骨度分寸法

前稿で触れた「ツボとん」なる動きに、なぜ自分が目くじらを立てたり、

言いようもなく腹が立つのかというと、そもそもツボという概念が何なのか?

がまったくわかっていない素人や、西欧人にツボを使いこなすことなど、

とうてい出来ないわけです。



いや、もちろん皮膚をトントンと刺激すれば、

押圧刺激に応じて皮膚ケラチノサイトや血管壁の遺伝子が起動して

一酸化窒素やオキシトシンやβエンドルフィンやATPや

ヒートショックプロテインを皮膚と血管の細胞は合成分泌しますよ。

それは確かです。でもこれはツボうんぬんというよりも、

60兆個の細胞核DNAの遺伝子に本来的に備わった

遺伝子セントラルドグマ(中心条理)な自明の作用なのです。

ようは、この自明の皮膚や血管壁の体壁筋肉系のホルモン分泌作用を、

ツボとん法は、利用しているということです。




ではツボとは何なのか?

これはそんなに簡単に解説できる問題ではありません。

わたしの考えでは、ツボとは自明にしてそこに存在するものではなく、

身体が何らかの反応を示す時に、出現してくる身体からのメッセージポイントが

ツボだ、と言ってみることは可能です。



ですから、あの経絡人形に書き込まれた361個の全身のツボは、

あれはあくまで目安というか、そういう場所にツボは出現しやすいものだ、

というひとつのボンヤリとした目印に過ぎません。



ツボを取得する際には、骨度分寸法(こつどぶんすんほう)という

自分の手の親指の幅をひとつの目盛りにし、

あるいは残りの4本の人差し指から小指まで指の幅の長さを

足してひとたばの目盛りにして経絡上の長さを測って

ツボを探る計り方があって、この計り方を使って

それぞれの身体のサイズに合った経絡上の

正確なツボの位置を取得する方法が、古代から伝わっています。

こんなツボの計り方があるなんて、知らなかったでしょ?



しかし、これはこれ。これはビギナーの術者がおこなう操作。

あくまでツボはベテランの術者の指力(ゆびじから)をもってして探り当てるもの、

であることはこれも古代から変わりません。

こうした伝統がまるっきりすっぽ抜けているのが、

ちまたに夥しく流布する誰でも出来る3分間ツボ療法の

お馬鹿ツボ療法の世界です。

誰でもツボが取れれば鍼灸指圧師なんかいらないよ(笑)




さらにたとえ正確にツボを捉えたとして、そこから先、そのツボを

どうやってあしらうか、それが素人にはできません。

ただツボをあてずっぽうに当てればいいわけではない。

そのツボを使って、いかなる操作をするか?

そこから命とのやりとり、真剣勝負が始まるわけです。



こういったわけでツボとひとくちにいっても、

ツボにかける意気込みや思いは、

まるで素人とプロには天地の差がある、と

いうことをご理解頂きますれば幸いに存じます。



体表のいろいろな部位を触ってみるのは、

どなたがやってもけっこうだし、

そのタッチケアに体表の細胞は応答して

セントラルドグマを起動し、ホルモンを豊富に産生してくれる

ことは間違いありません。

ここの部分は大いに推奨します。




あっ、そういえば日本には昔っから

母さんお肩を叩きましょう♪

の家族按摩の伝統がありますね。

ツボとんの本家本元に、ツボとんの逆輸入か。

なかなかええ度胸してますね(笑)

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2016.06.10 | | コメント(3) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

デジャビュー


東京・中日新聞の記事「つぼトントン不安解消」 ←クリックで読めます



昨日、何気なく新聞を見ていたら、ツボをトントンと叩くことで、

不安感が軽減される、なる記事を発見して、

なんだこりゃあ!  と 驚いた。

またその内容が熊本地震の被災地におけるストレス軽減のための

セルフケア対策についてだったので、ちょっとデジャビュー(既視)感があり、

二度ビックリ!




すでに本ブログ読者の皆様にはご承知の通り、

わたしは熊本地震発生後に、

「熊本地震の被災地における未病治セルフケアについて」 ←クリック プリーズ!

と銘打った自己指圧に関する記事を発信済みだ。




まさか真似した?(笑)

というか、なんで逆輸入モノをありがたがるのかね?

ツボとんとんじゃなくて、ツボをしっかりと押した方が、

一酸化窒素は発生しやすいと思うけど。




こういうたぐいの洋モノ外タレ健康術を

東洋医学の叡智のつまみ食い、

いいとこ取りのかっぱらい、領空侵犯、

庇を借りて母屋を乗っ取る、などと

意地悪く穿ってみるよりも、

とりあえずは、ツボという用語を使用しているから、

派生種の変異体ながら仲間と見なしたほうがベターでしょうかね?

う〜ん、なんとなく良からぬ雰囲気を感じないこともない。

ここは踏ん張りどころ、

ハリィーのあんちゃんに、思案と思索と忍耐が要求されるな(笑)





この記事にもあるようにこんな簡単な方法で効果が上がることを

西洋医学的にみてうまく説明ができない、

みたいに書かれているけど、西洋医学的にみて、十分に分子レベルで

鍼灸指圧の治効メカニズムを説明できるまでにわたしの論理は成熟してきています。

そこの部分をクローズアップして、

今回は「耕」No.138の

「3.11から5年 いま必要な養生法とは」

では、大いに意気軒昂に筆を振るっております。




ツボとんとんか。ようは、ツボのタッピングだね。

早い話しが、これって按摩術そのものだよ。

中医学体系の按摩術のなかには、叩打法(こうだほう)という

れっきとしたツボとんとん術の歴史が連綿としてある。

按摩も逆輸入の時代かしら。




まっ、外圧でしか覚醒しないお国柄ですから、

ツボとんとん、流行って欲しいような、

欲しくないような(笑)

2016.06.08 | | コメント(5) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

皮膚・脳・筋肉ユニット

① 部位別ガン罹患数 男女別 上位5位(2011年のデータ)

男  胃   90083
   前立腺 78728
   肺   75433 
   大腸  72101
   肝臓  29192


女  乳房  72472
   大腸  52820
   胃   41950
   肺   36425
   膵臓  15922




② ヒトの体内各部で産生・代謝する乳酸量 上位5位
(運動をしない日常生活での一日あたりの概算値)

皮膚  35グラム
赤血球 35グラム
脳   30グラム 
筋肉  19グラム
大腸  10グラム




乳酸がもしもガンの原因分子ならば、

乳酸濃度が日頃から高い器官、部位にガンは頻発するはず。

上記のデータ①②をつぶさに比較して見て、

果たして乳酸とガンに相関関係があると言えるだろうか?

たしかに大腸だけは、幾らか関係がありそうだ。

しかし、それ以外には関連を見いだすことはできない。

もしも乳酸がガンの原因ならば、ガンの頻発部位は、

第一位が皮膚ガンと血液のガン、

第二位が脳のガンになり、それから筋肉のガン、大腸ガンと続くはずだ。

2011年の部位別ガン罹患数の男女別データは、

まったくそのようにはなっていない。



皮膚と脳は発生を外胚葉に同じくするひとつのユニットとされる。

また皮膚に付随する筋肉は中胚葉に由来するが、

神経で動かす脳と直結した器官組織だ。

つまり皮膚と脳と筋肉は同じユニットと捉えることが可能だ。

この皮膚と脳と筋肉の一日あたりの乳酸生成・代謝量を足すと、

84グラムとなり、赤血球と大腸を大きく引き延ばして最大のトップになる。

この皮膚・脳・筋肉ユニットに、なぜ乳酸生成量が多いのか?というと、

それはこの部位の細胞がよく糖を利用し消費することを表している。

細胞で糖を利用すると乳酸が生成されるのだ。

この糖、グルコース、糖質もまたガンの原因または遠因と取りざたされる。

もしも糖質や乳酸がガンの原因となるのなら、

皮膚・脳・筋肉ユニットこそが、部位別ガン罹患数の一大トップに来るはずだ。

しかし、むしろこれらの部位のガンはランキングにすら入らないほどに少ない。

どういうことなのか?




ここで大胆な仮説を提示したい。

たぶん、世界で誰もまだ発表していないのではないか?

つまりこうだ。

乳酸という分子にはガンを抑制する効果がある ??? !!! ← ← ←

あまりに突拍子もない仮説でビックリするかもしれないが、

事実は小説よりも奇なり。

乳酸にはミトコンドリアを活性化する作用があるのだから、

あながち間違いとは言い切れまい。

少なくとも乳酸とガンはいっさい関係ない、

ことはハッキリしてきた感じがする。

ワールブルグ効果を発現しているガン細胞に

乳酸が大量に産生されたからといっても、

それはガンの原因ではなく、あくまで結果だ。

原因が乳酸なのではなく、ワールブルグ効果を発現した結果、

乳酸が増えるというだけの話だ。




乳酸にもしもガンを抑制する効果があるのだとしたら、

ワールブルグ効果を発現しているガン細胞は、

実は自分自身を抑制して早急にガン細胞から

もとの正常細胞に戻ろうとしている姿かもしれない。




生理現象を正確に捉えるのは本来的にとても難しいのだ。

糖質→ピルビン酸→ミトコンドリアへ。

糖質→ピルビン酸→乳酸→ミトコンドリアへ。

どちらの流れも同じミトコンドリアへの一連の流れだ。

そこに善悪も邪正も貴賎もない。

あるのは、ただあるがままの命の流れだ。






世界の長寿村のセンテナリアン、100歳超え長寿者たちは皆、

皮膚・脳・筋肉ユニットをよく使う作業を継続している者たちばかりだ。

世界の長寿村の長老たちは、日々、農作業をするのがルーティーンだ。

皮膚・脳・筋肉ユニットをよく使い、糖をよく摂取し利用し、

皮膚・脳・筋肉ユニットによく乳酸を産生するように運動し続ける。

そんなライフスタイルが、ガンをよく抑制し長寿になる秘訣と言えそうだ。




これまで誰も気がつかなかった乳酸の秘密を、

わたしのような馬の骨のごとき田舎者が解読してしまっていいのか?



わたしはついに乳酸の真実を知ることで、

最強の養生法の鍵を見つけた!




皮膚・脳・筋肉を同時に刺激できる最強の養生法、

それは他ならぬ鍼灸指圧です。

鍼灸指圧は皮膚と筋肉を刺激し、脳へとその刺激を伝えます。

わたしの祖母は、まさに鍼灸指圧による

皮膚・脳・筋肉ユニットのゴールデントライアングルの刺激で、

大病を患うことなく、認知症にもならずに、

元気によく食べ、よく動き、98歳の大往生を遂げました。




ヒトを健康長寿へと導く宝のドラゴンボール、

乳酸分子は、世界の果ての断崖絶壁の洞窟の中ではなく、

こことこことここの他でもない皮膚・脳・筋肉ユニットの

人体のゴールデントライアングルにあったのです!




最強養生の秘宝は乳酸にあり。

乳酸を活かす秘法はゴールデントライアングルの刺激にあり。



乳酸と「皮膚・脳・筋肉ユニット」を巧みに連動させることは、

最強の養生法となりましょう!



乳酸から見えてきた新しい養生法。

鍼灸指圧はやはり最強です!

2016.05.21 | | コメント(1) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

文化人類学的鍼灸


国立民族学博物館教授・吉田集而「鍼灸の起源を考える」

↑クリックしてお読みください!




一昨日にご来院頂いた名古屋在住のSさんは、

中京地区の大学で教鞭を執るマヤ文明がご専門の文化人類学者です。

実は昨年来、何度か我が治療院にご来院頂いていましたが、

このようなプロフィールを知ったのは、一昨日が初めてでした。




「文化人類学」と聞いて、わたしのテンションは一気に上がり、

いきなり「あっ、ヘイエルダールですよね?」とお応えしましたら、

Sさんも即座に「うんっ? コンチキ号漂流記だね。

今でもああいう実証精神で、土器を実際に焼いたりして、

古代人の生活を検証する方法もあるよ」と教えてくださいました。

Sさんの知的なオーラとの距離感がいきなり縮まった瞬間でした。




アイスマンの入れ墨の発見に端を発した文化人類学者の吉田集而さんの

講演についての話題を持ち出しましたら、

「あっ、吉田集而さんは自分がいた研究室の

大ボスみたいな人物でした」とSさんが応答して、

それからは、先日にウチの子どもたちを連れて行った愛知県のテーマパークの

「リトルワールド」で、Sさんも先日に講演をされたなど、

シンクロニシティな話題に花が咲きました。




冒頭クリックに貼り付けたpdfは、その吉田集而さんの鍼灸学術大会の講演録です。

この講演録を過去に読んだとき、

自分のなかの鍼灸学に新しい視座を得た感動が、Sさんとの対話で

今またよみがえってきました。

鍼灸はプレ四大文明の医療遺産という視点は、人類に医の原初の姿を教えてくれます。

恐らくは鍼灸の歴史は、アイスマンの時代をさらにさかのぼるでしょう。




そんな古い過去の医療が今でも立派に通用する。

鍼灸指圧師は悠久の歴史と共に、

今日も治療と対峙します。

2016.05.06 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

指圧は皮膚の水分も調節する


今朝はまずトリニティ・ウェブで自分が連載を受け持っている

『サルでもわかるハリィー先生とトリ子さんのアヴァンギャルドな東洋医学講座』の

第11話の原稿を書いて入稿しました。



さて、それで朝食後、子ども達を送り出したあとに、

束の間の休日を有意義に過ごすには、などと独り言をつぶやいていたら、

「やっぱ、草刈りと枝打ちじゃね?」

と、どこか遠くから、カミの声が聞こえたので、

しょうがねぇ、カミの声には逆らえない。

で、草刈りと枝打ちを午前中にやりました。

隣家との境のアカメモチの枝がだいぶスッキリして、

やって良かったとは思います、はい。

でも、草刈りは、中途で挫折(笑)

草刈り流・小鎌一刀斎の腕をもってしても、いかんともしがたい。




本日は風も穏やかでお日様も出て、さわやかな、とってもイイお天気!

昨日は本当にビックリする程にこのあたりは風が強かったです。

その風の強いなかを、遠方は名古屋から常連さんのKさん親子が、

東名高速をお車で疾走して、ご来院くださいました。

色々とありがとうございました。

それで、治療の際に「指圧は皮膚の水分も調節する作用がありますか?」

とのご質問を受けました。

実はマクロファージは皮膚に溜まっている塩分を感じ取り、

その塩分濃度をマクロファージが下げることで、間質水を調節する能力があります。

つまり指圧で皮膚マクロファージを活性化した結果、

皮膚に溜まっている塩分が調節されて、

滞っていた水分がデトックスされて、血圧も調節されるのです。

まったくもって、指圧のチカラは偉大です。



その指圧の分子レベルでの治効効果を支えているのが、

マクロファージを活性化し、血流を促進し、

細胞間の情報伝達を加速し、ミトコンドリアを増強する

指圧で分泌が高まる一酸化窒素という分子ガス・ホルモンです。

この一酸化窒素という分子ガス・ホルモンは、

適当なエクササイズを実践することでも分泌されます。




さってと、陽光のもと、チャンチャンバラバラ、

チャンバラエクササイズで鍛錬に励もうぞ!

2016.05.02 | | コメント(4) | トラックバック(0) | 鍼灸指圧

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