたしって親切です(笑)

皆さんなりの解答を見つけて下さいね。それが「青い小鳥」を探す旅ですから。

2012.02.11 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 命曼荼羅

恩師逝く

新潟大学名誉教授の藤田恒夫博士が6日にお亡くなりになりました。

もちろんアカデミズムとは無縁の野人である当方は面識などございませんが、藤田博士によって著された「腸は考える」岩波新書は座右の書であります。

腸管上皮の機能を紐解き、その起源をヒドラまでたどるこのスリリングな名著によって、自分はキッチリと腸管上皮のありがたさを教わりました。

生命科学の分野に大きな足跡を残された偉大な科学者であると認識しておりました。

碩学のご逝去に謹んでご冥福を捧げます。

2012.02.10 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 細胞宇宙

でぇこんとう

インフル対策のしんがり、スペシャルドリンクをご紹介します。

日本食養道の精華であります第一大根湯(だいこんとう)の我流バージョンです。

作り方 

1,まずは大根をおろす。それをグラスの半分くらいまで入れる。繊維質の部分が飲みにくくてイヤな人はおろした液の部分だけでも可。

2,ショウガをおろして入れる。これは少々でいいです。これも繊維質の部分がイヤなら汁のみを先の大根おろしの上に少々振りかける。

3,さらにレモン汁を注ぐ。自分は簡易な瓶入りの市販の製品を使用しています。生の酵素にこだわるなら絞るのもいいでしょうね。

4,純正醤油をレモンの後に少量垂らします。これは発汗により体内の塩類が抜けるのを防ぐためです。第一大根湯は発汗解熱が目的の食療法です。

5,最後に熱湯を注ぎます。マドラーで攪拌して出来上がりです。


熱いうちに飲みますと胃の辺りがカッーと温まるのが体感できます。
腸管上皮のウォームアップとマッサージ効果が期待できます。
この「我流でぇこんとう」が今マイブームです。
朝食前に飲んでいます。

先日、仕事休みの日の朝は目ざめと共に頭痛がして身体がいつもと違いました。これはマズイと思いましてすかさずこの「でぇこんとう」を作って飲みました。朝食は控えめに普通に頂きました。2時間ほどすると身体がスッキリしてきて頭痛も取れてしまいました。なかなかの効力に驚いた次第です。

子供には大根おろしは少々きつ過ぎて飲めないかもしれませんので大根おろし抜きの甘めのタイプが良いです。


子供タイプの作り方(あくまで一例)

1、レモン汁を少量グラスに注ぐ。

2,ショウガのおろしたものをほんの少々垂らす。

3,メープルシロップを少し多めに入れる。

4,熱湯を注ぐ。または少し冷ましたお湯を注ぐ。

5、味見してみて飲みやすかったら子供に与える。


以上を参考に自分なりのスペシャルドリンクを作成してみたらいかがでしょうか。醤油ベースがイヤならスウィート系のものを自分なりに創作してみたら素敵でしょうね。ちなみにいわゆるガチガチの食養の世界では砂糖っ気は御法度です。これは理論的には正しいのですがここではそのような「しきたり」には拘泥しません。

アレンジ全開で自分の今の気分や体調に合ったものを編み出す楽しみもこれまた養生法かと思います。

ただし、単糖類と言われる白砂糖の類はこれは良く知られているように体内への吸収が早いゆえに膵臓への負担も懸念されます。三温糖や黒糖などのミネラルや夾雑物を含む砂糖のほうが身体には優しいです。


風邪(ふうじゃ)退散

2012.02.09 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 免疫強化

インフル対策(まとめ)

腸内細菌の話が佳境に入ってしまいましたので、ここらへんで元ネタのインフル対策に戻りまして少し今までのまとめをまとめておきます。

インフルエンザをはじめとする風邪症状の予防のための養生法覚え書き

1,よく眠る

2,しっかりと湯船に浸かる入浴法

3,鍼灸指圧治療

4,薬味の摂取

5、口を閉じておく

6、ソンバーユ(ヒノキの香り)を鼻の穴内に塗る。皮膚へも塗って乾燥から皮膚常在菌を守ってやる。

7,冷えたものを決して飲食しない(腸管の保温=パイエル板M細胞の保護ならびに腸内常在菌の活性維持)

8,発酵食品の摂取

9,粘性物質の摂取

上記の個別の解説は今までのコラムを読めばわかるようになっています。


さて、では腸内細菌について少し深読みしてみます。

人間の腸内細菌は各個人でその構成が違っています。ですからある人には乳酸菌の仲間のA菌が多く定住しているが、ある人にはそのA菌はほとんどなくてB菌が多い。これが普通のことです。つまりひとりひとり固有の腸内常在菌叢を持っているのです。これが腸内細菌のアイデンティティーです。これが実はある人はコレラ菌に感染するがある人は感染しないという、個人個人の病原菌への感染しやすさ、しにくさと関係があるのではないかと自分は仮説を立てました。そしてこの各個人で異なる免疫力の差を補う方法が実は食にあるのではないかと考えました。または食を含めた生活習慣全般にあるとも言えます。

昨今喧伝される乳酸菌に言及するならば、外来菌である飲食由来の乳酸菌はある人には足りないA菌を補い、またある人には多いB菌を抑制するのかもしれません。つまり個人差のある菌バランスが恒常的に摂取される飲食由来の乳酸菌で補うことができるのならば、長い目で見ればこの外来乳酸菌は定住乳酸菌とみなすことができます。もとから居る定住菌のバランスは容易には変えられない。しかし日々摂取する外来菌が定住菌のバランス格差を是正し、2〜3日居るだけの外来菌が定住菌的な働きをなし、人体に好影響を与える。これがいわゆる飲食を通じて摂取する乳酸菌などの外来菌の効用ではないかと推測します。

ということで発酵食品も大いに食したらいいのではないでしょうか。ただし、冷たいものは腸管免疫力を下げる可能性も考慮すると味噌汁などは最良のレシピと言えそうです。

鍼灸指圧も忘れずに。

2012.02.04 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 免疫強化

体表免疫(仮称)

皮膚常在菌はその数1兆個。この常在菌たちも皮脂や汗を原料に天然の酸性クリームを製造して皮膚を他の雑菌から守る重要な役目をこなしてくれている。顔だけで80万個の常在菌が棲息している。

腸管上皮は実は口と肛門を通じて外部に開口している。だから腸管は体内であって体外であり、腸管上皮も外皮と言える。その外皮の周囲には100兆個の腸内常在菌が棲みついていて、外部から侵入してくる雑菌類の繁殖を抑制し排除している。

体内に雑菌やウイルスが入りこんだ場合は一般的な医学で習う免疫システムが作動する。

では、体外と言えるこの皮膚と腸管上皮の表面で常在菌が行う防衛システムになにか名前が付いているのか?

なにも名称はないような気がする。

だから仮に「体表免疫」としてみる。

すると、この両常在菌の活性やバランスの維持を焦点にあらたな養生法を構成していく楽しみができる。

皮膚は保湿が基本。皮膚の乾燥は皮膚常在菌のバランスを崩し肌荒れの原因になります。

腸管常在菌の活性化は、腸管のひだにおいて消化液のムチンが分泌された部位に定住乳酸菌群がコロニーを作っている事実から、このムチンなどの多糖体を食事で摂取すると腸管常在菌は活性化すると自分は考えている。そして実践しています。

通過菌である飲食を通じて供給する外来菌、たとえば発酵食品の補給も腸内常在菌の刺激になると思っています。


「体表免疫」を守るために気を付けること
皮膚は保湿
腸管は粘性物質と発酵食品の摂取
皮膚と腸管どちらも保温は忘れずに

2012.02.04 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 免疫強化

いわんや悪玉をや

牛場大蔵(当時、慶応大学)のマウス実験。

通常の健康なハツカネズミに腸炎菌を口から大量に与えても、ほんの一部のハツカネズミだけが発症死亡するだけである。しかし、ストレプトマイシンを予め与えておくとその発症死亡率は上昇する。さらにストレプトマイシンとエリスロマイシンを同時に予め与えておくと全部のハツカネズミが発症死亡することを見つけた。ストレプトマイシンは腸内常在菌の主にグラム陰性菌を追い出し、エリスロマイシンはグラム陽性菌を追い出した為に、腸炎菌の感染が容易になったことをこの実験は示している。そして、ストレプトマイシンとエリスロマイシンの両方の抗生物質を同時に与えると、腸内常在菌の多くの種類を追い出すことができて、腸炎菌への感染がますます容易になることがわかる。これらの事実から抗生物質を投与していない通常の健康なハツカネズミが腸炎菌に感染しないのは、腸内常在菌が外来菌である腸炎菌の腸内増殖を阻止していると立証された。

佐々木正五(当時、東海大学)の追試実験。

ストレプトマイシン投与によって腸内常在菌のうちの乳酸桿菌、腸球菌などが減少することを確認。またストレプトマイシンとエリスロマイシンを予め投与すると同時に、ハツカネズミ由来の腸球菌を与えておくと、感染率は再び低下することを発見。投与した腸球菌が腸炎菌の感染阻止に有利に働くと結論した。

一般的事項。

通常の健康なモルモットにウエルシュ菌を経口投与しても、ウエルシュ菌の芽胞は腸管からすぐに排泄されてしまう。しかし、無菌のモルモットにウエルシュ菌を与えると腸内でウエルシュ菌が増殖して投与されたモルモットは死んでしまう。

無菌モルモットは赤痢菌に感染して死亡するが、普通の健康なモルモットでは赤痢菌に感染しない。そして無菌モルモットの腸内に予め大腸菌を定着させておくと、もはや赤痢菌には感染しません。

ハツカネズミやモルモットに予め抗生物質を投与しておいて、コレラ菌や赤痢菌を投与すると腸内にそのコレラ菌や赤痢菌はよく定着する。そしてそのあとで大腸菌を投与すると、コレラ菌や赤痢菌はすぐに腸管からいなくなってしまう。

以上の所見から言えることは、「腸内常在菌は飲食などを通じて口などから入ってくる病原菌の増殖を阻止することができる」ということ。そして病原菌増殖を阻止するメカニズムとして考えられるのは、「常在菌の分泌する酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸などの腸内蓄積、pHや酸化還元電位の低下、常在菌の産生する抗生物質や二次胆汁酸、常在菌が病原菌が必要とする栄養素を奪取することや、病原菌が増殖するためのスペースを常在菌が占拠してしまうこと」などが考えられる。以上参照・光岡知足「腸内細菌の話」岩波新書



あらためて光岡知足博士著の「腸内細菌の話」を読み返して大きな進展がありました。生命の理解についてまたひとつ晴れやかな地平が見えてきました。

生命の世界に存在を許されたものには、それ相応の存在理由がある。悪玉菌と言われる菌にも重要な存在理由があって存在しているのではないか?そう思えたらとても嬉しくなりました。実際にハツカネズミやモルモットにおいてはコレラ菌や赤痢菌の定着を大腸菌が阻止しているのです。大腸菌も一般にはいいイメージをもたれてはいないでしょう。生命界においてはあらゆる事象が「善悪一如」のオーダーで貫かれているの感が深まりました。


善玉なおもて貢献す いわんや悪玉をや

2012.02.03 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 腸内細菌

閑話休題(桃源郷追想 実は大本命)

かつて長寿村として名を馳せた山梨県棡原村。この村の長寿者17名(平均年齢82歳)の腸内細菌を調べた光岡知足博士いわく「棡原の長寿者は老人には珍しく腸内も非常に若々しい。つまり善玉のビフィズス菌が優勢で悪玉のウエルシュ菌が劣勢である」

ウエルシュ菌はライオンやトラなどの肉食動物の腸内に多く棲みついている菌。人間が大量に肉食をした場合にウエルシュ菌は腸内で繁殖し、人体にとっては有害な物質であるインドール、スカトール、アミン、アンモニアなどを生成する。このような物質は腸管上皮から体内へ血行性に侵入し細胞内へ到達した場合は、細胞のガン化の原因物質として作用する危険性がある。よって一般的にはウエルシュ菌は悪玉菌と言われる。

ビフィズス菌は乳酸菌の一種で、お米に代表される炭水化物を分解して乳酸に変え、アンモニアなどの吸収を阻止し、ウエルシュ菌の繁殖を抑制する。このような性格から一般的には善玉菌と呼ばれる。

人間は生後から青年や壮年に至るまでは、ビフィズス菌優勢、ウエルシュ菌劣勢で健康が維持される。しかし、老境になるとこの関係が逆転する。したがって棡原村の長寿者の腸内細菌叢の調査からわかることは、腸内環境が老境に達しても青年のまま若々しいということ。

ではその腸内の若さを保つ秘密がどこに隠されているのか?

この秘密が実は棡原村特有の食にあるのではという視点で医学者たちが研究しました。

それによるともっとも特筆すべきは棡原村の人たちは里芋を「秋の収穫から翌年の4、5月頃まで一日一食、主食として食べる」ことだそうです。

そしてこの里芋に含まれる粘性物質が、若さと健康を保つ秘密の物質ではないか、と結論しています。

粘性物質として名が挙がるのが、ムチン、ペクチン、多糖体、アルギン酸ナトリウムなど。

食品としては、里芋、大和芋、長芋、なめこ、マイタケ、きのこ全般、キクラゲ、納豆、オクラ、じゅんさい、もずく、昆布、わかめなど。果実の果皮に含まれるのがペクチンなので、干しぶどう、りんご、バナナなども。

さて鍼灸治療も腸内環境を活性化できるのをご存知でしょうか?1968年に日本鍼灸治療学会誌に発表された記事によりますと、被験者8名の腰部と腹部に鍼灸治療をした後の糞便中に含まれるインドール量やpHを計ると、鍼灸治療後に全被験者のインドール量の減少が見られ、pHも大腸内の正常範囲の酸性に移行しました。よって鍼灸治療は腸内細菌のウエルシュ菌の活動を抑制し腸内の腐敗発酵を防ぎ、便臭を少なくし、人体の健康に好影響を及ぼすと結論づけられています。

皮膚への治療で腸内環境をコントロールできる。スゴイことではないでしょうか。

以上をまとめますと、

粘性物質を摂取すると腸内細菌叢のバランスが維持できる。
(※ 粘性物質は内部被曝から身を守る最良の物質でもある)

鍼灸治療をすると腸内細菌叢のバランスが維持できる。

腸管免疫の関所であるパイエル板M細胞が腸内細菌叢のバランス維持によって活性化を保っていると仮定すると、粘性物質の摂取と鍼灸治療はインフルエンザなどの感染症の予防、ならびに免疫疾患や癌への予防が期待できる。



2012.02.01 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 腸内細菌

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